問1保証契約の成立(書面要件)
保証契約に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.保証人は、主たる債務者がその債務を履行しないときに、その履行をする責任を負う。
- イ.保証契約は、当事者の口頭の合意のみによって成立し、書面によることを要しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 446条1項どおり保証債務は補充的 → 正しい
民法第446条第1項「保証人は、主たる債務者がその債務を履行しないときに、その履行をする責任を負う。」e-Gov原文
- イ.誤り
- 446条2項で書面が効力要件 → 口頭のみでは無効
民法第446条第2項「保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。」e-Gov原文
ひっかけ売買や賃貸借と違い、保証契約は書面がなければ効力を生じない。口頭だけで有効としたイが誤り。
解説主たる債務者が債務を履行しないとき、保証人が代わって履行する責任を負う(民法446条1項)。保証債務はあくまで主たる債務を補う補充的なもので、主たる債務者が払えば保証人の負担も消える。本問で結論を分けるのは成立要件で、保証契約は書面でしなければその効力を生じない(同条2項。内容を記録した電磁的記録によるときも書面とみなされる)。保証は後で予想外に重い負担を生むことが多く、口約束による軽率な保証を防ぐ趣旨である。アは446条1項のとおりで正しい。イは『口頭の合意のみで成立する』とするが、書面を効力要件とする2項に反して誤り。口頭でも合意は合意だ、という常識がそのまま通らないのが保証契約である。
補足事業向け融資を個人が保証する場合は、書面に加え、原則として公証人が保証意思を確認する公正証書も要る(民法465条の6)。
問2連帯保証と催告・検索の抗弁
保証人の抗弁に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.連帯保証人は、債権者から債務の履行を請求された場合、まず主たる債務者に催告すべき旨を請求すること(催告の抗弁)ができる。
- イ.(連帯保証でない)通常の保証人は、債権者から履行を請求されたとき、まず主たる債務者に催告すべき旨を請求することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 454条で連帯保証人は催告・検索の抗弁を有しない → 行使できない
民法第454条「保証人は、主たる債務者と連帯して債務を負担したときは、前二条の権利を有しない。」e-Gov原文
- イ.正しい
- 452条の催告の抗弁どおり → 正しい
民法第452条「債権者が保証人に債務の履行を請求したときは、保証人は、まず主たる債務者に催告をすべき旨を請求することができる。」e-Gov原文
ひっかけ通常の保証人なら言える『まず本人に請求して』を、連帯保証人は言えない。アとイで結論が裏返る。
解説保証人には、債権者からいきなり請求されたとき身を守る抗弁が二つある。催告の抗弁は『まず主たる債務者に催告してほしい』と言える権利(民法452条)、検索の抗弁は主たる債務者に弁済の資力があり執行も容易だと証明して本人の財産から先に執行させる権利(453条)である。ところが連帯保証人は、主たる債務者と連帯して債務を負担するため、この『前二条の権利を有しない』(454条)。債権者は主たる債務者を飛ばして連帯保証人にいきなり全額請求でき、連帯保証人は『まず本人に』とは拒めない。本問のアは連帯保証人が催告の抗弁を行使できるとしており、454条に反して誤り。イは通常の保証人の催告の抗弁(452条)どおりで正しい。同じ『保証人』でも、頭に『連帯』が付くかどうかで抗弁の有無が裏返る。
補足検索の抗弁は単に『本人に資力がある』だけでは足りず、執行が容易であることまで保証人が証明しなければならない(民法453条)。
問3債権譲渡の対抗要件
債権譲渡の対抗要件に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者に対抗することができない。
- イ.債務者以外の第三者に対抗するためには、その通知又は承諾を、確定日付のある証書によってしなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 467条1項どおり対債務者対抗要件は通知・承諾 → 正しい
民法第467条第1項「譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。」e-Gov原文
- イ.正しい
- 467条2項どおり第三者対抗要件は確定日付証書 → 正しい
民法第467条第2項「確定日付のある証書によってしなければ、債務者以外の第三者に対抗することができない。」e-Gov原文
ひっかけ債務者に対抗するには通知・承諾で足りるが、二重譲渡で他の譲受人に勝つにはそれが確定日付付きでなければならない。
解説債権は原則として自由に譲渡できるが、その譲渡を他人にぶつける(対抗する)には対抗要件が要り、これが『誰に対抗するか』で二段階になっている。債務者本人に対しては、譲渡人から債務者への通知、または債務者の承諾があれば対抗できる(民法467条1項)。これがないと債務者は誰に払えばよいか分からないからである。さらに、同じ債権が二重に譲渡された場合などに、もう一人の譲受人といった『債務者以外の第三者』に勝つには、その通知・承諾が確定日付のある証書(内容証明郵便など)によることが必要になる(同条2項)。日付を後から動かせない形にすることで、譲受人同士の優劣を客観的に決められる。本問はアが1項、イが2項のとおりで、いずれも正しい。対債務者は通知・承諾、対第三者はそれが確定日付付きか、という二段の差がこの問題の核である。
補足確定日付のある証書が複数あるときは、確定日付の先後ではなく、その通知が債務者に到達した順で優劣を決めるのが判例である。
問4相殺の方法と相殺禁止
相殺に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.相殺は、当事者の一方から相手方に対する意思表示によってする。
- イ.悪意による不法行為に基づく損害賠償の債務を負う者は、その債務を受働債権として、相殺をもって債権者に対抗することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 506条1項どおり相殺は単独行為 → 正しい
民法第506条第1項「相殺は、当事者の一方から相手方に対する意思表示によってする。」e-Gov原文
- イ.誤り
- 509条で禁止 → 加害者は相殺をもって対抗できない
民法第509条「悪意による不法行為に基づく損害賠償の債務」e-Gov原文
民法第509条「次に掲げる債務の債務者は、相殺をもって債権者に対抗することができない。」e-Gov原文
ひっかけ相殺は一方的にできるのが原則だが、わざと(悪意で)人を害した加害者は相殺で賠償を免れられない。イが誤り。
解説互いに同種の債務を負担し双方が弁済期にあるとき、対当額で帳消しにできるのが相殺で(民法505条)、当事者の一方から相手方への意思表示によって一方的に行える(506条1項。相手の同意は不要で、条件や期限は付けられない)。便利な決済・回収手段だが、相殺が禁じられる場面がある。代表が、悪意による不法行為に基づく損害賠償の債務や、人の生命・身体の侵害による損害賠償の債務で、これらの債務者(加害者側)は相殺をもって債権者(被害者側)に対抗できない(509条)。被害者に現実の金銭を受け取らせる必要が高いからである。本問のアは506条1項のとおりで正しい。イは悪意の不法行為の加害者が相殺で対抗できるとしており、509条が禁じる場面なので誤り。わざと害した側が『自分も債権を持っている』と言って賠償を帳消しにすることは、ここでは通らない。
補足給料や年金のような差押えが禁じられた債権も、受働債権として相殺することはできない(民法510条)。生活原資を確保させる趣旨である。
問5債権の消滅時効(期間)
債権の消滅時効に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.債権は、権利を行使することができる時から10年間行使しなくても時効によって消滅することはなく、20年間行使しなかったときに初めて時効消滅する。
- イ.債権は、債権者が権利を行使することができることを知った時から5年間行使しないときは、時効によって消滅する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 166条1項2号で『行使できる時から10年』で消滅 → 記述は誤り
民法第166条第1項第2号「権利を行使することができる時から十年間行使しないとき」e-Gov原文
- イ.正しい
- 166条1項1号どおり主観的起算点5年 → 正しい
民法第166条第1項第1号「債権者が権利を行使することができることを知った時から五年間行使しないとき」e-Gov原文
ひっかけ通常の債権は『行使できる時から10年』で時効消滅する。10年では消えず20年が要るとしたアが誤り。
解説債権の消滅時効は、2020年施行の改正民法で二本立てになった(民法166条1項)。主観的起算点として、債権者が権利を行使することができることを知った時から5年(1号)。客観的起算点として、権利を行使することができる時から10年(2号)。どちらか早く満了した方で債権は時効消滅する。通常の取引債権は発生時に権利行使できると分かっているのが普通なので、実際には5年で時効にかかることが多い。本問のアは『10年では消滅せず20年で初めて消滅する』とするが、2号の10年で消滅するため誤り(20年は債権・所有権以外の財産権の話で、166条2項)。イは1号の『知った時から5年』どおりで正しい。10年・20年と5年・10年を取り違えると、アの数字の罠にはまる。
補足人の生命・身体の侵害による損害賠償は被害者保護のため期間が延び、客観的起算点が10年ではなく20年になる(民法167条)。
問6第三者の弁済
第三者による弁済に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.債務の弁済は、債務者本人がしなければならず、第三者が弁済をすることは一切認められない。
- イ.弁済をするについて正当な利益を有しない第三者は、債務者の意思に反していても、常に有効に弁済をすることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 474条1項で第三者も弁済できる → 記述は誤り
民法第474条第1項「債務の弁済は、第三者もすることができる。」e-Gov原文
- イ.誤り
- 474条2項で原則できない → 『常に有効』は誤り
民法第474条第2項「弁済をするについて正当な利益を有する者でない第三者は、債務者の意思に反して弁済をすることができない。」e-Gov原文
ひっかけ『本人しか弁済できない』も『誰でも常に弁済できる』も両極端で、どちらも条文を外している。アもイも誤り。
解説弁済は必ずしも債務者本人がする必要はなく、原則として第三者もできる(民法474条1項)。親が子の借金を肩代わりして払う、といった場面である。ただし無制限ではない。弁済について正当な利益を有しない第三者(物上保証人や担保不動産の第三取得者は正当な利益あり、単なる親族・友人は通常これに当たらない)は、原則として債務者の意思に反して弁済をすることができない(同条2項)。本人が望まないのに第三者が勝手に払うと、望まない求償関係が生じるなどの不都合があるためである。本問のアは『第三者の弁済を一切認めない』とする点で1項に反して誤り。イは『正当な利益のない第三者でも本人の意思に反して常に有効に弁済できる』とする点で2項に反して誤り。一切できないも、常にできるも、どちらも条文の原則と例外の片側を踏み外している。
補足正当な利益のない第三者は、債務者だけでなく債権者の意思に反しても弁済できない(民法474条3項)。受領を拒める側が二方向にある。
問7連帯債務
連帯債務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.数人が連帯して債務を負担するとき、債権者は、連帯債務者の一人に対し、又は全ての連帯債務者に対し、全部又は一部の履行を請求することができる。
- イ.連帯債務では、債権者は各連帯債務者に対し、それぞれの負担部分の限度でしか履行を請求することができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 436条どおり → 正しい
民法第436条「債権者は、その連帯債務者の一人に対し、又は同時に若しくは順次に全ての連帯債務者に対し、全部又は一部の履行を請求することができる。」e-Gov原文
- イ.誤り
- 436条で一人に全部請求可 → 負担部分限定は誤り
民法第436条「全部又は一部の履行を請求することができる。」e-Gov原文
ひっかけ負担部分は債務者どうしの内部の話。債権者に対しては、各人が全額を負います。
解説300万円の連帯債務を3人が負っていても、債権者は誰か一人に300万円全額を請求してよい。連帯債務とは、数人が同一の債務についてそれぞれ全部を履行する義務を負う関係であり、債権者は、連帯債務者の一人に対し、又は同時・順次に全ての連帯債務者に対し、全部又は一部の履行を請求できる(民法436条)。アはこの436条どおりで正しい。各連帯債務者の間には負担部分(内部的な分担割合)があるが、それは弁済した者が他の者に求償する場面で効いてくる内部の問題にすぎず、債権者に対しては各人が全額の支払義務を負う。イはこの負担部分を債権者への支払義務の限度であるかのように扱う点で誤り。よって『アー正、イー誤』。負担部分が出てくるのは債権者との関係ではなく、債務者どうしの精算の場面だという切り分けが要点。
補足全額を弁済した連帯債務者は、その額が自分の負担部分を超えるかどうかにかかわらず、他の連帯債務者へ各自の負担部分に応じて求償できる(民法442条1項)。
問8相殺の要件
相殺の要件に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.二人が互いに同種の目的を有する債務を負担する場合において、双方の債務が弁済期にあるときは、各債務者は、その対当額について相殺によってその債務を免れることができる。
- イ.当事者が相殺を禁止する旨の意思表示をした場合、その意思表示は、第三者がこれを知り、又は重大な過失によって知らなかったときに限り、その第三者に対抗することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 505条1項の相殺要件どおり → 正しい
民法第505条第1項「双方の債務が弁済期にあるときは、各債務者は、その対当額について相殺によってその債務を免れることができる。」e-Gov原文
- イ.正しい
- 505条2項どおり → 正しい
民法第505条第2項「第三者がこれを知り、又は重大な過失によって知らなかったときに限り、その第三者に対抗することができる。」e-Gov原文
ひっかけ相殺禁止特約は万能ではなく、事情を知らない善意無重過失の第三者には対抗できません。
解説互いに同種の目的の債務を負い合い、双方の債務が弁済期にある(相殺適状の)とき、各債務者は対当額についてその債務を免れることができる(民法505条1項。ただし債務の性質が相殺を許さないときは不可)。アはこの相殺の要件どおりで正しい。当事者が合意で相殺を禁止・制限することもできるが、その効力は無条件ではない。相殺禁止の意思表示は、第三者がこれを知り、又は重大な過失によって知らなかったときに限り、その第三者に対抗できる(同条2項)。つまり事情を知らず過失もない譲受人などには禁止特約を主張できず、その分だけ取引の安全が守られる。イはこの505条2項どおりで正しい。アもイも条文に沿っており、『アー正、イー正』。相殺できる場面の入口(505条1項)と、禁止特約が第三者に効くかの限界(505条2項)が、それぞれそのまま問われている。
補足特約とは別に法律上相殺できない場合もあり、悪意による不法行為や人の生命・身体の侵害による損害賠償の債務を受働債権とする相殺は、加害者の側からはできない(民法509条)。
問9時効の完成猶予と更新
消滅時効の完成猶予及び更新に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.裁判上の請求をしても、時効の進行には何ら影響がなく、完成猶予も更新も生じない。
- イ.権利の承認があったときは、時効はその時から新たにその進行を始める。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 147条で裁判上の請求は完成猶予・更新事由 → 影響なしは誤り
- イ.正しい
- 152条1項どおり承認は時効更新事由 → 正しい
民法第152条第1項「時効は、権利の承認があったときは、その時から新たにその進行を始める。」e-Gov原文
ひっかけ裁判上の請求は時効に無関係どころか、完成猶予と更新の両方を生む典型事由です。
解説消滅時効は時の経過で権利を消滅させるが、放っておけば必ず進みきるというものではない。一定の事由があると、完成猶予(その事由が続く間など一定期間、時効の完成を先延ばしにして進行を一時止める)や、更新(それまでの経過をなかったことにして時効を新たに進行させる、いわゆるリセット)が生じる。裁判上の請求があると、その事由が終了するまで時効は完成せず(完成猶予)、確定判決等で権利が確定すれば時効は更新される(民法147条)。アは裁判上の請求に何ら影響がないとするが、完成猶予にも更新にもなるため誤り。また、債務者が権利の承認(借金がある旨を認めるなど)をしたときは、その時から時効が新たに進行を始める(152条1項)。イはこの152条1項どおりで正しい。よって『アー誤、イー正』。承認は、訴えのような手続を踏まなくても、それだけで時効を振り出しに戻す事由になる。
補足承認は単に時効を更新するだけで、しかも管理行為にあたるため、承認をする者に行為能力や処分の権限までは要らない(民法152条2項)。
問10保証債務の範囲
保証債務の範囲に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.保証債務は、主たる債務の元本に限られ、主たる債務に関する利息や損害賠償を含まない。
- イ.保証人は、その保証債務についてのみ、違約金又は損害賠償の額を約定することができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 447条1項で利息・違約金・損害賠償等を包含 → 元本限定は誤り
民法第447条第1項「保証債務は、主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たるすべてのものを包含する。」e-Gov原文
- イ.誤り
- 447条2項で保証債務についてのみ約定できる → 記述は誤り
民法第447条第2項「保証人は、その保証債務についてのみ、違約金又は損害賠償の額を約定することができる。」e-Gov原文
ひっかけ保証の範囲は元本に閉じず、利息・違約金・損害賠償まで及びます。約定できないという向きが逆です。
解説保証人が背負うのは元本だけではない。保証債務は主たる債務に付き従う性質(付従性)を持ち、その範囲は、主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たるすべてのものを包含する(民法447条1項)。だから主たる債務者が支払を遅らせて遅延損害金が生じれば、保証人はそれも含めて責任を負う。アは保証債務を元本に限り利息・損害賠償を含まないとする点で、447条1項に反し誤り。一方、保証人は、自分の保証債務についてのみ、違約金又は損害賠償の額をあらかじめ約定することができる(同条2項。保証債務独自の違約金の定め)。イはこれを『約定できない』とする点で誤り。アもイも条文と逆向きで、『アー誤、イー誤』。447条は、1項で保証の及ぶ範囲を広げ、2項で保証債務だけに付ける違約金を認めるという、向きの違う二つの定めを並べている。
補足範囲が広いぶん保証契約は慎重さが求められ、書面でしなければ効力を生じない(民法446条2項。電磁的記録でも可、同3項)。口約束だけでは保証は成立しない。
問11債権者代位権の要件
債権者代位権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.債権者は、自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利(被代位権利)を行使することができる。
- イ.債務者の一身に専属する権利であっても、債権者はこれを代位して行使することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 423条1項本文どおり → 正しい
民法第423条第1項「自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利」e-Gov原文
- イ.誤り
- 423条1項ただし書で一身専属権は対象外 → 代位できない
民法第423条第1項「債務者の一身に専属する権利及び差押えを禁じられた権利は、この限りでない」e-Gov原文
ひっかけ代位できる権利には限界がある。慰謝料請求権のような一身専属権は債務者本人しか行使できず、債権者が代わって行使することはできない。
解説債権者代位権は、債務者が自分の財産を増やす権利(売掛金の取立てなど)を行使しないまま放置しているときに、債権者が自己の債権を保全するため、債務者に代わってその権利を行使できる制度である(民法423条1項本文)。たとえば、お金を貸した相手が第三者に対する売掛金を取り立てずに眠らせていると、貸主の回収原資が確保できない。そこで貸主は、自己の債権を保全するために必要な範囲で、その売掛金債権(被代位権利)を代わって行使できる。もっとも、何でも代位できるわけではなく、債務者の一身に専属する権利(離婚請求権や慰謝料請求権など本人の意思に委ねるべきもの)と、差押えを禁じられた権利は対象から除かれる(同項ただし書)。本問のアは1項本文のとおりで正しく、イは一身専属権まで代位できるとする点で同項ただし書に反し誤り。代位できる原則と、できない例外をセットで押さえることが核になる。
補足債権者代位権は、債権の期限が到来しない間は原則として行使できない。ただし時効の完成猶予のような保存行為は期限前でも認められる(民法423条2項)。
問12詐害行為取消請求
詐害行為取消権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.債務者の行為によって利益を受けた受益者が、その行為の時において債権者を害することを知らなかったときであっても、債権者は詐害行為取消請求をすることができる。
- イ.債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを裁判所に請求することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 424条1項ただし書で受益者が善意なら不可 → 取消請求できない
民法第424条第1項「がその行為の時において債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 424条1項本文どおり → 正しい
民法第424条第1項「債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを裁判所に請求することができる」e-Gov原文
ひっかけ詐害行為取消しは、相手(受益者)の善悪で結論が変わる。受益者が事情を知らずに取引した場合まで覆すと取引の安全を害するため、善意の受益者は保護される。
解説詐害行為取消権は、債務者が債権者を害すると知りながら自分の財産を不当に減らす行為(贈与や安売りなど)をしたとき、債権者がその行為の取消しを裁判所に請求して、逃がされた財産を責任財産に取り戻す制度である(民法424条1項本文)。債権者が勝手に取り消せるのではなく、必ず裁判所に請求して行う点が特徴である。もっとも、その行為によって利益を受けた受益者が、行為の時において債権者を害することを知らなかった(善意であった)ときは、取消請求はできない(同項ただし書)。事情を知らずに取引した相手まで巻き込むと取引の安全を害するからである。本問のアは、受益者が善意でも取消請求できるとする点でただし書に反し誤り。イは取消しを裁判所に請求するという本文どおりで正しい。債務者の害意だけでなく受益者の善意・悪意まで見て結論を出すのがこの制度の要点である。
補足詐害行為取消請求は、債務者の行為より前の原因に基づいて生じた債権でなければすることができず、強制執行により実現できない債権を保全するためにも行えない(民法424条3項・4項)。
問13弁済による代位
弁済による代位に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.債務者のために弁済をした者は、債権者に代位する。
- イ.弁済によって債権者に代位した者は、債権の効力及び担保として債権者が有していた一切の権利を行使することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 499条どおり → 正しい
民法第499条「債務者のために弁済をした者は、債権者に代位する」e-Gov原文
- イ.正しい
- 501条1項どおり → 正しい
民法第501条第1項「債権の効力及び担保としてその債権者が有していた一切の権利を行使することができる」e-Gov原文
ひっかけ弁済による代位の強みは、元の債権についていた担保(抵当権など)まで弁済者が使える点にある。単なる求償権だけでなく、担保付きの債権そのものを引き継ぐ。
解説弁済による代位は、保証人や第三者など債務者のために弁済をした者が、自分が払って消えたはずの債権者の地位を引き継ぐ制度である(民法499条)。弁済すれば本来その債務は消えるが、立て替えた者を保護するため、債権者が持っていた権利を弁済者に移すことにしている。そして代位した者は、債権の効力に加え、担保として債権者が有していた一切の権利(抵当権・質権・他の保証など)まで行使できる(501条1項)。単に債務者へ「払った分を返せ」と求償できるだけでなく、担保付きの債権そのものを引き継ぐので回収が確実になる。ただし、その行使は弁済者が債務者に対して持つ求償権の範囲内に限られる(同条2項)。本問はアが499条、イが501条1項のとおりで、いずれも正しい。代位の要件(誰が代位するか)と効果(何を行使できるか)をセットで理解することがポイントである。
補足代位による権利行使は、弁済者が債務者に対して有する求償権の範囲内に限られる(民法501条2項)。担保を使えるといっても、回収できるのは立て替えた分までである。
問14受領権者としての外観を有する者に対する弁済
受領権者としての外観を有する者に対する弁済に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.受領権者としての外観を有する者に対してした弁済は、弁済をした者が善意であれば、過失があったとしても、その効力を有する。
- イ.ここでいう受領権者には、債権者は含まれず、法令の規定により弁済を受領する権限を付与された第三者のみをいう。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 478条は善意かつ無過失を要求 → 過失があれば無効
民法第478条「その弁済をした者が善意であり、かつ、過失がなかったときに限り、その効力を有する」e-Gov原文
- イ.誤り
- 478条の定義で受領権者は債権者を含む → 誤り
民法第478条「債権者及び法令の規定又は当事者の意思表示によって弁済を受領する権限を付与された第三者」e-Gov原文
ひっかけ外観を信じた弁済が保護されるには、知らなかった(善意)だけでは足りず、知らないことに落ち度がなかった(無過失)ことまで必要になる。
解説本来弁済を受け取る権限がない者であっても、取引上の社会通念に照らして受領権者らしい外観を備えていることがある(預金通帳と印鑑を持参した者など)。このような者に対してした弁済は、弁済をした者が善意であり、かつ過失がなかったときに限り、有効となる(民法478条)。有効になれば債務者は債務を免れ、真の債権者は外観を作出した者に対して責任を追及することになる。ここで重要なのは、単に知らなかった(善意)だけでは足りず、知らないことに落ち度がない(無過失)ことまで要求される点である。また、条文上の受領権者とは、債権者本人に加え、法令の規定や当事者の意思表示によって弁済を受領する権限を与えられた第三者をいい、債権者を除外するものではない。本問のアは善意だけで有効としており無過失の要件を欠く点で誤り、イは受領権者から債権者を外す点で定義に反し誤り。いずれも条文の文言を正確に押さえれば誤りと分かる。
補足受領権者としての外観を有する者の典型例は、預金通帳と印鑑を持参した者や、債権譲渡が無効だった場合の譲受人などである。
問15個人根保証契約の極度額
個人根保証契約に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.個人根保証契約は、その極度額を定めなければ、その効力を生じない。
- イ.保証人が法人である根保証契約も、個人根保証契約として極度額を定めなければ効力を生じない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 465条の2第2項どおり → 正しい
民法第465条の2第2項「個人根保証契約は、前項に規定する極度額を定めなければ、その効力を生じない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 465条の2は保証人が法人でないものに限る → 法人保証は対象外
民法第465条の2第1項「であって保証人が法人でないもの」e-Gov原文
ひっかけ個人が青天井で根保証を負うと過大なリスクを背負う。そこで個人根保証契約では上限額(極度額)を定めることが効力要件とされる。一方、保証人が法人の場合はこの規制の対象外である。
解説根保証とは、一定の範囲に属する将来発生する不特定の債務をまとめて保証する契約で、賃貸借の連帯保証や継続的取引の保証などで使われる。保証する債務が次々に膨らむため、個人が保証人になると予想外に過大な負担を負いかねない。そこで、保証人が法人でない個人根保証契約については、保証の上限となる極度額を定めなければその効力を生じないとされている(民法465条の2第2項)。極度額を定めることで、保証人は自分が背負う最大限度をあらかじめ把握できる。注意すべきは、この規制が及ぶのは保証人が法人でない場合に限られる点で、保証会社のような法人が保証人となる根保証はこの極度額規制の対象外である(同条1項)。本問のアは極度額が効力要件であるとおりで正しく、イは法人が保証人の根保証まで個人根保証契約に含めて極度額が要るとする点で誤り。誰が保証人かによって規制の有無が変わるのがこの論点の核である。
補足極度額の定めは、保証契約と同じく書面(または電磁的記録)でしなければ効力を生じない(民法465条の2第3項が446条2項・3項を準用)。
問16分割債権・分割債務
分割債権・分割債務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.数人の債権者又は債務者がある場合、別段の意思表示がなければ各人は等しい割合で権利又は義務を負う。
- イ.数人の債務者がある場合、別段の意思表示がなくても常に全員が全額について連帯債務を負う。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 複数人が関与する債権債務は、当然に全額責任になるのではなく、原則として等しい割合に分かれる。427条の分割主義そのもの。
民法第427条「それぞれ等しい割合で権利を有し、又は義務を負う」e-Gov原文
- イ.誤り
- 「複数債務者=全員が全額」と短絡すると誤る。別段の意思表示等がなければ、各債務者は等しい割合で義務を負うにとどまる。
民法第427条「それぞれ等しい割合で権利を有し、又は義務を負う」e-Gov原文
ひっかけ債務者が複数なら当然に全員が全額の連帯債務、と考えるとイを正しいと誤る。原則は分割債務で、各自は等しい割合を負うにとどまる。
解説数人の債権者または債務者がある場合、別段の意思表示がなければ、各人はそれぞれ等しい割合で権利を有し、または義務を負う(民法427条)。これを分割主義といい、多数当事者の債権・債務の原則である。たとえば3人が同じ債務を負っても、特約がなければ各自は3分の1ずつを負担するにとどまる。アはこの原則をそのまま述べており正しい。これに対し連帯債務(各人が全額の履行義務を負い、1人の弁済で全員が免れる)は、当事者の意思表示や法律に規定がある場合にはじめて生じる例外的な形態である。したがって『別段の意思表示がなくても常に全員が全額の連帯債務を負う』とするイは、原則と例外を逆にしており誤り。
補足この等しい割合は、債権者との対外的な関係で分かれるという意味である。債務者どうしの内部でどのように負担を分けるかは、別に取り決めることができる。
問17保証人の責任
保証人の責任に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.保証人は、主たる債務者が債務を履行しないときに履行する責任を負う。
- イ.保証人は、主たる債務者が履行しても必ず重ねて履行しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 条文どおり
民法第446条第1項「主たる債務者がその債務を履行しないとき」e-Gov原文
- イ.誤り
- 要件・効果のすり替え
民法第446条第1項「主たる債務者がその債務を履行しないとき」e-Gov原文
ひっかけ保証人は主債務者と重ねて二重に払う、と考えるとイを正しいと誤る。保証人が履行するのは主債務者が履行しないとき。
解説保証人は、主たる債務者がその債務を履行しないときに、その履行をする責任を負う(民法446条1項)。保証債務はあくまで主たる債務を補う補充的なもので、主たる債務者がきちんと弁済すれば保証人が重ねて履行する必要はなく、その負担も消える。アはこのとおりで正しい。イは主たる債務者が履行しても必ず重ねて履行しなければならないとするが、補充的性質に反し誤り。『主たる債務者が払わないときに初めて登場する』のが保証人である。
補足保証債務は主たる債務に付き従う性質(付従性)を持つ。主たる債務が弁済などで消滅すれば、保証債務も当然に消滅する。
問18保証債務の範囲(第5章)
保証債務の範囲に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.保証債務は、主たる債務に関する利息・違約金・損害賠償など従たるものを包含する。
- イ.保証債務は、元本だけに限られ、利息や違約金を含むことはない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 条文どおり
民法第447条第1項「利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たるすべてのもの」e-Gov原文
- イ.誤り
- 要件・効果のすり替え
民法第447条第1項「利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たるすべてのもの」e-Gov原文
ひっかけ保証は元本だけを保証する、と考えるとイを正しいと誤る。保証債務は利息・違約金など従たるものも含む。
解説保証債務は、主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たるすべてのものを包含する(民法447条1項)。保証人は主たる債務そのものに加え、それに付随して生じるこれらの負担についても責任を負う。アはこのとおりで正しい。イは保証債務が元本だけに限られ利息や違約金を含まないとするが、447条1項に反し誤り。保証をするときは、元本の額だけでなく利息や遅延損害金まで負担が及びうる点に注意が必要である。
補足これは、保証債務が主たる債務に付き従う(付従性)ことの表れである。保証人は、主たる債務に関する遅延損害金などについても責任を負いうる。
問19弁済の提供の効果
弁済の提供の効果に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.債務者は、弁済の提供の時から、債務を履行しないことによって生ずべき責任を免れる。
- イ.弁済の提供をしただけで、債権者の受領の有無にかかわらず債務は常に消滅する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 条文どおり
民法第492条「債務を履行しないことによって生ずべき責任を免れる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 要件・効果のすり替え
民法第492条「債務を履行しないことによって生ずべき責任を免れる」e-Gov原文
ひっかけ弁済を提供すれば債務は消える、と考えるとイを正しいと誤る。提供で免れるのは債務不履行の責任で、債務そのものは消えない。
解説債務者は、弁済の提供の時から、債務を履行しないことによって生ずべき責任(遅延損害金の発生など)を免れる(民法492条)。債権者が受け取ってくれなくても、きちんと提供すれば債務者は履行遅滞の責めを負わなくなる。アはこのとおりで正しい。イは提供しただけで受領の有無にかかわらず債務が常に消滅するとするが、492条が定めるのは責任を免れる効果であって、債務そのものが当然に消えるわけではないため誤り。債務を確定的に消すには、債権者の受領や供託などが別に必要になる。
補足提供しても債権者が受領しなければ債務は残るので、債務者は債務を確定的に消滅させる手段として供託(494条)を使うことになる。弁済の提供と供託は役割が異なる。
問20供託の要件
供託の要件に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.債権者が弁済の受領を拒み、又は受領できないとき、弁済者は供託により債務を免れることができる。
- イ.債権者が弁済を受領する場合でも、弁済者は常に供託しなければ債務を免れない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
ひっかけ弁済するには常に供託が必要、と考えるとイを正しいと誤る。供託が使えるのは受領拒否や受領不能などの場合。
解説債権者が弁済の受領を拒み、又は受領することができないときは、弁済者はその弁済の目的物を供託所に供託して、債務を免れることができる(民法494条1項)。債権者の都合で弁済できないのに債務者がいつまでも責任を負い続けるのは不公平なので、供託という手段が用意されている。アはこのとおりで正しい。イは債権者が受領する場合でも常に供託しなければ債務を免れないとするが、供託はあくまで受領拒否や受領不能などの場合の手段であり、通常は債権者に直接弁済すればよいため誤り。
補足弁済者が過失なく債権者を確知することができないときも供託ができる(494条2項)。なお供託後も、債権者が供託物を受け取る前などは、弁済者は供託物を取り戻すことができる(496条1項)。
問21連帯保証の特則
連帯保証に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.連帯保証人は、債権者から請求を受けたとき、まず主たる債務者に請求するよう求めること(催告の抗弁)ができる。
- イ.連帯保証人は、主たる債務者に弁済の資力があり執行が容易であることを証明して、まず主たる債務者の財産から執行するよう求めること(検索の抗弁)ができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 454条:前二条(452・453)の権利を有しない
民法第454条「保証人は、主たる債務者と連帯して債務を負担したときは、前二条の権利を有しない。」e-Gov原文
- イ.誤り
- 454条:補充性がない
民法第454条「保証人は、主たる債務者と連帯して債務を負担したときは、前二条の権利を有しない。」e-Gov原文
ひっかけ連帯保証人は『普通の保証人の2つの盾』を持たない。
解説連帯保証は、保証人が主たる債務者と『連帯して』債務を負うもので、補充性(まず主債務者に、という性質)がない。そのため、普通の保証人が持つ催告の抗弁(452条)と検索の抗弁(453条)を、連帯保証人は有しない(454条)。だから『まず主債務者に請求せよ』と言えるとするアも、『まず主債務者の財産から執行せよ』と言えるとするイも、ともに誤り。債権者は連帯保証人にいきなり全額を請求できる。結論はアー誤、イー誤。
補足普通の保証人は催告の抗弁(452条)・検索の抗弁(453条)を持つ。連帯保証はこれらを失う点が違い。
問22債権譲渡の対抗要件
債権譲渡の対抗要件に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知せず、債務者が承諾もしていなくても、債務者に対抗することができる。
- イ.債務者以外の第三者に対抗するためには、通知又は承諾を口頭で行えば足りる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 467条1項:対抗要件
民法第467条第1項「債権の譲渡…は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。」e-Gov原文
- イ.誤り
- 467条2項:口頭では不可
民法第467条第2項「前項の通知又は承諾は、確定日付のある証書によってしなければ、債務者以外の第三者に対抗することができない。」e-Gov原文
ひっかけ第三者に勝つには『確定日付』。口頭の通知では足りない。
解説債権譲渡を債務者に主張するには、譲渡人から債務者への通知、または債務者の承諾が必要である(467条1項)。だから『通知も承諾もなくても対抗できる』とするアは誤り。さらに、債務者以外の第三者(別の譲受人など)に対抗するには、その通知・承諾を確定日付のある証書で行わなければならない(同条2項)。だから『口頭で足りる』とするイも誤り。結論はアー誤、イー誤。
補足二重譲渡では、確定日付ある通知が債務者に到達した日時(又は確定日付ある承諾の日時)の先後で優劣が決まる。
問23相殺の要件
相殺に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.二人が互いに同種の目的を有する債務を負担し、双方の債務が弁済期にあるときは、各債務者はその対当額について相殺によって債務を免れることができる。
- イ.債務の性質が相殺を許さないときは、相殺をすることができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 505条1項本文:相殺適状
民法第505条第1項本文「二人が互いに同種の目的を有する債務を負担する場合において、双方の債務が弁済期にあるときは、各債務者は、その対当額について相殺によってその債務を免れることができる。」e-Gov原文
- イ.正しい
- 505条1項ただし書
民法第505条第1項ただし書「ただし、債務の性質がこれを許さないときは、この限りでない。」e-Gov原文
ひっかけ相殺は『対当額』で双方の債権をぶつけて消す簡便な回収手段。
解説互いに同種の目的の債務を負い、双方が弁済期にあれば(相殺適状)、各当事者は対当額について相殺で債務を消せる(505条1項本文)。だからアは正しい。ただし、債務の性質が相殺を許さないとき(たとえば現実の労務提供のように、ぶつけ合っても目的を達せられない債務)は相殺できない(同項ただし書)。だからイも正しい。結論はアー正、イー正。
補足相殺は当事者の一方の意思表示で行い、相手方の同意は要らない(506条)。担保を取らずに済む簡便な回収手段として実務で重要。
問24保証契約の方式
保証契約の成立に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。
- イ.保証契約は、当事者が口頭で合意すれば、書面がなくても有効に成立する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 要式行為(軽率な保証の防止)
民法第446条第2項「保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。」e-Gov原文
- イ.誤り
- 書面が効力要件
民法第446条第2項「保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。」e-Gov原文
ひっかけ保証は『口約束』では効力を生じない。書面が要る。
解説契約は原則として当事者の合意だけで成立するが、保証契約は例外で、書面でしなければ効力を生じない(民法446条2項)。保証人が安易に重い責任を引き受けてしまうのを防ぐためである。だから書面でした保証は有効(ア=正)で、口頭だけの保証は効力を生じない(イ=誤)。なお、契約内容を記録した電磁的記録(メール本文やPDF等の電子データ)でされた場合は、書面でされたものとみなされる(446条3項)。結論はアー正、イー誤。
補足保証契約がその内容を記録した電磁的記録によってされたときは、書面によってされたものとみなされる(446条3項)。
問25保証契約の成立(書面要件)と連帯保証と催告・検索の抗弁の横断確認
保証契約の成立(書面要件)と連帯保証と催告・検索の抗弁を横断して確認する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.保証人は、主たる債務者がその債務を履行しないときに、その履行をする責任を負う。
- イ.(連帯保証でない)通常の保証人は、債権者から履行を請求されたとき、まず主たる債務者に催告すべき旨を請求することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 446条1項どおり保証債務は補充的 → 正しい
民法第446条第1項「保証人は、主たる債務者がその債務を履行しないときに、その履行をする責任を負う。」e-Gov原文
- イ.正しい
- 452条の催告の抗弁どおり → 正しい
民法第452条「債権者が保証人に債務の履行を請求したときは、保証人は、まず主たる債務者に催告をすべき旨を請求することができる。」e-Gov原文
ひっかけ異なる制度の要件や法律効果を一つのルールとして混同しない。
解説保証契約の成立(書面要件)と連帯保証と催告・検索の抗弁は、根拠条文と法律効果を分けて整理する。
補足各記述に付したe-Gov根拠を個別に確認する。
問26保証債務に含まれる従たる債務
債権の管理・回収に関する次のア・イの正誤の組合せとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.保証債務は主債務の利息・違約金・損害賠償等も包含する。
- イ.保証債務は元本だけに限定される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 保証債務は主債務の利息・違約金・損害賠償等も包含する。
民法第447条「保証債務は、主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たるすべてのものを包含する。」e-Gov原文
- イ.誤り
- 保証債務は元本だけに限定される。
民法第447条「保証債務は、主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たるすべてのものを包含する。」e-Gov原文
ひっかけ主体・時点・例外を区別する。
解説保証債務は主債務の利息・違約金・損害賠償等も包含する。
補足条文の要件と効果を確認する。
問27保証人の資力喪失と交替請求
債権の管理・回収に関する次のア・イの正誤の組合せとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.保証人が無資力になっても交替請求は一切できない。
- イ.保証人が必要な資力を欠くに至れば、債権者は要件を備える者への交替を請求できる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 保証人が無資力になっても交替請求は一切できない。
民法第450条「債権者は、同項各号に掲げる要件を具備する者をもってこれに代えることを請求することができる。」e-Gov原文
- イ.正しい
- 保証人が必要な資力を欠くに至れば、債権者は要件を備える者への交替を請求できる。
民法第450条「債権者は、同項各号に掲げる要件を具備する者をもってこれに代えることを請求することができる。」e-Gov原文
ひっかけ主体・時点・例外を区別する。
解説保証人が必要な資力を欠くに至れば、債権者は要件を備える者への交替を請求できる。
補足条文の要件と効果を確認する。
問28保証人を立てられない場合の代替担保
債権の管理・回収に関する次のア・イの正誤の組合せとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.要件を備える保証人を立てられないときは他の担保で代えることができる。
- イ.保証人を立てられなければ他の担保でも代替できない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 要件を備える保証人を立てられないときは他の担保で代えることができる。
民法第451条「他の担保を供してこれに代えることができる。」e-Gov原文
- イ.誤り
- 保証人を立てられなければ他の担保でも代替できない。
民法第451条「他の担保を供してこれに代えることができる。」e-Gov原文
ひっかけ主体・時点・例外を区別する。
解説要件を備える保証人を立てられないときは他の担保で代えることができる。
補足条文の要件と効果を確認する。
問29連帯保証人の催告・検索の抗弁
債権の管理・回収に関する次のア・イの正誤の組合せとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.連帯保証人も通常の保証人と同様に両抗弁権を有する。
- イ.連帯保証人は催告・検索の抗弁権を有しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 連帯保証人も通常の保証人と同様に両抗弁権を有する。
- イ.正しい
- 連帯保証人は催告・検索の抗弁権を有しない。
ひっかけ主体・時点・例外を区別する。
解説連帯保証人は催告・検索の抗弁権を有しない。
補足条文の要件と効果を確認する。
問30保証人による主債務者の抗弁援用
債権の管理・回収に関する次のア・イの正誤の組合せとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.保証人は主債務者が主張できる抗弁で債権者に対抗できる。
- イ.保証人は主債務者の抗弁を一切援用できない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 保証人は主債務者が主張できる抗弁で債権者に対抗できる。
民法第457条「保証人は、主たる債務者が主張することができる抗弁をもって債権者に対抗することができる。」e-Gov原文
- イ.誤り
- 保証人は主債務者の抗弁を一切援用できない。
民法第457条「保証人は、主たる債務者が主張することができる抗弁をもって債権者に対抗することができる。」e-Gov原文
ひっかけ主体・時点・例外を区別する。
解説保証人は主債務者が主張できる抗弁で債権者に対抗できる。
補足条文の要件と効果を確認する。
問31受領権者外観への弁済の有効要件
債権の管理・回収に関する次のア・イの正誤の組合せとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.弁済者に過失があっても常に有効である。
- イ.受領権者の外観を有する者への弁済は、弁済者が善意無過失なら有効である。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 弁済者に過失があっても常に有効である。
民法第478条「その弁済をした者が善意であり、かつ、過失がなかったときに限り、その効力を有する。」e-Gov原文
- イ.正しい
- 受領権者の外観を有する者への弁済は、弁済者が善意無過失なら有効である。
民法第478条「その弁済をした者が善意であり、かつ、過失がなかったときに限り、その効力を有する。」e-Gov原文
ひっかけ主体・時点・例外を区別する。
解説受領権者の外観を有する者への弁済は、弁済者が善意無過失なら有効である。
補足条文の要件と効果を確認する。
問32受領権者以外への弁済の効力範囲
債権の管理・回収に関する次のア・イの正誤の組合せとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.受領権者以外への弁済は、原則として債権者が利益を受けた限度だけ有効である。
- イ.債権者が利益を受けなくても全額が常に有効となる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 受領権者以外への弁済は、原則として債権者が利益を受けた限度だけ有効である。
民法第479条「債権者がこれによって利益を受けた限度においてのみ、その効力を有する。」e-Gov原文
- イ.誤り
- 債権者が利益を受けなくても全額が常に有効となる。
民法第479条「債権者がこれによって利益を受けた限度においてのみ、その効力を有する。」e-Gov原文
ひっかけ主体・時点・例外を区別する。
解説受領権者以外への弁済は、原則として債権者が利益を受けた限度だけ有効である。
補足条文の要件と効果を確認する。
問33代物弁済の効力発生
債権の管理・回収に関する次のア・イの正誤の組合せとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.代物弁済契約では他の給付をしなくても直ちに債務が消滅する。
- イ.他の給付で債務を消滅させる契約に基づき実際に給付すれば弁済と同じ効力を有する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 代物弁済契約では他の給付をしなくても直ちに債務が消滅する。
民法第482条「その弁済者が当該他の給付をしたときは、その給付は、弁済と同一の効力を有する。」e-Gov原文
- イ.正しい
- 他の給付で債務を消滅させる契約に基づき実際に給付すれば弁済と同じ効力を有する。
民法第482条「その弁済者が当該他の給付をしたときは、その給付は、弁済と同一の効力を有する。」e-Gov原文
ひっかけ主体・時点・例外を区別する。
解説他の給付で債務を消滅させる契約に基づき実際に給付すれば弁済と同じ効力を有する。
補足条文の要件と効果を確認する。
問34弁済費用の増加分負担
債権の管理・回収に関する次のア・イの正誤の組合せとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.債権者の住所移転等で弁済費用が増えたとき、その増加額は債権者が負担する。
- イ.住所移転で増えた費用も例外なく全額債務者が負担する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 債権者の住所移転等で弁済費用が増えたとき、その増加額は債権者が負担する。
- イ.誤り
- 住所移転で増えた費用も例外なく全額債務者が負担する。
ひっかけ主体・時点・例外を区別する。
解説債権者の住所移転等で弁済費用が増えたとき、その増加額は債権者が負担する。
補足条文の要件と効果を確認する。
問35電磁的受取証書の請求
債権の管理・回収に関する次のア・イの正誤の組合せとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.受取証書は紙だけで電磁的記録を請求できない。
- イ.弁済者は受取証書に代えて内容を記録した電磁的記録を請求できる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 受取証書は紙だけで電磁的記録を請求できない。
民法第486条「その内容を記録した電磁的記録の提供を請求することができる。」e-Gov原文
- イ.正しい
- 弁済者は受取証書に代えて内容を記録した電磁的記録を請求できる。
民法第486条「その内容を記録した電磁的記録の提供を請求することができる。」e-Gov原文
ひっかけ主体・時点・例外を区別する。
解説弁済者は受取証書に代えて内容を記録した電磁的記録を請求できる。
補足条文の要件と効果を確認する。
問36弁済提供による責任免除
債権の管理・回収に関する次のア・イの正誤の組合せとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.債務者は弁済提供時から不履行による責任を免れる。
- イ.適法な弁済提供後も不履行責任は無条件に増え続ける。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 債務者は弁済提供時から不履行による責任を免れる。
民法第492条「債務者は、弁済の提供の時から、債務を履行しないことによって生ずべき責任を免れる。」e-Gov原文
- イ.誤り
- 適法な弁済提供後も不履行責任は無条件に増え続ける。
民法第492条「債務者は、弁済の提供の時から、債務を履行しないことによって生ずべき責任を免れる。」e-Gov原文
ひっかけ主体・時点・例外を区別する。
解説債務者は弁済提供時から不履行による責任を免れる。
補足条文の要件と効果を確認する。
問37受領拒絶時の弁済供託
債権の管理・回収に関する次のア・イの正誤の組合せとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.受領拒絶時でも供託は一切できない。
- イ.弁済提供後に債権者が受領拒絶したとき、弁済者は供託できる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- イ.正しい
- 弁済提供後に債権者が受領拒絶したとき、弁済者は供託できる。
ひっかけ主体・時点・例外を区別する。
解説弁済提供後に債権者が受領拒絶したとき、弁済者は供託できる。
補足条文の要件と効果を確認する。
問38相殺意思表示への条件付加禁止
債権の管理・回収に関する次のア・イの正誤の組合せとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.相殺の意思表示には条件や期限を付けられない。
- イ.相殺意思表示には自由に停止条件を付けられる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 相殺の意思表示には条件や期限を付けられない。
民法第506条「その意思表示には、条件又は期限を付することができない。」e-Gov原文
- イ.誤り
- 相殺意思表示には自由に停止条件を付けられる。
民法第506条「その意思表示には、条件又は期限を付することができない。」e-Gov原文
ひっかけ主体・時点・例外を区別する。
解説相殺の意思表示には条件や期限を付けられない。
補足条文の要件と効果を確認する。
問39履行地が異なる債務の相殺
債権の管理・回収に関する次のア・イの正誤の組合せとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.履行地が異なるだけで相殺は常に禁止される。
- イ.双方の履行地が異なっても相殺できる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 履行地が異なるだけで相殺は常に禁止される。
民法第507条「相殺は、双方の債務の履行地が異なるときであっても、することができる。」e-Gov原文
- イ.正しい
- 双方の履行地が異なっても相殺できる。
民法第507条「相殺は、双方の債務の履行地が異なるときであっても、することができる。」e-Gov原文
ひっかけ主体・時点・例外を区別する。
解説双方の履行地が異なっても相殺できる。
補足条文の要件と効果を確認する。
問40時効消滅債権による相殺
債権の管理・回収に関する次のア・イの正誤の組合せとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.時効消滅前に相殺適状なら、その債権で相殺できる。
- イ.時効消滅債権は相殺適状の時期を問わず絶対に相殺できない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 時効消滅前に相殺適状なら、その債権で相殺できる。
民法第508条「時効によって消滅した債権がその消滅以前に相殺に適するようになっていた場合には、その債権者は、相殺をすることができる。」e-Gov原文
- イ.誤り
- 時効消滅債権は相殺適状の時期を問わず絶対に相殺できない。
民法第508条「時効によって消滅した債権がその消滅以前に相殺に適するようになっていた場合には、その債権者は、相殺をすることができる。」e-Gov原文
ひっかけ主体・時点・例外を区別する。
解説時効消滅前に相殺適状なら、その債権で相殺できる。
補足条文の要件と効果を確認する。