問1保証契約の成立(要式性)
保証契約に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.保証人は、主たる債務者がその債務を履行しないときに、その履行をする責任を負う。
- イ.保証契約は、当事者の口頭の合意のみで効力を生じ、書面によることを要しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
「口約束でも保証は成立する」と考えると、イで誤ります。
保証人は、主たる債務者が債務を履行しないときに代わって履行する責任を負う(民法446条1項)。これは主債務を補う補充的な責任である。保証は、頼まれて安易に引き受けたのに後で多額の負担を負うという事故が多いため、保証人を保護する観点から、保証契約は書面(またはその内容を記録した電磁的記録)でしなければ効力を生じない要式契約とされている(同条2項・3項)。口頭の合意だけでは保証は成立しない点が頻出。
問2連帯保証(催告・検索の抗弁)
保証に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.連帯保証人は、債権者から債務の履行を請求されたとき、まず主たる債務者に催告すべき旨を請求する催告の抗弁を主張することができる。
- イ.単純保証人は、債権者が主たる債務者に催告をした後でも、主たる債務者に弁済の資力がありかつ執行が容易であることを証明すれば、まず主たる債務者の財産に執行するよう求めることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
「保証人なら必ず先に主債務者へ、と言える」と考えると、アで誤ります。
保証人には、いきなり自分が請求されたとき『まず主債務者に催告して』と言える催告の抗弁(民法452条)と、『主債務者に資力があり執行も容易だから先にそちらへ』と言える検索の抗弁(同453条)がある。これは保証の補充性の表れである。ところが連帯保証人は主債務者と連帯して債務を負担するため、これら前二条の権利(催告・検索の抗弁)を有しない(同454条)。実務上の保証はほぼ連帯保証なので、債権者はいきなり連帯保証人に全額請求できる。連帯かどうかで結論が真逆になる点を押さえる。
問3抵当権(順位・効力の及ぶ範囲)
抵当権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.同一の不動産について数個の抵当権が設定されたときは、その抵当権の順位は、登記の前後による。
- イ.抵当権の効力は、設定行為に別段の定めがない限り、抵当不動産に付加して一体となっている物には及ばない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
「付加物には及ばない」と覚えると、イで誤ります。
抵当権は目的物を債務者の手元に残したまま担保にできる権利で、同一不動産に複数設定でき、その優劣(順位)は登記の前後で決まる(民法373条)。早く登記した抵当権が優先する公示主義の表れである。また抵当権の効力は、抵当不動産に付加して一体となっている物(付加一体物)に及ぶのが原則である(同370条。設定行為で別段の定めがある場合などは例外)。『順位=登記順』『効力=付加一体物に及ぶ』をセットで覚える。
問4保証債務の付従性(範囲・加重)
保証債務の範囲に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.保証債務は、主たる債務の元本に限られ、主たる債務に関する利息や損害賠償には及ばない。
- イ.主たる債務の目的または態様が保証契約の締結後に加重されたときは、保証人の負担もこれに応じて加重される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
「保証は元本だけ」「主債務が増えれば保証も増える」と覚えると、両方で誤ります。
保証債務は主たる債務に付き従う(付従性)。そのため範囲も主債務に関する利息・違約金・損害賠償その他従たるものすべてに及ぶ(民法447条1項)。元本だけではない。他方、保証人は契約時の負担を前提に保証を引き受けているので、保証契約締結後に主たる債務の目的・態様が加重されても、保証人の負担はそれに連動して加重されることはない(同448条2項)。付従性で範囲は広がるが、事後の一方的な加重からは保証人が守られる、という二面を押さえる。
問5委託を受けた保証人の求償権
保証人の求償に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.主たる債務者の委託を受けて保証をした保証人が弁済をしたときは、主たる債務者に対し、そのために支出した財産の額の求償権を有する。
- イ.保証人は、その保証債務についてのみ、違約金または損害賠償の額を約定することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
求償の範囲と、保証人が独自に約定できる範囲を分けて理解しましょう。
主たる債務者から頼まれて(委託を受けて)保証した保証人が、弁済などで主債務を消滅させたときは、本来支払うべきだった主たる債務者に対して、そのために支出した財産の額を求償できる(民法459条1項)。立替払いの清算である。また保証人は、主債務の内容そのものは動かせないが、自己の保証債務についてのみ違約金や損害賠償の額をあらかじめ約定することができる(同447条2項)。求償と独自約定は別の話として整理する。
問6法定地上権
法定地上権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.土地とその上の建物が別々の所有者に属する場合に、土地に抵当権が設定されて実行されたときは、その建物のために法定地上権が成立する。
- イ.土地とその上の建物が同一の所有者に属し、その一方に抵当権が設定されて実行され、所有者を異にするに至ったときは、その建物について地上権が設定されたものとみなされる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
「土地に抵当権が付いて実行されれば常に地上権が成立」と考えると、アで誤ります。
土地と建物は別個の不動産なので、抵当権の実行で土地と建物の所有者が分かれると、建物は敷地利用権を失い取り壊さざるを得なくなりかねない。これを避けるため、抵当権設定時に土地と建物が同一の所有者に属していた場合に限り、実行で所有者が分かれたときは建物のために地上権が設定されたものとみなす(民法388条)。これが法定地上権である。ポイントは『設定時に同一所有者』という要件。もともと別々の所有者なら、初めから土地利用権を設定しているはずで、法定地上権は成立しない。
問7抵当権の内容(非占有担保・優先弁済権)
抵当権の内容に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.抵当権者は、債務者または第三者が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
- イ.地上権および永小作権も、抵当権の目的とすることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
抵当権は質権と違い『占有を移さない』担保だと押さえましょう。
抵当権は、目的物の占有を債権者に移さずに担保にできる非占有担保で、債務が弁済されないときに目的不動産から他の債権者に先立って優先的に弁済を受けられる権利である(民法369条1項)。占有を移さないので、債務者は担保に入れた不動産をそのまま使い続けられる。また抵当権の目的は不動産に限らず、地上権・永小作権も対象にできる(同条2項)。質権との違い(占有移転の要否)と合わせて理解する。
問8弁済による代位
弁済による代位に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.債務者のために弁済をした者は、債権者に代位する。
- イ.債権者に代位した者は、自己の求償権の範囲とは無関係に、債権者が有していた一切の権利を無制限に行使することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
代位は『求償できる範囲』までです。
保証人や物上保証人など、債務者のために弁済をした者は、債権者に代位する(弁済による代位。民法499条)。代位した者は、債権の効力および担保として債権者が有していた一切の権利を行使できるが(同501条1項)、その権利の行使は、自己の権利に基づいて債務者に求償できる範囲内に限られる(同条2項)。つまり、立替えた分を回収するための制度であり、求償できる範囲を超えて債権者の権利を無制限に行使できるわけではない。
問9催告の抗弁と連帯保証人について生じた事由
保証に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.保証人は、主たる債務者が破産手続開始の決定を受けたときであっても、まず主たる債務者に催告すべき旨を請求することができる。
- イ.連帯保証人について生じた事由は、更改があった場合であっても、主たる債務者に対して一切効力を生じない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
抗弁にも例外があり、連帯保証の効力も『一切なし』ではありません。
単純保証人は催告の抗弁(民法452条)を有するが、これには例外があり、主たる債務者が破産手続開始の決定を受けたとき、またはその行方が知れないときは、催告の抗弁を主張できない(同条ただし書)。また、連帯保証人について生じた事由のうち、更改(438条)・相殺(439条1項)・混同(440条)等は、主たる債務者について生じた事由として準用され、主たる債務者にも効力を生じうる(同458条)。抗弁の例外と、連帯保証における準用の範囲を正確に押さえる。
問10抵当権と物上代位(規定の準用)
抵当権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.抵当権には、先取特権の物上代位に関する規定その他の留置権・先取特権に関する一定の規定が準用されることはない。
- イ.抵当権については、先取特権の物上代位に関する規定(民法304条)等が準用される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
抵当権でも、目的物の代わりの金銭等を押さえられます(物上代位)。
抵当権については、留置権・先取特権に関する一定の規定が準用される(民法372条が296条・304条・351条を準用)。特に重要なのが先取特権の物上代位に関する304条の準用で、抵当不動産が滅失・損傷して保険金請求権や損害賠償請求権に変わった場合などに、抵当権者はその金銭等に対して(払渡し前に差押えをして)優先弁済を受けることができる(物上代位)。抵当権の効力が目的物の価値変形物に及ぶ点を押さえる。
問11留置権の内容
留置権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.他人の物の占有者は、その物に関して生じた債権を有していても、弁済を受けるまでその物を留置することはできない。
- イ.他人の物の占有者は、その物に関して生じた債権を有するときは、その債権の弁済を受けるまで、その物を留置することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
修理代を払うまで修理品を渡さない、というのが留置権です。
他人の物の占有者は、その物に関して生じた債権を有するときは、その債権の弁済を受けるまで、その物を留置することができる(留置権。民法295条1項本文。例:時計の修理人が修理代金の支払を受けるまで時計を留置)。被担保債権と物との牽連性が必要な点が、牽連性を要しない商人間の留置権(商法521条)と異なる。ただし、債権が弁済期にないとき(同295条1項ただし書)、占有が不法行為によって始まったとき(同条2項)は留置権は認められない。
問12留置権の成立要件
留置権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.占有が不法行為によって始まった場合であっても、占有者はその物について留置権を行使することができる。
- イ.留置権は、被担保債権が弁済期にあるか否かにかかわらず、行使することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
盗んだ物には留置権は生じず、弁済期前も行使できません。
留置権(民法295条1項本文)には消極的要件がある。被担保債権が弁済期にないときは留置権は成立せず(同項ただし書)、占有が不法行為によって始まった場合にも留置権は認められない(同条2項。例:盗んだ物に費用を投じても留置権は生じない)。留置権は、被担保債権と物との牽連性、被担保債権の弁済期到来、適法な占有、という要件を満たして成立する法定担保物権である。
問13保証人の責任
保証に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.保証人は、主たる債務者がその債務を履行しないときに、その履行をする責任を負う。
- イ.保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
保証契約は、書面でしないと無効です。
保証人は、主たる債務者がその債務を履行しないときに、その履行をする責任を負う(民法446条1項。保証債務。補充性・付従性を有する)。保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない(同条2項。要式契約)。電磁的記録によってされたときは書面によるものとみなされる(同条3項)。安易・情義的な保証による保証人の不利益を防ぐため、保証契約は書面を効力要件とする。さらに事業債務の個人保証には公正証書による保証意思の確認等の規律もある。
問14保証契約の要式性
保証契約の方式に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.保証契約は、口頭の合意のみによって、その効力を生ずる。
- イ.保証契約は、書面でしなければその効力を生じない(保証人保護のため要式契約とされている)。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
口約束の保証は無効です。書面が必須です。
保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない(民法446条2項。要式契約)。電磁的記録によってされたときは書面によるものとみなされる(同条3項)。契約は原則として諾成(合意のみで成立)だが、保証契約は例外的に書面を効力要件とする。これは、保証人が安易・情義的に保証をして予想外の責任を負う不利益を防ぐためである。保証意思を明確化し、保証人を保護する趣旨の規定である。
問15委託を受けた保証人の求償権
委託を受けた保証人の求償権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.主たる債務者の委託を受けて保証をした保証人が、主たる債務者に代わって弁済その他自己の財産をもって債務を消滅させる行為をしたときは、主たる債務者に対して求償権を有する。
- イ.求償できる範囲は、支出した財産の額がその債務の消滅行為によって消滅した主たる債務の額を超える場合であっても、常に支出した財産の額の全額である。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
支出した全額を常に求償できると誤りやすい
委託を受けた保証人は、債務消滅行為のために支出した財産の額を主たる債務者に求償できます。ただし、支出額が消滅した主たる債務の額を超える場合は、超過分まで負担させるのは不公平なので「消滅した額」が限度となります。原則(支出額)と限度(消滅額)の関係を括弧書で確認しましょう。
問16抵当権の内容と目的物
抵当権の内容に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.地上権及び永小作権は、抵当権の目的とすることができない。
- イ.抵当権者は、債務者又は第三者が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 条文は目的とできると定めており、できないとするのは裏返しの誤り。(根拠:民法第369条第2項)
目的物の範囲を狭く覚える誤り
抵当権は占有を移転せずに設定する非占有担保であり、目的物の占有は設定者に残る。優先弁済権を有する点が核心である。目的物は不動産に限らず、地上権及び永小作権も含む。範囲を狭く覚えないこと。
問17抵当権の効力の及ぶ範囲
抵当権の効力の及ぶ範囲に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.抵当権は、抵当地の上に存する建物を除き、その目的である不動産に付加して一体となっている物に及ぶ。
- イ.設定行為に別段の定めがある場合は、付加一体物に抵当権の効力が及ぶ範囲について例外が認められる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 条文どおり付加して一体となっている物に及ぶ。(根拠:民法第370条)
- イ.正しい
- ただし書に別段の定めがある場合は限りでないとある。(根拠:民法第370条)
原則とただし書を混同
抵当権は抵当地上の建物を除き付加一体物に及ぶのが原則である。ただし書で設定行為に別段の定めがある場合は例外となる。原則と例外を分けて押さえること。詐害行為取消請求できる場合も例外となる。
問18抵当権の効力と詐害行為
抵当権の効力の及ぶ範囲に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.債務者の行為について詐害行為取消請求をすることができる場合であっても、付加一体物には常に抵当権の効力が及ぶ。
- イ.抵当権は、抵当地の上に存する建物を除き、その目的である不動産に付加して一体となっている物に及ぶ。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- ただし書で詐害行為取消請求できる場合は限りでないとある。(根拠:民法第370条)
例外を見落とす
抵当権の効力は付加一体物に及ぶのが原則だが、ただし書に二つの例外がある。設定行為の別段の定めと、詐害行為取消請求できる場合である。常に及ぶと覚えないこと。例外の有無を必ず確認する。
問19法定地上権の成立要件
法定地上権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.法定地上権が成立する場合、地代は当事者の協議が調わないときであっても、裁判所が定めることはできない。
- イ.土地及びその上に存する建物が同一の所有者に属する場合において、その土地又は建物につき抵当権が設定され、その実行により所有者を異にするに至ったときは、その建物について、地上権が設定されたものとみなされる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 条文は当事者の請求により裁判所が定めるとしている。(根拠:民法第388条)
- イ.正しい
- 条文どおり建物について地上権が設定されたものとみなす。(根拠:民法第388条)
地代の決定主体を誤る
法定地上権は土地建物が同一所有者で抵当権実行により所有者を異にした場合に成立する。建物のために地上権が設定されたものとみなされる。地代は当事者の請求により裁判所が定める。決定主体を取り違えないこと。
問20法定地上権の対象
法定地上権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.法定地上権が成立する場合、地上権が設定されたものとみなされるのは土地についてである。
- イ.法定地上権は、土地及びその上に存する建物が同一の所有者に属する場合に成立し得る。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 条文は建物について地上権が設定されたものとみなすとしている。(根拠:民法第388条)
- イ.正しい
- 条文は同一の所有者に属する場合と定める。(根拠:民法第388条)
地上権の対象を誤る
法定地上権は土地と建物が同一所有者であることが出発点である。抵当権実行で所有者が分かれたとき、建物のために地上権が設定されたものとみなされる。土地のためではない点に注意する。対象を取り違えないこと。
問21質権の内容
質権の内容に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.質権者は、目的物の占有を取得しなくても、優先弁済を受ける権利を有する。
- イ.質権者は、その債権の担保として債務者又は第三者から受け取った物を占有し、その物について他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 条文は受け取った物を占有しと定めており占有を要する。(根拠:民法第342条)
- イ.正しい
- 条文どおり物を占有し優先弁済を受ける権利を有する。(根拠:民法第342条)
占有の要否を誤る
質権は債務者又は第三者から受け取った物を占有することが内容である。占有のうえで他の債権者に先立って優先弁済を受ける。抵当権が非占有担保なのと対照的である。占有の要否を取り違えないこと。
問22質権と抵当権の対比
質権及び抵当権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.質権者は、債務者又は第三者から受け取った物を占有することが、その権利の内容に含まれる。
- イ.抵当権者は、目的不動産の占有を移転して債権の担保とする。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 条文は受け取った物を占有しと定める。(根拠:民法第342条)
占有の有無を取り違える
質権は受け取った物を占有することを内容とする占有担保である。これに対し抵当権は占有を移転しないで担保に供する非占有担保である。両者は占有の要否で対照的である。取り違えないこと。
問23先取特権の内容
先取特権の内容に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.先取特権者は、法律の規定に従い、その債務者の財産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
- イ.先取特権者は、当事者の契約によってのみ成立し、法律の規定によっては生じない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 条文どおり債務者の財産について優先弁済を受ける。(根拠:民法第303条)
- イ.誤り
- 条文はこの法律その他の法律の規定に従いと定める。(根拠:民法第303条)
成立原因を誤る
先取特権はこの法律その他の法律の規定に従い当然に生じる法定担保物権である。債務者の財産について他の債権者に先立って優先弁済を受ける。契約で設定する約定担保物権ではない。成立原因を取り違えないこと。
問24優先弁済権の共通性
担保物権の優先弁済権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.先取特権者は、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有しない。
- イ.質権者は、その物について他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 条文は他の債権者に先立って弁済を受ける権利を有すると定める。(根拠:民法第303条)
- イ.誤り
- 条文は他の債権者に先立って弁済を受ける権利を有すると定める。(根拠:民法第342条)
優先弁済権の有無を誤る
先取特権も質権も他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける優先弁済権を有する。これは担保物権に共通する効力である。一部に優先弁済権がないと誤解しないこと。共通点を押さえる。
問25担保物権の目的物
担保物権の目的物に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.抵当権は、債務者又は第三者が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産について設定される。
- イ.地上権及び永小作権は、抵当権の目的とすることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
目的物の範囲を誤る
抵当権は占有を移転しないで担保に供した不動産について設定される。さらに地上権及び永小作権も抵当権の目的とすることができる。目的物を不動産のみと狭く覚えないこと。範囲を正確に押さえる。