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電子署名法・第6章

デジタル社会と法律の問題(38問)

この章を解く(38問)→

デジタル法務(電子契約・電子署名・広告メール)

デジタル取引に固有の法律をあつかう章です。電子消費者契約法、電子署名法、特定電子メール法の3つと、承諾などの意思表示がいつ効力を生じるか(到達主義)が出題範囲です。この章でつまずくのは条文が難しいからではなく、1つの条件で結論が反転する紛らわしい組が多いためです。整理すると、操作ミス(錯誤)の救済は事業者が確認画面などの確認措置を講じていないときだけ働き、講じていれば原則(重過失なら取消し制限)に戻ります(電子消費者契約法3条)。電子的な承諾でも意思表示は発信時ではなく到達した時に効力を生じ、相手が正当な理由なく到達を妨げれば届いたものとみなされます(民法97条)。特定認証業務の認定は「受けなければならない」ではなく「受けることができる」任意の制度で、認定がなくても業務は行えます(電子署名法4条)。広告メールはオプトイン方式で、送ってよいのが原則ではなく、あらかじめ同意した相手などにだけ送れます(特定電子メール法3条)。電子消費者契約法が守るのは消費者と事業者の間の契約に限られ、事業のために契約する個人や事業者どうしの取引は対象外です(同2条)。各問の根拠はe-Govの条文と照合しています。

第6章は電子契約、電子署名、広告メールを扱います。契約の成立や効力の考え方は紙の契約と同じです。違いが出るのは、確認画面などの確認措置の有無、承諾が相手に届いた時点、広告メールへの事前同意、電子署名の認定制度が任意であることの4点です。

  • 電子消費者契約は確認措置の有無を見る。
  • 承諾の意思表示は発信ではなく到達を確認する。
  • 特定電子メールはオプトインを原則として見る。

この章で確認する論点

第6章は38問を収録し、主な論点は「電子消費者契約法による操作ミス」「電子署名による推定と意思表示の到達主義」「電子署名の推定効と意思表示の到達主義」「電子消費者契約法の特例と到達の妨害」「特定電子メール法のオプトイン規制」です。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

  • 重過失でも救われるのは、事業者が確認画面を出していなかったときだけ。確認させていれば原則どおりに戻る。
  • 電子的な承諾だから発信主義、と読ませにくる。意思表示は紙でも電子でも到達した時に効く。
  • 両方とも条文に素直な記述。どこか落とし穴があると疑って崩しにかからないこと。
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この章で扱う条文

収録問題の解説が根拠として引用している条文の一覧です。リンク先はe-Gov法令検索の原文(解説内では該当箇所を逐語引用しています)。

情報流通プラットフォーム対処法:3条・5条・21条・22条・23条・24条・25条・26条・27条・28条

民法:97条・521条・522条・523条・525条・526条・548条の2・548条の3・548条の4

不正アクセス禁止法:3条・5条・7条・8条・11条・13条

特定電子メール法:3条・4条・5条・6条・7条

刑法:161条の2・168条の2・234条の2・246条の2

電子署名法:2条・3条・4条

電子消費者契約法:2条・3条

問題と解説を読む全38問・答え付き

答え・解説つきで38問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov等の一次資料で確認済み2026年6月〜2026年10月時点の法令に準拠
問1電子消費者契約法による操作ミス(錯誤)の特例e-Gov等の一次資料で確認済み

電子消費者契約における意思表示に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.消費者が電子消費者契約の申込みの意思表示を行う際に操作ミス(錯誤)をした場合において、事業者が当該意思表示を行う意思の有無を確認する措置を講じていなかったときは、消費者に重大な過失があっても、原則として錯誤による取消しが認められ得る。
  • イ.電子消費者契約において、事業者が消費者の申込みの意思の有無を確認する措置を講じていた場合であっても、消費者は操作ミスを理由として常に錯誤による取消しを主張することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

ア.正しい
民法95条3項(重過失による取消し制限)を適用しない特例

電子消費者契約法第3条「民法第九十五条第三項の規定は」一次資料を確認

電子消費者契約法第3条「適用しない」一次資料を確認

イ.誤り
確認措置を講じた場合は特例が適用されず原則に戻る

電子消費者契約法第3条ただし書「確認を求める措置を講じた場合」一次資料を確認

電子消費者契約法第3条ただし書「この限りでない」一次資料を確認

ひっかけ重過失でも救われるのは、事業者が確認画面を出していなかったときだけ。確認させていれば原則どおりに戻る。

解説操作ミス(錯誤)でうっかり申し込んだ消費者は、通常なら重大な過失があると民法95条3項で取消しを封じられる。電子消費者契約法3条は、この95条3項を電子契約に限って適用しないとする特例で、重過失があっても錯誤取消しが認められ得る。ただしその救済が働くのは事業者が申込意思の有無を確認する措置を講じていない場合に限られる。アはまさにこの状況なので正しい。イは確認措置を講じていてもなお『常に取消し可』とするが、確認措置がある場合は特例が外れて原則(重過失なら制限)に戻るため誤り。確認措置の有無で結論が反転する。

補足確認措置の典型は、注文確定ボタンを押させる前に申込内容を表示して間違いがないかを確かめさせる最終確認画面。これがあれば特例は外れる。

問2電子署名による推定と意思表示の到達主義e-Gov等の一次資料で確認済み

電子的な取引に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.隔地者に対する電子的な承諾の通知としての意思表示は、民法上、相手方に到達しなくても、これを発した時に効力を生ずる。
  • イ.情報を表すために作成された電磁的記録(公務員が職務上作成したものを除く。)は、本人による電子署名が行われているときは、真正に成立したものと推定される。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

ア.誤り
通知が相手方に到達した時に効力 → 『発信時に効力』は誤り

民法第97条第1項「その通知が相手方に到達した時からその効力を生ずる」一次資料を確認

イ.正しい
本人だけが行える電子署名 → 真正に成立したものと推定

電子署名法第3条「本人による電子署名」一次資料を確認

電子署名法第3条「真正に成立したものと推定する」一次資料を確認

ひっかけ電子的な承諾だから発信主義、と読ませにくる。意思表示は紙でも電子でも到達した時に効く。

解説電子的な承諾通知も、民法97条1項の到達主義により相手方に到達した時に効力を生じる。アは『到達しなくても発した時に効力を生ずる』とするが、これは発信主義であって誤り。イの電磁的記録は、本人による電子署名があれば真正に成立したものと推定される(電子署名法3条)ので正しい。電子取引でも承諾の効力発生は発信時ではなく到達時。

補足かつては隔地者間の承諾だけ発信主義の特則(旧526条1項)があったが、債権法改正で削除され、承諾も到達主義に一本化された。

問3電子署名の推定効と意思表示の到達主義e-Gov等の一次資料で確認済み

電子的な取引に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.情報を表すために作成された電磁的記録は、本人による電子署名(本人だけが行うことができることとなるものに限る。)が行われているときは、真正に成立したものと推定される。
  • イ.意思表示は、原則として、その通知が相手方に到達した時からその効力を生ずる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

ア.正しい
本人だけが行える電子署名 → 真正に成立したものと推定

電子署名法第3条「真正に成立したものと推定する」一次資料を確認

イ.正しい
通知が相手方に到達した時に効力を生ずる

民法第97条第1項「意思表示は、その通知が相手方に到達した時からその効力を生ずる」一次資料を確認

ひっかけ両方とも条文に素直な記述。どこか落とし穴があると疑って崩しにかからないこと。

解説アの電磁的記録は、本人による電子署名(本人だけが行うことができるものに限る)が行われていれば真正に成立したものと推定される(電子署名法3条)ので正しい。イの意思表示も民法97条1項の到達主義のとおり、原則として相手方に到達した時に効力を生じるため正しい。どちらも条文どおりで、ア・イとも正となる。

補足推定効が及ぶのは『本人だけが行うことができる』固有性を備えた署名に限られ、第2条の電子署名すべてが自動で推定効を得るわけではない。

問4電子消費者契約法の特例と到達の妨害e-Gov等の一次資料で確認済み

電子的な取引に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.電子消費者契約に関する民法の特例により、一定の場合には、操作ミスによる錯誤について消費者に重大な過失があっても、民法上の重大な過失による取消しの制限が適用されないことがある。
  • イ.相手方が正当な理由なく意思表示の通知が到達することを妨げた場合であっても、その通知が到達したものとみなされることはない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

ア.正しい
民法95条3項(重過失の取消し制限)を適用しない特例

電子消費者契約法第3条「民法第九十五条第三項の規定は」一次資料を確認

電子消費者契約法第3条「適用しない」一次資料を確認

イ.誤り
到達妨害 → 通常到達すべき時に到達したものとみなす

民法第97条第2項「正当な理由なく意思表示の通知が到達することを妨げたとき」一次資料を確認

民法第97条第2項「通常到達すべきであった時に到達したものとみなす」一次資料を確認

ひっかけ到達主義といっても、相手がわざと受け取りを妨げたら、届いていたはずの時点で届いたと扱う。

解説アは、操作ミスの錯誤について重過失があっても重過失による取消し制限が適用されない場合があるとする。電子消費者契約法3条の特例がまさにこれを定めるので正しい。イは、相手方が正当な理由なく通知の到達を妨げても到達したものとみなされることはないとするが、民法97条2項は到達妨害があれば通常到達すべきであった時に到達したものとみなすと定めるため誤り。

補足97条2項のみなし到達が働くのは『正当な理由なく』妨げた場合。長期不在など正当な事情があれば到達擬制は及ばない。

問5特定電子メール法のオプトイン規制(事前同意した者への送信)e-Gov等の一次資料で確認済み

電子メールを用いた広告宣伝に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.特定電子メールの送信者は、原則として、あらかじめ特定電子メールの送信を求める旨又は送信に同意する旨を通知した者など一定の者以外の者に対しては、特定電子メールの送信をしてはならない。
  • イ.特定電子メールの送信者は、受信者があらかじめ同意していなくても、自己の営業の広告又は宣伝を目的とする特定電子メールであれば、相手方を問わず自由に送信することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

ア.正しい
あらかじめ求め又は同意した者等以外には送信してはならない

特定電子メールの送信の適正化等に関する法律第3条第1項「次に掲げる者以外の者に対し、特定電子メールの送信をしてはならない」一次資料を確認

特定電子メールの送信の適正化等に関する法律第3条第1項第1号「あらかじめ、特定電子メールの送信をするように求める旨又は送信をすることに同意する旨」一次資料を確認

イ.誤り
各号の者以外には送信禁止 → 『自由に送信』は誤り

特定電子メールの送信の適正化等に関する法律第3条第1項「次に掲げる者以外の者に対し、特定電子メールの送信をしてはならない」一次資料を確認

ひっかけ広告メールは『送ってはいけない』が原則で、事前に同意した人など例外に当たる相手にだけ送れる。

解説特定電子メール法は、広告・宣伝を目的とする電子メール(特定電子メール)について、あらかじめ送信を求めた人や送信に同意した人など一定の相手以外には送ってはならないとする『オプトイン』方式を採る(3条1項)。送ってよいのが原則で同意を得れば例外、という建付けではなく、送ってはならないのが原則で同意などの要件を満たした相手だけが例外という建付けである。アはこの原則を正しく述べており正しい。イは『同意がなくても広告目的なら相手を問わず自由に送れる』とするが、これはオプトイン規制に正面から反するため誤り。

補足同意のほか、名刺等で自分のメールアドレスを通知した者や、その広告宣伝に係る営業と取引関係にある者なども3条1項各号の例外に含まれる。

問6特定電子メール法の表示義務とオプトアウト(受信拒否)e-Gov等の一次資料で確認済み

特定電子メールの送信に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.特定電子メールの送信者は、その送信に当たっても、当該送信者の氏名又は名称を受信者の通信端末機器の映像面に表示する義務を負わない。
  • イ.特定電子メールの送信者は、いったん送信に同意した受信者からその後に特定電子メールの送信をしないように求める旨の通知を受けたときは、その意思に反して特定電子メールの送信をしてはならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

ア.誤り
氏名又は名称等を正しく表示しなければならない → 『義務なし』は誤り

特定電子メールの送信の適正化等に関する法律第4条「氏名又は名称」一次資料を確認

特定電子メールの送信の適正化等に関する法律第4条「正しく表示されるようにしなければならない」一次資料を確認

イ.正しい
送信しないよう求める通知後は、その意思に反して送信禁止

特定電子メールの送信の適正化等に関する法律第3条第3項「その通知に示された意思に反して、特定電子メールの送信をしてはならない」一次資料を確認

ひっかけ送信者には名乗る義務があり、いったん同意した相手でも『もう要らない』と言われたら止めなければならない。

解説特定電子メール法4条は、送信者に対し、特定電子メールの送信に当たって自己の氏名又は名称や受信拒否の連絡先などが受信者の画面に正しく表示されるようにする表示義務を課す。アは『氏名又は名称を表示する義務を負わない』とするが、これは4条の表示義務に反するため誤り。イは、いったん同意した相手でも、その後に送信しないでほしいという通知(オプトアウト)を受ければ、その意思に反して送信してはならないとする3条3項のとおりであり正しい。事前同意(オプトイン)を得ても、後からの受信拒否には従わなければならない。

補足表示すべき事項には、送信者の氏名・名称のほか、受信拒否の通知を受けるための電子メールアドレス等も含まれる。

問7電子署名法における電子署名・特定認証業務の定義e-Gov等の一次資料で確認済み

電子署名法(電子署名及び認証業務に関する法律)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.電子署名法上の「電子署名」に該当するためには、当該情報が当該措置を行った者の作成に係るものであることを示すためのものであることと、当該情報について改変が行われていないかどうかを確認することができるものであることの双方の要件を満たす必要がある。
  • イ.電子署名法上の「特定認証業務」とは、電子署名のうち、その方式に応じて本人だけが行うことができるものとして主務省令で定める基準に適合するものについて行われる認証業務をいう。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

ア.正しい
2条1項1号・2号の要件のいずれにも該当することが必要

電子署名及び認証業務に関する法律第2条第1項第1号「当該情報が当該措置を行った者の作成に係るものであることを示すためのものであること」一次資料を確認

電子署名及び認証業務に関する法律第2条第1項第2号「当該情報について改変が行われていないかどうかを確認することができるものであること」一次資料を確認

イ.正しい
本人だけが行える基準適合の電子署名についての認証業務

電子署名及び認証業務に関する法律第2条第3項「本人だけが行うことができるものとして主務省令で定める基準に適合するもの」一次資料を確認

電子署名及び認証業務に関する法律第2条第3項「特定認証業務」一次資料を確認

ひっかけ電子署名は二つの条件を満たして初めて『電子署名』。どちらか一方だけでは足りない。

解説電子署名法2条1項は、『電子署名』を、情報について行われる措置のうち、(1)その情報が措置を行った者の作成に係るものであることを示すためのものであること(作成者の表示)と、(2)その情報について改変が行われていないかどうかを確認することができるものであること(非改ざんの確認)の双方の要件をいずれも満たすものと定義する。アはこの二要件を正確に述べており正しい。イの『特定認証業務』は、電子署名のうち本人だけが行うことができる方式(主務省令の基準に適合するもの)について行われる認証業務をいう(2条3項)ので正しい。ア・イとも正となる。

補足3条の真正な成立の推定が及ぶのは、この『本人だけが行うことができる』固有性を備えた電子署名に限られる点とつながる。

問8電子消費者契約法の適用範囲(消費者・電子消費者契約の定義)e-Gov等の一次資料で確認済み

電子消費者契約法(電子消費者契約に関する民法の特例に関する法律)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.電子消費者契約法上の「消費者」には、事業として又は事業のために契約の当事者となる場合における個人も含まれる。
  • イ.事業者と事業者との間で電磁的方法により電子計算機の映像面を介して締結される契約も、電子消費者契約法にいう「電子消費者契約」に当たる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

ア.誤り
ここでいう消費者は個人で、事業として又は事業のために契約の当事者となる場合の個人は除かれる(電子消費者契約に関する民法の特例に関する法律2条2項)。例えば、個人が店で売る商品の仕入れのためにネットで契約するときは、消費者に当たらない。

電子消費者契約に関する民法の特例に関する法律第2条第2項「事業として又は事業のために契約の当事者となる場合におけるものを除く」一次資料を確認

イ.誤り
電子消費者契約は、消費者と事業者との間で、電磁的方法により画面を介して締結される契約に限られる(同条1項)。例えば、事業者どうしのネット取引は、電子消費者契約に当たらない。

電子消費者契約に関する民法の特例に関する法律第2条第1項「消費者と事業者との間で電磁的方法により電子計算機の映像面を介して締結される契約」一次資料を確認

ひっかけこの法律が守るのは『消費者』。事業のために契約する個人や、事業者同士の取引は土俵の外。

解説電子消費者契約法は、消費者と事業者との間で画面を介して締結される契約(電子消費者契約)を対象とし(2条1項)、操作ミスによる錯誤の特例などを定める。ここでいう『消費者』は個人だが、事業として又は事業のために契約の当事者となる場合の個人は除かれる(2条2項)。アは事業のために当事者となる個人も消費者に含まれるとするが、これは除外されるので誤り。イは事業者間(企業同士)の電子契約も電子消費者契約に当たるとするが、対象は消費者と事業者の間の契約に限られるため誤り。ア・イとも誤。

補足個人でも、事業のための仕入れなど事業として契約する場面では『消費者』に当たらず、操作ミスの錯誤特例の保護は受けられない。

問9契約の成立と方式の自由(電子契約への適用)e-Gov等の一次資料で確認済み

電子契約を含む契約の成立に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.契約は、契約の内容を示してその締結を申し入れる意思表示(申込み)に対して、相手方が承諾をしたときに成立する。
  • イ.契約の成立には、法令に特別の定めがある場合を除き、常に書面の作成その他の方式を具備することが必要である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

ア.正しい
申込みに対し相手方が承諾をしたときに成立

民法第522条第1項「その締結を申し入れる意思表示」一次資料を確認

民法第522条第1項「相手方が承諾をしたときに成立する」一次資料を確認

イ.誤り
原則として書面の作成その他の方式を具備することを要しない

民法第522条第2項「書面の作成その他の方式を具備することを要しない」一次資料を確認

ひっかけ申込みと承諾が合致すれば契約は成立。紙の契約書がなくても、画面上のやり取りだけで契約は成り立つ。

解説民法522条1項は、契約は申込み(契約内容を示して締結を申し入れる意思表示)に対して相手方が承諾をしたときに成立すると定める。アはこのとおりで正しい。さらに同条2項は、法令に特別の定めがある場合を除き、契約の成立に書面の作成その他の方式を要しない(方式の自由)と定める。イは『常に書面等の方式が必要』とするが、これは方式自由の原則に反するため誤り。電子契約でも、画面上の申込みと承諾の合致で契約は成立し、書面は原則として不要である。

補足保証契約のように法令が書面(電磁的記録を含む)を要求する例外もあるが、契約一般の原則は方式自由である。

問10電子署名法の認定認証業務(任意的認定制度・4条)e-Gov等の一次資料で確認済み

電子署名法(電子署名及び認証業務に関する法律)における認証業務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.特定認証業務を行おうとする者は、主務大臣の認定を受けることができる。
  • イ.特定認証業務は、主務大臣の認定を受けなければ、これを行うことができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

ア.正しい
特定認証業務を行おうとする者は、主務大臣の認定を受けることができる(電子署名法4条1項)。認定を受けるかどうかは、事業者が選べる。

電子署名及び認証業務に関する法律第4条第1項「特定認証業務を行おうとする者は」一次資料を確認

電子署名及び認証業務に関する法律第4条第1項「主務大臣の認定を受けることができる」一次資料を確認

イ.誤り
認定は「受けることができる」という任意の制度で、認定を受けなければ特定認証業務を行えないわけではない(同項)。例えば、認定を受けていない事業者が認証業務を行うこと自体は、この条文では禁じられていない。

電子署名及び認証業務に関する法律第4条第1項「主務大臣の認定を受けることができる」一次資料を確認

ひっかけ認定は『受けることができる』であって『受けなければならない』ではない。任意の制度を義務だと読ませてくる。

解説電子署名法4条1項は、特定認証業務(本人だけが行うことができる方式の電子署名についての認証業務)を行おうとする者は、主務大臣の認定を受けることができると定める。これは任意的認定制度であり、認定を受けるかどうかは事業者の選択に委ねられている。アはこの条文どおりで正しい。イは『認定を受けなければ特定認証業務を行うことができない』とするが、認定は業務を行うための必須要件ではなく、認定を受けずに特定認証業務を行うことも可能であるため誤り。認定は信頼性の公的な裏付けを得るための仕組みであって、参入規制ではない。

補足認定を受けた業務(認定認証業務)は、その旨を表示できるなど信頼性を示せる利点があるが、認定がなくても認証業務そのものは行える。

問11特定電子メール法の同意の記録の保存(3条2項)e-Gov等の一次資料で確認済み

特定電子メールの送信についての同意に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.特定電子メールの送信に同意する旨の通知を受けた者は、その同意があったことを証する記録を保存する義務を負わない。
  • イ.特定電子メールの送信に同意する旨の通知を受けた者は、総務省令・内閣府令で定めるところにより、その同意があったことを証する記録を保存しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

ア.誤り
同意等を証する記録を保存しなければならない → 『義務なし』は誤り

特定電子メールの送信の適正化等に関する法律第3条第2項「証する記録を保存しなければならない」一次資料を確認

イ.正しい
同意があったことを証する記録を保存しなければならない

特定電子メールの送信の適正化等に関する法律第3条第2項「総務省令・内閣府令で定めるところにより」一次資料を確認

特定電子メールの送信の適正化等に関する法律第3条第2項「同意があったことを証する記録を保存しなければならない」一次資料を確認

ひっかけオプトインは『同意を取れば終わり』ではない。同意があった証拠を残す義務まで法律が課している。

解説特定電子メール法はオプトイン方式(あらかじめ同意した者などにしか広告メールを送れない)を採るが、それを実効的にするため、同意の通知を受けた者には、その同意があったことを証する記録を保存する義務を課している(3条2項)。後から『本当に同意があったのか』が争われたときに、送信者側がそれを示せるようにするためである。アは『記録を保存する義務を負わない』とするが、3条2項に反するため誤り。イは保存義務を正しく述べており正しい。同意は取るだけでなく、取った証拠を残すところまでが規制の建付けである。

補足保存の方法・期間などの細目は総務省令・内閣府令で定められる。記録がないと、同意を得ていたという主張を裏づけられなくなる。

問12意思表示の到達主義と表意者の死亡・能力喪失(民法97条1項・3項)e-Gov等の一次資料で確認済み

電子的な通知を含む意思表示の効力に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.意思表示は、その通知が相手方に到達した時からその効力を生ずる。
  • イ.意思表示は、表意者が通知を発した後に死亡し、意思能力を喪失し、又は行為能力の制限を受けたときであっても、そのためにその効力を妨げられない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

ア.正しい
通知が相手方に到達した時に効力を生ずる

民法第97条第1項「意思表示は、その通知が相手方に到達した時からその効力を生ずる」一次資料を確認

イ.正しい
発信後の死亡・意思能力喪失・行為能力制限でも効力は妨げられない

民法第97条第3項「表意者が通知を発した後に死亡し、意思能力を喪失し、又は行為能力の制限を受けたとき」一次資料を確認

民法第97条第3項「そのためにその効力を妨げられない」一次資料を確認

ひっかけ発信後に表意者が亡くなったら無効になりそうに見えるが、条文は『効力は妨げられない』とはっきり書いている。

解説民法97条1項は、意思表示は相手方に到達した時にその効力を生じる(到達主義)と定める。アはこのとおりで正しい。さらに同条3項は、表意者が通知を発した後に死亡し、意思能力を喪失し、又は行為能力の制限を受けたときであっても、そのためにその効力を妨げられないと定める。いったん有効に発せられた意思表示は、表意者の事後的な事情によって効力を失わない(到達すれば効力を生じる)。イはこの3項のとおりで正しい。電子メールやウェブ送信のように発信から到達までに時間差が生じうる場面でも、この扱いは同じである。ア・イとも正となる。

補足申込みの意思表示について表意者の死亡等の事情を相手方が知っていた場合などには、別途526条による例外があるが、97条3項の原則自体は『発信後の事情で効力は妨げられない』である。

問13申込みの拘束力(撤回の可否・民法523条・525条)e-Gov等の一次資料で確認済み

電子契約を含む契約の申込みの撤回に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.承諾の期間を定めてした申込みは、申込者がいつでも自由に撤回することができる。
  • イ.承諾の期間を定めないでした申込みは、申込者が承諾の通知を受けるのに相当な期間を経過する前であっても、いつでも自由に撤回することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

ア.誤り
承諾の期間を定めてした申込みは、撤回することができない(民法523条1項本文)。例えば、「10日以内にお返事ください」と期間を示して申し込んだ後で、申込者がいつでも自由に撤回できるわけではない。ただし、申込者が撤回をする権利を留保したときは、この限りでない(同項ただし書)。

民法第523条第1項「承諾の期間を定めてした申込みは、撤回することができない」一次資料を確認

イ.誤り
承諾の期間を定めないでした申込みは、申込者が承諾の通知を受けるのに相当な期間を経過するまでは、撤回することができない(民法525条1項本文)。相当な期間が過ぎる前に自由に撤回できる、とする点が誤りである。相手方が承諾を検討している間の信頼を守るための規律である。

民法第525条第1項「承諾の通知を受けるのに相当な期間を経過するまでは、撤回することができない」一次資料を確認

ひっかけ申込みは出した側がいつでも引っ込められそうに見えるが、相手の信頼を守るため、原則として一定期間は撤回できない。

解説申込みには相手方の承諾を待つ間の拘束力がある。民法523条1項は、承諾の期間を定めてした申込みは(撤回権を留保した場合を除き)撤回することができないと定める。アは『いつでも自由に撤回できる』とするが、これに反するため誤り。民法525条1項は、承諾の期間を定めないでした申込みについても、申込者が承諾の通知を受けるのに相当な期間を経過するまでは(撤回権を留保した場合を除き)撤回することができないと定める。イは『相当な期間の経過前でも自由に撤回できる』とするが、これに反するため誤り。期間を定めたかどうかにかかわらず、申込みには一定の拘束力があり、相手が承諾を検討している間は原則として撤回できない。ア・イとも誤。

補足いずれの申込みも、申込者があらかじめ『撤回をする権利を留保した』ときは撤回できる。電子契約の申込みでもこの拘束力の枠組みは同じである。

問14電子消費者契約の要件(電磁的方法による申込み等・2条1項・2条3項)e-Gov等の一次資料で確認済み

電子消費者契約法(電子消費者契約に関する民法の特例に関する法律)の用語に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.電子消費者契約に当たるためには、消費者が、事業者又はその委託を受けた者が映像面に表示する手続に従って、その使用する電子計算機を用いて送信することによって、申込み又は承諾の意思表示を行うものであることを要する。
  • イ.電子消費者契約法にいう「電磁的方法」とは、電子情報処理組織を使用する方法に限られ、その他の情報通信の技術を利用する方法は含まれない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

ア.正しい
映像面の手続に従い消費者が電子計算機で送信して意思表示するもの

電子消費者契約に関する民法の特例に関する法律第2条第1項「事業者又はその委託を受けた者が当該映像面に表示する手続に従って」一次資料を確認

電子消費者契約に関する民法の特例に関する法律第2条第1項「消費者がその使用する電子計算機を用いて送信することによって」一次資料を確認

イ.誤り
電子情報処理組織を使用する方法『その他の情報通信の技術を利用する方法』も含む

電子消費者契約に関する民法の特例に関する法律第2条第3項「電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法」一次資料を確認

ひっかけ『電磁的方法』を電子情報処理組織だけに狭めて読ませてくる。条文は『その他の情報通信の技術を利用する方法』まで広く含む。

解説電子消費者契約法2条1項は、電子消費者契約を、消費者と事業者との間で電磁的方法により画面を介して締結される契約のうち、事業者(又はその委託を受けた者)が画面に表示する手続に従って、消費者が自分の使う電子計算機を用いて送信することで申込み又は承諾の意思表示を行うものと定める。アはこの要件を正しく述べており正しい。イは『電磁的方法』を電子情報処理組織を使用する方法に限り、その他の情報通信技術を利用する方法を含まないとするが、2条3項は『電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法』と広く定義しているため誤り。電磁的方法は特定の通信方式に限定されない。

補足消費者が画面の手続に従って自ら送信して意思表示する点が要件であり、店頭での口頭申込みや単なる電話注文はここでいう電子消費者契約には当たらない。

問15電子署名の定義e-Gov等の一次資料で確認済み

電子署名法上の電子署名に関する次のア・イの正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.電子署名は、当該情報が措置を行った者の作成に係るものであることを示すためのものでなければならない。
  • イ.電子署名は、当該情報について改変が行われていないかどうかを確認できるものである必要はない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

ア.正しい
電子署名の要件

電子署名法第2条第1項第1号「当該情報が当該措置を行った者の作成に係るものであることを示すためのもの」一次資料を確認

イ.誤り
不要ではない

電子署名法第2条第1項第2号「当該情報について改変が行われていないかどうかを確認することができるもの」一次資料を確認

ひっかけ電子署名は作成者を示すだけで足りる、と考えるとイを正しいと誤る。改変の有無を確認できることも要件。

解説電子署名法上の「電子署名」に該当するには、二つの要件をいずれも満たす必要がある。第一に、その情報が措置を行った者の作成に係るものであることを示すためのものであること(電子署名法2条1項1号)。アはこの要件どおりで正しい。第二に、その情報について改変が行われていないかどうかを確認することができるものであること(同項2号)。イはこの非改ざん確認の要件を不要としており誤り。

補足作成者の表示(1号)と非改ざんの確認(2号)の両方を備えて初めて電子署名になる。これは紙の署名・押印が「誰が作ったか」と「後から改ざんされていないか」を担保するのと同じ機能を、電子的に果たすものである。

問16電子署名の真正成立推定e-Gov等の一次資料で確認済み

電子署名法上の真正成立推定に関する次のア・イの正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.本人による一定の電子署名が行われている電磁的記録は、真正に成立したものと推定される。
  • イ.公務員が職務上作成した電磁的記録も、電子署名法3条の推定規定の対象に含まれる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

ア.正しい
電磁的記録のうち、当該電磁的記録の作成者の署名又は押印に代わる本人による一定の電子署名が行われているものは、真正に成立したものと推定される(電子署名法3条)。例えば、本人だけが行える電子署名が付された契約書のデータは、本人の意思に基づいて作られたものと推定される。

電子署名法第3条「真正に成立したものと推定する」一次資料を確認

イ.誤り
電子署名法3条の推定の対象は、公務員が職務上作成したものを除く電磁的記録である。したがって、公務員が職務上作成した電磁的記録も含まれるとする点が誤りである。例えば、行政機関の職員が職務上作成したデータは、この条文の推定の対象に含まれない。

電子署名法第3条「公務員が職務上作成したものを除く」一次資料を確認

ひっかけ電子署名があれば公文書の電磁的記録も推定対象、と考えるとイを正しいと誤る。公務員が職務上作成したものは除かれる。

解説情報を表すために作成された電磁的記録(公務員が職務上作成したものを除く)は、本人による一定の電子署名(本人だけが行うことができるもの)が行われているときは、真正に成立したものと推定される(電子署名法3条)。アはこのとおりで正しい。もっとも、公務員が職務上作成した電磁的記録は、この推定規定の対象から明文で除かれている。したがって「推定規定の対象に含まれる」とするイは誤り。

補足この推定が及ぶのは、本人だけが行うことができる固有性を備えた電子署名に限られる。推定が働くと、その電磁的記録は本人の意思で作成されたものとして扱われ、裁判上の証拠力が高まる。

問17認定認証業務e-Gov等の一次資料で確認済み

電子署名法上の認定認証業務に関する次のア・イの正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.特定認証業務を行おうとする者は、主務大臣の認定を受けることができる。
  • イ.主務大臣は、認定をしたときでも、その旨を公示する必要はない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

ア.正しい
特定認証業務は、電子署名の信頼性を支える業務なので、一定基準を満たす者が主務大臣の認定を受けられる仕組みになっている。

電子署名法第4条第1項「主務大臣の認定を受けることができる」一次資料を確認

イ.誤り
認定がされたことは利用者や取引相手が確認できなければ意味が薄い。そのため4条3項は、主務大臣に認定した旨の公示義務を課している。

電子署名法第4条第3項「その旨を公示しなければならない」一次資料を確認

ひっかけ認定は事業者内部の話で公にされない、と考えるとイを正しいと誤る。主務大臣は認定したときは公示しなければならない。

解説特定認証業務を行おうとする者は、主務大臣の認定を受けることができる(電子署名法4条1項)。これは任意の認定制度である。アはこのとおりで正しい。そして、主務大臣は、この認定をしたときは、その旨を公示しなければならない(同条3項)。したがって「公示する必要はない」とするイは誤り。

補足認定は義務ではなく、認定を受けなくても認証業務自体は行える。もっとも、認定を受けた業務(認定認証業務)は、その旨を表示でき、公示によって公的な信頼性の裏付けを示せる利点がある。

問18特定電子メールの送信制限と表示義務e-Gov等の一次資料で確認済み

特定電子メール法に関する次のア・イの正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.送信者は、原則として、あらかじめ特定電子メールの送信に同意した者等以外に特定電子メールを送信してはならない。
  • イ.特定電子メールの送信に当たり、送信者の氏名又は名称等を表示する義務はない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

ア.正しい
特定電子メール法は、広告メールを原則オプトイン方式で規制する。同意者など一定の例外以外に送信してはならない、というのが3条1項の基本構造。

特定電子メール法第3条第1項「次に掲げる者以外の者に対し、特定電子メールの送信をしてはならない」一次資料を確認

イ.誤り
受信者が送信者を識別し、拒否や問い合わせをできるようにするため、送信者情報等の表示義務がある。表示不要とすると規制の実効性が落ちる。

特定電子メール法第4条第1号「当該送信者」一次資料を確認

ひっかけ広告メールは名乗らずに送ってよい、と考えるとイを正しいと誤る。送信者は自分の氏名・名称等を表示しなければならない。

解説特定電子メール(広告・宣伝目的の電子メール)の送信者は、原則として、あらかじめ送信に同意した者などの一定の相手以外に特定電子メールを送信してはならない(オプトイン方式。特定電子メール法3条1項)。アはこのとおりで正しい。また、特定電子メールの送信に当たっては、送信者の氏名・名称や受信拒否の連絡先などを表示しなければならない(4条)。したがって「表示する義務はない」とするイは誤り。

補足送ってよいのが原則ではなく、送ってはならないのが原則で、同意した相手などにだけ送れる(オプトイン)。いったん同意した相手でも、その後に受信拒否(オプトアウト)の通知を受ければ、以後は送信できない(3条3項)。

問19定型約款の合意とみなす場合と不当条項e-Gov等の一次資料で確認済み

定型約款(民法548条の2)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.定型取引を行うことの合意をした者は、定型約款準備者があらかじめその定型約款を契約の内容とする旨を相手方に表示していたときは、定型約款の個別の条項についても合意をしたものとみなされる。
  • イ.定型約款の条項のうち、相手方の権利を制限し又は義務を加重する条項であって、信義則に反して相手方の利益を一方的に害すると認められるものについては、合意をしなかったものとみなされる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

ア.正しい
利用規約を全部読まなくても契約内容になる仕組み

民法第548条の2第1項第2号「あらかじめその定型約款を契約の内容とする旨を相手方に表示していたとき」一次資料を確認

民法第548条の2第1項「の個別の条項についても合意をしたものとみなす」一次資料を確認

イ.正しい
読まずに同意する仕組みの歯止め

民法第548条の2第2項「相手方の利益を一方的に害すると認められるものについては、合意をしなかったものとみなす」一次資料を確認

ひっかけ定型約款は『みなし合意』と『不当条項の排除(合意しなかったものとみなす)』がセット。

解説民法548条の2は、定型取引(特定の者が不特定多数を相手方とし、内容の全部又は一部が画一的であることが双方にとって合理的な取引)で、定型約款(契約内容とすることを目的として準備された条項の総体)を使う場合のルールを定める。定型取引を行う合意をした者は、①定型約款を契約の内容とする旨の合意をしたとき、又は②定型約款準備者があらかじめ契約の内容とする旨を表示していたときは、個別の条項にも合意したものとみなされる(1項)。ただし、相手方の権利を制限し又は義務を加重する条項で、信義則に反して相手方の利益を一方的に害するものは、合意しなかったものとみなされる(2項)。

補足定型取引とは、ある特定の者が不特定多数の者を相手方として行う取引で、内容の全部又は一部が画一的であることが双方にとって合理的なものをいう(548条の2第1項)。

問20定型約款の内容の表示義務e-Gov等の一次資料で確認済み

定型約款の内容の表示(民法548条の3)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.定型約款準備者は、定型取引合意の前又は合意の後相当の期間内に相手方から請求があった場合には、既に定型約款を記載した書面を交付していたときなどを除き、遅滞なく、相当な方法でその定型約款の内容を示さなければならない。
  • イ.定型約款準備者が定型取引合意の前に相手方からの内容の表示の請求を拒んだ場合でも、定型約款の個別の条項について合意をしたものとみなす規定は適用される。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

ア.正しい
みなし合意の前提として、見ようと思えば見られるようにする

民法第548条の3第1項「遅滞なく、相当な方法でその定型約款の内容を示さなければならない」一次資料を確認

イ.誤り
見せずに合意させることは許さない

民法第548条の3第2項「定型約款準備者が定型取引合意の前において前項の請求を拒んだときは、前条の規定は、適用しない」一次資料を確認

ひっかけ表示の請求を『合意の前に』拒むと、定型約款の条項は契約内容にならない(正当な事由がある場合を除く)。

解説民法548条の3第1項は、定型約款準備者に、定型取引合意の前又は合意の後相当の期間内に相手方から請求があったとき、遅滞なく相当な方法で定型約款の内容を示すことを求める。既に書面を交付し、又は電磁的記録を提供していた場合は不要である。2項は、合意の前に請求を拒んだ場合、548条の2(みなし合意)を適用しないとする。ただし、一時的な通信障害の発生その他正当な事由がある場合は除かれる。

補足既に定型約款を記載した書面を交付し、又は記録した電磁的記録を提供していた場合は、請求があっても改めて示す必要はない(548条の3第1項ただし書)。

問21定型約款の変更の要件と周知e-Gov等の一次資料で確認済み

定型約款の変更(民法548条の4)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.定型約款の変更は、相手方の一般の利益に適合する場合であっても、個別に相手方と合意をしなければ契約の内容とすることはできない。
  • イ.契約の目的に反せず、変更の必要性や変更後の内容の相当性などに照らして合理的なものとしてする定型約款の変更は、効力発生時期が到来するまでに変更の旨・変更後の内容・効力発生時期を周知しなければ、その効力を生じない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

ア.誤り
個別の合意が必要とする点が誤り

民法第548条の4第1項第1号「定型約款の変更が、相手方の一般の利益に適合するとき」一次資料を確認

民法第548条の4第1項「個別に相手方と合意をすることなく契約の内容を変更することができる」一次資料を確認

イ.正しい
相手方に不利になりうる変更 → 事前に知らせる

民法第548条の4第3項「第一項第二号の規定による定型約款の変更は、前項の効力発生時期が到来するまでに同項の規定による周知をしなければ、その効力を生じない」一次資料を確認

ひっかけ変更できる場合は『相手方の一般の利益に適合』か『合理的』の2つ。合理的な変更は、効力発生時期までの周知がないと無効。

解説民法548条の4第1項は、定型約款準備者が、①変更が相手方の一般の利益に適合するとき、又は②変更が契約の目的に反せず、変更の必要性、変更後の内容の相当性、変更があり得る旨の定めの有無・内容その他の事情に照らして合理的なときに、個別の合意なしに契約の内容を変更できるとする。変更するときは効力発生時期を定め、変更の旨・変更後の内容・効力発生時期をインターネットなどで周知しなければならず(2項)、②の変更は効力発生時期までに周知しないと効力を生じない(3項)。

補足変更については、548条の2第2項(不当条項は合意しなかったものとみなす)は適用されない(548条の4第4項)。

問22情報流通プラットフォーム対処法の損害賠償責任の制限e-Gov等の一次資料で確認済み

特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律(情報流通プラットフォーム対処法・旧プロバイダ責任制限法)3条1項に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.掲示板などで他人の権利を侵害する情報が流通した場合、場を提供する特定電気通信役務提供者は、送信防止措置が技術的に可能であって、権利が侵害されていることを知っていたとき等でなければ、被害者に対して損害賠償責任を負わない。
  • イ.特定電気通信役務提供者自身が権利を侵害した情報の発信者である場合でも、損害賠償責任の制限は及ぶ。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

ア.正しい
すべての投稿を監視させない → 知った後の対応を求める

情報流通プラットフォーム対処法第3条第1項「権利を侵害した情報の不特定の者に対する送信を防止する措置を講ずることが技術的に可能な場合であって、次の各号のいずれかに該当するときでなければ、賠償の責めに任じない」一次資料を確認

イ.誤り
場の提供者としての免責 → 自分で書いた場合には及ばない

情報流通プラットフォーム対処法第3条第1項ただし書「ただし、当該関係役務提供者が当該権利を侵害した情報の発信者である場合は、この限りでない」一次資料を確認

ひっかけ旧プロバイダ責任制限法の現在の題名は「特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律」。場の提供者の責任の制限は3条。

解説特定電気通信(不特定の者によって受信されることを目的とする電気通信の送信。2条1号)で他人の権利を侵害する情報が流通したとき、その場を提供する特定電気通信役務提供者は、送信防止措置が技術的に可能であって、①権利侵害を知っていたとき、又は②情報の流通を知っており、権利侵害を知ることができたと認めるに足りる相当の理由があるときでなければ、被害者に対し賠償責任を負わない(3条1項)。ただし、自らが発信者である場合は除かれる。

補足削除などの送信防止措置を講じた場合の、発信者に対する責任の制限は3条2項に定められている。

問23削除の照会期間と発信者情報の開示請求の要件e-Gov等の一次資料で確認済み

情報流通プラットフォーム対処法(旧プロバイダ責任制限法)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.権利を侵害されたとする者から送信防止措置の申出を受けた特定電気通信役務提供者が、発信者に同意するかどうかを照会し、照会を受けた日から14日を経過しても同意しない旨の申出がなかったときは、措置を講じても発信者に対する賠償責任を負わない。
  • イ.権利を侵害されたとする者は、侵害情報の流通によって自己の権利が侵害されたことが明らかであり、かつ、損害賠償請求権の行使のために必要である場合その他開示を受けるべき正当な理由があるときに、特定電気通信役務提供者に対し発信者情報の開示を請求することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

ア.誤り
14日とする点が誤り

情報流通プラットフォーム対処法第3条第2項第2号「当該発信者が当該照会を受けた日から七日を経過しても当該発信者から当該侵害情報送信防止措置を講ずることに同意しない旨の申出がなかったとき」一次資料を確認

イ.正しい
匿名の加害者を特定して責任を問えるようにする

情報流通プラットフォーム対処法第5条第1項第1号「当該開示の請求をする者の権利が侵害されたことが明らかであるとき」一次資料を確認

情報流通プラットフォーム対処法第5条第1項第2号「当該発信者情報が当該開示の請求をする者の損害賠償請求権の行使のために必要である場合その他当該発信者情報の開示を受けるべき正当な理由があるとき」一次資料を確認

ひっかけ発信者への照会は『7日』。発信者情報の開示請求は『権利侵害の明白性』と『正当な理由』が要件。

解説情報流通プラットフォーム対処法3条2項は、削除などの送信防止措置を講じた特定電気通信役務提供者が、発信者に生じた損害について責任を負わない場合を定める。①他人の権利が不当に侵害されていると信じるに足りる相当の理由があったとき、又は②被害者からの申出を受けて発信者に照会し、7日を経過しても同意しない旨の申出がなかったときである。5条1項は、権利を侵害されたとする者が、権利侵害が明らかで、損害賠償請求権の行使のため必要であるなど正当な理由があるときに、発信者情報の開示を請求できるとする。

補足特定発信者情報(専ら侵害関連通信に係るもの)の開示には、通常の発信者情報では発信者を特定できない場合などの追加の要件がある(5条1項3号)。

問24不正アクセス行為の禁止と罰則e-Gov等の一次資料で確認済み

不正アクセス行為の禁止等に関する法律(不正アクセス禁止法)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.不正アクセス禁止法は、何人も不正アクセス行為をしてはならないと定めている。
  • イ.不正アクセス行為をした者に対する罰則は罰金刑のみであり、拘禁刑が科されることはない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

ア.正しい
他人のIDでログインするなどの行為そのものを禁止

不正アクセス禁止法第3条「何人も、不正アクセス行為をしてはならない」一次資料を確認

イ.誤り
罰金のみとする点が誤り

不正アクセス禁止法第11条「第三条の規定に違反した者は、三年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する」一次資料を確認

ひっかけ不正アクセス行為は『3年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金』。IDの不正取得や不正な提供などは、より軽い罰則。

解説不正アクセス禁止法3条は、何人も不正アクセス行為(アクセス制御機能のあるコンピュータに、他人の識別符号を入力したり、制御を免れる情報や指令を入力したりして利用できるようにする行為)をしてはならないとし、11条で3年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金を定める。他人の識別符号の不正取得(4条)や、識別符号の入力を不正に要求する行為(7条)などには、1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金が定められている(12条)。

補足不正アクセス行為は、営業秘密侵害罪(不正競争防止法21条)の『管理侵害行為』にも含まれる。

問25他人の識別符号の提供の禁止と罰則e-Gov等の一次資料で確認済み

他人の識別符号(ID・パスワード等)の提供の禁止(不正アクセス禁止法5条)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.アクセス制御機能に係る他人の識別符号を、アクセス管理者及び利用権者以外の者に提供することは、業務その他正当な理由がある場合であっても例外なく禁止されている。
  • イ.相手方に不正アクセス行為の用に供する目的があることを知らずに他人の識別符号を正当な理由なく提供した場合には、処罰されることはない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

ア.誤り
例外なくとする点が誤り

不正アクセス禁止法第5条「業務その他正当な理由による場合を除いては、アクセス制御機能に係る他人の識別符号を」一次資料を確認

イ.誤り
処罰されないとする点が誤り

不正アクセス禁止法第13条「第五条の規定に違反した者(前条第二号に該当する者を除く。)は、三十万円以下の罰金に処する」一次資料を確認

ひっかけ他人のIDの提供は、目的を知って提供すれば『1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金』、知らずに提供しても『30万円以下の罰金』。

解説不正アクセス禁止法5条は、業務その他正当な理由による場合を除き、他人の識別符号をアクセス管理者と利用権者以外の者に提供することを禁止する(不正アクセス行為を助長する行為の禁止)。罰則は二段階で、相手方に不正アクセスの目的があることを知って提供した者は1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金(12条2号)、それ以外の違反者は30万円以下の罰金(13条)である。

補足不正アクセス行為の用に供する目的で他人の識別符号を取得することも禁止されている(4条)。

問26識別符号の入力を不正に要求する行為の禁止e-Gov等の一次資料で確認済み

識別符号の入力を不正に要求する行為の禁止(不正アクセス禁止法7条)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.アクセス管理者になりすまして利用権者に識別符号の入力を求める情報をウェブサイトで公衆が閲覧できる状態に置く行為は、実際に識別符号を取得しなければ禁止の対象とならない。
  • イ.アクセス管理者になりすまして、識別符号の入力を求める旨の情報を電子メールで利用権者に送信する行為も禁止されている。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

ア.誤り
取得しなければ対象外とする点が誤り

不正アクセス禁止法第7条「アクセス制御機能を特定電子計算機に付加したアクセス管理者になりすまし、その他当該アクセス管理者であると誤認させて、次に掲げる行為をしてはならない」一次資料を確認

不正アクセス禁止法第7条第1号「公衆が閲覧することができる状態に置く行為」一次資料を確認

イ.正しい
偽サイトへ誘うメールの段階で処罰の対象

不正アクセス禁止法第7条第2号「電子メール(特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(平成十四年法律第二十六号)第二条第一号に規定する電子メールをいう。)により当該利用権者に送信する行為」一次資料を確認

ひっかけいわゆるフィッシングは、偽サイトの公開(7条1号)や偽メールの送信(7条2号)の段階で禁止される。IDを盗めたかは問わない。

解説不正アクセス禁止法7条は、アクセス制御機能を付加したアクセス管理者になりすまし、又はアクセス管理者であると誤認させて、①利用権者に識別符号の入力を求める旨の情報をウェブサイトなどで公衆が閲覧できる状態に置く行為(1号)、②その情報を電子メールで利用権者に送信する行為(2号)を禁止する。アクセス管理者の承諾を得てする場合は除かれる。違反には1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金が定められている(12条4号)。

補足なりすまして取得したIDで実際にログインすれば、別に不正アクセス行為(3条)にも当たる。

問27アクセス管理者による防御措置の努力義務e-Gov等の一次資料で確認済み

アクセス管理者による防御措置(不正アクセス禁止法8条)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.アクセス制御機能を付加したアクセス管理者は、その識別符号又はこれを確認するために用いる符号の適正な管理に努めなければならない。
  • イ.アクセス管理者は、常にアクセス制御機能の有効性を検証し、必要があると認めるときは速やかにその機能の高度化その他不正アクセス行為から防御するため必要な措置を講ずるよう努めるものとされている。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

ア.正しい
管理者側の守りも法律に書かれている

不正アクセス禁止法第8条「当該アクセス制御機能に係る識別符号又はこれを当該アクセス制御機能により確認するために用いる符号の適正な管理に努める」一次資料を確認

イ.正しい
攻撃の手口は変わる → 守りも見直し続ける

不正アクセス禁止法第8条「常に当該アクセス制御機能の有効性を検証し、必要があると認めるときは速やかにその機能の高度化その他当該特定電子計算機を不正アクセス行為から防御するため必要な措置を講ずるよう努めるものとする」一次資料を確認

ひっかけ8条は『努める』(努力義務)。罰則で強制される義務ではない。

解説不正アクセス禁止法8条は、アクセス制御機能をコンピュータに付加したアクセス管理者に、識別符号やそれを確認するための符号の適正な管理に努めること、常にアクセス制御機能の有効性を検証し、必要があれば速やかに機能の高度化その他の防御措置を講ずるよう努めることを求める。不正アクセスを禁止して処罰するだけでなく、守る側にも備えを求める規定である。

補足8条の違反には罰則は定められていない(罰則は11条から13条)。

問28不正指令電磁的記録作成罪と電子計算機使用詐欺罪e-Gov等の一次資料で確認済み

コンピュータに関する刑法の罪に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.人の電子計算機で実行させる目的でコンピュータ・ウイルスのような不正な指令を与える電磁的記録を作成しても、実際に他人の電子計算機で実行させなければ処罰されない。
  • イ.人の事務処理に使用する電子計算機に虚偽の情報若しくは不正な指令を与えて財産権の得喪若しくは変更に係る不実の電磁的記録を作り、財産上不法の利益を得た者は、10年以下の拘禁刑に処される。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

ア.誤り
実行させなければ処罰されないとする点が誤り

刑法第168条の2第1項「人の電子計算機における実行の用に供する目的で、次に掲げる電磁的記録その他の記録を作成し、又は提供した者は、三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する」一次資料を確認

イ.正しい
人をだますのではなく機械に虚偽の情報を入れて利益を得る → 詐欺罪と並ぶ罪

刑法第246条の2「人の事務処理に使用する電子計算機に虚偽の情報若しくは不正な指令を与えて財産権の得喪若しくは変更に係る不実の電磁的記録を作り」一次資料を確認

刑法第246条の2「財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者は、十年以下の拘禁刑に処する」一次資料を確認

ひっかけウイルスは『作成・提供』(168条の2第1項)、『実行の用に供する』(同条2項)のどちらも処罰。機械をだまして得をする行為は電子計算機使用詐欺(246条の2)。

解説刑法168条の2は、正当な理由がないのに、人の電子計算機で実行させる目的で、意図に沿う動作をさせず又は意図に反する動作をさせる不正な指令を与える電磁的記録(いわゆるコンピュータ・ウイルス)などを作成・提供した者(1項)や、それを人の電子計算機で実行の用に供した者(2項、未遂も処罰)を、3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処する。246条の2は、人の事務処理用の電子計算機に虚偽の情報や不正な指令を与えて財産権の得喪・変更に係る不実の電磁的記録を作るなどして財産上不法の利益を得た者を、10年以下の拘禁刑に処する。

補足業務用のコンピュータを損壊したり不正な指令を与えたりして業務を妨害する行為は、電子計算機損壊等業務妨害罪(234条の2、5年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金、未遂も処罰)に当たる。

問29大規模特定電気通信役務提供者の届出と申出方法の公表e-Gov等の一次資料で確認済み

情報流通プラットフォーム対処法上の大規模特定電気通信役務提供者に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.大規模特定電気通信役務提供者は、総務大臣による指定を受けた日から3月以内に、氏名又は名称及び住所などを総務大臣に届け出なければならない。
  • イ.大規模特定電気通信役務提供者は、権利を侵害されたとする者から送信防止措置の申出を受け付けているが、その申出を行うための方法を定めて公表する義務までは負わない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

ア.正しい
国内の窓口を明らかにさせる

情報流通プラットフォーム対処法第21条第1項「前条第一項の規定による指定を受けた日から三月以内に、総務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を総務大臣に届け出なければならない」一次資料を確認

イ.誤り
被害者がどこにどう申し出ればよいか分かるようにする

情報流通プラットフォーム対処法第22条第1項「侵害情報送信防止措置を講ずるよう申出を行うための方法を定め、これを公表しなけ」一次資料を確認

ひっかけ大規模事業者の義務は『届出(3月以内)』『申出方法の公表』『調査』『14日以内の通知』『基準の公表』『発信者への通知』『年1回の公表』。

解説情報流通プラットフォーム対処法は、平均月間発信者数が多いなどの要件を満たし、削除手続の迅速化と透明化の必要性が特に高い特定電気通信役務を提供する者を、総務大臣が大規模特定電気通信役務提供者として指定できるとする(20条)。指定を受けた者は、指定の日から3月以内に氏名・名称・住所など(外国法人等は国内の代表者・代理人など)を届け出なければならず(21条)、権利を侵害されたとする者が削除などの措置を求める申出の方法を定めて公表しなければならない(22条)。

補足届出をした大規模特定電気通信役務提供者が、22条以下の義務の対象となる(22条1項括弧書き)。

問30大規模事業者の侵害情報の調査と専門員の選任e-Gov等の一次資料で確認済み

情報流通プラットフォーム対処法上の大規模特定電気通信役務提供者の調査に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.大規模特定電気通信役務提供者は、定めた方法に従って送信防止措置の申出があったときは、被侵害者の権利が不当に侵害されているかどうかについて、遅滞なく必要な調査を行わなければならない。
  • イ.大規模特定電気通信役務提供者は、調査のうち専門的な知識経験を必要とするものを適正に行わせるため、十分な知識経験を有する者のうちから侵害情報調査専門員を選任しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

ア.正しい
申出を放置させない

情報流通プラットフォーム対処法第23条「当該被侵害者の権利が不当に侵害されているかどうかについて、遅滞なく必要な調査を行わなければならない」一次資料を確認

イ.正しい
名誉毀損などの判断には専門性が要る

情報流通プラットフォーム対処法第24条第1項「侵害情報調査専門員(以下この条及び次条第二項第二号において「専門員」という。)を選任しなければならない」一次資料を確認

ひっかけ大規模事業者は、申出を受けたら『遅滞なく調査』し、専門的な判断には『侵害情報調査専門員』を置く。

解説情報流通プラットフォーム対処法23条は、大規模特定電気通信役務提供者が、公表した方法に従って送信防止措置の申出を受けたとき、その情報の流通によって被侵害者の権利が不当に侵害されているかどうか、遅滞なく必要な調査を行わなければならないとする。24条1項は、調査のうち専門的な知識経験を必要とするものを適正に行わせるため、権利侵害への対処に十分な知識経験を有する者から侵害情報調査専門員を選任しなければならないとし、2項以下で、専門員の数をサービスの平均月間発信者数などに応じて総務省令で定めるとする。

補足調査の結果に基づいて措置を講ずるかを判断し、申出者に通知する(25条)。

問31大規模事業者の申出者への通知期限e-Gov等の一次資料で確認済み

情報流通プラットフォーム対処法25条の申出者に対する通知に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.大規模特定電気通信役務提供者は、送信防止措置の申出を受けた日から30日以内に、措置を講ずるかどうかを申出者に通知すれば足りる。
  • イ.申出者から過去に同一の内容の申出が行われていたときなど、通知しないことについて正当な理由があるときは、申出者に通知しなくてもよい。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

ア.誤り
30日とする点が誤り

情報流通プラットフォーム対処法第25条「当該申出を受けた日から十四日以内の総務省令で定める期間内に」一次資料を確認

イ.正しい
同じ申出の繰り返しに毎回答える必要はない

情報流通プラットフォーム対処法第25条ただし書「申出者から過去に同一の内容の申出が行われていたときその他の通知しないことについて正当な理由があるときは、この限りでない」一次資料を確認

ひっかけ大規模事業者の通知の期限は『申出から14日以内の省令で定める期間内』。発信者への照会(3条2項2号)の『7日』と混同しない。

解説情報流通プラットフォーム対処法25条は、大規模特定電気通信役務提供者に、申出があったときは調査の結果に基づいて送信防止措置を講ずるかどうかを判断し、申出を受けた日から14日以内の総務省令で定める期間内に、措置を講じたこと、又は講じなかったこととその理由などを申出者に通知することを義務づける。過去に同一内容の申出があったときなど、通知しないことに正当な理由があるときは除かれる。

補足送信防止措置を講じたときは、発信者にもその旨と理由を通知するなどの措置が必要になる(27条)。

問32大規模事業者の送信防止措置の基準の事前公表e-Gov等の一次資料で確認済み

情報流通プラットフォーム対処法26条の送信防止措置の実施に関する基準に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.大規模特定電気通信役務提供者は、法定の場合のほか、自ら定め公表している基準に従う場合に限り、送信防止措置を講ずることができる。
  • イ.送信防止措置の実施に関する基準は、措置を講じた後に公表すれば足りる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

ア.正しい
何を削除するかの基準を事前に示させ、恣意的な削除を防ぐ

情報流通プラットフォーム対処法第26条「自ら定め、公表している基準に従う場合に限り、送信防止措置を講ずることができる」一次資料を確認

イ.誤り
後から基準を作って削除を正当化させない

情報流通プラットフォーム対処法第26条「当該基準は、当該送信防止措置を講ずる日の総務省令で定める一定の期間前までに公表されていなければならない」一次資料を確認

ひっかけ大規模事業者の削除は『公表済みの基準』に従う場合に限られ、基準は『事前に』公表しておく。

解説情報流通プラットフォーム対処法26条は、大規模特定電気通信役務提供者が、そのサービス上の情報について送信防止措置(削除など)を講ずることができるのは、法定の場合のほか、自ら定めて公表している基準に従う場合に限るとし、その基準は措置を講ずる日の一定期間前までに公表されていなければならないとする。削除の基準をあらかじめ示させ、運用の透明性を確保するための規定である。

補足措置の実施状況などは、毎年1回公表しなければならない(28条)。

問33大規模事業者の発信者への通知と実施状況の公表e-Gov等の一次資料で確認済み

情報流通プラットフォーム対処法上の大規模特定電気通信役務提供者の義務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.大規模特定電気通信役務提供者が送信防止措置を講じた場合でも、送信を防止された情報の発信者にその旨や理由を通知する必要はない。
  • イ.大規模特定電気通信役務提供者は、毎年1回、申出の受付の状況や送信防止措置の実施状況、それらについて自ら行った評価などを公表しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

ア.誤り
通知不要とする点が誤り

情報流通プラットフォーム対処法第27条「遅滞なく、その旨及びその理由を当該送信防止措置により送信を防止された情報の発信者に通知し、又は当該情報の発信者が容易に知り得る状態に置く措置」一次資料を確認

イ.正しい
運用の実態を外から確かめられるようにする

情報流通プラットフォーム対処法第28条「毎年一回、総務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を公表しなければならない」一次資料を確認

情報流通プラットフォーム対処法第28条第5号「前各号に掲げる事項について自ら行った評価」一次資料を確認

ひっかけ削除の透明化は、発信者への通知(27条)と、年1回の実施状況の公表(28条)の両面から。

解説情報流通プラットフォーム対処法27条は、大規模特定電気通信役務提供者が送信防止措置を講じたとき、一定の場合を除き、遅滞なく、その旨と理由を発信者に通知するか、発信者が容易に知り得る状態に置くことを求める。28条は、毎年1回、申出の受付の状況、申出者への通知の実施状況、発信者への通知等の措置の実施状況、送信防止措置の実施状況、これらについての自己評価などを公表することを求める。

補足削除の基準の事前公表(26条)と合わせて、削除の運用の透明性を確保する仕組みになっている。

問34送信者情報の偽装と架空電子メールアドレス宛の送信の禁止e-Gov等の一次資料で確認済み

特定電子メールの送信の適正化等に関する法律における送信の禁止に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.送信者は、電子メールの送信に用いた電子メールアドレスなどの送信者情報を偽って、特定電子メールの送信をしてはならない。
  • イ.架空電子メールアドレスをあて先とする電子メールの送信の禁止は、多数の電子メールの送信をする目的の有無にかかわらず、適用される。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

ア.正しい
送信者は、送信者情報(電子メールアドレス、送信に用いた電気通信設備を識別する符号)を偽って特定電子メールの送信をしてはならない(特定電子メール法5条)。例えば、実際の送信元と異なるメールアドレスを表示して広告メールを送ることがこれに当たる。

特定電子メール法第5条「を偽って特定電子メールの送信をしてはならない」一次資料を確認

イ.誤り
架空電子メールアドレスをあて先とする電子メールの送信は、自己又は他人の営業のために多数の電子メールの送信をする目的で行う場合に禁止される(特定電子メール法6条)。目的が要件になっている。

特定電子メール法第6条「自己又は他人の営業のために多数の電子メールの送信をする目的で、架空電子メールアドレスをそのあて先とする電子メールの送信をしてはならない」一次資料を確認

ひっかけ架空のアドレス宛の送信は、それだけで常に禁止される、と考えるとイを正しいとしやすい。6条は、自己又は他人の営業のために多数の電子メールの送信をする目的を要件としている。アは、送信者情報の偽装が禁止されるという条文の内容そのままである。

解説送信者は、送信者情報を偽って特定電子メールの送信をしてはならない(特定電子メール法5条)。また、自己又は他人の営業のために多数の電子メールの送信をする目的で、架空電子メールアドレスをあて先とする電子メールの送信をしてはならない(6条)。アは正しく、イは目的の要件を欠いた点で誤り。

補足5条・6条の違反に対しては、措置命令の対象となる(7条)。

問35特定電子メール法の措置命令を行う大臣e-Gov等の一次資料で確認済み

特定電子メールの送信の適正化等に関する法律における措置命令に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.電子メールの送信の方法の改善に関し必要な措置をとるべきことを命ずる措置命令は、いかなる場合も総務大臣のみが行う。
  • イ.架空電子メールアドレスをそのあて先とする電子メールの送信に係る措置命令は、総務大臣が行う。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

ア.誤り
措置命令の主体は、原則として総務大臣及び内閣総理大臣である。架空電子メールアドレスをそのあて先とする電子メールの送信に係る場合にあっては、総務大臣が行う(特定電子メール法7条)。

特定電子メール法第7条「総務大臣及び内閣総理大臣(架空電子メールアドレスをそのあて先とする電子メールの送信に係る場合にあっては、総務大臣)は」一次資料を確認

イ.正しい
架空電子メールアドレスをそのあて先とする電子メールの送信に係る措置命令は、総務大臣が行う(特定電子メール法7条)。それ以外の場合は、総務大臣及び内閣総理大臣が行う。

特定電子メール法第7条「総務大臣及び内閣総理大臣(架空電子メールアドレスをそのあて先とする電子メールの送信に係る場合にあっては、総務大臣)は」一次資料を確認

ひっかけ電子メールは通信の分野なので総務大臣のみが担当する、と考えるとアを正しいとしやすい。措置命令は総務大臣及び内閣総理大臣が行い、総務大臣のみとなるのは架空電子メールアドレスをあて先とする電子メールの送信に係る場合である。

解説特定電子メールの送信などについて、第3条・第4条の規定の不遵守や、送信者情報を偽った送信、架空電子メールアドレスをあて先とする送信があり、電子メールの送受信上の支障を防止するため必要があるときは、総務大臣及び内閣総理大臣が、送信者に措置命令を行える(特定電子メール法7条)。架空電子メールアドレスをあて先とする送信に係る場合は、総務大臣が行う。アは誤り、イは正しい。

補足送信委託者に責めに帰すべき事由があると認められる場合は、送信者に加えて送信委託者にも措置命令ができる(7条括弧書き)。

問36電磁的記録不正作出罪と供用罪e-Gov等の一次資料で確認済み

刑法の電磁的記録不正作出及び供用の罪に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.人の事務処理を誤らせる目的で、その事務処理の用に供する権利、義務又は事実証明に関する電磁的記録を不正に作った者は、5年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処せられる。
  • イ.不正に作られた権利、義務又は事実証明に関する電磁的記録を、人の事務処理を誤らせる目的で、人の事務処理の用に供した者は、その電磁的記録を不正に作った者と同一の刑に処せられる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

ア.正しい
人の事務処理を誤らせる目的で、権利、義務又は事実証明に関する電磁的記録を不正に作った者は、5年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処せられる(刑法161条の2第1項)。

刑法第161条の2第1項「人の事務処理を誤らせる目的で、その事務処理の用に供する権利、義務又は事実証明に関する電磁的記録を不正に作った者は、五年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する」一次資料を確認

イ.正しい
不正に作られた電磁的記録を、人の事務処理を誤らせる目的で人の事務処理の用に供した者は、作った者と同一の刑に処せられる(刑法161条の2第3項)。この供用の罪は、未遂も罰せられる(同条4項)。

刑法第161条の2第3項「不正に作られた権利、義務又は事実証明に関する電磁的記録を、第一項の目的で、人の事務処理の用に供した者は、その電磁的記録を不正に作った者と同一の刑に処する」一次資料を確認

ひっかけ電磁的記録を不正に作ることだけが処罰の対象で、それを使った者は別の罪の問題、と考えるとイを誤りとしやすい。161条の2は、不正に作る行為(1項)と、不正に作られた電磁的記録を事務処理の用に供する行為(3項)の両方を同一の刑で処罰する。

解説人の事務処理を誤らせる目的で、その事務処理の用に供する権利、義務又は事実証明に関する電磁的記録を不正に作った者は、5年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処せられる(刑法161条の2第1項)。不正に作られた電磁的記録を、1項の目的で人の事務処理の用に供した者も、同一の刑に処せられる(同条3項)。ア・イとも正しい。

補足公務所又は公務員により作られるべき電磁的記録に係るときは、10年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処せられる(同条2項)。

問37電子計算機損壊等業務妨害罪の成立要件と未遂e-Gov等の一次資料で確認済み

刑法の電子計算機損壊等業務妨害罪に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.人の業務に使用する電子計算機に不正な指令を与えて使用目的に反する動作をさせた場合には、人の業務を妨害する結果が生じなくても、同罪は既遂となる。
  • イ.電子計算機損壊等業務妨害罪の未遂は、罰せられない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

ア.誤り
電子計算機損壊等業務妨害罪は、電子計算機に使用目的に反する動作をさせるなどして、人の業務を妨害した者を処罰する(刑法234条の2第1項)。業務を妨害した結果が必要で、結果が生じなければ既遂にならない。

刑法第234条の2第1項「電子計算機に使用目的に沿うべき動作をさせず、又は使用目的に反する動作をさせて、人の業務を妨害した者は、五年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する」一次資料を確認

イ.誤り
電子計算機損壊等業務妨害罪の未遂は罰せられる(刑法234条の2第2項)。業務の妨害に至らなかった場合でも、未遂として処罰されうる。

刑法第234条の2第2項「前項の罪の未遂は、罰する」一次資料を確認

ひっかけ不正な指令を与えた時点で犯罪が完成すると考えるとアを正しいとしやすい。条文は、人の業務を妨害した者を処罰するとしており、業務を妨害した結果が既遂の要件である。結果が生じなかった場合は、既遂ではなく未遂の問題になり、未遂が罰せられるためイも誤りとなる。

解説人の業務に使用する電子計算機等を損壊し、又は虚偽の情報や不正な指令を与えるなどして、電子計算機に使用目的に沿うべき動作をさせず、又は使用目的に反する動作をさせて、人の業務を妨害した者は、5年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処せられ(刑法234条の2第1項)、未遂も罰せられる(同条2項)。ア・イとも誤り。

補足電子計算機に虚偽の情報や不正な指令を与えて財産上不法の利益を得る行為は、電子計算機使用詐欺罪(246条の2)の問題となる。

問38契約内容の自由と申込者の死亡等による申込みの失効e-Gov等の一次資料で確認済み

民法における契約の自由と申込者の死亡等に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ア.契約の当事者は、法令の制限にかかわらず、契約の内容を自由に決定することができる。
  • イ.申込者が申込みの通知を発した後に死亡した場合において、相手方が承諾の通知を発するまでにその事実が生じたことを知ったときは、その申込みは、効力を有しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

ア.誤り
契約の当事者は、法令の制限内において、契約の内容を自由に決定できる(民法521条2項)。法令に反する内容の契約は、自由に定められない。

民法第521条第2項「契約の当事者は、法令の制限内において、契約の内容を自由に決定することができる」一次資料を確認

イ.正しい
申込者が申込みの通知を発した後に死亡し、その申込みは効力を有しない旨の意思を表示していたとき、又は相手方が承諾の通知を発するまでにその事実が生じたことを知ったときは、申込みは効力を有しない(民法526条)。

民法第526条「又はその相手方が承諾の通知を発するまでにその事実が生じたことを知ったときは、その申込みは、その効力を有しない」一次資料を確認

ひっかけ契約自由の原則は、当事者が合意すれば何でも有効にできるという意味と考えるとアを正しいとしやすい。契約内容の自由は法令の制限内に限られる。イは、申込者が死亡すれば申込みは当然に失効する、と考えると正しく見えるが、失効するのは申込者が失効する旨を表示していたとき、又は相手方が承諾の通知を発するまでに死亡を知ったときに限られる。

解説契約をするかどうかは、法令に特別の定めがある場合を除き自由に決定でき(民法521条1項)、契約の内容は、法令の制限内において自由に決定できる(同条2項)。申込者が申込みの通知を発した後に死亡した場合、申込みが効力を有しないのは、申込者が効力を有しない旨を表示していたとき、又は相手方が承諾の通知を発するまでに死亡を知ったときである(526条)。アは誤り、イは正しい。

補足526条は、死亡のほか、申込者が意思能力を有しない常況にある者となった場合や、行為能力の制限を受けた場合にも同じ扱いを定めている。

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