問1相続税の申告書の提出期限
相続税法上の相続税の申告書に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.相続税の申告書は、その相続の開始があったことを知った日の翌日から10月以内に提出しなければならない。
- イ.相続税の申告書の提出先は、被相続人の死亡時の住所地を所轄する市町村長である。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 27条1項が相続税の申告期限を定める
相続税法第27条「その相続の開始があつたことを知つた日の翌日から十月以内」e-Gov原文
- イ.誤り
- 27条1項が提出先を所轄税務署長とする
相続税法第27条「申告書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ相続税の申告・納付は『相続開始を知った日の翌日から10月以内』、提出先は『税務署長』。
解説相続税の申告書は、相続の開始があったことを知った日(通常は被相続人の死亡日)の翌日から10月以内に、納税地の所轄税務署長に提出する(27条1項)。納税も原則として同じ申告期限までに金銭で行う(33条)。期限内に遺産分割が調わない場合でも、法定相続分で計算して申告する必要がある。
補足相続税の納税地は、原則として被相続人の死亡時の住所地である。
問2贈与税の申告書の提出期限
相続税法上の贈与税の申告書に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.贈与税の申告書は、原則として、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までに提出しなければならない。
- イ.贈与税の申告書も、納税地の所轄税務署長に提出する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 28条1項が贈与税の申告期限を定める
相続税法第28条「その年の翌年二月一日から三月十五日まで」e-Gov原文
- イ.正しい
- 28条1項が提出先を所轄税務署長とする
相続税法第28条「申告書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ贈与税の申告は『翌年2月1日〜3月15日』(所得税は2月16日から)。
解説贈与税は暦年(1月1日から12月31日)ごとに課税され、その年の贈与について翌年2月1日から3月15日までに申告・納付する(28条1項)。所得税の確定申告期間(2月16日から3月15日)とは開始日が異なる点に注意する。提出先は納税地(原則として受贈者の住所地)の所轄税務署長である。
補足贈与税の納税義務者は、原則として贈与により財産を取得した者(受贈者)である。
問3相続税の連帯納付義務
相続税法上の連帯納付の義務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.相続税については、各相続人が自己の負担分を納付すれば足り、他の相続人の相続税について責任を負うことはない。
- イ.同一の被相続人から財産を取得した全ての者は、相続により受けた利益の価額に相当する金額を限度として、互いに連帯納付の責めに任ずる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- イ.正しい
- 34条1項が連帯納付の限度を定める
相続税法第34条「当該相続又は遺贈により受けた利益の価額に相当する金額を限度として、互いに連帯納付の責めに任ずる」e-Gov原文
ひっかけ相続税は『受けた利益の価額』を限度に相続人間で連帯納付。
解説相続税には連帯納付義務がある。同一の被相続人から財産を取得した相続人等は、各自が受けた利益の価額を限度として、他の相続人の相続税についても連帯して納付する責任を負う(34条1項)。ある相続人が相続税を滞納すると、他の相続人が連帯納付を求められることがあるため、納税資金の確保が重要となる。
補足申告期限から5年を経過しても税務署長が連帯納付の通知を発していない場合など、一定の場合には連帯納付義務が解除される。
問4相続税の延納
相続税法上の延納に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.税務署長は、納付すべき相続税額が10万円を超え、かつ、納期限までに金銭で納付することを困難とする事由がある場合には、納税義務者の申請により、年賦延納の許可をすることができる。
- イ.相続税の延納は、税務署長が職権で行うものであり、納税義務者の申請を要しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 38条1項が延納の要件を定める
相続税法第38条「金銭で納付することを困難とする事由がある場合においては、納税義務者の申請により」e-Gov原文
ひっかけ延納は『金銭納付が困難』なときに『申請』により認められる(職権ではない)。
解説延納は、相続税を金銭で一時に納付することが困難な場合に、年賦(分割)で納付することを認める制度である(38条1項)。①相続税額が10万円を超えること、②金銭納付を困難とする事由があること、③納税義務者の申請があること、④担保を提供すること(一定の少額・短期の場合を除く)が要件となる。
補足延納する税額が一定額を超える場合などには、延納税額に相当する担保の提供が必要である(38条4項)。
問5相続税の物納
相続税法上の物納に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.物納は、納税義務者が相続税を金銭で納付することが困難であれば、延納によって納付することができる場合であっても認められる。
- イ.物納は、納付すべき相続税額を延納によっても金銭で納付することを困難とする事由がある場合に、納税義務者の申請により認められる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 41条1項が延納の困難を物納の要件とする
相続税法第41条「延納によつても金銭で納付することを困難とする事由がある場合」e-Gov原文
- イ.正しい
- 41条1項が物納を申請に基づくものとする
相続税法第41条「納税義務者の申請により、その納付を困難とする金額として政令で定める額を限度として、物納の許可をすることができる」e-Gov原文
ひっかけ納付は『金銭一時→延納→物納』の順。物納は延納でも困難な場合に限る。
解説物納は、相続税を金銭で納付することが困難で、かつ延納によっても金銭で納付することが困難な場合に、相続財産そのもの(不動産・国債など)で納付することを認める制度である(41条1項)。納付方法の順序は、金銭一時納付が原則で、それが困難なら延納、延納でも困難なら物納、という優先順位になっている。
補足物納は納税義務者の申請により、税務署長の許可を受けて行う。
問6物納財産と延納の担保
相続税法上の物納財産及び延納の担保に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.物納に充てることができる財産には、この法律の施行地(国内)にない国外財産も含まれる。
- イ.相続税の延納の許可を受ける場合、延納税額がいくらであっても、担保を提供する必要はない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 41条2項が物納財産を国内の一定財産に限定する
相続税法第41条「この法律の施行地にあるもののうち次に掲げるもの」e-Gov原文
- イ.誤り
- 38条4項が延納の担保提供を原則とする
相続税法第38条「その延納税額に相当する担保を徴さなければならない」e-Gov原文
ひっかけ物納財産は『国内の一定財産』に限る。延納は原則『担保』が必要。
解説物納に充てられる財産は、課税価格計算の基礎となった国内財産のうち、不動産・船舶・国債・上場株式など、一定の種類・順位のものに限られる(41条2項)。延納の場合は、原則として延納税額に相当する担保の提供が必要である(38条4項。延納税額100万円以下かつ期間3年以下の場合を除く)。いずれも納税資金が不足する場合の救済手段である。
補足物納財産には、不動産・国債・上場株式などの優先順位があり、後順位の財産は先順位のものがない場合に充てられる。