問1生命保険契約の告知義務e-Gov等の一次資料で確認済み
保険法上の生命保険契約の告知義務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.生命保険契約の締結に際し、保険契約者又は被保険者になる者は、危険に関する重要な事項のうち保険者になる者が告知を求めたものについて、事実の告知をしなければならない。
- イ.保険者による告知義務違反を理由とする生命保険契約の解除権は、保険者が解除の原因があることを知った時から3箇月間行使しないときに消滅する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 37条が告知の対象を保険者が告知を求めたものに限る
保険法第37条「重要な事項のうち保険者になる者が告知を求めたもの」一次資料を確認
- イ.誤り
- 55条4項が除斥期間を1箇月(締結から5年)とする
保険法第55条「保険者が同項の規定による解除の原因があることを知った時から一箇月間行使しないときは、消滅する」一次資料を確認
ひっかけ告知は『質問応答義務』。解除権の消滅は『知った時から1箇月・締結から5年』。
解説保険法の告知義務は質問応答義務であり、保険契約者・被保険者になる者は、保険者が告知を求めた重要事項について事実を告知すれば足りる(37条)。自発的にすべてを申告する義務ではない。告知義務違反による解除権は、保険者が原因を知った時から1箇月、又は契約締結時から5年で消滅する(55条4項)。
補足損害保険契約の告知義務(4条)・解除権の消滅(28条4項)も同じ枠組みである。
問2死亡保険契約と被保険者の同意e-Gov等の一次資料で確認済み
保険法上の死亡保険契約と被保険者の同意に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.生命保険契約の当事者以外の者を被保険者とする死亡保険契約は、当該被保険者の同意がなければ、その効力を生じない。
- イ.死亡保険契約の保険金受取人の変更は、被保険者の同意がなければ、その効力を生じない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 38条が被保険者の同意を効力発生要件とする
保険法第38条「当該被保険者の同意がなければ、その効力を生じない」一次資料を確認
- イ.正しい
- 45条が受取人変更の効力要件として被保険者の同意を求める
保険法第45条「死亡保険契約の保険金受取人の変更は、被保険者の同意がなければ、その効力を生じない」一次資料を確認
ひっかけ死亡保険は『契約締結時』も『受取人変更時』も被保険者の同意が必要。
解説他人を被保険者とする死亡保険契約は、被保険者の同意がなければ効力を生じない(38条)。さらに、死亡保険契約の保険金受取人を変更する場合にも、被保険者の同意が効力要件となる(45条)。いずれも賭博保険・モラルリスクを防ぐための規律である。
補足同意は被保険者本人によるものを要し、契約者の一存では効力を生じない。
問3保険金受取人の変更e-Gov等の一次資料で確認済み
保険法上の保険金受取人の変更に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.保険契約者は、保険事故が発生した後であっても、保険金受取人の変更をすることができる。
- イ.保険金受取人の変更は、保険者に対する意思表示によってする。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 43条1項が変更の時的限界を保険事故発生までとする
保険法第43条「保険契約者は、保険事故が発生するまでは、保険金受取人の変更をすることができる」一次資料を確認
- イ.正しい
- 43条2項が変更の方法を定める
保険法第43条「保険金受取人の変更は、保険者に対する意思表示によってする」一次資料を確認
ひっかけ受取人変更は『保険事故発生まで』『保険者への意思表示』で。
解説保険契約者は、保険事故が発生するまでは保険金受取人の変更をすることができ(43条1項)、その変更は保険者に対する意思表示によってする(同条2項)。意思表示の通知が保険者に到達したときは、発信時にさかのぼって効力を生ずるが、到達前の保険給付の効力は妨げられない(同条3項)。
補足到達したときは発信時にさかのぼって効力を生ずる(到達前の給付は有効・43条3項)。
問4遺言による保険金受取人の変更e-Gov等の一次資料で確認済み
保険法上の遺言による保険金受取人の変更に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.保険金受取人の変更は、保険者に対する意思表示によってのみすることができ、遺言によってすることはできない。
- イ.遺言による保険金受取人の変更は、その遺言が効力を生じた時に、保険者への通知がなくても当然に保険者に対抗することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 44条1項が遺言による変更を認める
保険法第44条「保険金受取人の変更は、遺言によっても、することができる」一次資料を確認
- イ.誤り
- 44条2項が保険者対抗要件として相続人の通知を求める
保険法第44条「保険契約者の相続人がその旨を保険者に通知しなければ、これをもって保険者に対抗することができない」一次資料を確認
ひっかけ遺言でも受取人変更可。ただし『相続人の保険者への通知』がないと対抗できない。
解説保険金受取人の変更は、遺言によってもすることができる(44条1項)。ただし、遺言による変更は、遺言が効力を生じた後、保険契約者の相続人がその旨を保険者に通知しなければ、保険者に対抗することができない(同条2項)。遺言の効力発生だけでは保険者に主張できない点に注意する。
補足通常の受取人変更は保険者への意思表示で行う(43条)のと対比して覚える。
問5死亡保険契約における保険者の免責e-Gov等の一次資料で確認済み
保険法上の死亡保険契約における保険者の免責に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.死亡保険契約の保険者は、被保険者が自殺をしたときは、保険給付を行う責任を負わない。
- イ.保険金受取人が複数いる場合において、その1人が被保険者を故意に死亡させたときは、他の保険金受取人に対する保険給付も一切行われない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- イ.誤り
- 51条3号ただし書が故意の受取人以外への責任を残す
保険法第51条「被保険者を故意に死亡させた保険金受取人以外の保険金受取人に対する責任については、この限りでない」一次資料を確認
ひっかけ受取人の1人の故意でも、故意でない他の受取人には給付される。
解説死亡保険契約の保険者の免責事由は、①被保険者の自殺、②保険契約者の故意、③保険金受取人の故意、④戦争その他の変乱である(51条)。ただし、受取人が複数いる場合、被保険者を故意に死亡させた受取人以外の受取人に対する責任は免責とならず、その者には保険給付が行われる(同条3号ただし書)。
補足約款で自殺免責期間(一般に3年)経過後の自殺は支払対象とされることが多い。
問6損害保険契約の告知義務と解除e-Gov等の一次資料で確認済み
保険法上の損害保険契約の告知義務違反による解除に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.損害保険契約の告知義務違反による解除権は、損害保険契約の締結の時から10年を経過したときに消滅する。
- イ.保険者は、保険契約者又は被保険者が、告知事項について、故意又は重大な過失により事実の告知をせず、又は不実の告知をしたときは、損害保険契約を解除することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 28条4項が締結から5年の経過で解除権を消滅させる
保険法第28条「損害保険契約の締結の時から五年を経過したときも、同様とする」一次資料を確認
- イ.正しい
- 28条1項が解除事由を故意・重過失に限る
保険法第28条「故意又は重大な過失により事実の告知をせず、又は不実の告知をしたときは、損害保険契約を解除することができる」一次資料を確認
ひっかけ告知義務違反の解除は『故意・重過失』に限る。除斥は『1箇月・5年』。
解説損害保険契約の告知義務違反による解除は、保険契約者等が告知事項について故意又は重大な過失により不告知・不実告知をしたときに認められる(28条1項)。解除権は、保険者が原因を知った時から1箇月、又は契約締結の時から5年の経過で消滅する(同条4項)。生命保険(55条)も同じ枠組みである。
補足保険媒介者が告知を妨げ又は不告知を勧めたときは、原則として解除できない(28条2項)。
問7損害保険契約の告知義務e-Gov等の一次資料で確認済み
保険法上の損害保険契約の告知義務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.損害保険契約の告知義務は、保険契約者又は被保険者になる者が、保険者になる者が告知を求めた事項について事実の告知をすれば足りる。
- イ.損害保険契約の告知義務として、保険契約者は、保険者から質問されていない事項であっても、重要な事項は自発的にすべて告知しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 4条が質問応答義務として告知義務を定める
- イ.誤り
- 4条が告知の対象を保険者の質問事項に限定する
ひっかけ告知義務は『質問応答義務』。聞かれていない事項まで自発的に告げる義務はない。
解説保険法では、告知義務は保険者が告知を求めた事項について事実を答える質問応答義務である(4条)。保険契約者が自ら重要事項を探して申告する自発的申告義務ではない。生命保険・傷害疾病保険の告知義務(37条・66条)も同じ構造であり、告知書の質問事項に正しく答えれば義務を果たしたことになる。
補足告知事項について故意又は重大な過失で事実を告げなかったときは、保険者は契約を解除できる(28条)。
問8超過保険e-Gov等の一次資料で確認済み
保険法上の超過保険に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.損害保険契約の締結時に保険金額が保険価額を超えていたことにつき、保険契約者及び被保険者が善意かつ無重過失であったときは、保険契約者は、その超過部分について契約を取り消すことができる。
- イ.超過保険において取り消すことができるのは契約の超過部分であり、契約全体ではない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 9条が超過保険の取消しを定める
保険法第9条「保険契約者及び被保険者が善意でかつ重大な過失がなかったときは、保険契約者は、その超過部分について、当該損害保険契約を取り消すことができる」一次資料を確認
- イ.正しい
- 9条が取消しを超過部分に限定する
保険法第9条「その超過部分について、当該損害保険契約を取り消すことができる」一次資料を確認
ひっかけ超過保険で取り消せるのは『超過部分』だけ(契約全体ではない)。
解説保険金額が保険価額を超える超過保険であっても契約は有効だが、保険契約者及び被保険者が善意かつ無重過失で超過の事実を知らなかったときは、保険契約者はその超過部分について契約を取り消すことができる(9条)。取り消せるのは超過部分に限られ、契約全体を取り消せるわけではない。約定保険価額があるときは適用されない(同条ただし書)。
補足損害のてん補は保険価額を限度とするため、超過していても保険価額を超える保険金は支払われない。
問9損害保険契約における保険者の免責e-Gov等の一次資料で確認済み
保険法上の損害保険契約における保険者の免責に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.保険者は、被保険者の故意によって生じた損害はてん補しないが、重大な過失によって生じた損害はてん補しなければならない。
- イ.保険者は、戦争その他の変乱によって生じた損害についても、てん補する責任を負わない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 17条1項が故意・重過失による損害を免責とする
保険法第17条「保険者は、保険契約者又は被保険者の故意又は重大な過失によって生じた損害をてん補する責任を負わない」一次資料を確認
- イ.正しい
- 17条1項後段が戦争等による損害を免責とする
保険法第17条「戦争その他の変乱によって生じた損害についても、同様とする」一次資料を確認
ひっかけ損害保険の免責は『故意+重過失』。ただし責任保険は『故意』のみ免責。
解説損害保険では、保険契約者又は被保険者の故意又は重大な過失によって生じた損害、及び戦争その他の変乱によって生じた損害は、保険者が免責される(17条1項)。ただし、責任保険契約については、免責は『故意』に限られ、重大な過失による損害はてん補される(同条2項)。被害者保護の要請が働くためである。
補足生命保険・傷害疾病保険にも、故意による保険事故等についての免責規定がある(51条等)。
問10請求権代位e-Gov等の一次資料で確認済み
保険法上の請求権代位に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.保険者は、保険給付を行ったときは、一定の額を限度として、保険事故による損害により被保険者が取得する債権について当然に被保険者に代位する。
- イ.保険者が被保険者の取得する債権に代位するには、被保険者による債権譲渡の意思表示が必要である。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 25条1項が請求権代位を定める
保険法第25条「保険者は、保険給付を行ったときは、次に掲げる額のうちいずれか少ない額を限度として」一次資料を確認
ひっかけ請求権代位は『当然に』生じる(債権譲渡の意思表示・通知は不要)。
解説保険者が保険給付をしたときは、被保険者が加害者など第三者に対して取得する損害賠償請求権等について、保険給付の額等を限度として法律上当然に代位する(請求権代位・25条)。これにより被保険者が保険金と賠償金で二重に利得することを防ぐ。被保険者の意思表示や対抗要件の具備は不要である。
補足保険給付の額が損害額に不足するときは、被保険者は保険者の代位部分に優先して弁済を受けられる(25条2項)。
問11保険代位等に関する強行規定e-Gov等の一次資料で確認済み
保険法上の損害保険に関する強行規定に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.請求権代位に関する規定は任意規定であり、これに反して被保険者に不利な特約も有効である。
- イ.請求権代位の規定に反する特約で被保険者に不利なものは、無効である。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 26条が片面的強行規定を定める
保険法第26条「前二条の規定に反する特約で被保険者に不利なものは、無効とする」一次資料を確認
- イ.正しい
- 26条が被保険者保護のため不利な特約を無効とする
保険法第26条「前二条の規定に反する特約で被保険者に不利なものは、無効とする」一次資料を確認
ひっかけ代位の規定に反する『被保険者に不利な』特約は無効(有利な特約は有効)。
解説保険法には、契約当事者間の力の差を考慮して、一定の規定に反する『被保険者等に不利な特約』を無効とする片面的強行規定が置かれている。残存物代位・請求権代位の規定(24条・25条)もその対象で、これらに反して被保険者に不利な特約は無効となる(26条)。逆に、被保険者に有利な特約は有効である。
補足告知義務(4条)や保険給付の履行期などにも、同様の片面的強行規定が置かれている。
問12保険給付請求権等の消滅時効e-Gov等の一次資料で確認済み
保険法上の消滅時効に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.保険給付を請求する権利は、これを行使することができる時から5年間行使しないときに、時効によって消滅する。
- イ.保険料を請求する権利は、これを行使することができる時から3年間行使しないときに、時効によって消滅する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 95条1項が3年の消滅時効を定める
保険法第95条「これらを行使することができる時から三年間行使しないときは、時効によって消滅する」一次資料を確認
- イ.誤り
- 95条2項が1年の消滅時効を定める
保険法第95条「保険料を請求する権利は、これを行使することができる時から一年間行使しないときは、時効によって消滅する」一次資料を確認
ひっかけ消滅時効は『保険給付請求=3年』『保険料請求=1年』。
解説保険法上、保険給付を請求する権利・保険料の返還を請求する権利・保険料積立金の払戻しを請求する権利は3年(95条1項)、保険者が保険料を請求する権利は1年(同条2項)で時効消滅する。保険金請求は3年、保険料請求は1年と覚える。
補足時効の起算点は、それぞれの権利を行使することができる時である。
問13保険給付の履行期e-Gov等の一次資料で確認済み
保険法上の保険給付の履行期に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.生命保険契約において保険給付を行う期限を定めなかったときは、保険者は、保険給付の請求があった後、当該請求に係る保険事故の確認をするために必要な期間を経過するまでは、遅滞の責任を負わない。
- イ.損害保険契約において保険給付を行う期限を定めた場合、その期限が確認のための相当の期間を経過する日後の日であっても、当事者が定めた当該期限がそのまま保険給付を行う期限となる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 52条2項が確認に必要な期間の経過まで遅滞責任を負わないと定める
保険法第52条「保険給付の請求があった後、当該請求に係る保険事故の確認をするために必要な期間を経過するまでは、遅滞の責任を負わない」一次資料を確認
- イ.誤り
- 21条1項が、定めた期限が確認期間経過日後のときは経過日を履行期とする
保険法第21条「当該期間を経過する日をもって保険給付を行う期限とする」一次資料を確認
ひっかけ『期限を定めれば、その期限まで支払を待てる』は誤り。確認に必要な相当の期間を超える期限は、経過日まで前倒しされる。
解説保険給付の履行期は、期限を定めたか否かで扱いが分かれる。期限を定めなかったときは、請求後、保険事故(損害保険ではてん補損害額も)の確認に必要な期間を経過するまで保険者は遅滞責任を負わない(生命52条2項・損害21条2項)。期限を定めた場合でも、その期限が確認のための相当の期間を経過する日より後であれば、当該経過日をもって履行期とする(生命52条1項・損害21条1項)。確認を不当に遅らせて支払を引き延ばせない仕組みである。
補足傷害疾病定額保険でも同じ枠組みの履行期規定(81条)が置かれている。
問14重大事由による解除e-Gov等の一次資料で確認済み
保険法上の重大事由による解除に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.保険者は、保険金受取人が当該生命保険契約に基づく保険給付の請求について詐欺を行おうとした場合であっても、生命保険契約を解除することはできない。
- イ.保険者は、被保険者が当該損害保険契約に基づく保険給付の請求について詐欺を行おうとしたときは、損害保険契約を解除することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 57条2号が受取人の請求詐欺を重大事由として解除を認める
保険法第57条「保険金受取人が、当該生命保険契約に基づく保険給付の請求について詐欺を行い、又は行おうとしたこと」一次資料を確認
- イ.正しい
- 30条2号が被保険者の請求詐欺を重大事由として解除を認める
保険法第30条「被保険者が、当該損害保険契約に基づく保険給付の請求について詐欺を行い、又は行おうとしたこと」一次資料を確認
ひっかけ『詐欺が実行されなければ解除できない』は誤り。請求についての詐欺は未遂でも重大事由になる。
解説重大事由による解除は、生命(57条)・損害(30条)・傷害疾病定額(86条)に共通して置かれる。各号は、(1)保険給付を行わせる目的で故意に保険事故・給付事由を発生させ又は発生させようとしたこと、(2)保険給付の請求について詐欺を行い又は行おうとしたこと、(3)これらのほか保険者の信頼を損ない契約の存続を困難とする重大な事由、を解除原因とする。詐欺は『未遂(行おうとした)』でも解除できる点に注意。
補足第3号は包括条項であり、列挙された事由以外でも信頼関係を破壊する重大な事由があれば解除できる。
問15傷害疾病定額保険契約の告知義務e-Gov等の一次資料で確認済み
保険法上の傷害疾病定額保険契約の告知義務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.傷害疾病定額保険契約の締結に際し、保険契約者又は被保険者になる者は、危険に関する重要な事項について、保険者から告知を求められたかどうかにかかわらず、自発的にそのすべてを告知しなければならない。
- イ.傷害疾病定額保険契約の告知義務を負うのは保険契約者になる者に限られ、被保険者になる者は告知義務を負わない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 66条が告知の対象を保険者が告知を求めたものに限る
保険法第66条「重要な事項のうち保険者になる者が告知を求めたもの」一次資料を確認
- イ.誤り
- 66条が告知義務者を保険契約者又は被保険者になる者と定める
保険法第66条「保険契約者又は被保険者になる者は、傷害疾病定額保険契約の締結に際し」一次資料を確認
ひっかけ告知義務は『質問応答義務』。義務者は『保険契約者になる者+被保険者になる者』の双方。
解説傷害疾病定額保険契約の告知義務(66条)は、生命保険(37条)・損害保険(4条)と同じ枠組みである。(1)告知の対象は保険者になる者が告知を求めた重要事項に限られる質問応答義務であり、自発的申告義務ではない。(2)告知義務を負うのは保険契約者になる者と被保険者になる者の双方である。傷害疾病定額保険では『危険』は給付事由の発生の可能性を指す。
補足告知義務違反による解除は別途84条・85条に定めがあり、解除権の消滅期間(知った時から1箇月・締結から5年)も他の契約類型と同じ枠組みである。
問16損害保険契約の告知義務(第2章)e-Gov等の一次資料で確認済み
保険法上の損害保険契約の告知義務に関する次のア・イの正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.損害保険契約の告知義務は、危険に関する重要事項のうち保険者になる者が告知を求めたものについて生じる。
- イ.損害保険契約の告知義務は、保険契約者になる者だけが負い、被保険者になる者は負わない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 自発的申告義務ではない
保険法第4条「重要な事項のうち保険者になる者が告知を求めたもの」一次資料を確認
- イ.誤り
- 被保険者も告知義務者
保険法第4条「保険契約者又は被保険者になる者は、損害保険契約の締結に際し」一次資料を確認
ひっかけ告知義務を負うのは保険契約者だけ、と考えるとイを正しいと誤る。被保険者になる者も告知義務を負う。
解説損害保険契約の告知義務は、損害の発生の可能性に関する重要な事項のうち、保険者になる者が告知を求めたもの(質問応答義務)について生じる(保険法4条)。アはこのとおりで正しい。そして、告知義務を負うのは保険契約者になる者だけでなく、被保険者になる者も含まれる。したがって「保険契約者になる者だけが負い、被保険者になる者は負わない」とするイは誤り。
補足保険法の告知義務は、保険者が求めた事項に答える「質問応答義務」であり、契約者が自発的にすべての重要事項を申し出る義務ではない。この点は改正前の商法から変わった。
問17損害保険の告知義務違反解除e-Gov等の一次資料で確認済み
保険法上の告知義務違反による解除に関する次のア・イの正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.保険契約者又は被保険者が告知事項について故意又は重大な過失により不告知・不実告知をしたとき、保険者は損害保険契約を解除できる。
- イ.解除権は、保険者が解除原因を知った時から5年間行使しないときに消滅する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 告知義務違反の効果
保険法第28条第1項「故意又は重大な過失により事実の告知をせず、又は不実の告知をしたときは、損害保険契約を解除することができる」一次資料を確認
- イ.誤り
- 5年は契約締結時からの期間
保険法第28条第4項「解除の原因があることを知った時から一箇月間行使しないときは、消滅する」一次資料を確認
ひっかけ解除権は5年経つまで使える、と考えるとイを正しいと誤る。解除原因を知った時からは1か月で消滅する。
解説保険契約者または被保険者が、告知事項について故意または重大な過失により事実の告知をせず、または不実の告知をしたときは、保険者は損害保険契約を解除することができる(保険法28条1項)。アはこのとおりで正しい。この解除権は、保険者が解除の原因があることを知った時から1か月間行使しないときに消滅する(同条4項)。イは「5年間」とする点で誤り。
補足解除権は、知った時から1か月のほか、契約締結の時から5年を経過したときも消滅する(28条4項)。「5年」は締結時からの期間で、知った時からの期間(1か月)とは別のものである。
問18保険金受取人の変更(第2章)e-Gov等の一次資料で確認済み
保険法上の保険金受取人の変更に関する次のア・イの正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.生命保険契約の保険契約者は、保険事故が発生するまでは、保険金受取人を変更できる。
- イ.保険金受取人の変更は、裁判所への申立てによってしなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 受取人変更の時期
保険法第43条第1項「保険事故が発生するまでは、保険金受取人の変更をすることができる」一次資料を確認
- イ.誤り
- 裁判所申立てではない
保険法第43条第2項「保険金受取人の変更は、保険者に対する意思表示によってする」一次資料を確認
ひっかけ受取人の変更には裁判所の手続が要る、と考えるとイを正しいと誤る。保険者への意思表示だけでできる。
解説生命保険契約の保険契約者は、保険事故が発生するまでは、保険金受取人を変更することができる(保険法43条1項)。アはこのとおりで正しい。その変更は、保険者に対する意思表示によってする(同条2項)。裁判所への申立ては不要なので、「裁判所への申立てによってしなければならない」とするイは誤り。
補足保険金受取人の変更は、遺言によってもすることができる(44条)。ただし遺言による変更は、その効力が生じた後に保険者へ通知しなければ、保険者に対抗できない。
問19死亡保険契約の免責e-Gov等の一次資料で確認済み
死亡保険契約の保険者の免責に関する次のア・イの正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.死亡保険契約では、被保険者が自殺をしたとき、保険者は保険給付責任を負わない。
- イ.保険契約者が被保険者を故意に死亡させた場合でも、保険者は常に保険給付責任を負う。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- イ.誤り
- 常に支払うわけではない
保険法第51条第2号「保険契約者が被保険者を故意に死亡させたとき」一次資料を確認
ひっかけ契約者が故意に被保険者を死亡させても保険金は出る、と考えるとイを正しいと誤る。故意による死亡は免責事由。
解説死亡保険契約では、被保険者が自殺をしたときは、保険者は保険給付を行う責任を負わない(免責。保険法51条1号)。アはこのとおりで正しい。また、保険契約者が被保険者を故意に死亡させたときも保険者は免責される(同条2号)。したがって「常に保険給付責任を負う」とするイは誤り。
補足51条は、自殺(1号)、保険契約者による故意の死亡(2号)、保険金受取人による故意の死亡(3号)などを免責事由とする。保険金目当ての犯行(モラルリスク)を防ぐ趣旨である。
問20保険給付請求権の消滅時効e-Gov等の一次資料で確認済み
保険法上の消滅時効に関する次のア・イの正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.保険給付を請求する権利は、行使できる時から3年間行使しないときは時効によって消滅する。
- イ.保険料を請求する権利は、行使できる時から3年間行使しないときに時効消滅する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 95条1項
保険法第95条第1項「保険給付を請求する権利、保険料の返還を請求する権利」一次資料を確認
- イ.誤り
- 3年ではない
保険法第95条第2項「保険料を請求する権利は、これを行使することができる時から一年間行使しないとき」一次資料を確認
ひっかけ保険料請求権も3年で時効、と混同するとイを正しいと誤る。保険料を請求する権利は1年で時効消滅する。
解説保険給付を請求する権利は、これを行使することができる時から3年間行使しないときは、時効によって消滅する(保険法95条1項)。アはこのとおりで正しい。一方、保険料を請求する権利(保険者側の権利)は、行使できる時から1年間行使しないときに時効消滅する(同条2項)。したがって保険料請求権を「3年」とするイは誤り。
補足保険給付請求権・保険料返還請求権などは3年、保険料請求権は1年と、時効期間が分かれている。給付を受ける側の権利のほうが長く保護されている。