問1適合性の原則(金融商品取引法)e-Gov等の一次資料で確認済み
金融商品取引法上の適合性の原則に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.金融商品取引業者等は、顧客の知識、経験、財産の状況及び金融商品取引契約を締結する目的に照らして不適当と認められる勧誘を行って投資者の保護に欠けることのないように、その業務を行わなければならない。
- イ.適合性の原則は、顧客の知識や経験のみを考慮すれば足り、財産の状況や契約を締結する目的を考慮する必要はない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 40条1号が適合性の原則を定める
金融商品取引法第40条「顧客の知識、経験、財産の状況及び金融商品取引契約を締結する目的に照らして不適当と認められる勧誘」一次資料を確認
- イ.誤り
- 40条1号が財産状況・契約目的も考慮要素とする
金融商品取引法第40条「顧客の知識、経験、財産の状況及び金融商品取引契約を締結する目的に照らして」一次資料を確認
ひっかけ適合性は『知識・経験・財産・目的』の4要素で判断する。
解説適合性の原則は、金融商品取引業者等が、顧客の知識・経験・財産の状況・契約を締結する目的に照らして不適当な勧誘を行ってはならないという投資者保護のルールである(40条1号)。顧客の属性に適合しない勧誘を禁止するものであり、FPが顧客に金融商品を提案する際にも踏まえるべき基本原則である。
補足金融商品取引業者等は、虚偽告知・断定的判断の提供・損失補塡等も禁止される(38条・39条)。
問2金融商品取引業者等の禁止行為e-Gov等の一次資料で確認済み
金融商品取引法上の金融商品取引業者等の禁止行為に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.金融商品取引業者等は、金融商品取引契約の締結又はその勧誘に関して、顧客に対し虚偽のことを告げる行為をしてはならない。
- イ.金融商品取引業者等は、顧客に対し、不確実な事項について断定的判断を提供して金融商品取引契約の締結の勧誘をする行為をしてはならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 38条1号が虚偽告知を禁止する
金融商品取引法第38条「顧客に対し虚偽のことを告げる行為」一次資料を確認
- イ.正しい
- 38条2号が断定的判断の提供を禁止する
金融商品取引法第38条「不確実な事項について断定的判断を提供し」一次資料を確認
ひっかけ虚偽告知・断定的判断の提供・不招請勧誘・再勧誘はいずれも禁止。
解説金融商品取引業者等の禁止行為(38条)には、①虚偽告知(1号)、②不確実な事項についての断定的判断の提供等による勧誘(2号)、③勧誘を要請していない顧客への訪問・電話勧誘(4号=不招請勧誘の禁止、一定の取引)、④勧誘を断った顧客への再勧誘(6号)などがある。投資者保護のための行為規制である。
補足断定的判断の提供は、金融サービス提供法でも禁止される(同法5条)。
問3損失補塡等の禁止e-Gov等の一次資料で確認済み
金融商品取引法上の損失補塡等の禁止に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.金融商品取引業者等は、顧客に損失が生じた場合に、事故による損失の補塡であるかどうかを問わず、いかなる場合も損失を補塡することはできない。
- イ.金融商品取引業者等は、有価証券の売買等につき、顧客に損失が生ずることとなった場合に自己又は第三者がその全部又は一部を補塡する旨を、顧客に対し申し込み、又は約束する行為をしてはならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 39条3項が事故による損失の補塡を適用除外とする
金融商品取引法第39条「による損失の全部又は一部を補塡するために行うものである場合には、適用しない」一次資料を確認
- イ.正しい
- 39条1項が損失補塡等を禁止する
金融商品取引法第39条「自己又は第三者がその全部又は一部を補塡し、又は補足するため当該顧客又は第三者に財産上の利益を提供する旨」一次資料を確認
ひっかけ損失補塡は原則禁止。ただし『事故』による損失の補塡は例外。
解説金融商品取引業者等は、損失保証・損失補塡(損失が生じた場合や定めた利益が生じない場合に補塡する旨の約束・提供)が禁止される(39条1項)。顧客側からこれらを要求する行為も禁止される(同条2項)。ただし、業者等の違法・不当な行為(事故)による損失を補塡する場合は、所定の手続(内閣総理大臣の確認等)を経れば例外として許される(同条3項)。
補足損失補塡は、業者だけでなく顧客側が要求・受領する行為も禁止される(39条2項)。
問4金融サービス提供法の説明義務e-Gov等の一次資料で確認済み
金融サービスの提供に関する法律(金融サービス提供法)上の説明義務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.金融商品販売業者等は、金融商品の販売後遅滞なく、顧客に対し重要事項を説明すればよい。
- イ.説明すべき重要事項には、相場の変動を直接の原因として元本欠損が生ずるおそれがある旨は含まれない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 4条1項が説明の時期を販売前とする
金融サービスの提供に関する法律第4条「金融商品の販売が行われるまでの間に、顧客に対し」一次資料を確認
- イ.誤り
- 4条1項1号が元本欠損のおそれを重要事項とする
金融サービスの提供に関する法律第4条「元本欠損が生ずるおそれがある旨」一次資料を確認
ひっかけ重要事項の説明は『販売前』。元本欠損のおそれは重要事項に含まれる。
解説金融サービス提供法(旧 金融商品販売法)は、金融商品販売業者等に対し、金融商品の販売が行われるまでの間に、顧客に重要事項を説明する義務を課す(4条1項)。重要事項には、相場変動や業者等の信用状況の変化を直接の原因とする元本欠損・元本超過損が生ずるおそれがある旨やその仕組みなどが含まれる。説明は顧客の知識・経験等に照らして必要な方法・程度によらなければならない(同条2項)。
補足顧客が特定顧客(プロ)である場合や、顧客が説明不要の意思を表明した場合は、説明義務が適用されない(4条7項)。
問5金融サービス提供法の断定的判断の提供等の禁止e-Gov等の一次資料で確認済み
金融サービス提供法上の断定的判断の提供等の禁止に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.金融商品販売業者等は、金融商品の販売等を業として行うときは、顧客に対し、不確実な事項について断定的判断を提供し、又は確実であると誤認させるおそれのあることを告げる行為をしてはならない。
- イ.断定的判断の提供等の禁止に違反しても、金融商品販売業者等が損害賠償責任を負うことはない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 5条が断定的判断の提供等を禁止する
金融サービスの提供に関する法律第5条「不確実な事項について断定的判断を提供し、又は確実であると誤認させるおそれのあることを告げる行為」一次資料を確認
- イ.誤り
- 6条が断定的判断の提供等違反の損害賠償責任を定める
金融サービスの提供に関する法律第6条「前条の規定に違反して断定的判断の提供等を行ったときは、これによって生じた当該顧客の損害を賠償する責めに任ずる」一次資料を確認
ひっかけ断定的判断の提供等は禁止。違反すれば『損害賠償責任』を負う。
解説金融サービス提供法は、金融商品販売業者等に対し、断定的判断の提供等(不確実な事項について断定的判断を提供し、又は確実であると誤認させるおそれのあることを告げる行為)を禁止する(5条)。これに違反したとき、又は重要事項の説明をしなかったときは、これによって生じた顧客の損害を賠償する責めに任ずる(6条=無過失責任に近い民事責任)。
補足説明義務違反・断定的判断の提供等による損害については、元本欠損額が損害額と推定される(7条)。
問6金融サービス提供法の損害賠償責任と損害額の推定e-Gov等の一次資料で確認済み
金融サービス提供法上の損害賠償責任及び損害額の推定に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.金融商品販売業者等が重要事項について説明をしなかった場合でも、顧客は損害賠償を請求することはできない。
- イ.顧客が損害賠償を請求する場合には、元本欠損額が、説明義務違反等によって顧客に生じた損害の額と推定される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 6条が説明義務違反の損害賠償責任を定める
金融サービスの提供に関する法律第6条「重要事項について説明をしなかったとき」一次資料を確認
- イ.正しい
- 7条1項が元本欠損額を損害額と推定する
金融サービスの提供に関する法律第7条「元本欠損額は、金融商品販売業者等が重要事項について説明をしなかったこと又は断定的判断の提供等を行ったことによって当該顧客に生じた損害の額と推定する」一次資料を確認
ひっかけ説明義務違反は損害賠償責任を生じ、『元本欠損額=損害額』と推定される。
解説金融サービス提供法では、金融商品販売業者等が重要事項の説明をしなかったとき、又は断定的判断の提供等を行ったときは、これによって生じた顧客の損害を賠償する責めに任ずる(6条)。さらに、損害賠償請求において元本欠損額が損害の額と推定されるため(7条)、顧客は損害額の立証負担が軽減される。民法の不法行為責任よりも顧客が請求しやすい仕組みである。
補足金融サービス提供法の損害賠償責任は、民法の不法行為(709条)とは別に、顧客保護のため特別に設けられたものである。
問7金融商品取引業者等の広告等の規制e-Gov等の一次資料で確認済み
金融商品取引法上の広告等の規制に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.金融商品取引業者等は、その行う金融商品取引業の内容について広告その他これに類似する行為をするときは、内閣府令で定めるところにより、金融商品取引業者等である旨及びその登録番号等を表示しなければならない。
- イ.金融商品取引業者等は、その行う金融商品取引業に関して広告等をするときは、利益の見込みその他の事項について、著しく事実に相違する表示をし、又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 37条1項2号が登録番号等の表示義務を定める
金融商品取引法第37条「金融商品取引業者等である旨及び当該金融商品取引業者等の登録番号」一次資料を確認
- イ.正しい
- 37条2項が誇大広告(著しく事実に相違・誤認させる表示)を禁じる
金融商品取引法第37条「著しく事実に相違する表示をし、又は著しく人を誤認させるような表示をしてはならない」一次資料を確認
ひっかけ広告規制は『表示しなければならない事項(37条1項)』と『してはならない表示(37条2項)』の両面がある。
解説金融商品取引業者等の広告等には2つの規制がある。第一に表示義務(37条1項)として、商号・名称、金融商品取引業者等である旨と登録番号、顧客の判断に影響する重要事項を表示しなければならない。第二に誇大広告の禁止(37条2項)として、利益の見込みその他の事項について著しく事実に相違する表示や著しく人を誤認させる表示をしてはならない。FPが金融商品の広告物に関与する場合の基本ルールである。
補足具体的な表示事項の細目や利益見込みの表示方法は内閣府令・政令に委任されている。
問8契約締結前の情報の提供義務e-Gov等の一次資料で確認済み
金融商品取引法上の契約締結前の情報の提供(旧・契約締結前交付書面)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.金融商品取引業者等は、金融商品取引契約を締結しようとするときは、原則として、あらかじめ、顧客に対し、手数料・報酬その他顧客が支払うべき対価に関する事項等に係る情報を提供しなければならない。
- イ.契約締結前の情報の提供は、金融商品取引契約を締結した後に遅滞なく行えば足りる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 37条の3第1項が事前の情報提供義務を定め、対価(手数料等)も提供事項に含む
金融商品取引法第37条の3「あらかじめ、顧客に対し、次に掲げる事項に係る情報を提供しなければならない」一次資料を確認
金融商品取引法第37条の3「手数料、報酬その他の当該金融商品取引契約に関して顧客が支払うべき対価に関する事項」一次資料を確認
- イ.誤り
- 37条の3第1項が『あらかじめ』の事前提供を要求する→事後では足りない
金融商品取引法第37条の3「あらかじめ、顧客に対し、次に掲げる事項に係る情報を提供しなければならない」一次資料を確認
ひっかけ情報提供は『あらかじめ(締結前)』が要件。事後提供は不可。
解説金融商品取引業者等は、金融商品取引契約を締結しようとするときは、あらかじめ顧客に対し所定事項(業者の商号、登録番号、契約の概要、手数料等の対価、価格変動により損失が生ずるおそれ等)に係る情報を提供しなければならない(37条の3第1項)。従来は『契約締結前交付書面』の交付義務とされていたが、デジタル化に対応した制度改正により『情報の提供』義務へと整理されている。提供は契約締結前(あらかじめ)に行う必要がある。
補足提供すべき具体的事項の細目や提供方法は内閣府令に委任されている。
問9犯罪収益移転防止法の取引時確認e-Gov等の一次資料で確認済み
犯罪による収益の移転防止に関する法律上の取引時確認に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.特定事業者が特定取引を行うに際して確認すべき事項は、顧客の本人特定事項(氏名・住居・生年月日等)のみであり、取引を行う目的や顧客(自然人)の職業を確認する必要はない。
- イ.特定事業者は、特定取引を行うに際し、顧客の本人特定事項に加え、取引を行う目的及び顧客(自然人)の職業を確認しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 4条1項は本人特定事項に加え取引目的・職業(自然人)も確認対象とする
犯罪による収益の移転防止に関する法律第4条「取引を行う目的」一次資料を確認
犯罪による収益の移転防止に関する法律第4条「当該顧客等が自然人である場合にあっては職業」一次資料を確認
- イ.正しい
- 4条1項各号が本人特定事項・取引目的・職業(事業内容)を確認事項とする
犯罪による収益の移転防止に関する法律第4条「取引を行う目的」一次資料を確認
犯罪による収益の移転防止に関する法律第4条「当該顧客等が自然人である場合にあっては職業」一次資料を確認
ひっかけ取引時確認=本人特定事項『だけ』ではない。取引目的・職業(事業内容)も対象。
解説特定事業者(金融機関等)は、特定取引を行うに際し、顧客等について取引時確認を行わなければならない。確認事項は、(1)本人特定事項(自然人は氏名・住居・生年月日、法人は名称・所在地)、(2)取引を行う目的、(3)職業(自然人)または事業の内容(法人)、(4)法人の場合の実質的支配者の本人特定事項である(4条1項各号)。本人確認だけでなく取引目的や職業まで確認する点がポイントとなる。
補足ハイリスク取引では資産・収入の状況の確認が加わる場合がある(4条2項)。
問10犯罪収益移転防止法の疑わしい取引の届出e-Gov等の一次資料で確認済み
犯罪による収益の移転防止に関する法律上の疑わしい取引の届出に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.特定事業者は、疑わしい取引の届出を行おうとするときは、あらかじめその旨を当該届出に係る顧客等に通知しなければならない。
- イ.特定事業者は、収受した財産が犯罪による収益である疑いがあると認められる場合でも、行政庁への届出を行うかどうかは任意である。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 8条4項が顧客等への漏えいを禁止する→通知義務とするのは逆
犯罪による収益の移転防止に関する法律第8条「顧客等又はその者の関係者に漏らしてはならない」一次資料を確認
- イ.誤り
- 8条1項が『届け出なければならない』と義務化している
犯罪による収益の移転防止に関する法律第8条「犯罪による収益である疑いがある」一次資料を確認
犯罪による収益の移転防止に関する法律第8条「行政庁に届け出なければならない」一次資料を確認
ひっかけ疑わしい取引の届出は『義務』、かつ顧客への漏えいは『禁止』。
解説特定事業者は、特定業務に係る取引において収受した財産が犯罪による収益である疑いがある等と認められる場合には、速やかに行政庁に届け出なければならない(疑わしい取引の届出義務。8条1項)。届出は義務であって任意ではない。また、届出を行おうとすること・行ったことを当該取引の顧客等やその関係者に漏らしてはならない(漏えいの禁止。8条4項)。『顧客に知らせる』のは誤りで、むしろ知られないようにする点に注意する。
補足届出先・届出事項の具体は政令で定められ、行政庁から国家公安委員会へ通知される(8条5項・6項)。
問11金融サービス仲介業の規制e-Gov等の一次資料で確認済み
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律上の金融サービス仲介業に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.金融サービス仲介業は、内閣総理大臣への届出を行えば、登録を受けることなく行うことができる。
- イ.金融サービス仲介業者は、原則として、その行う金融サービス仲介業に関して、顧客から金銭その他の財産の預託を受けてはならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 12条が内閣総理大臣の登録を要すると定める→届出で足りるは誤り
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第12条「金融サービス仲介業は、内閣総理大臣の登録を受けた者でなければ、行うことができない」一次資料を確認
- イ.正しい
- 27条本文が金銭その他の財産の預託受入れを原則禁止する
金融サービスの提供及び利用環境の整備等に関する法律第27条「顧客から金銭その他の財産の預託を受け」一次資料を確認
ひっかけ金融サービス仲介業は『登録制』、かつ顧客からの金銭等の預託は『原則禁止』。
解説金融サービス仲介業は、預金等媒介・保険媒介・有価証券等仲介・貸金業貸付媒介のいずれかを業として行うもので、1つの登録で銀行・証券・保険・貸金の各分野を横断的に仲介できる制度である。開業には内閣総理大臣の登録が必要であり(12条)、届出では行えない。また、利用者保護のため、仲介業者は原則として顧客から金銭その他の財産の預託を受けてはならない(27条本文)。所属制が任意である代わりに、保証金の供託(22条)などの利用者保護措置が課される。
補足預託禁止には顧客保護に欠けるおそれが少ない場合として内閣府令で定める例外がある(27条ただし書)。
問12金融商品取引業者等の標識の掲示e-Gov等の一次資料で確認済み
金融商品取引法上の標識の掲示に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.金融商品取引業者等は、営業所又は事務所ごとに、公衆の見やすい場所に、内閣府令で定める様式の標識を掲示しなければならない。
- イ.金融商品取引業者等以外の者は、金融商品取引業者の標識に類似する標識であれば、これを掲示することも許されている。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 36条の2第1項が標識掲示を義務づける
金融商品取引法第36条の2「営業所又は事務所ごとに、公衆の見やすい場所に」一次資料を確認
- イ.誤り
- 36条の2第3項が類似標識の掲示を禁止する→『許されている』は誤り
金融商品取引法第36条の2「これに類似する標識を掲示してはならない」一次資料を確認
ひっかけ標識は『掲示しなければならない』義務であり、類似標識の掲示は禁止。
解説金融商品取引業者等は、営業所又は事務所ごとに、内閣府令で定める様式の標識を公衆の見やすい場所に掲示しなければならない(36条の2第1項)。さらに、商号等を自動公衆送信(インターネット)により公衆の閲覧に供する義務もある(同条2項)。一方、業者以外の者が同項の標識又はこれに類似する標識を掲示することは禁止される(同条3項)。標識制度は、利用者が登録業者かどうかを外形的に判別できるようにするためのもの。
補足登録の有無は標識のほか、金融庁の免許・許可・登録等を受けた業者一覧でも確認できる。
問13金融商品取引業者等の名義貸しの禁止e-Gov等の一次資料で確認済み
金融商品取引法上の名義貸しの禁止に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.金融商品取引業者等は、自己の名義をもって、他人に金融商品取引業を行わせてはならない。
- イ.名義貸しの禁止は、登録金融機関が自己の名義をもって他人に登録金融機関業務を行わせる場合にも適用される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 36条の3が名義貸しを禁止する
金融商品取引法第36条の3「自己の名義をもつて、他人に金融商品取引業」一次資料を確認
- イ.正しい
- 36条の3括弧書きが登録金融機関業務への読替えを定める
金融商品取引法第36条の3「登録金融機関にあつては、登録金融機関業務」一次資料を確認
ひっかけ名義貸し(自己名義で他人に業を行わせる)は一律禁止。
解説金融商品取引業の登録は業者ごとに与えられるものであり、登録を受けた者が自己の名義を他人に貸して、その他人に金融商品取引業を行わせること(名義貸し)は禁止される(36条の3)。登録金融機関についても、登録金融機関業務を他人に行わせることが同様に禁止される。無登録業者が登録業者の名義を借りて営業する潜脱を防ぐ趣旨である。
補足標識の掲示義務(36条の2)と名義貸しの禁止(36条の3)は、いずれも登録制度の実効性を支える規定として隣り合って置かれている。
問14預金保険制度における決済用預金の保護e-Gov等の一次資料で確認済み
預金保険法上の決済用預金の保護に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.決済用預金に係る保険金の額は、一般預金等と同様に、保険基準額(政令で定める金額)を上限として保護される。
- イ.決済用預金とは、決済取引に用いることができ、いつでも払戻しを請求でき、かつ利息が付されている預金をいう。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 54条の2は元本の額に相当する金額とし上限規定がない→『保険基準額が上限』は誤り
預金保険法第54条の2「元本の額(その額が同一人について二以上あるときは、その合計額)に相当する金額とする」一次資料を確認
- イ.誤り
- 51条の2第1項3号は『利息が付されていないもの』を要件とする→『利息が付されている』は誤り
預金保険法第51条の2「利息が付されていないものであること」一次資料を確認
ひっかけ決済用預金は『無利息・要求払い・決済サービス』の3要件、保護は全額。
解説決済用預金とは、(1)決済取引に用いることができる、(2)いつでも払戻しを請求できる(要求払い)、(3)利息が付されていない、の3要件すべてを満たす預金をいう(51条の2第1項各号)。代表例は当座預金や無利息型の普通預金。決済用預金に係る保険金は元本の額に相当する金額とされ(54条の2)、一般預金等のような保険基準額の上限がなく全額が保護される。
補足一方、利息の付く一般預金等は保険基準額(政令で定める金額)とその利息等までが保護される(54条)。
問15預金保険制度の付保対象と一般預金等の保護限度e-Gov等の一次資料で確認済み
預金保険法上の保護の対象に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.外貨預金は、預金保険制度による保護の対象となる。
- イ.一般預金等に係る保険金の額は、その元本の額が保険基準額(政令で定める金額)を超えるときは、保険基準額及びこれに対応する利息等の額を合算した額に限られる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 一般預金等・決済用預金のいずれの定義からも外貨預金は除かれる→『保護の対象』は誤り
預金保険法第51条「外貨預金その他政令で定める預金等を除く」一次資料を確認
預金保険法第51条の2「外貨預金その他政令で定める預金を除く」一次資料を確認
- イ.正しい
- 54条2項が保険基準額超過時は保険基準額+対応利息等までと定める
預金保険法第54条「保険基準額及び保険基準額に対応する元本に係る利息等の額を合算した額とする」一次資料を確認
ひっかけ外貨預金は付保対象外。一般預金等は保険基準額+利息等が上限。
解説預金保険の保護の対象となる預金等からは、外貨預金その他政令で定める預金等が除かれる(51条1項、51条の2第1項)。したがって外貨預金は保護されない。保護される一般預金等については、元本の額が保険基準額(政令で定める金額)を超えるときは、保険基準額及びこれに対応する利息等の額を合算した額までが保険金となる(54条2項)。なお決済用預金は上限なく全額保護される(54条の2)。
補足保護対象外の代表例は、外貨預金・譲渡性預金・無記名預金など。これらは付保対象預金とは別枠で扱われる。
問16金融商品取引業の登録e-Gov等の一次資料で確認済み
金融商品取引業の登録に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.金融商品取引業は、内閣総理大臣の登録を受けた者でなければ行うことができない。
- イ.金融商品取引業は、届出だけで登録を受けなくても行うことができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 金融商品取引法第29条の「内閣総理大臣の登録を受けた者でなければ、行うことができない」と一致するため正しい。
金融商品取引法第29条「内閣総理大臣の登録を受けた者でなければ、行うことができない」一次資料を確認
- イ.誤り
- 要件または効果の入替え
金融商品取引法第29条「内閣総理大臣の登録を受けた者でなければ、行うことができない」一次資料を確認
ひっかけ届出さえすれば始められる、と考えるとイを正しいと誤る。金融商品取引業は内閣総理大臣の登録制である。
解説金融商品取引業は、内閣総理大臣の登録を受けた者でなければ、行うことができない(金融商品取引法29条)。アはこのとおり正しく、「届出だけで行うことができる」とするイは誤り。よって「アー正、イー誤」。
補足参入規制の型は業法ごとに違う:保険業は免許制(保険業法3条)、金融商品取引業は登録制(金商法29条)。「免許か登録か届出か」の入れ替えが定番の出題。
問17金融商品取引業者等の標識掲示e-Gov等の一次資料で確認済み
金融商品取引業者等の標識掲示に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.金融商品取引業者等は、営業所又は事務所ごとに公衆の見やすい場所へ標識を掲示しなければならない。
- イ.金融商品取引業者等の標識は、本店にだけ掲示すれば足りる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 金融商品取引法第36条の2第1項の「営業所又は事務所ごとに、公衆の見やすい場所に」と一致するため正しい。
金融商品取引法第36条の2第1項「営業所又は事務所ごとに、公衆の見やすい場所に」一次資料を確認
- イ.誤り
- 要件または効果の入替え
金融商品取引法第36条の2第1項「営業所又は事務所ごとに、公衆の見やすい場所に」一次資料を確認
ひっかけ看板は本店に1枚あれば十分、と考えるとイを正しいと誤る。標識は営業所又は事務所ごとに掲示しなければならない。
解説金融商品取引業者等は、営業所又は事務所ごとに、公衆の見やすい場所に、内閣府令で定める様式の標識を掲示しなければならない(金融商品取引法36条の2第1項)。アはこのとおり正しく、「本店にだけ掲示すれば足りる」とするイは誤り。よって「アー正、イー誤」。
補足標識の掲示に加えて、商号・名称等をインターネット(自動公衆送信)で公衆の閲覧に供する義務も定められている(36条の2第2項)。無登録業者を見分けやすくするための表示規制として覚える。
問18金融商品取引業者等の名義貸し禁止e-Gov等の一次資料で確認済み
金融商品取引業者等の名義貸し禁止に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.金融商品取引業者等は、自己の名義で他人に金融商品取引業を行わせてはならない。
- イ.登録業者が名義を貸せば、無登録者も自由に金融商品取引業を行える。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 金融商品取引法第36条の3の「登録金融機関業務。以下この款において同じ。)を行わせてはならない」と一致するため正しい。
金融商品取引法第36条の3「登録金融機関業務。以下この款において同じ。)を行わせてはならない」一次資料を確認
- イ.誤り
- 要件または効果の入替え
金融商品取引法第36条の3「登録金融機関業務。以下この款において同じ。)を行わせてはならない」一次資料を確認
ひっかけ名義を借りれば登録がなくても営業できる、と考えるとイを正しいと誤る。名義貸しは条文で明文禁止されている。
解説金融商品取引業者等は、自己の名義をもって、他人に金融商品取引業を行わせてはならない(金融商品取引法36条の3=名義貸しの禁止)。アはこのとおり正しい。名義を借りても無登録者が業を行えるようになるわけではなく、貸した側が禁止規定に違反する。イは誤り。よって「アー正、イー誤」。
補足名義貸しの禁止は登録制(29条)の潜脱防止。登録のない者は名義を借りても金融商品取引業を行えず、貸した業者側も処分・処罰の対象になり得る、という両面で押さえる。
問19犯罪収益移転防止法の取引時確認記録e-Gov等の一次資料で確認済み
犯罪収益移転防止法の取引時確認記録に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.特定事業者は、取引時確認を行った場合、確認記録を作成しなければならない。
- イ.取引時確認を行っても、確認記録の作成は不要である。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 犯罪収益移転防止法第6条第1項の「確認記録」という。)を作成しなければならない」と一致するため正しい。
犯罪収益移転防止法第6条第1項「確認記録」という。)を作成しなければならない」一次資料を確認
- イ.誤り
- 要件または効果の入替え
犯罪収益移転防止法第6条第1項「確認記録」という。)を作成しなければならない」一次資料を確認
ひっかけ確認したらそれで終わり、と考えるとイを正しいと誤る。取引時確認を行った場合には、直ちに確認記録を作成しなければならない。
解説特定事業者は、取引時確認を行った場合には、直ちに、主務省令で定める方法により、当該取引時確認に係る事項等に関する記録(確認記録)を作成しなければならない(犯罪収益移転防止法6条1項)。アはこのとおり正しく、「作成は不要」とするイは誤り。よって「アー正、イー誤」。
補足確認記録は、特定取引等に係る契約が終了した日等から7年間の保存義務がある(6条2項)。「取引時確認→確認記録の作成→7年保存」までを一連で覚える。
問20疑わしい取引の届出e-Gov等の一次資料で確認済み
疑わしい取引の届出に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.特定事業者は、一定の場合に疑わしい取引を行政庁へ届け出なければならない。
- イ.疑わしい取引を認識しても、特定事業者は行政庁へ届け出る必要がない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 犯罪収益移転防止法第8条第1項の「行政庁に届け出なければならない」と一致するため正しい。
犯罪収益移転防止法第8条第1項「行政庁に届け出なければならない」一次資料を確認
- イ.誤り
- 要件または効果の入替え
犯罪収益移転防止法第8条第1項「行政庁に届け出なければならない」一次資料を確認
ひっかけ怪しくても顧客のことは黙っておく、と考えるとイを正しいと誤る。疑わしい取引は速やかに行政庁へ届け出る義務がある。
解説特定事業者は、特定業務に係る取引について、収受した財産が犯罪による収益である疑いがあるかどうか等を判断し、その疑いがあると認められる場合には、速やかに、政令で定めるところにより、行政庁に届け出なければならない(犯罪収益移転防止法8条1項)。アはこのとおり正しく、「届け出る必要がない」とするイは誤り。よって「アー正、イー誤」。
補足判断の対象は「財産が犯罪収益である疑い」と「顧客が組織的犯罪処罰法・麻薬特例法の一定の罪に当たる行為を行っている疑い」の両面(8条1項)。取引時確認(4条)・確認記録(6条)・疑わしい取引の届出(8条)がこの法律の三本柱。