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船員職業安定法・第16

船員職業安定法の問題(15問)

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問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov逐語照合済み2026年6月時点の法令に準拠
1船員職業安定法の目的

船員職業安定法の目的及び職業選択に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • この法律は、何人にもその能力及び資格に応じて公平かつ有効に船員の職業に就く機会を与えるとともに、海上企業に対する労働力の適正な充足を図ることを目的の一つとする。
  • 何人も、その能力及び資格に応じ、適当な船舶における船員の職業を自由に選択することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
1条1項のとおり → 正しい

船員職業安定法第1条何人にもその能力及び資格に応じて公平かつ有効に船員の職業に就く機会を与えるとともにe-Gov原文

正しい
2条のとおり → 正しい

船員職業安定法第2条何人も、その能力及びその有する免状若しくは証書、その受けた訓練又はその経験による資格に応じ、適当な船舶における船員の職業を自由に選択することができるe-Gov原文

ひっかけ船員職業安定法は『公平な就職機会』と『海上企業への労働力充足』を図る法。誰でも船員職業を自由に選べる(1条・2条)。

解説船員職業安定法は、政府が船員職業紹介等を行い、政府以外の者の行う船員職業紹介事業等の適正な運営を確保すること等により、何人にもその能力・資格に応じて公平かつ有効に船員の職業に就く機会を与えるとともに、海上企業に対する労働力の適正な充足を図ることを目的とする(1条1項)。何人も、その能力・資格に応じ、適当な船舶における船員の職業を自由に選択することができる(2条)。船員の労働市場を規律する法律である。

補足船員職業安定法は海事代理士試験の筆記科目の一つである。陸上労働者の職業安定法に相当し、船員の職業紹介・募集・労務供給・派遣等を規律する。

2職業選択の自由

船員の職業選択の自由及び船員職業紹介事業に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 何人も、その能力及び資格に応じ、適当な船舶における船員の職業を自由に選択することができる。
  • 政府及び地方公共団体以外の者も、自由に船員職業紹介事業を行うことができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
2条のとおり → 正しい

船員職業安定法第2条何人も、その能力及びその有する免状若しくは証書、その受けた訓練又はその経験による資格に応じ、適当な船舶における船員の職業を自由に選択することができるe-Gov原文

誤り
原則として行ってはならない → 『自由に行える』は誤り

船員職業安定法第33条政府及び地方公共団体以外の者は、何人も、次条及び第四十条に規定する場合を除いては、船員職業紹介事業を行つてはならないe-Gov原文

ひっかけ船員は職業を自由に選べる。一方、船員職業紹介事業は政府・地方公共団体以外は原則『禁止』(2条・33条)。

解説何人も、その能力・資格に応じ、適当な船舶における船員の職業を自由に選択することができる(2条、職業選択の自由)。一方、船員職業紹介事業(求人・求職のあっせんを業として行うこと)は、政府及び地方公共団体以外の者は、無料の船員職業紹介事業の許可(34条)等の場合を除いては行ってはならない(33条)。労働者の職業選択は自由だが、職業紹介を業として行うことは規制される、という構造を押さえる。

補足船員の職業紹介を業として行うことを原則禁止し、許可等を受けた者に限るのは、悪質な職業紹介から船員を保護し、労働市場の秩序を維持するためである。

3船員選択の自由

船舶所有者の船員選択の自由に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 船舶所有者は、船員として雇用する者を自由に選択することができる。
  • 労働組合法の規定によって締結された労働協約に別段の定めがある場合には、船舶所有者の船員選択の自由は制限される。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
3条本文のとおり → 正しい

船員職業安定法第3条船員として雇用する者を自由に選択することができるe-Gov原文

正しい
3条ただし書のとおり → 正しい

船員職業安定法第3条船舶所有者又はその団体と労働組合との間に締結された労働協約に別段の定のある場合は、この限りでないe-Gov原文

ひっかけ船舶所有者も船員を自由に選べる。ただし労働協約に別段の定めがあればその範囲で制限される(3条)。

解説船舶所有者は、船員として雇用する者を自由に選択することができる(3条本文、船員選択の自由)。これは、船員側の職業選択の自由(2条)と対をなす、使用者側の選択の自由である。ただし、労働組合法の規定によって船舶所有者又はその団体と労働組合との間に締結された労働協約に別段の定めがある場合は、この限りでない(3条ただし書)。ユニオン・ショップ協定等により選択の自由が制限される場合があることを押さえる。

補足船員の職業選択の自由(2条)と船舶所有者の船員選択の自由(3条)は、労使双方の自由を保障する規定である。ただし、いずれも労働協約等による調整に服する場合がある。

4船員の範囲

船員職業安定法上の用語の定義に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • この法律で船員とは、船員法による船員及び同法による船員でない者で日本船舶以外の船舶に乗り組むものをいう。
  • 船員職業紹介とは、求人及び求職の申込みを受け、船員雇用関係の成立をあっせんすることを業として行うことをいう。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
6条1項のとおり → 正しい

船員職業安定法第6条この法律で「船員」とは、船員法(昭和二十二年法律第百号)による船員及び同法による船員でない者で日本船舶以外の船舶に乗り組むものをいうe-Gov原文

誤り
船員職業紹介はあっせんすること(業として行うのは事業)→ 『業として行うこと』は誤り

船員職業安定法第6条求人及び求職の申込みを受け、求人者と求職者との間における船員雇用関係の成立をあつせんすることをいうe-Gov原文

ひっかけ船員は『船員法上の船員+日本船舶以外に乗り組む者』。職業紹介は『あっせん』、事業は『業として行う』(6条)。

解説この法律で船員とは、船員法による船員及び同法による船員でない者で日本船舶以外の船舶に乗り組むものをいう(6条1項)。船員職業紹介とは、求人・求職の申込みを受け、船員雇用関係の成立をあっせんすることをいい(6条2項)、これを業として行うことが船員職業紹介事業である(6条3項)。「あっせんする行為」と「業として行う事業」の区別を取り違えないことが要点である。

補足船員職業安定法の船員は、船員法上の船員より広く、日本船舶以外の船舶に乗り組む者も含む。外国船に乗り組む日本人船員等も対象とすることで、海上労働市場を広く規律する。

5船員職業紹介の定義

船員職業紹介及び職業指導の定義に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 船員職業紹介とは、求人及び求職の申込みを受け、求人者と求職者との間における船員雇用関係の成立をあっせんすることをいう。
  • 職業指導とは、船員の職業に就こうとする者に対し、その者に適当な職業の選択及び職業に対する適応を容易にさせるために必要な指示、助言その他の指導を行うことをいう。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
6条2項のとおり → 正しい

船員職業安定法第6条求人及び求職の申込みを受け、求人者と求職者との間における船員雇用関係の成立をあつせんすることをいうe-Gov原文

正しい
6条6項のとおり → 正しい

船員職業安定法第6条その者に適当な職業の選択及び職業に対する適応を容易にさせるために必要な指示、助言その他の指導を行うことをいうe-Gov原文

ひっかけ船員職業紹介は『雇用関係のあっせん』、職業指導は『職業の選択・適応のための指示助言』(6条)。

解説船員職業紹介は、求人・求職の申込みを受け、求人者と求職者との間における船員雇用関係の成立をあっせんすることをいう(6条2項)。職業指導は、船員の職業に就こうとする者に対し、その者に適当な職業の選択及び職業への適応を容易にさせるために必要な指示・助言その他の指導を行うことをいう(6条6項)。職業紹介(雇用のあっせん)と職業指導(選択・適応の支援)を区別して押さえる。

補足このほか、部員職業補導(部員になろうとする者に救命艇おろし方等の知識・技能を授けること。6条7項)も定義されている。職業指導が「指示・助言」であるのに対し、部員職業補導は「知識・技能を授ける」点で異なる。

6部員職業補導の定義

部員職業補導の定義に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 部員職業補導とは、部員になろうとする者に対し、適当な職業の選択及び職業に対する適応を容易にさせるための指示、助言その他の指導を行うことをいう。
  • 部員職業補導とは、部員になろうとする者に対し、救命艇おろし方、ボイラー取扱法等の基本的かつ実用的知識及び技能を授けることをいう。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
部員職業補導は知識・技能を授けること → 『指示助言その他の指導』は職業指導で誤り

船員職業安定法第6条部員になろうとする者に対し、部員の職業に就くことを容易にさせるために、救命艇おろし方、ボイラー取扱法、救急法、海事用語、船内紀律その他海上労働において必要な基本的かつ実用的知識及び技能を授けることをいうe-Gov原文

正しい
6条7項のとおり → 正しい

船員職業安定法第6条救命艇おろし方、ボイラー取扱法、救急法、海事用語、船内紀律その他海上労働において必要な基本的かつ実用的知識及び技能を授けることをいうe-Gov原文

ひっかけ部員職業補導は『救命艇おろし方等の知識・技能を授ける』。指示・助言は職業指導(6条)。

解説部員職業補導とは、部員になろうとする者に対し、部員の職業に就くことを容易にさせるために、救命艇おろし方・ボイラー取扱法・救急法・海事用語・船内紀律その他海上労働において必要な基本的かつ実用的知識及び技能を授けることをいう(6条7項)。職業指導(職業の選択・適応のための指示・助言。6条6項)が情報的・助言的な支援であるのに対し、部員職業補導は実技を含む知識・技能の付与である点で異なる。両者の区別を押さえる。

補足部員職業補導は、未熟練の部員志望者に海上労働の基礎を教える職業訓練的な支援である。具体的な技能(救命艇おろし方等)を授ける点が、職業指導との違いを際立たせる。

7企画及び監督

国土交通大臣の企画及び監督並びに地方運輸局長の協力に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 国土交通大臣は、この法律の施行に関する事項について地方運輸局長を指揮監督する。
  • 地方運輸局長は、公共職業安定所の業務について、これに協力する必要はない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
8条のとおり → 正しい

船員職業安定法第8条この法律の施行に関する事項について地方運輸局長を指揮監督するe-Gov原文

誤り
公共職業安定所の業務に協力しなければならない → 『協力する必要はない』は誤り

船員職業安定法第10条地方運輸局長は、公共職業安定所の業務について、これに協力しなければならないe-Gov原文

ひっかけ国土交通大臣は地方運輸局長を指揮監督。地方運輸局長は公共職業安定所(陸上)に協力する(8条・10条)。

解説国土交通大臣は、この法律の施行に関する事項について地方運輸局長を指揮監督するとともに、海上労働力の需要供給の調整、職業指導・部員職業補導に関する政策の樹立等の事務をつかさどる(8条)。また、地方運輸局長は、公共職業安定所(陸上労働者の職業安定機関)の業務について、これに協力しなければならない(10条)。海上(地方運輸局)と陸上(公共職業安定所)の労働行政が連携する点を押さえる。

補足船員の職業安定は地方運輸局が、陸上労働者の職業安定は公共職業安定所が担うが、労働市場は相互に関連するため、両者の協力が求められている。

8公共職業安定所に対する協力

地方運輸局長の協力及び政府の行う業務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 地方運輸局長は、公共職業安定所の業務について、これに協力しなければならない。
  • 政府は、求職者に対し、その能力に適当な船員の職業に就くことをあっせんするため、無料の船員職業紹介事業を行う。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
10条のとおり → 正しい

船員職業安定法第10条地方運輸局長は、公共職業安定所の業務について、これに協力しなければならないe-Gov原文

正しい
5条3号のとおり → 正しい

船員職業安定法第5条無料の船員職業紹介事業を行うことe-Gov原文

ひっかけ地方運輸局長は公共職業安定所に協力。政府は『無料』の船員職業紹介事業を行う(10条・5条)。

解説地方運輸局長は、公共職業安定所の業務についてこれに協力しなければならない(10条)。また、政府は、第1条の目的を達成するため、海上労働力の需要供給の調整、政府以外の者の行う船員職業紹介事業等の指導監督、求職者に対する無料の船員職業紹介事業の実施(5条3号)等の業務を行う。政府自らが無料で職業紹介を行う点と、地方運輸局長の協力義務を押さえる。

補足政府が無料の船員職業紹介を行い、民間の職業紹介事業を指導監督するのは、船員の就職機会の確保と労働市場の公正の双方を図るためである。公的サービスと民間規制の両輪で運用される。

9地方公共団体の行う船員職業紹介

地方公共団体の行う船員職業紹介及び委託募集に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 地方公共団体は、無料の船員職業紹介事業を行うことができる。
  • 船舶所有者は、その被用者以外の者に報酬を与えて船員の募集を行わせようとするときであっても、国土交通大臣の許可を受ける必要はない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
32条1項のとおり → 正しい

船員職業安定法第32条地方公共団体は、無料の船員職業紹介事業を行うことができるe-Gov原文

誤り
委託募集は国土交通大臣の許可が必要 → 『必要はない』は誤り

船員職業安定法第44条その被用者以外の者に報酬を与えて船員の募集を行わせようとするときは、国土交通大臣の許可を受けなければならないe-Gov原文

ひっかけ地方公共団体は『無料』の船員職業紹介事業を行える。報酬を与えての委託募集は『許可』が必要(32条・44条)。

解説地方公共団体は、無料の船員職業紹介事業を行うことができる(32条1項)。これを行う地方公共団体は特定地方公共団体としてその旨を国土交通大臣に通知する(32条2項)。また、船舶所有者がその被用者以外の者に報酬を与えて船員の募集を行わせようとするとき(委託募集)は、国土交通大臣の許可を受けなければならない(44条1項)。公的機関による無料職業紹介と、報酬を伴う委託募集の許可制を押さえる。

補足報酬を与えての委託募集を許可制とするのは、募集を悪用した中間搾取等から船員を保護するためである。船員の募集・職業紹介をめぐる規制は、労働者保護を目的とする。

10船員職業紹介事業の禁止

船員職業紹介事業の禁止に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 政府及び地方公共団体以外の者も、何らの制限なく船員職業紹介事業を行うことができる。
  • 政府及び地方公共団体以外の者は、一定の場合を除いては、船員職業紹介事業を行ってはならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
原則として行ってはならない → 『何らの制限なく行える』は誤り

船員職業安定法第33条政府及び地方公共団体以外の者は、何人も、次条及び第四十条に規定する場合を除いては、船員職業紹介事業を行つてはならないe-Gov原文

正しい
33条のとおり → 正しい

船員職業安定法第33条政府及び地方公共団体以外の者は、何人も、次条及び第四十条に規定する場合を除いては、船員職業紹介事業を行つてはならないe-Gov原文

ひっかけ船員職業紹介事業は『政府・地方公共団体以外は原則禁止』。許可等の場合に限り例外(33条)。

解説政府及び地方公共団体以外の者は、何人も、無料の船員職業紹介事業の許可(34条)等の規定する場合を除いては、船員職業紹介事業を行ってはならない(33条)。船員の職業紹介は、原則として政府・地方公共団体が担い、民間は許可等を受けた場合に限って行える。原則禁止と例外(許可等)の関係を押さえる。

補足民間の船員職業紹介を原則禁止とし、無料かつ営利を目的としない一定の団体に限って許可するのは、職業紹介をめぐる中間搾取等の弊害を防ぎ、船員を保護するためである。

11無料の船員職業紹介事業の許可

無料の船員職業紹介事業の許可に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 国土交通大臣は、一定の団体から条件に適合する無料の船員職業紹介事業の許可の申請があっても、許可を与えるかどうかを自由に判断することができる。
  • 一定の団体は、国土交通大臣の許可を受けて、無料の船員職業紹介事業を行うことができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
条件に適合する申請には許可を与えなければならない → 『自由に判断できる』は誤り

船員職業安定法第34条第一項の条件に適合する許可の申請があつたときは、これに対し許可を与えなければならないe-Gov原文

正しい
34条1項のとおり → 正しい

船員職業安定法第34条国土交通大臣の許可を受けて、無料の船員職業紹介事業を行うことができるe-Gov原文

ひっかけ一定の団体は『許可』を受けて無料の船員職業紹介ができる。条件適合なら『許可を与えなければならない』(34条)。

解説船舶所有者を代表する団体・船員を代表する団体・公益を目的とする団体等で一定の条件(有料でなく営利を目的としないこと、国庫から補助金を受けないこと)を具備するものは、国土交通大臣の許可を受けて、無料の船員職業紹介事業を行うことができる(34条1項)。国土交通大臣は、条件に適合する許可の申請があったときは、許可を与えなければならない(34条3項。覊束的許可)。許可の覊束性を押さえる。

補足条件に適合すれば許可を与えなければならないのは、行政の裁量を限定し、適格な団体による無料職業紹介を保障するためである。営利目的の有料職業紹介とは異なる扱いがされている。

12委託募集

船員の委託募集に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 船員の募集を行う募集受託者は、同時に2以上の船舶所有者のため募集を行うことができる。
  • 船員の募集を行う募集受託者は、同時に2以上の船舶所有者のため船員の募集を行ってはならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
同時に2以上のため募集を行ってはならない → 『行うことができる』は誤り

船員職業安定法第44条同時に二以上の船舶所有者のため募集を行つてはならないe-Gov原文

正しい
44条2項のとおり → 正しい

船員職業安定法第44条同時に二以上の船舶所有者のため募集を行つてはならないe-Gov原文

ひっかけ報酬を得て募集する募集受託者は『同時に2以上の船舶所有者のため募集してはならない』(44条)。

解説船舶所有者がその被用者以外の者に報酬を与えて船員の募集を行わせようとするときは、国土交通大臣の許可を受けなければならない(44条1項、委託募集)。そして、募集を行う募集受託者は、同時に2以上の船舶所有者のため募集を行ってはならない(44条2項)。一人の募集受託者が複数の船舶所有者のために募集することを禁じ、募集の責任関係を明確にして弊害を防ぐ趣旨である。許可と兼業禁止を押さえる。

補足募集受託者の兼業を禁止するのは、複数の船舶所有者のために募集することで生じる利益相反や、募集をめぐる無秩序な競争・中間搾取を防ぐためである。船員の保護に資する規定である。

13船員派遣事業の許可

船員派遣事業の許可に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 船員派遣事業を行おうとする者は、国土交通大臣に届け出れば足り、許可を受ける必要はない。
  • 国土交通大臣は、船員派遣事業の許可をしようとするときであっても、交通政策審議会の意見を聴く必要はない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
国土交通大臣の許可が必要 → 『届出で足りる』は誤り

船員職業安定法第55条国土交通大臣の許可を受けた者は、船員派遣事業を行うことができるe-Gov原文

誤り
あらかじめ交通政策審議会の意見を聴く → 『聴く必要はない』は誤り

船員職業安定法第55条あらかじめ、交通政策審議会の意見を聴かなければならないe-Gov原文

ひっかけ船員派遣事業は『許可』制。許可の際はあらかじめ『交通政策審議会』の意見を聴く(55条)。

解説船員派遣事業(自己の雇用する船員を、他人の指揮命令を受けて船舶所有者のために船員業務に従事させる事業)は、国土交通大臣の許可を受けた者が行うことができる(55条1項)。許可を受けようとする者は、氏名・住所、事業所、派遣元責任者の氏名等を記載した申請書を提出する(55条2項)。国土交通大臣は、許可をしようとするときは、あらかじめ交通政策審議会の意見を聴かなければならない(55条5項)。許可制と審議会の関与を押さえる。

補足船員派遣は、船員が派遣元に雇用されつつ船舶所有者の指揮命令下で働く形態であり、雇用と使用が分離する。労働者保護の必要性が高いため、許可制かつ審議会の関与を要する厳格な規律がとられている。

14船員派遣事業の許可の有効期間

船員派遣事業の許可の有効期間に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 船員派遣事業の許可の有効期間は、当該許可の日から起算して5年である。
  • 船員派遣事業の許可の有効期間は、更新を受けることができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
有効期間は3年 → 5年は誤り

船員職業安定法第60条第五十五条第一項の許可の有効期間は、当該許可の日から起算して三年とするe-Gov原文

誤り
更新を受けなければならない → 『更新を受けることができない』は誤り

船員職業安定法第60条許可の有効期間の更新を受けなければならないe-Gov原文

ひっかけ船員派遣事業の許可の有効期間は『3年』。引き続き行うには『更新』が必要(60条)。

解説船員派遣事業の許可の有効期間は、当該許可の日から起算して3年である(60条1項)。有効期間の満了後引き続き船員派遣事業を行おうとする者は、許可の有効期間の更新を受けなければならない(60条2項)。許可は有効期間付きであり、継続には更新を要する。最初の有効期間(3年)を押さえる。

補足船員派遣事業の許可に有効期間(3年)を設け更新を要するのは、事業が継続的に許可基準を満たしているかを定期的に確認するためである。労働者保護の観点から、許可後も適格性が審査される。

15船員派遣事業の更新後の有効期間

船員派遣事業の許可の更新後の有効期間及び法の適用に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 船員派遣事業の許可の有効期間の更新を受けた場合の有効期間は、更新前の有効期間が満了する日の翌日から起算して3年である。
  • 政府の業務に従事する船舶に雇用され国庫より給与を受ける船員の募集、資格要件及び採用についても、船員職業安定法の規定による。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
更新後の有効期間は5年 → 3年は誤り

船員職業安定法第60条当該更新前の許可の有効期間が満了する日の翌日から起算して五年とするe-Gov原文

誤り
政府の船舶の国庫給与船員は国家公務員法による → 『この法律による』は誤り

船員職業安定法第1条国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)の規定によるe-Gov原文

ひっかけ更新後の有効期間は『5年』(最初は3年)。政府の船舶の国庫給与船員は『国家公務員法』による(60条・1条)。

解説船員派遣事業の許可の有効期間は最初は3年(60条1項)だが、更新を受けた場合の有効期間は、更新前の有効期間が満了する日の翌日から起算して5年である(60条4項)。最初は3年、更新後は5年という違いを押さえる。また、政府の業務に従事する船舶に雇用され国庫より給与を受ける船員(公務員たる船員)の募集・資格要件・採用は、船員職業安定法ではなく国家公務員法の規定による(1条2項)。

補足更新後の有効期間が当初より長い(3年→5年)のは、一度更新審査を経て適格性が確認された事業者について、手続の負担を軽減する趣旨である。公務員たる船員を本法の対象外とするのは、別途国家公務員法が規律するためである。

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