問1婚姻適齢
婚姻に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.婚姻は、18歳にならなければ、することができない。
- イ.配偶者のある者は、重ねて婚姻をすることができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 731条のとおり → 正しい
民法第731条「婚姻は、十八歳にならなければ、することができない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 732条のとおり → 正しい
民法第732条「配偶者のある者は、重ねて婚姻をすることができない」e-Gov原文
ひっかけ婚姻適齢は『18歳』。配偶者のある者の重婚は禁止(731条・732条)。
解説婚姻は、18歳にならなければすることができない(731条、婚姻適齢。2022年4月から男女とも18歳に統一された)。また、配偶者のある者は、重ねて婚姻をすることができない(732条、重婚の禁止)。婚姻の実質的成立要件(婚姻適齢・重婚でないこと等)を押さえる。海事代理士試験の一般法律常識として民法(家族法)が問われる。
補足成年年齢の引下げ(18歳)に伴い、婚姻適齢も男女とも18歳となった。これにより、未成年者の婚姻に父母の同意を要する規定は不要となり削除された。
問2重婚の禁止
婚姻の成立に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.配偶者のある者は、重ねて婚姻をすることができない。
- イ.婚姻は、当事者の合意のみによって、戸籍法の定める届出をしなくても、その効力を生ずる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 732条のとおり → 正しい
民法第732条「配偶者のある者は、重ねて婚姻をすることができない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 婚姻は届出により効力を生ずる → 『届出をしなくても効力を生ずる』は誤り
民法第739条「婚姻は、戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずる」e-Gov原文
ひっかけ重婚は禁止。婚姻は『届出』によって初めて効力を生ずる(届出主義)(732条・739条)。
解説配偶者のある者は、重ねて婚姻をすることができない(732条、重婚の禁止)。また、婚姻は、戸籍法の定めるところにより届け出ることによって効力を生ずる(739条1項、届出主義)。当事者の合意(婚姻意思)があっても、届出をしなければ法律上の婚姻は成立しない。実質的成立要件(重婚でないこと等)と形式的成立要件(届出)を押さえる。
補足婚姻が届出によって効力を生ずるのは、身分関係を明確にし、第三者にも公示するためである。いわゆる事実婚(内縁)は、届出を欠くため法律上の婚姻とは扱われない。
問3婚姻の届出
婚姻の効力及び夫婦の義務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.婚姻は、戸籍法の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずる。
- イ.夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 739条1項のとおり → 正しい
民法第739条「婚姻は、戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 752条のとおり → 正しい
民法第752条「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ婚姻は『届出』で効力発生。夫婦は『同居・協力・扶助』の義務を負う(739条・752条)。
解説婚姻は、戸籍法の定めるところにより届け出ることによって効力を生ずる(739条1項)。届出は、当事者双方及び成年の証人2人以上が署名した書面等によってする(739条2項)。婚姻が成立すると、夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない(752条、同居・協力・扶助義務)。婚姻の成立と婚姻の効果(夫婦間の義務)を押さえる。
補足夫婦の同居・協力・扶助義務(752条)は、婚姻共同生活を支える基本的な義務である。このほか、夫婦は婚姻費用を分担し(760条)、日常家事債務について連帯責任を負う(761条)など、夫婦間の権利義務が定められている。
問4夫婦の同居・協力・扶助の義務
夫婦の義務及び婚姻適齢に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。
- イ.婚姻は、16歳にならなければ、することができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 752条のとおり → 正しい
民法第752条「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 婚姻適齢は18歳 → 16歳は誤り
民法第731条「婚姻は、十八歳にならなければ、することができない」e-Gov原文
ひっかけ夫婦は『同居・協力・扶助』の義務。婚姻適齢は『18歳』(16歳ではない)(752条・731条)。
解説夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない(752条)。婚姻共同生活を営む夫婦の基本的な義務である。また、婚姻適齢は18歳である(731条)。かつて女性は16歳とされていたが、成年年齢の引下げに伴い男女とも18歳に統一された。夫婦間の義務と婚姻適齢の数値を取り違えないことが要点である。
補足夫婦間の協力扶助義務は、生活保持義務(自分と同程度の生活を保障する義務)とされ、親族間の一般的な扶養義務(877条、生活扶助義務)より程度が高いと解されている。
問5親権
親権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.親権は、成年に達しない子について、その子の利益のために行使しなければならない。
- イ.父母の婚姻中は、その双方を親権者とする。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 818条1項のとおり → 正しい
民法第818条「親権は、成年に達しない子について、その子の利益のために行使しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ親権は『子の利益のため』に行使する。父母の婚姻中は『双方』が親権者(818条)。
解説親権は、成年に達しない子について、その子の利益のために行使しなければならない(818条1項)。親権は親のための権利ではなく、子の利益のために行使されるべきものである。また、父母の婚姻中は、その双方を親権者とする(818条2項、共同親権)。親権の目的(子の利益)と親権者(婚姻中は父母双方)を押さえる。
補足親権者は、子の監護及び教育をする権利を有し義務を負う(820条)。親権の内容には、身上監護(監護教育)と財産管理が含まれる。いずれも子の利益のために行使される。
問6扶養義務者
扶養義務及び相続の開始に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある。
- イ.相続は、被相続人の意思表示によって開始する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 877条1項のとおり → 正しい
民法第877条「直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある」e-Gov原文
- イ.誤り
- 相続は死亡によって開始する → 『意思表示によって開始する』は誤り
ひっかけ扶養義務を負うのは『直系血族及び兄弟姉妹』。相続は『死亡』によって開始する(877条・882条)。
解説直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある(877条1項、扶養義務者)。家庭裁判所は、特別の事情があるときは、三親等内の親族間においても扶養の義務を負わせることができる(877条2項)。また、相続は、死亡によって開始する(882条)。扶養義務を負う親族の範囲と、相続開始の原因(死亡)を押さえる。
補足扶養義務者の範囲は、原則として直系血族及び兄弟姉妹だが、家庭裁判所の審判により三親等内の親族にも拡大され得る。相続の開始原因は死亡のみであり、失踪宣告による擬制死亡も含む。
問7相続開始の原因
相続の開始及び配偶者の相続権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.相続は、死亡によって開始する。
- イ.被相続人の配偶者は、常に相続人となる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
ひっかけ相続は『死亡』で開始。配偶者は『常に』相続人となる(882条・890条)。
解説相続は、死亡によって開始する(882条)。被相続人の配偶者は、常に相続人となる(890条)。配偶者は、子・直系尊属・兄弟姉妹といった血族相続人がいる場合でも、それらと同順位で常に相続人となる。相続開始の原因(死亡)と、配偶者の相続上の地位(常に相続人)を押さえる。
補足血族相続人には順位があり、第1順位は子(887条)、第2順位は直系尊属、第3順位は兄弟姉妹である。配偶者は順位の枠外で、常にこれらと並んで相続人となる。
問8相続に関する胎児の権利能力
相続に関する胎児の権利能力に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.胎児は、相続については、既に生まれたものとみなす。
- イ.胎児が死体で生まれたときであっても、相続については既に生まれたものとみなす規定が適用される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 886条1項のとおり → 正しい
民法第886条「胎児は、相続については、既に生まれたものとみなす」e-Gov原文
- イ.誤り
- 死体で生まれたときは適用しない → 『適用される』は誤り
民法第886条「前項の規定は、胎児が死体で生まれたときは、適用しない」e-Gov原文
ひっかけ胎児は相続について『既に生まれたものとみなす』。ただし死体で生まれたときは適用なし(886条)。
解説私権の享有は出生に始まる(3条)のが原則だが、胎児は、相続については既に生まれたものとみなされる(886条1項)。これにより、被相続人の死亡時にまだ生まれていない胎児も相続人となり得る。ただし、胎児が死体で生まれたとき(死産)は、この規定は適用しない(886条2項)。胎児の相続能力の例外と、死産の場合の扱いを押さえる。
補足胎児の権利能力に関するみなし規定は、相続のほか、不法行為による損害賠償請求(721条)や遺贈(965条)についても置かれている。胎児の利益を保護するための特則である。
問9子の相続権
子の相続権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.被相続人の子は、被相続人の兄弟姉妹がいるときは、相続人とならない。
- イ.被相続人の子は、相続人となる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 子は相続人となる(兄弟姉妹に優先)→ 『兄弟姉妹がいると相続人とならない』は誤り
ひっかけ被相続人の子は第1順位の相続人。子がいれば兄弟姉妹は相続人とならない(887条)。
解説被相続人の子は、相続人となる(887条1項)。子は血族相続人の第1順位であり、子がいる場合には、第2順位の直系尊属や第3順位の兄弟姉妹は相続人とならない。なお、子が相続開始以前に死亡している等のときは、その子(被相続人の孫)が代襲して相続人となる(887条2項、代襲相続)。相続人の順位(子が最優先)を押さえる。
補足血族相続人の順位は、第1順位が子、第2順位が直系尊属、第3順位が兄弟姉妹である。先順位の相続人がいる限り、後順位の者は相続人とならない。配偶者は順位の枠外で常に相続人となる(890条)。
問10配偶者の相続権
配偶者の相続権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.被相続人の配偶者は、被相続人に子がいる場合には、相続人とならない。
- イ.被相続人の配偶者は、常に相続人となる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 配偶者は常に相続人となる → 『子がいると相続人とならない』は誤り
ひっかけ配偶者は子や直系尊属がいても『常に』相続人となる(順位の枠外)(890条)。
解説被相続人の配偶者は、常に相続人となる(890条)。配偶者は、第1順位の子や第2順位の直系尊属等の血族相続人がいる場合でも、それらと同順位で常に相続人となる。配偶者は血族相続人の順位とは別枠で、必ず相続人となる地位にある。配偶者の特別な地位を押さえる。
補足配偶者が常に相続人となるのは、被相続人と生活を共にした配偶者を保護するためである。配偶者と血族相続人がともに相続人となる場合、それぞれの法定相続分は900条で定められている。
問11法定相続分(子及び配偶者)
子及び配偶者が相続人である場合の法定相続分に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分を3分の2とし、配偶者の相続分を3分の1とする。
- イ.子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各2分の1とする。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 子及び配偶者は各2分の1 → 『子3分の2・配偶者3分の1』は誤り
民法第900条「子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各二分の一とする」e-Gov原文
- イ.正しい
- 900条1号のとおり → 正しい
民法第900条「子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各二分の一とする」e-Gov原文
ひっかけ子及び配偶者が相続人のとき、相続分は『各2分の1』(900条)。
解説同順位の相続人が数人あるときの相続分(法定相続分)は900条が定める。子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は各2分の1とする(900条1号)。子が複数いるときは、その2分の1を子の頭数で等分する。配偶者と子が相続する最も基本的なケースの相続分(各2分の1)を押さえる。
補足法定相続分は、遺言による指定がない場合等に適用される。900条は、相続人の組合せ(子と配偶者、直系尊属と配偶者、兄弟姉妹と配偶者)ごとに相続分を定めており、組合せにより配偶者の相続分が変わる。
問12法定相続分(配偶者及び兄弟姉妹)
配偶者及び兄弟姉妹が相続人である場合の法定相続分に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるときは、配偶者の相続分を3分の2とし、兄弟姉妹の相続分を3分の1とする。
- イ.配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるときは、配偶者の相続分を4分の3とし、兄弟姉妹の相続分を4分の1とする。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 配偶者4分の3・兄弟姉妹4分の1 → 『配偶者3分の2・兄弟姉妹3分の1』は誤り
民法第900条「配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるときは、配偶者の相続分は、四分の三とし、兄弟姉妹の相続分は、四分の一とする」e-Gov原文
- イ.正しい
- 900条3号のとおり → 正しい
民法第900条「配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるときは、配偶者の相続分は、四分の三とし、兄弟姉妹の相続分は、四分の一とする」e-Gov原文
ひっかけ配偶者と兄弟姉妹なら配偶者『4分の3』・兄弟姉妹『4分の1』(900条)。
解説配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるときは、配偶者の相続分を4分の3とし、兄弟姉妹の相続分を4分の1とする(900条3号)。配偶者と直系尊属が相続人のときは配偶者3分の2・直系尊属3分の1(900条2号)であり、相続人の組合せにより配偶者の相続分が2分の1→3分の2→4分の3と変化する。配偶者の相続分の数値(組合せごと)を正確に押さえる。
補足配偶者の法定相続分は、共同相続人が子なら2分の1、直系尊属なら3分の2、兄弟姉妹なら4分の3である。血族相続人の順位が下がるほど配偶者の相続分が大きくなる点を押さえる。
問13相続の承認又は放棄の期間
相続の承認又は放棄に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から1年以内に、相続の承認又は放棄をしなければならない。
- イ.相続の承認又は放棄をすべき期間は、いかなる場合も伸長することができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 知った時から3箇月以内 → 1年以内は誤り
民法第915条「相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 家庭裁判所において伸長できる → 『いかなる場合も伸長できない』は誤り
民法第915条「家庭裁判所において伸長することができる」e-Gov原文
ひっかけ相続の承認・放棄は『相続開始を知った時から3箇月以内』。家庭裁判所で伸長も可(915条)。
解説相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3箇月以内に、相続について、単純承認・限定承認又は放棄をしなければならない(915条1項本文、熟慮期間)。ただし、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において伸長することができる(同項ただし書)。承認放棄の熟慮期間(3箇月)とその伸長を押さえる。
補足熟慮期間内に承認・放棄をしないときは、原則として単純承認をしたものとみなされる(921条)。相続放棄をするには、家庭裁判所に申述する必要がある(938条)。期間内の対応を怠ると、被相続人の債務も承継することになる。
問14遺言の方式
遺言に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.遺言は、民法に定める方式に従わなくても、することができる。
- イ.遺言者は、その財産の全部を遺言によって処分することはできず、一部の処分に限られる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 法律に定める方式に従わなければできない → 『方式に従わなくてもできる』は誤り
民法第960条「遺言は、この法律に定める方式に従わなければ、することができない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 財産の全部又は一部を処分できる → 『一部に限られる』は誤り
民法第964条「遺言者は、包括又は特定の名義で、その財産の全部又は一部を処分することができる」e-Gov原文
ひっかけ遺言は『法律に定める方式』に従う必要がある(要式行為)。遺言者は財産の『全部又は一部』を処分できる(960条・964条)。
解説遺言は、この法律に定める方式に従わなければすることができない(960条、遺言の要式性)。自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言等、法律の定める方式に従わない遺言は無効である。また、遺言者は、包括又は特定の名義で、その財産の全部又は一部を処分することができる(964条、遺贈)。遺言の要式性と、遺贈による財産処分の範囲を押さえる。
補足遺言が要式行為とされるのは、遺言者の死後にその意思を確認するため、また偽造・変造を防ぐためである。方式違反の遺言は原則として無効となるため、方式の遵守が重要である。
問15包括遺贈及び特定遺贈
遺贈及び法定相続分に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.遺言者は、特定の名義によってのみ、その財産を処分することができる。
- イ.配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者の相続分は2分の1とする。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 包括又は特定の名義で処分できる → 『特定の名義によってのみ』は誤り
民法第964条「遺言者は、包括又は特定の名義で、その財産の全部又は一部を処分することができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 配偶者3分の2 → 『2分の1』は誤り
民法第900条「配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者の相続分は、三分の二とし、直系尊属の相続分は、三分の一とする」e-Gov原文
ひっかけ遺贈は『包括又は特定』の名義で可。配偶者と直系尊属なら配偶者『3分の2』(964条・900条)。
解説遺言者は、包括又は特定の名義で、その財産の全部又は一部を処分することができる(964条)。遺贈には、財産を一定の割合で与える包括遺贈と、特定の財産を与える特定遺贈がある。また、配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者の相続分を3分の2とし、直系尊属の相続分を3分の1とする(900条2号)。遺贈の種類(包括・特定)と、配偶者・直系尊属の法定相続分を押さえる。
補足包括遺贈を受けた者(包括受遺者)は、相続人と同一の権利義務を有する(990条)。特定遺贈が特定の財産を対象とするのに対し、包括遺贈は積極財産・消極財産を含む割合的な承継である点で異なる。