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海上交通安全法・第26

海上交通安全法(各航路の航法・巨大船・許可届出②)の問題(15問)

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この章で確認する論点

26章では、航路への出入又は航路の横断の制限・中ノ瀬航路に入ろうとする巨大船への避航・備讃瀬戸北航路の航法・水島航路の航法・来島海峡航路の航法を中心に15問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

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問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov逐語照合済み2026年6月時点の法令に準拠
1航路への出入又は航路の横断の制限

海上交通安全法の航路の航法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 国土交通省令で定める航路の区間においては、船舶は、航路外から航路に入り、航路から航路外に出、又は航路を横断する航行のうち当該区間ごとに国土交通省令で定めるものをしてはならない。
  • 船舶は、水島航路をこれに沿つて航行するときは、できる限り、同航路の中央から右の部分を航行しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
9条のとおり → 正しい

海上交通安全法第9条船舶は、航路外から航路に入り、航路から航路外に出、又は航路を横断する航行のうち当該区間ごとに国土交通省令で定めるものをしてはならないe-Gov原文

正しい
18条3項のとおり → 正しい

海上交通安全法第18条船舶は、水島航路をこれに沿つて航行するときは、できる限り、同航路の中央から右の部分を航行しなければならないe-Gov原文

ひっかけ所定の航路区間では省令で定める出入り・横断を『してはならない』。水島航路は『中央から右の部分』を航行(9条・18条)。

解説国土交通省令で定める航路の区間では、船舶は当該区間ごとに省令で定める航路への出入り・横断の航行をしてはならない(9条。海難回避等やむを得ない場合を除く)。また、水島航路を航行するときはできる限り同航路の中央から右の部分を航行しなければならない(18条3項)。航路の横断制限と水島航路の航法を押さえる。

補足海上交通安全法は東京湾・伊勢湾・瀬戸内海等の輻輳海域に適用され、航路ごとに具体的な航法(方向・右側航行等)が定められている。

2中ノ瀬航路に入ろうとする巨大船への避航

巨大船に対する避航及び航路の横断制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 巨大船を除く航行し又は停留している船舶は、浦賀水道航路をこれに沿つて航行し、同航路から中ノ瀬航路に入ろうとしている巨大船と衝突するおそれがあるときは、当該巨大船の進路を避けなければならない。
  • 国土交通省令で定める航路の区間においても、船舶は、航路を自由に横断することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
12条1項のとおり → 正しい

海上交通安全法第12条浦賀水道航路をこれに沿つて航行し、同航路から中ノ瀬航路に入ろうとしている巨大船と衝突するおそれがあるときは、当該巨大船の進路を避けなければならないe-Gov原文

誤り
所定の区間では横断等が制限される → 『自由に横断できる』は誤り

海上交通安全法第9条当該区間ごとに国土交通省令で定めるものをしてはならないe-Gov原文

ひっかけ中ノ瀬航路に入ろうとする巨大船には進路を『避ける』。所定の航路区間では横断等が『制限』される(12条・9条)。

解説巨大船を除く航行・停留中の船舶は、浦賀水道航路を航行し中ノ瀬航路に入ろうとしている巨大船と衝突のおそれがあるときは、当該巨大船の進路を避けなければならない(12条1項)。また、省令で定める航路の区間では省令で定める航路の出入り・横断をしてはならない(9条)。巨大船への避航と横断制限を押さえる。

補足巨大船は操縦性能が限られるため、一般船舶が巨大船の進路を避ける特別の避航義務が定められている。航路の出入り・横断も区間ごとに制限される。

3備讃瀬戸北航路の航法

備讃瀬戸北航路の航法及び巨大船等への指示に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 船舶は、備讃瀬戸北航路をこれに沿つて航行するときは、西の方向に航行しなければならない。
  • 海上保安庁長官は、巨大船等の航路における航行に伴い生ずるおそれのある船舶交通の危険を防止するため必要があると認めるときは、当該巨大船等の船長に対し、航行予定時刻の変更、進路を警戒する船舶の配備その他必要な事項を指示することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
18条1項のとおり → 正しい

海上交通安全法第18条船舶は、備讃瀬戸北航路をこれに沿つて航行するときは、西の方向に航行しなければならないe-Gov原文

正しい
23条のとおり → 正しい

海上交通安全法第23条当該巨大船等の船長に対し、国土交通省令で定めるところにより、航行予定時刻の変更、進路を警戒する船舶の配備その他当該巨大船等の運航に関し必要な事項を指示することができるe-Gov原文

ひっかけ備讃瀬戸北航路は『西の方向』に航行。長官は巨大船等の船長に『航行予定時刻変更等を指示』できる(18条・23条)。

解説船舶は、備讃瀬戸北航路を航行するときは西の方向に、備讃瀬戸南航路を航行するときは東の方向に航行しなければならない(18条1項・2項)。また、海上保安庁長官は、巨大船等の航行に伴う船舶交通の危険を防止するため必要があると認めるときは、当該巨大船等の船長に航行予定時刻の変更等を指示できる(23条)。航路の方向と巨大船等への指示を押さえる。

補足備讃瀬戸北航路=西、備讃瀬戸南航路=東、の方向を取り違えないこと。巨大船等には事前の通報(22条)と長官の指示(23条)により安全が確保される。

4水島航路の航法

水島航路・備讃瀬戸北航路の航法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 船舶は、水島航路をこれに沿つて航行するときは、できる限り、同航路の中央から右の部分を航行しなければならない。
  • 船舶は、備讃瀬戸北航路をこれに沿つて航行するときは、東の方向に航行しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
18条3項のとおり → 正しい

海上交通安全法第18条船舶は、水島航路をこれに沿つて航行するときは、できる限り、同航路の中央から右の部分を航行しなければならないe-Gov原文

誤り
備讃瀬戸北航路は西の方向に航行する → 『東の方向』は誤り

海上交通安全法第18条船舶は、備讃瀬戸北航路をこれに沿つて航行するときは、西の方向に航行しなければならないe-Gov原文

ひっかけ水島航路は『中央から右の部分』。備讃瀬戸北航路は『西の方向』(東ではない)(18条)。

解説船舶は、水島航路を航行するときはできる限り同航路の中央から右の部分を航行しなければならない(18条3項)。また、備讃瀬戸北航路を航行するときは西の方向に航行しなければならない(18条1項。備讃瀬戸南航路は東の方向)。各航路の航法(方向・右側航行)を押さえる。

補足水島航路は対面通航で中央から右側を航行する。備讃瀬戸北航路(西)・南航路(東)の一方通行的な方向規制と区別する。

5来島海峡航路の航法

来島海峡航路の航法及び巨大船等の灯火に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 船舶は、来島海峡航路をこれに沿つて航行するときは、次に掲げる航法によらなければならない。
  • 巨大船及び危険物積載船は、航行し、停留し、又はびよう泊をしているときは、国土交通省令で定めるところにより灯火又は標識を表示しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
20条のとおり → 正しい

海上交通安全法第20条船舶は、来島海峡航路をこれに沿つて航行するときは、次に掲げる航法によらなければならないe-Gov原文

正しい
27条1項のとおり → 正しい

海上交通安全法第27条国土交通省令で定めるところにより灯火又は標識を表示しなければならないe-Gov原文

ひっかけ来島海峡航路は『所定の航法』(順潮中水道・逆潮西水道)。巨大船・危険物積載船は『灯火・標識を表示』(20条・27条)。

解説船舶は、来島海峡航路を航行するときは、順潮の場合は中水道・逆潮の場合は西水道を航行する等の所定の航法によらなければならない(20条)。また、巨大船及び危険物積載船は、航行・停留・びよう泊時に省令で定める灯火又は標識を表示しなければならない(27条1項)。来島海峡航路の航法と巨大船等の灯火を押さえる。

補足来島海峡航路は潮流が速いため、順潮・逆潮に応じて航行する水道が変わる特殊な航法が定められている。巨大船等の灯火・標識は他船に存在を知らせる安全措置である。

6巨大船等に対する指示

巨大船等に対する指示及び備讃瀬戸南航路の航法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 海上保安庁長官は、巨大船等の航路における航行に伴い生ずるおそれのある船舶交通の危険を防止するため必要があると認めるときは、当該巨大船等の船長に対し、航行予定時刻の変更その他必要な事項を指示することができる。
  • 船舶は、備讃瀬戸南航路をこれに沿つて航行するときは、西の方向に航行しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
23条のとおり → 正しい

海上交通安全法第23条当該巨大船等の船長に対し、国土交通省令で定めるところにより、航行予定時刻の変更、進路を警戒する船舶の配備その他当該巨大船等の運航に関し必要な事項を指示することができるe-Gov原文

誤り
備讃瀬戸南航路は東の方向に航行する → 『西の方向』は誤り

海上交通安全法第18条船舶は、備讃瀬戸南航路をこれに沿つて航行するときは、東の方向に航行しなければならないe-Gov原文

ひっかけ長官は巨大船等の船長に『指示できる』。備讃瀬戸南航路は『東の方向』(西ではない)(23条・18条)。

解説海上保安庁長官は、巨大船等の航行に伴う船舶交通の危険を防止するため必要があると認めるときは、当該巨大船等の船長に航行予定時刻の変更・進路警戒船の配備等を指示できる(23条)。また、備讃瀬戸南航路を航行するときは東の方向に航行しなければならない(18条2項)。巨大船等への指示と航路の方向を押さえる。

補足備讃瀬戸北航路=西、南航路=東。巨大船等は通報(22条)に基づき長官が安全確保のための指示(23条)を行う。

7経路の指定

狭い水道における経路の指定に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 海上保安庁長官は、狭い水道をこれに沿つて航行する船舶がその右側の水域を航行することが危険を生ずるおそれがあり、又は実行に適しないと認められるときであっても、航行に適する経路を指定することはできない。
  • 海上保安庁長官は、狭い水道をこれに沿つて航行する船舶がその右側の水域を航行することが危険等であると認められるときは、告示により、当該水道を航行する船舶の航行に適する経路を指定することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
長官は航行に適する経路を指定できる → 『指定することはできない』は誤り

海上交通安全法第25条告示により、当該水道をこれに沿つて航行する船舶の航行に適する経路e-Gov原文

正しい
25条1項のとおり → 正しい

海上交通安全法第25条告示により、当該水道をこれに沿つて航行する船舶の航行に適する経路e-Gov原文

ひっかけ長官は、狭い水道の右側航行が危険等のときは、告示により『航行に適する経路を指定』できる(25条1項)。

解説海上保安庁長官は、狭い水道(航路を除く)をこれに沿って航行する船舶がその右側の水域を航行することが、地形・潮流等の自然的条件又は船舶交通の状況により危険を生ずるおそれがあり又は実行に適しないと認められるときは、告示により当該水道の航行に適する経路を指定することができる(25条1項)。経路の指定を押さえる。

補足海上衝突予防法の狭い水道の右側航行(9条1項)が地形等で適さない場合に、長官が告示で別の経路を指定できる仕組みである。

8障害発生海域における航行等の制限

障害発生海域における制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 海上保安庁長官は、船舶の沈没等の船舶交通の障害の発生により船舶交通の危険が生ずるおそれがある海域であっても、航行できる船舶又は時間を制限することはできない。
  • 海上保安庁長官は、工事の実施又は船舶の沈没等の障害の発生により船舶交通の危険が生じ又は生ずるおそれがある海域について、告示により、期間を定めて、当該海域において航行し、停留し、又はびよう泊をすることができる船舶又は時間を制限することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
長官は航行等できる船舶・時間を制限できる → 『制限することはできない』は誤り

海上交通安全法第26条告示により、期間を定めて、当該海域において航行し、停留し、又はびよう泊をすることができる船舶又は時間を制限することができるe-Gov原文

正しい
26条のとおり → 正しい

海上交通安全法第26条告示により、期間を定めて、当該海域において航行し、停留し、又はびよう泊をすることができる船舶又は時間を制限することができるe-Gov原文

ひっかけ長官は障害発生海域について、告示により期間を定めて『航行等できる船舶・時間を制限』できる(26条)。

解説海上保安庁長官は、工事・作業の実施又は船舶の沈没等の船舶交通の障害の発生により船舶交通の危険が生じ又は生ずるおそれがある海域について、告示により期間を定めて、当該海域で航行・停留・びよう泊できる船舶又は時間を制限できる(26条)。障害発生海域の制限を押さえる。

補足船舶交通の危険が生じた海域での航行制限は、海難の二次被害防止等のための措置である。緊急の必要がある場合は告示によらず制限できる例外もある。

9巨大船及び危険物積載船の灯火等

巨大船等の灯火に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 巨大船及び危険物積載船は、航行し、停留し、又はびよう泊をしているときであっても、灯火又は標識を表示する必要はない。
  • 巨大船及び危険物積載船は、航行し、停留し、又はびよう泊をしているときは、国土交通省令で定めるところにより灯火又は標識を表示しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
巨大船・危険物積載船は灯火・標識を表示すべき → 『表示する必要はない』は誤り

海上交通安全法第27条国土交通省令で定めるところにより灯火又は標識を表示しなければならないe-Gov原文

正しい
27条1項のとおり → 正しい

海上交通安全法第27条国土交通省令で定めるところにより灯火又は標識を表示しなければならないe-Gov原文

ひっかけ巨大船・危険物積載船は航行・停留・びよう泊時に『灯火又は標識を表示』しなければならない(27条1項)。

解説巨大船及び危険物積載船は、航行・停留・びよう泊をしているときは、国土交通省令で定めるところにより灯火又は標識を表示しなければならない(27条1項)。これにより他船が巨大船等の存在・状態を認識し避航できる。巨大船等以外の船舶は、これと誤認される灯火・標識を表示してはならない(同条2項)。巨大船等の灯火・標識を押さえる。

補足巨大船等は操縦性能の制約があるため、特別な灯火・標識で存在を明示する。一般船舶がこれと紛らわしい灯火を表示することは禁止される(27条2項)。

10灯火又は標識の誤認表示の禁止

誤認される灯火等の禁止及び工事等の許可に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 巨大船及び危険物積載船以外の船舶は、巨大船及び危険物積載船が表示する灯火若しくは標識又はこれと誤認される灯火若しくは標識を表示してはならない。
  • 航路又はその周辺の政令で定める海域において工事又は作業をしようとする者は、海上保安庁長官の許可を受けなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
27条2項のとおり → 正しい

海上交通安全法第27条前項の灯火若しくは標識又はこれと誤認される灯火若しくは標識を表示してはならないe-Gov原文

正しい
40条1項のとおり → 正しい

海上交通安全法第40条航路又はその周辺の政令で定める海域において工事又は作業をしようとする者e-Gov原文

ひっかけ巨大船等以外は『誤認される灯火・標識』を表示してはならない。航路周辺の工事は『長官の許可』が必要(27条・40条)。

解説巨大船及び危険物積載船以外の船舶は、これらの船舶が表示する灯火・標識又はこれと誤認される灯火・標識を表示してはならない(27条2項)。また、航路又はその周辺の政令で定める海域で工事・作業をしようとする者は、海上保安庁長官の許可を受けなければならない(40条1項)。誤認灯火の禁止と工事等の許可を押さえる。

補足航路周辺の工事・作業は長官の『許可』(40条)、航路周辺以外の海域では『届出』(41条)と、海域により手続が異なる点が要点である。

11海上保安庁長官が提供する情報

海上保安庁長官が提供する情報及び巨大船等への指示に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 海上保安庁長官は、特定船舶に対し、船舶の沈没等の船舶交通の障害の発生に関する情報その他当該航路及び海域を安全に航行するために必要な情報を提供する。
  • 海上保安庁長官は、巨大船等の航行に伴う船舶交通の危険を防止するため必要があると認めるときであっても、当該巨大船等の船長に対し必要な事項を指示することはできない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
30条のとおり → 正しい

海上交通安全法第30条船舶の沈没等の船舶交通の障害の発生に関する情報e-Gov原文

誤り
長官は巨大船等の船長に指示できる → 『指示することはできない』は誤り

海上交通安全法第23条その他当該巨大船等の運航に関し必要な事項を指示することができるe-Gov原文

ひっかけ長官は特定船舶に『障害発生等の情報を提供』する。巨大船等の船長に『指示できる』(30条・23条)。

解説海上保安庁長官は、特定船舶に対し、船舶の沈没等の船舶交通の障害の発生に関する情報その他航路・海域を安全に航行するために必要な情報を提供する(30条。特定船舶はこれを聴取する)。また、巨大船等の船長に必要な事項を指示できる(23条)。情報提供と巨大船等への指示を押さえる。

補足海上交通センター(海上保安庁)が輻輳海域の特定船舶に航行情報を提供し、特定船舶には聴取義務がある。長官は危険防止のため勧告(31条)・指示(23条)等も行う。

12航法の遵守及び危険の防止のための勧告

危険防止のための勧告に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 海上保安庁長官は、特定船舶が交通方法に従わないで航行するおそれがあると認める場合であっても、当該特定船舶に対し、勧告をすることはできない。
  • 海上保安庁長官は、特定船舶が交通方法に従わないで航行するおそれがあると認める場合等において、当該交通方法を遵守させ又は危険を防止するため必要があると認めるときは、必要な限度において、当該特定船舶に対し勧告をすることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
長官は必要な限度で特定船舶に勧告できる → 『勧告することはできない』は誤り

海上交通安全法第31条当該交通方法を遵守させ、又は当該危険を防止するため必要があると認めるときは、必要な限度において、当該特定船舶に対しe-Gov原文

正しい
31条のとおり → 正しい

海上交通安全法第31条当該交通方法を遵守させ、又は当該危険を防止するため必要があると認めるときは、必要な限度において、当該特定船舶に対しe-Gov原文

ひっかけ長官は、特定船舶が交通方法に従わないおそれ等があるときは、必要な限度で『勧告』できる(31条)。

解説海上保安庁長官は、特定船舶が航路・海域で適用される交通方法に従わないで航行するおそれがあると認める場合、又は他船・障害物に著しく接近するおそれその他航行に危険が生ずるおそれがあると認める場合において、交通方法を遵守させ又は危険を防止するため必要があると認めるときは、必要な限度で当該特定船舶に勧告することができる(31条)。航法遵守・危険防止の勧告を押さえる。

補足勧告は情報提供(30条)と並ぶ海上保安庁長官の関与手段で、危険が予見される特定船舶に対し交通方法の遵守等を促す。輻輳海域の安全確保のための仕組みである。

13航路及びその周辺の海域における工事等

航路周辺の工事等及び誤認される灯火等に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 航路又はその周辺の政令で定める海域において工事又は作業をしようとする者は、海上保安庁長官への届出のみで足り、許可を受ける必要はない。
  • 巨大船及び危険物積載船以外の船舶は、これらの船舶の灯火若しくは標識と誤認される灯火若しくは標識を、自由に表示することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
航路周辺の工事は長官の許可が必要 → 『届出のみで足りる』は誤り

海上交通安全法第40条当該各号に掲げる行為について海上保安庁長官の許可を受けなければならないe-Gov原文

誤り
誤認される灯火・標識を表示してはならない → 『自由に表示できる』は誤り

海上交通安全法第27条前項の灯火若しくは標識又はこれと誤認される灯火若しくは標識を表示してはならないe-Gov原文

ひっかけ航路周辺の工事は『長官の許可』が必要(届出では足りない)。巨大船等以外は誤認される灯火を『表示してはならない』(40条・27条)。

解説航路又はその周辺の政令で定める海域で工事・作業をしようとする者は、海上保安庁長官の許可を受けなければならない(40条1項。軽易な行為等を除く)。また、巨大船・危険物積載船以外の船舶は、これらと誤認される灯火・標識を表示してはならない(27条2項)。工事等の許可と誤認灯火の禁止を押さえる。

補足航路周辺(40条)は『許可』、航路周辺以外(41条)は『届出』である。誤認される灯火・標識は他船の判断を誤らせ危険を生じさせるため禁止される。

14航路及びその周辺以外の海域における工事等

航路周辺以外の海域における工事等及び来島海峡航路の航法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 航路及びその周辺の海域以外の海域において工事又は作業をしようとする者は、何らの手続も要しない。
  • 船舶は、来島海峡航路をこれに沿つて航行するときは、潮流にかかわらず、常に中水道を航行しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
あらかじめ長官に届け出る必要がある → 『何らの手続も要しない』は誤り

海上交通安全法第41条あらかじめ、当該各号に掲げる行為をする旨を海上保安庁長官に届け出なければならないe-Gov原文

誤り
順潮は中水道・逆潮は西水道 → 『潮流にかかわらず常に中水道』は誤り

海上交通安全法第20条順潮の場合は来島海峡中水道e-Gov原文

ひっかけ航路周辺以外の海域の工事は『あらかじめ長官に届出』。来島海峡は『順潮は中水道・逆潮は西水道』(41条・20条)。

解説航路及びその周辺の海域以外の海域で工事・作業をしようとする者は、あらかじめその旨を海上保安庁長官に届け出なければならない(41条1項。軽易な行為等を除く)。また、来島海峡航路では順潮の場合は中水道、逆潮の場合は西水道を航行する(20条)。工事等の届出と来島海峡航路の航法を押さえる。

補足航路周辺(許可・40条)と航路周辺以外(届出・41条)の手続の違いを押さえる。来島海峡は潮流方向で航行水道が変わる特殊な航法である。

15違反行為者に対する措置命令

違反行為者に対する措置命令及び巨大船への避航に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 海上保安庁長官は、工事等の規定に違反した者に対し、当該違反行為に係る工事又は作業の中止その他必要な措置をとるべきことを命ずることはできない。
  • 巨大船を除く航行し又は停留している船舶は、中ノ瀬航路に入ろうとしている巨大船と衝突するおそれがあっても、当該巨大船の進路を避ける必要はない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
長官は違反行為者に措置を命じられる → 『命ずることはできない』は誤り

海上交通安全法第42条海上保安庁長官は、次の各号のいずれかに該当する者に対し、当該違反行為に係る工事又は作業の中止e-Gov原文

誤り
巨大船の進路を避けなければならない → 『避ける必要はない』は誤り

海上交通安全法第12条当該巨大船の進路を避けなければならないe-Gov原文

ひっかけ長官は工事等の違反者に『中止等の措置を命じられる』。中ノ瀬航路に入る巨大船には進路を『避ける』(42条・12条)。

解説海上保安庁長官は、工事等の許可・届出規定に違反した者等に対し、当該違反行為に係る工事・作業の中止、工作物の除去・移転・改修その他船舶交通の妨害を予防・排除するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる(42条)。また、巨大船を除く船舶は中ノ瀬航路に入ろうとする巨大船と衝突のおそれがあるときは進路を避ける(12条1項)。措置命令と巨大船への避航を押さえる。

補足措置命令は工事等の規制(40条・41条)の実効性を担保する。巨大船への避航義務は、操縦性能の限られる巨大船を一般船舶が避ける特別の航法である。