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国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律・第34

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律の問題(15問)

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この章で確認する論点

34章では、法の目的・国際航海船舶の定義・国際港湾施設・国際水域施設の定義・国際航海日本船舶の保安確保義務・船舶保安統括者を中心に15問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

  • この法律は「所有者側の措置義務」と「入港側の規制」の2本柱からなる。
  • 定義規定はまず「何が対象か」を確定させ、その上で除外類型を細かく列挙する構造になっている。
  • 「係留=埠頭」「停泊=水域」という対応関係を条文の語順どおりに覚えると混同しにくい。

この章で扱う条文

収録問題の解説が根拠として引用している条文の一覧です。リンク先はe-Gov法令検索の原文(解説内では該当箇所を逐語引用しています)。

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律1条2条4条7条8条9条11条13条16条18条28条30条44条45条

問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov等の一次資料で確認済み2026年8月時点の法令に準拠
1法の目的e-Gov等の一次資料で確認済み

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律の目的に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • この法律は、国際航海船舶及び国際港湾施設についてその所有者等が講ずべき保安の確保のために必要な措置を定めることにより、これらに対して行われるおそれがある危害行為の防止を図ることを目的の一つとする。
  • この法律は、保安の確保のために必要な措置が適確に講じられているかどうか明らかでない国際航海船舶の本邦の港への入港に係る規制に関する措置を定めることも目的の一つとする。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
1条前段のとおり → 正しい

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第1条「国際航海船舶及び国際港湾施設についてその所有者等が講ずべき保安の確保のために必要な措置を定めることにより国際航海船舶及び国際港湾施設に対して行われるおそれがある危害行為の防止を図る」一次資料を確認

正しい
1条後段のとおり → 正しい

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第1条「保安の確保のために必要な措置が適確に講じられているかどうか明らかでない国際航海船舶の本邦の港への入港に係る規制に関する措置を定める」一次資料を確認

ひっかけこの法律は「所有者側の措置義務」と「入港側の規制」の2本柱からなる。

解説1条は、①国際航海船舶・国際港湾施設の所有者等が講ずべき保安確保措置を定めて危害行為の防止を図ること、②保安確保措置が明らかでない国際航海船舶の入港規制を定めて危険の防止を図ること、③これらに関する国際約束の適確な実施を確保すること、の3点を通じて人の生命・身体・財産の保護に資することを目的とする。ISPSコード(国際船舶・港湾施設保安コード)を国内法化した法律であることを押さえておく。

補足目的規定は「誰に何を義務付け、何を防ぐか」の骨格を示す。所有者側の措置義務(船内・埠頭側)と、行政側の入港規制(水際)が対になっている構造を意識すると他の条文も整理しやすい。

2国際航海船舶の定義e-Gov等の一次資料で確認済み

国際航海船舶の定義に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 国際航海船舶とは、一国の港と他の国の港との間の航海である国際航海に従事する船舶をいう。
  • 国際航海船舶の定義には、専ら漁業に従事する船舶も、他の要件を満たす限り一律に含まれる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
2条1項柱書のとおり → 正しい

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第2条「国際航海(一国の港と他の国の港との間の航海をいう。以下同じ。)に従事する次に掲げる船舶をいう」一次資料を確認

誤り
2条1項2号のかっこ書で除外 → 誤り

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第2条「専ら漁業に従事する船舶その他の国土交通省令で定める船舶を除く」一次資料を確認

ひっかけ定義規定はまず「何が対象か」を確定させ、その上で除外類型を細かく列挙する構造になっている。

解説国際航海船舶は、①日本船舶であって旅客船又は総トン数500トン以上の船舶(漁船等は除く)、②日本船舶以外の船舶のうち本邦の港にあり又は入港しようとする旅客船又は総トン数500トン以上の船舶(専ら漁業に従事する船舶等は除く)、の2類型で構成される(2条1項1号・2号)。小型の非旅客船や漁船は原則として対象外である点を押さえる。

補足「500トン」という規模基準と「漁船は除外」という適用除外の2点は頻出のひっかけポイントになりやすい。

3国際港湾施設・国際水域施設の定義e-Gov等の一次資料で確認済み

国際港湾施設に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 国際水域施設とは、国際航海船舶の係留の用に供する岸壁その他の係留施設をいう。
  • 国際港湾施設とは、国際埠頭施設及び国際水域施設をいう。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
4項の定義と取り違え → 誤り

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第2条「この法律において「国際水域施設」とは、国際航海船舶の停泊の用に供する泊地その他の水域施設をいう」一次資料を確認

正しい
2条2項のとおり → 正しい

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第2条「この法律において「国際港湾施設」とは、国際埠ふ頭施設及び国際水域施設をいう」一次資料を確認

ひっかけ「係留=埠頭」「停泊=水域」という対応関係を条文の語順どおりに覚えると混同しにくい。

解説国際港湾施設は国際埠頭施設と国際水域施設の総称であり(2条2項)、国際埠頭施設は船舶の係留の用に供する岸壁等(2条3項)、国際水域施設は船舶の停泊の用に供する泊地等(2条4項)をいう。「係留」と「停泊」という機能の違いで2つの施設概念が区別されている点がひっかけになりやすい。

補足岸壁(陸に接する係留施設)と泊地(海上の停泊区域)という物理的なイメージで区別すると覚えやすい。

4国際航海日本船舶の保安確保義務e-Gov等の一次資料で確認済み

国際航海日本船舶の保安の確保のために必要な措置に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 国際航海日本船舶が貸し渡されているときは、第4条にいう「所有者」には貸渡人が該当する。
  • 国際航海日本船舶の所有者は、当該船舶に対して行われるおそれがある危害行為を防止するための措置を講じる義務を負わない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
4条かっこ書で借入人と規定 → 誤り

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第4条「当該国際航海日本船舶が貸し渡されているときは借入人」一次資料を確認

誤り
4条の義務規定と正反対の記述 → 誤り

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第4条「当該国際航海日本船舶に対して行われるおそれがある危害行為を防止するため、次条から第十一条までに規定するところにより、当該国際航海日本船舶の保安の確保のために必要な措置を適確に講じなければならない」一次資料を確認

ひっかけ「所有者」の定義(共有時は管理人、貸渡時は借入人)は5条以下の各義務規定に共通する前提なので、条文冒頭で必ず確認する。

解説4条は、国際航海日本船舶(2条1項1号の船舶)の所有者(共有時は管理人、貸渡時は借入人)に対し、5条から11条までに規定する保安確保措置を適確に講じる義務を課す総則的な規定である。以下の各条(船舶警報通報装置・船舶保安統括者・船舶保安管理者・操練・船舶保安規程等)はこの4条の義務を具体化したものと位置づけられる。

補足「所有者」の定義を条文冒頭のかっこ書で押さえておくと、以降の各条の主語の読み違いを防げる。

5船舶保安統括者e-Gov等の一次資料で確認済み

船舶保安統括者に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 国際航海日本船舶の所有者は、当該船舶の乗組員以外の者であって、船舶の保安の確保に関する知識及び能力について国土交通省令で定める要件を備えるもののうちから船舶保安統括者を選任しなければならない。
  • 船舶保安統括者は、誠実にその業務を遂行しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
7条1項のとおり → 正しい

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第7条「当該国際航海日本船舶の乗組員以外の者であって、船舶の保安の確保に関する知識及び能力について国土交通省令で定める要件を備えるもののうちから、国土交通省令で定めるところにより、船舶保安統括者を選任しなければならない」一次資料を確認

正しい
7条3項のとおり → 正しい

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第7条「船舶保安統括者は、誠実にその業務を遂行しなければならない」一次資料を確認

ひっかけ船舶保安統括者は「乗組員以外」、船舶保安管理者は「乗組員」から選ぶという対比で覚えると8条との違いが整理しやすい。

解説船舶保安統括者は、船内で保安確保業務を統括管理する陸上側の管理者であり、乗組員以外の者から選任する(7条1項)。選任・解任時は遅滞なく国土交通大臣へ届け出る義務があり(7条2項)、誠実業務遂行義務(7条3項)を負い、法令違反時は国土交通大臣が解任を命じることができる(7条4項)。

補足「乗組員以外」という要件は、船内で実務を担う船舶保安管理者(8条・乗組員から選任)との対比で問われやすい。

6船舶保安管理者e-Gov等の一次資料で確認済み

船舶保安管理者に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 船舶保安管理者は、当該国際航海日本船舶の乗組員であって、国土交通大臣の行う船舶の保安の確保に関する講習を修了したもののうちから選任しなければならない。
  • 国土交通大臣は、独立行政法人海技教育機構に船舶保安管理者の選任そのものを代行させることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
8条1項のとおり → 正しい

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第8条「当該国際航海日本船舶の乗組員であって、国土交通大臣の行う船舶の保安の確保に関する講習を修了したもののうちから、国土交通省令で定めるところにより、船舶保安管理者を選任しなければならない」一次資料を確認

誤り
選任権限は所有者、機構は講習実施のみ → 誤り

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第8条「国土交通大臣は、独立行政法人海技教育機構(以下「機構」という。)に前項の講習の実施に関する業務の全部又は一部を行わせることができる」一次資料を確認

ひっかけ「講習の実施」を担う機構と、「選任」を行う所有者・「選任の届出先」である国土交通大臣を、それぞれ別の主体として区別する。

解説船舶保安管理者は船内で保安業務を実務的に管理する乗組員であり、国土交通大臣の講習修了が選任要件となる(8条1項)。国土交通大臣はこの講習の実施業務を独立行政法人海技教育機構に行わせることができるが(8条2項)、これは講習実施の委任であって選任行為の代行ではない。選任・解任時の届出義務(8条3項)、誠実業務遂行義務等の準用(8条4項、7条3項〜5項準用)も押さえる。

補足「機構=講習の実施のみ」「所有者=選任」「国土交通大臣=届出先・命令権者」という三者の役割分担を混同しないこと。

7操練e-Gov等の一次資料で確認済み

操練に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 国際航海日本船舶の操練は、船舶保安統括者が直接乗組員に実施させなければならず、船長にはその義務はない。
  • 国際航海日本船舶の船舶保安統括者は、操練の実施に際し、船舶保安管理者その他の関係者との連絡及び調整を実施しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
所有者が船長に実施させる規定であり船舶保安統括者が直接実施する規定ではない → 誤り

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第9条「国際航海日本船舶の所有者は、船長(船長以外の者が船長に代わってその職務を行うべきときは、その者。以下同じ。)に、国土交通省令で定めるところにより、当該国際航海日本船舶の乗組員について、船舶指標対応措置の実施を確保するために必要な操練(以下単に「操練」という。)を実施させなければならない」一次資料を確認

正しい
9条2項のとおり → 正しい

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第9条「国際航海日本船舶の船舶保安統括者は、国土交通省令で定めるところにより、操練の実施に際し、船舶保安管理者その他の関係者との連絡及び調整を実施しなければならない」一次資料を確認

ひっかけ操練は「所有者が船長に実施させ、船舶保安統括者が調整する」という役割分担を意識する。

解説操練とは、船舶指標対応措置の実施を確保するために乗組員に対して行う訓練をいう。国際航海日本船舶の所有者が船長に実施させる義務を負い(9条1項)、船舶保安統括者は操練の実施に際して船舶保安管理者その他の関係者との連絡・調整を担う(9条2項)。実施主体(船長)と調整役(船舶保安統括者)を区別して理解する。

補足操練の実施主体は「船長」、連絡調整の担当は「船舶保安統括者」と役割が分かれている点が頻出のひっかけになる。

8船舶保安規程e-Gov等の一次資料で確認済み

船舶保安規程に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 船舶保安規程は、国土交通大臣への届出のみで効力を生じ、承認を受ける必要はない。
  • 船舶保安規程の承認の申請書には、船舶保安評価書を添付する必要はない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
承認を受けなければ効力を生じない → 誤り

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第11条「船舶保安規程は、国土交通大臣の承認を受けなければ、その効力を生じない」一次資料を確認

誤り
添付義務あり → 誤り

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第11条「船舶保安規程の承認の申請書には、国際航海日本船舶の所有者が作成した船舶保安評価書…を添付しなければならない」一次資料を確認

ひっかけ「承認」を「届出」と混同しないこと、承認申請には船舶保安評価書という添付書類が必須であることの2点がポイント。

解説船舶保安規程は、船舶警報通報装置の設置・船舶指標対応措置・船舶保安統括者及び船舶保安管理者の選任・操練の実施・船舶保安記録簿の備付け等を記載した規程であり(11条1項)、国土交通大臣の承認を受けなければ効力を生じない(同条4項)。承認申請には船舶保安評価書(危害行為が行われた場合の支障の内容・程度を評価した書面)の添付が必須である(同条5項)。国土交通大臣は保安確保に不十分と認めるときは承認してはならず(同条6項)、必要があれば変更を命ずることもできる(同条8項)。

補足「承認」「船舶保安評価書」「軽微な変更は届出で足りる」の3点セットで押さえておくと関連条文が整理しやすい。

9船舶保安証書の交付要件e-Gov等の一次資料で確認済み

船舶保安証書の交付要件に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 国土交通大臣は、検査の結果、当該国際航海日本船舶が法定の要件を満たしていると認めるときは、当該船舶の所有者に対し、船舶保安証書を交付しなければならない。
  • 船舶保安証書の交付要件には、船舶保安統括者及び船舶保安管理者の双方が選任されていることが含まれる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
13条1項柱書のとおり → 正しい

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第13条「国土交通大臣は、前条の検査の結果、当該国際航海日本船舶が次に掲げる要件を満たしていると認めるときは、当該国際航海日本船舶の所有者に対し、船舶保安証書を交付しなければならない」一次資料を確認

正しい
13条1項3号・4号のとおり → 正しい

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第13条「第七条第一項の規定により船舶保安統括者が選任されていること。四第八条第一項の規定により船舶保安管理者が選任されていること」一次資料を確認

ひっかけ交付要件は「装置の設置」「指標対応措置」「統括者・管理者の選任」「操練」「記録簿」「規程の備置き・実施」という一連の措置がすべて揃っていることを求める総合判定である。

解説船舶保安証書は、検査の結果、船舶警報通報装置等の設置(1号)、船舶指標対応措置の実施(2号)、船舶保安統括者の選任(3号)、船舶保安管理者の選任(4号)、操練の実施(5号)、船舶保安記録簿の備付け(6号)、承認を受けた船舶保安規程の備置き(7号)、当該規程に定められた事項の適確な実施(8号)のすべてを満たすと認めるときに交付される(13条1項各号)。

補足8つの要件は5条〜11条までの各義務規定に対応しており、13条は「これまでの義務が守られているかの総仕上げ検査」という位置づけで理解すると覚えやすい。

10船舶保安証書の有効期間e-Gov等の一次資料で確認済み

船舶保安証書の有効期間に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 船舶保安証書の有効期間は、5年である。
  • 国際航海日本船舶の所有者の変更があった場合でも、当該船舶に交付された船舶保安証書の有効期間はその変更の影響を受けず、当初の期間まで継続する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
13条2項本文のとおり → 正しい

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第13条「前項の船舶保安証書(以下「船舶保安証書」という。)の有効期間は、五年とする」一次資料を確認

誤り
13条7項のとおり所有者変更で満了とみなされる → 誤り

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第13条「国際航海日本船舶の所有者の変更があったときは、当該国際航海日本船舶に交付された船舶保安証書の有効期間は、その変更があった日に満了したものとみなす」一次資料を確認

ひっかけ有効期間の原則(5年)と、所有者変更時に証書がリセットされる例外(変更日に満了)をセットで押さえる。

解説船舶保安証書の有効期間は原則5年であるが(13条2項本文)、検査未了の場合の延長(同項ただし書)、検査結果を踏まえた期間調整(同条5項・6項)に加え、国際航海日本船舶の所有者の変更があったときはその変更があった日に有効期間が満了したものとみなされる(同条7項)。所有者が変わった船舶は保安体制が実質的に引き継がれない可能性があるため、証書も一旦失効させる建付けになっている。

補足「所有者が変われば証書も入れ替わる」という考え方は、保安確保措置の実効性を担保する趣旨から理解すると覚えやすい。

11船舶保安証書の効力の停止e-Gov等の一次資料で確認済み

船舶保安証書の効力の停止に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 船舶保安証書の効力の停止は、国土交通大臣の裁量により行うことも行わないこともできる任意の措置である。
  • 国土交通大臣は、検査の結果、船舶保安統括者が選任されていないと認めるときは、船舶保安統括者が選任されるまでの間、当該船舶保安証書の効力を停止するものとする。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
「停止するものとする」=義務的措置 → 誤り

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第16条「国土交通大臣は、前二条の検査の結果、当該国際航海日本船舶が次の各号に掲げる場合に該当すると認めるときは、それぞれ当該各号に定める措置が講じられたものと認めるまでの間、当該船舶保安証書の効力を停止するものとする」一次資料を確認

正しい
16条3号のとおり → 正しい

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第16条「第七条第一項の規定により船舶保安統括者が選任されていない場合同項の規定により船舶保安統括者を選任すること」一次資料を確認

ひっかけ16条は13条1項の交付要件(1号〜8号)に対応する形で、要件を欠いた場合の効力停止事由を定めている構造を意識する。

解説16条は、13条1項各号の交付要件(装置の設置・指標対応措置・統括者/管理者の選任・操練・記録簿・規程の備置き及び実施)のいずれかを欠くに至ったと認めるときは、当該欠如が解消されるまでの間、船舶保安証書の効力を停止するものと定める。「するものとする」という文言のとおり、要件を満たすと国土交通大臣が義務的に行う措置である点が9条〜11条の各義務規定との連動を示す。

補足13条(交付要件)と16条(効力停止事由)は同じ8項目の裏表の関係にあるため、セットで学習すると効率的。

12国際航海日本船舶の航行制限e-Gov等の一次資料で確認済み

国際航海日本船舶の航行に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 国際航海日本船舶は、有効な船舶保安証書又は臨時船舶保安証書の交付を受けていなくても、国際航海に従事させることができる。
  • 国際航海日本船舶は、船舶保安証書に記載された条件に従わなくても、国際航海に従事させることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
18条1項の禁止規定に反する記述 → 誤り

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第18条「国際航海日本船舶は、有効な船舶保安証書又は臨時船舶保安証書の交付を受けているものでなければ、国際航海に従事させてはならない」一次資料を確認

誤り
18条2項の禁止規定に反する記述 → 誤り

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第18条「国際航海日本船舶は、船舶保安証書又は臨時船舶保安証書に記載された条件に従わなければ、国際航海に従事させてはならない」一次資料を確認

ひっかけ18条は「証書の保有」と「証書記載条件の遵守」という2段階の要求からなる航行制限規定である。

解説18条は、国際航海日本船舶が国際航海に従事するための最終的な関門を定める規定であり、①有効な船舶保安証書又は臨時船舶保安証書の交付を受けていること(1項)、②当該証書に記載された条件に従うこと(2項)、の両方を満たさなければ国際航海への従事が禁止される。13条の交付・9条の証書記載条件(航行海域等の条件付与、13条9項)と連動して理解する。

補足「証書がある」だけでなく「証書に付された条件を守る」ことまで求められる点を見落としやすい。

13国際埠頭施設の保安確保義務e-Gov等の一次資料で確認済み

国際埠頭施設の保安の確保のために必要な措置に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 国際埠頭施設の設置者及び管理者は、当該施設に対して行われるおそれがある危害行為を防止するため、当該施設の保安の確保のために必要な措置を適確に講じなければならない。
  • 国際埠頭施設の管理者が複数あるときは、そのうち代表者1名のみが28条の義務主体となる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
28条のとおり → 正しい

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第28条「国際埠頭施設の設置者及び管理者…は、当該国際埠頭施設に対して行われるおそれがある危害行為を防止するため、次条から第三十三条までに規定するところにより、当該国際埠頭施設の保安の確保のために必要な措置を適確に講じなければならない」一次資料を確認

誤り
28条かっこ書で複数管理者全員と規定 → 誤り

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第28条「当該国際埠頭施設の管理者が複数あるときは、当該複数の管理者」一次資料を確認

ひっかけ4条(船舶側)と28条(埠頭側)は「所有者等が保安確保措置を講じる」という同じ構造の規定であり対比して理解する。

解説28条は、4条(国際航海日本船舶の保安確保義務)の埠頭施設版にあたる規定であり、国際埠頭施設の設置者及び管理者(管理者が複数のときはその全員)に対し、29条から33条までに規定する措置(埠頭指標対応措置・埠頭保安管理者の選任・埠頭訓練・埠頭保安規程の作成等)を適確に講じる義務を課す。

補足「複数管理者は全員が義務主体」という規定は、実務上、共同管理される埠頭施設を想定した規定であることを意識する。

14埠頭保安管理者e-Gov等の一次資料で確認済み

埠頭保安管理者に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 重要国際埠頭施設の管理者は、埠頭保安管理者を選任しなければならない。
  • 重要国際埠頭施設の管理者は、埠頭保安管理者を選任したときであっても、国土交通大臣への届出は不要である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
30条1項のとおり → 正しい

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第30条「重要国際埠頭施設の管理者は、当該重要国際埠頭施設に係る保安の確保に関する業務を管理させるため、国際埠頭施設の保安の確保に関する知識及び能力について国土交通省令で定める要件を備える者のうちから、国土交通省令で定めるところにより、埠頭保安管理者を選任しなければならない」一次資料を確認

誤り
30条2項の届出義務に反する記述 → 誤り

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第30条「重要国際埠頭施設の管理者は、前項に規定する埠頭保安管理者(以下「埠頭保安管理者」という。)を選任したときは、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない」一次資料を確認

ひっかけ「重要国際埠頭施設」に限って埠頭保安管理者の選任が義務付けられる点、選任後の届出義務がある点を7条(船舶保安統括者)と対比して覚える。

解説重要国際埠頭施設の管理者は、当該施設の保安確保業務を管理させるため、所定の要件を備える者から埠頭保安管理者を選任しなければならない(30条1項)。選任・解任時は遅滞なく国土交通大臣へ届け出る義務があり(同条2項)、誠実業務遂行義務等(7条3項〜5項)が準用される(同条3項)。重要国際埠頭施設以外の施設については、33条で別途の緩やかな規律が定められている。

補足「重要」国際埠頭施設に限定される点(33条で通常施設と区別)を見落とさないこと。

15船舶保安情報の通報と入港規制e-Gov等の一次資料で確認済み

船舶保安情報の通報及び国際航海船舶の入港に係る規制に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 本邦以外の地域の港から本邦の港に入港をしようとする国際航海船舶の船長は、船舶保安情報を海上保安庁長官に通報する義務を負わない。
  • 海上保安庁長官は、通報された船舶保安情報のみによっては当該国際航海船舶の保安の確保のために必要な措置が適確に講じられているかどうか明らかでないときは、当該船舶の船長に対し必要な情報の提供を更に求めることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
44条1項の通報義務に反する記述 → 誤り

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第44条「本邦以外の地域の港から本邦の港に入港をしようとする国際航海船舶の船長は、第三項に規定する場合を除き、国土交通省令で定めるところにより、あらかじめ、当該国際航海船舶の名称、船籍港、直前の出発港、当該国際航海船舶に係る船舶保安証書又は船舶保安証書に相当する証書に記載された事項その他の国土交通省令で定める事項(以下「船舶保安情報」という。)を海上保安庁長官に通報しなければならない」一次資料を確認

正しい
45条1項のとおり → 正しい

国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律第45条「海上保安庁長官は、前条第一項又は第三項の規定による通報があった場合において、通報された船舶保安情報のみによっては当該国際航海船舶の保安の確保のために必要な措置が適確に講じられているかどうか明らかでないときは、…当該国際航海船舶の船長に対し、必要な情報の提供を更に求め…ることができる」一次資料を確認

ひっかけ44条(通報義務)と45条(不足時の追加対応・入港規制)は、水際での入港審査を段階的に定めた連続する条文として理解する。

解説44条は入港前の船舶保安情報の通報義務を船長に課す規定であり、荒天等のやむを得ない事由で事前通報できなかった場合は入港後直ちに通報すればよいとする例外がある(同条3項)。45条は、通報情報のみでは保安確保措置の状況が明らかでないときに海上保安庁長官が追加の情報提供や立入検査を求めることができ(同条1項)、拒否時の入港禁止・退去命令(同条3項)、急迫した危険があるときの入港禁止・航行停止等の強制措置(同条4項)まで段階的に定めている。

補足「通報→情報不足なら追加確認→なお危険なら実力措置」という段階構造を意識すると45条の各項が整理しやすい。

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