問1厚生年金保険の年金額の端数処理
厚生年金保険法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.保険給付を受ける権利を裁定する場合等において、保険給付の額に五十銭未満の端数が生じたときはこれを切り捨て、五十銭以上一円未満の端数が生じたときはこれを一円に切り上げるものとする。
- イ.毎月の保険料は、翌月末日までに、納付しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 35条1項のとおり → 正しい
厚生年金保険法第35条「五十銭未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、五十銭以上一円未満の端数が生じたときは、これを一円に切り上げるものとする」e-Gov原文
- イ.正しい
- 83条1項のとおり → 正しい
厚生年金保険法第83条「毎月の保険料は、翌月末日までに、納付しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ年金額は『五十銭未満切捨て・五十銭以上一円未満切上げ』。保険料は『翌月末日』までに納付(35条・83条)。
解説保険給付の額の裁定・改定の際、五十銭未満の端数は切り捨て、五十銭以上一円未満の端数は一円に切り上げる(35条1項)。また、毎月の保険料は翌月末日までに納付しなければならない(83条1項)。年金額の端数処理と保険料の納付期限を押さえる。
補足年金額の端数処理は五十銭を境に切捨て・切上げを行う。保険料の納付期限は翌月末日である。
問2厚生年金保険の損害賠償請求権
損害賠償請求権及び年金額の端数処理に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.政府等は、事故が第三者の行為によつて生じた場合において、保険給付をしたときは、その給付の価額の限度で、受給権者が第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得する。
- イ.保険給付の額に五十銭未満の端数が生じたときは、これを一円に切り上げる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 40条1項のとおり → 正しい
厚生年金保険法第40条「受給権者が第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得する」e-Gov原文
- イ.誤り
- 五十銭未満は切り捨てる → 『一円に切り上げる』は誤り
厚生年金保険法第35条「五十銭未満の端数が生じたときは、これを切り捨て」e-Gov原文
ひっかけ第三者行為災害で政府等は給付の価額の限度で『損害賠償請求権を取得』。五十銭未満は『切捨て』(40条・35条)。
解説政府等は、事故が第三者の行為によって生じた場合に保険給付をしたときは、その給付の価額の限度で受給権者が第三者に対して有する損害賠償請求権を取得する(40条1項、求償)。また、年金額の五十銭未満の端数は切り捨てる(35条1項)。損害賠償請求権と端数処理を押さえる。
補足第三者行為災害では、政府等は保険給付の価額の限度で被害者の損害賠償請求権を代位取得する(求償)。受給権者が先に賠償を受けたときは給付をしないことができる(40条2項、控除)。
問3厚生年金保険の損害賠償との調整
損害賠償との調整及び時効に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.第三者の行為により生じた事故について、受給権者が当該第三者から同一の事由について損害賠償を受けたときは、政府等は、その価額の限度で、保険給付をしないことができる。
- イ.保険給付を受ける権利は、その支給すべき事由が生じた日から五年を経過したときは、時効によって消滅する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 40条2項のとおり → 正しい
厚生年金保険法第40条「政府等は、その価額の限度で、保険給付をしないことができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 92条のとおり → 正しい
厚生年金保険法第92条「保険給付を受ける権利は、その支給すべき事由が生じた日から五年を経過したとき」e-Gov原文
ひっかけ受給権者が損害賠償を受けたら政府等はその価額の限度で『給付をしないことができる』。保険給付の権利は『5年』で時効消滅(40条・92条)。
解説受給権者が当該第三者から同一の事由について損害賠償を受けたときは、政府等はその価額の限度で保険給付をしないことができる(40条2項、控除)。また、保険給付を受ける権利は支給すべき事由が生じた日から5年で時効によって消滅する(92条)。損害賠償との調整と時効を押さえる。
補足保険給付を受ける権利の消滅時効は5年、保険料その他の徴収金は2年である。健康保険の時効(保険給付・保険料とも2年)と区別する。
問4障害厚生年金の額の改定
障害厚生年金の額の改定及び損害賠償請求権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.実施機関は、障害厚生年金の受給権者について、その障害の程度を診査し、その程度が従前の障害等級以外の障害等級に該当すると認めるときは、その程度に応じて、障害厚生年金の額を改定することができる。
- イ.政府等は、事故が第三者の行為によつて生じた場合において保険給付をしても、受給権者が第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 52条1項のとおり → 正しい
厚生年金保険法第52条「その程度に応じて、障害厚生年金の額を改定することができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 損害賠償請求権を取得する → 『取得しない』は誤り
厚生年金保険法第40条「受給権者が第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得する」e-Gov原文
ひっかけ実施機関は障害の程度に応じて障害厚生年金の額を『改定できる』。第三者行為災害で政府等は損害賠償請求権を『取得』(52条・40条)。
解説実施機関は、障害厚生年金の受給権者の障害の程度を診査し、従前の障害等級以外の等級に該当すると認めるときは、その程度に応じて障害厚生年金の額を改定できる(52条1項)。受給権者も障害の程度の増進による額の改定を請求できる(同条2項)。障害厚生年金の額の改定を押さえる。
補足障害厚生年金の額は障害の程度の変動に応じて職権又は請求により改定される。増進による改定請求は原則として一定期間の経過を要する。
問5障害厚生年金の失権
障害厚生年金の失権及び中高齢の寡婦加算に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.障害厚生年金の受給権は、受給権者が死亡したとき等に消滅する。
- イ.所定の遺族厚生年金の受給権者である妻であって、その権利を取得した当時四十歳以上六十五歳未満であったもの等には、中高齢の寡婦加算が行われる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 53条のとおり → 正しい
厚生年金保険法第53条「受給権者が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、消滅する」e-Gov原文
- イ.正しい
- 62条のとおり → 正しい
厚生年金保険法第62条「その権利を取得した当時四十歳以上六十五歳未満であつたもの」e-Gov原文
ひっかけ障害厚生年金の受給権は『死亡等』で消滅。権利取得時40歳以上65歳未満の妻等に『中高齢の寡婦加算』(53条・62条)。
解説障害厚生年金の受給権は、併合認定による消滅のほか、受給権者が死亡したとき、障害等級非該当のまま65歳に達したとき等に消滅する(53条)。また、所定の遺族厚生年金の受給権者である妻であってその権利取得時40歳以上65歳未満であったもの等には、中高齢の寡婦加算が行われる(62条)。障害厚生年金の失権と中高齢の寡婦加算を押さえる。
補足障害厚生年金は障害等級非該当のまま65歳到達等で失権する(3年の猶予あり)。中高齢の寡婦加算は遺族基礎年金を受けられない中高齢の妻の所得保障である。
問6障害手当金の受給権者
障害手当金の受給権者及び障害厚生年金の失権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.障害手当金は、その傷病に係る初診日において被保険者であつた者が、当該初診日から起算して五年を経過する日までの間におけるその傷病の治つた日において、その傷病により政令で定める程度の障害の状態にある場合に、その者に支給する。
- イ.障害厚生年金の受給権は、受給権者が死亡しても、消滅しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 55条1項のとおり → 正しい
厚生年金保険法第55条「当該初診日から起算して五年を経過する日までの間におけるその傷病の治つた日において」e-Gov原文
- イ.誤り
- 受給権者の死亡により消滅する → 『消滅しない』は誤り
厚生年金保険法第53条「受給権者が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、消滅する」e-Gov原文
ひっかけ障害手当金は『初診日から5年内に治った日』に所定の障害状態の場合に支給。障害厚生年金は死亡で『失権』(55条・53条)。
解説障害手当金は、初診日において被保険者であった者が、初診日から5年を経過する日までの間における傷病の治った日において、政令で定める程度の障害の状態にある場合に支給する(55条1項、一時金)。また、障害厚生年金の受給権は受給権者の死亡等により消滅する(53条)。障害手当金と障害厚生年金の失権を押さえる。
補足障害手当金は障害等級に至らない軽度の障害について一時金として支給される。初診日から5年以内に治り、所定の障害が残る場合が要件である。
問7障害手当金の支給制限
障害手当金の支給制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.障害の程度を定めるべき日において年金たる保険給付の受給権者である者に対しても、障害手当金を支給する。
- イ.障害の程度を定めるべき日において所定の年金たる保険給付の受給権者である者等には、障害手当金を支給しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 年金たる保険給付の受給権者等には支給しない → 『支給する』は誤り
厚生年金保険法第56条「同条の規定にかかわらず、障害手当金を支給しない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 56条のとおり → 正しい
厚生年金保険法第56条「同条の規定にかかわらず、障害手当金を支給しない」e-Gov原文
ひっかけ障害の程度を定めるべき日に年金たる保険給付の受給権者である者等には障害手当金を『支給しない』(56条)。
解説障害の程度を定めるべき日において、年金たる保険給付の受給権者(一定の者を除く)、国民年金法による年金たる給付の受給権者等に該当する者には、障害手当金を支給しない(56条)。障害手当金の支給制限を押さえる。
補足障害手当金は一時金であるため、既に年金たる給付を受ける権利がある者には支給されない(二重給付の防止)。
問8中高齢の寡婦加算
中高齢の寡婦加算に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.遺族厚生年金の受給権者である妻であれば、その権利を取得した当時の年齢にかかわらず、中高齢の寡婦加算が行われる。
- イ.所定の遺族厚生年金の受給権者である妻であって、その権利を取得した当時四十歳以上六十五歳未満であったもの等には、中高齢の寡婦加算が行われる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 権利取得時40歳以上65歳未満の妻等に加算 → 『年齢にかかわらず行われる』は誤り
厚生年金保険法第62条「その権利を取得した当時四十歳以上六十五歳未満であつたもの」e-Gov原文
- イ.正しい
- 62条のとおり → 正しい
厚生年金保険法第62条「その権利を取得した当時四十歳以上六十五歳未満であつたもの」e-Gov原文
ひっかけ中高齢の寡婦加算は、その権利を取得した当時『40歳以上65歳未満』であった妻等に行われる(62条)。
解説所定の遺族厚生年金の受給権者である妻であって、その権利を取得した当時40歳以上65歳未満であったもの、又は40歳に達した当時所定の要件に該当する子と生計を同じくしていたもの等には、中高齢の寡婦加算が行われる(62条)。中高齢の寡婦加算を押さえる。
補足中高齢の寡婦加算は、遺族基礎年金を受けられない(子がいない等の)中高齢の妻の所得保障として遺族厚生年金に加算される。
問9遺族厚生年金の失権
遺族厚生年金の失権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.遺族厚生年金の受給権者が婚姻(事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。)をしても、その受給権は消滅しない。
- イ.遺族厚生年金の受給権は、受給権者が死亡したとき、婚姻をしたとき等に消滅する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 婚姻により受給権は消滅する → 『消滅しない』は誤り
厚生年金保険法第63条「受給権者が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、消滅する」e-Gov原文
- イ.正しい
- 63条のとおり → 正しい
厚生年金保険法第63条「受給権者が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、消滅する」e-Gov原文
ひっかけ遺族厚生年金の受給権は『死亡・婚姻・直系血族等以外の養子・離縁』等で消滅(63条)。
解説遺族厚生年金の受給権は、受給権者が死亡したとき、婚姻(事実婚を含む)をしたとき、直系血族・直系姻族以外の者の養子となったとき、離縁により親族関係が終了したとき等に消滅する(63条)。遺族厚生年金の失権を押さえる。
補足遺族厚生年金は遺族の生活保障であるため、婚姻・養子縁組等により新たな生計の基盤を得た場合は失権する。事実婚も婚姻に含まれる。
問10子に対する遺族厚生年金の支給停止
子に対する遺族厚生年金の支給停止及び育児休業等期間中の保険料の徴収の特例に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.子に対する遺族厚生年金は、配偶者が遺族厚生年金の受給権を有する期間、その支給を停止する。
- イ.育児休業等をしている被保険者について、その事業主が実施機関に申出をしたときは、所定の月の当該被保険者に係る保険料の徴収は行わない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 66条1項のとおり → 正しい
厚生年金保険法第66条「配偶者が遺族厚生年金の受給権を有する期間、その支給を停止する」e-Gov原文
- イ.正しい
- 81条の2のとおり → 正しい
厚生年金保険法第81条の2「当該各号に定める月の当該被保険者に係る保険料」e-Gov原文
ひっかけ子の遺族厚生年金は配偶者が受給権を有する期間『支給停止』。育休等中は事業主の申出で所定月の保険料の『徴収を行わない』(66条・81条の2)。
解説子に対する遺族厚生年金は、配偶者が遺族厚生年金の受給権を有する期間、その支給を停止する(66条1項。配偶者の遺族厚生年金が支給停止されている間を除く)。また、育児休業等をしている被保険者について事業主が実施機関に申出をしたときは、所定の月の保険料の徴収を行わない(81条の2)。子の遺族厚生年金の支給停止と育児休業等期間中の保険料免除を押さえる。
補足遺族厚生年金は配偶者と子が同順位だが、配偶者が受給権を有する間は子の分が支給停止される(配偶者優先)。育休等期間中の保険料は徴収されない。
問11厚生年金保険の育児休業等期間中の保険料の徴収の特例
育児休業等期間中の保険料の徴収の特例及び子に対する遺族厚生年金の支給停止に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.育児休業等をしている被保険者について、その事業主が実施機関に申出をしたときは、所定の月の当該被保険者に係る保険料の徴収は行わない。
- イ.子に対する遺族厚生年金は、配偶者が遺族厚生年金の受給権を有する期間であっても、その支給を停止されない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 81条の2のとおり → 正しい
厚生年金保険法第81条の2「当該各号に定める月の当該被保険者に係る保険料」e-Gov原文
- イ.誤り
- 配偶者が受給権を有する期間支給停止される → 『支給停止されない』は誤り
厚生年金保険法第66条「配偶者が遺族厚生年金の受給権を有する期間、その支給を停止する」e-Gov原文
ひっかけ育休等中は事業主の申出で所定月の保険料の『徴収を行わない』。子の遺族厚生年金は配偶者が受給権を有する期間『支給停止』(81条の2・66条1項)。
解説育児休業等をしている被保険者について事業主が実施機関に申出をしたときは、所定の月の保険料の徴収を行わない(81条の2、育児休業等期間中の保険料免除)。また、子に対する遺族厚生年金は配偶者が受給権を有する期間支給停止される(66条1項)。育児休業等期間中の保険料免除と子の遺族厚生年金の支給停止を押さえる。
補足育児休業等期間中の保険料は事業主・被保険者の負担分ともに免除され、免除期間も将来の年金額に反映される。
問12厚生年金保険の産前産後休業期間中の保険料の徴収の特例
産前産後休業期間中の保険料の徴収の特例に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.産前産後休業をしている被保険者について、その事業主が実施機関に申出をしても、その期間に係る保険料の徴収は行われる。
- イ.産前産後休業をしている被保険者について、その事業主が実施機関に申出をしたときは、その産前産後休業を開始した日の属する月からその産前産後休業が終了する日の翌日が属する月の前月までの期間に係る保険料の徴収は行わない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 申出により所定期間の保険料の徴収を行わない → 『徴収は行われる』は誤り
厚生年金保険法第81条の2の2「その産前産後休業を開始した日の属する月からその産前産後休業が終了する日の翌日が属する月の前月までの期間に係るものの徴収は行わない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 81条の2の2のとおり → 正しい
厚生年金保険法第81条の2の2「その産前産後休業を開始した日の属する月からその産前産後休業が終了する日の翌日が属する月の前月までの期間に係るものの徴収は行わない」e-Gov原文
ひっかけ産前産後休業中は事業主の申出により所定期間に係る保険料の『徴収を行わない』(81条の2の2)。
解説産前産後休業をしている被保険者について事業主が実施機関に申出をしたときは、産前産後休業を開始した日の属する月から終了する日の翌日が属する月の前月までの期間に係る保険料の徴収を行わない(81条の2の2、産前産後休業期間中の保険料免除)。産前産後休業期間中の保険料免除を押さえる。
補足産前産後休業期間中の保険料も事業主・被保険者の負担分ともに免除される。健康保険にも同様の免除規定がある(健保159条の3)。
問13厚生年金保険の保険料の納付
厚生年金保険の保険料の納付及び年金額の端数処理に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.毎月の保険料は、当月末日までに、納付しなければならない。
- イ.保険給付の額に五十銭以上一円未満の端数が生じたときは、これを切り捨てる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 翌月末日までに納付する → 『当月末日までに納付する』は誤り
厚生年金保険法第83条「毎月の保険料は、翌月末日までに、納付しなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 五十銭以上一円未満は一円に切り上げる → 『切り捨てる』は誤り
厚生年金保険法第35条「五十銭以上一円未満の端数が生じたときは、これを一円に切り上げる」e-Gov原文
ひっかけ毎月の保険料は『翌月末日』までに納付。五十銭以上一円未満は『一円に切上げ』(83条・35条)。
解説毎月の保険料は翌月末日までに納付しなければならない(83条1項)。また、年金額の五十銭未満の端数は切り捨て、五十銭以上一円未満の端数は一円に切り上げる(35条1項)。保険料の納付期限と端数処理を押さえる。
補足保険料の納付期限は翌月末日(当月末日ではない)である。年金額は五十銭を境に切捨て・切上げを行う。
問14厚生年金保険の時効
厚生年金保険の時効及び損害賠償との調整に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.保険料その他この法律の規定による徴収金を徴収し、又はその還付を受ける権利は、これらを行使することができる時から五年を経過したときに、時効によって消滅する。
- イ.第三者の行為により生じた事故について、受給権者が当該第三者から同一の事由について損害賠償を受けたときであっても、政府等は保険給付の全額を支給しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 保険料等は2年で時効消滅 → 『五年を経過したときに消滅する』は誤り
厚生年金保険法第92条「これらを行使することができる時から二年を経過したとき」e-Gov原文
- イ.誤り
- その価額の限度で給付をしないことができる → 『全額を支給しなければならない』は誤り
厚生年金保険法第40条「政府等は、その価額の限度で、保険給付をしないことができる」e-Gov原文
ひっかけ保険料等の徴収金の権利は『2年』で時効消滅(保険給付は5年)。損害賠償を受けたら政府等はその価額の限度で『給付をしないことができる』(92条・40条2項)。
解説保険料その他の徴収金を徴収・還付を受ける権利は行使できる時から2年、保険給付を受ける権利は支給すべき事由が生じた日から5年で時効消滅する(92条)。また、受給権者が第三者から損害賠償を受けたときは、政府等はその価額の限度で保険給付をしないことができる(40条2項)。時効と損害賠償との調整を押さえる。
補足厚生年金の時効は、保険料その他の徴収金が2年、保険給付が5年である。期間の違いに注意する。
問15配偶者に対する遺族厚生年金の支給停止
配偶者に対する遺族厚生年金の支給停止及び障害手当金に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.配偶者に対する遺族厚生年金は、被保険者等の死亡について、配偶者が遺族基礎年金の受給権を有しない場合であって子が当該遺族基礎年金の受給権を有するときであっても、その支給は停止されない。
- イ.障害手当金は、初診日から起算して五年を経過した後に傷病が治った場合にも支給される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- その間、その支給を停止する → 『支給は停止されない』は誤り
厚生年金保険法第66条「子が当該遺族基礎年金の受給権を有するときは、その間、その支給を停止する」e-Gov原文
- イ.誤り
- 初診日から5年を経過する日までの間に治った日が要件 → 『5年経過後に治った場合にも支給』は誤り
厚生年金保険法第55条「当該初診日から起算して五年を経過する日までの間におけるその傷病の治つた日において」e-Gov原文
ひっかけ配偶者が遺族基礎年金の受給権なく子が有するときは配偶者の遺族厚年を『支給停止』。障害手当金は初診日から『5年内に治った日』が要件(66条2項・55条)。
解説配偶者に対する遺族厚生年金は、配偶者が遺族基礎年金の受給権を有しない場合であって子が当該遺族基礎年金の受給権を有するときは、その間支給を停止する(66条2項)。また、障害手当金は初診日から5年を経過する日までの間における治った日に所定の障害の状態にある場合に支給される(55条1項)。配偶者の遺族厚生年金の支給停止と障害手当金を押さえる。
補足子が遺族基礎年金を受ける間は配偶者の遺族厚生年金を支給停止し、子の遺族基礎年金と遺族厚生年金(子)で生活保障する調整である。