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労災保険法・第16

労働者災害補償保険法(通勤災害給付・複数業務要因災害給付②)の問題(15問)

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この章で確認する論点

16章では、通勤災害に関する保険給付の種類・通勤災害の療養給付・通勤災害の休業給付・通勤災害の障害給付・通勤災害の遺族給付を中心に15問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

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問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov逐語照合済み2026年7月時点の法令に準拠
1通勤災害に関する保険給付の種類

労働者災害補償保険法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 通勤災害に関する保険給付は、療養給付、休業給付、障害給付、遺族給付、葬祭給付、傷病年金及び介護給付とする。
  • 複数業務要因災害に関する保険給付は、複数事業労働者療養給付、複数事業労働者休業給付等の所定の保険給付とする。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
21条のとおり → 正しい

労働者災害補償保険法第21条通勤災害に関する保険給付は、次に掲げる保険給付とするe-Gov原文

正しい
20条の2のとおり → 正しい

労働者災害補償保険法第20条の2複数業務要因災害に関する保険給付は、次に掲げる保険給付とするe-Gov原文

ひっかけ通勤災害給付は『療養・休業・障害・遺族・葬祭・傷病年金・介護』給付。複数業務要因災害給付も対応する給付からなる(21条・20条の2)。

解説通勤災害に関する保険給付は、療養給付・休業給付・障害給付・遺族給付・葬祭給付・傷病年金・介護給付とする(21条)。業務災害給付と異なり「補償」の文字がない。また、複数業務要因災害に関する保険給付は複数事業労働者療養給付等からなる(20条の2)。給付の種類を押さえる。

補足通勤災害給付は業務災害給付(補償給付)と給付内容は同様だが、名称に「補償」が付かない。複数業務要因災害給付は令和2年改正で新設された。

2通勤災害の療養給付

通勤災害の療養給付及び通勤災害給付の種類に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 療養給付は、労働者が通勤により負傷し、又は所定の疾病にかかつた場合に、当該労働者に対し、その請求に基づいて行う。
  • 通勤災害に関する保険給付には、療養給付、休業給付、障害給付、遺族給付、葬祭給付、傷病年金及び介護給付は含まれない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
22条のとおり → 正しい

労働者災害補償保険法第22条当該労働者に対し、その請求に基づいて行うe-Gov原文

誤り
これらが通勤災害給付に含まれる → 『含まれない』は誤り

労働者災害補償保険法第21条通勤災害に関する保険給付は、次に掲げる保険給付とするe-Gov原文

ひっかけ療養給付は通勤による負傷・疾病に対し『請求に基づいて』行う。通勤災害給付に7種の給付が『含まれる』(22条・21条)。

解説療養給付は、労働者が通勤により負傷し又は所定の疾病にかかった場合に、当該労働者に対しその請求に基づいて行う(22条。療養補償給付の規定(13条)を準用)。通勤災害給付は請求に基づいて行われる。通勤災害の療養給付を押さえる。

補足通勤災害の療養給付は、業務災害の療養補償給付と異なり、原則として一部負担金(200円等)が徴収される点に違いがある。

3通勤災害の休業給付

通勤災害の休業給付及び複数事業労働者療養給付に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 休業給付は、労働者が通勤による負傷又は疾病に係る療養のため労働することができないために賃金を受けない場合に、当該労働者に対し、その請求に基づいて行なう。
  • 複数事業労働者療養給付は、複数事業労働者がその従事する二以上の事業の業務を要因として負傷し、又は所定の疾病にかかつた場合に、その請求に基づいて行う。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
22条の2のとおり → 正しい

労働者災害補償保険法第22条の2休業給付は、労働者が通勤による負傷又は疾病に係る療養のため労働することができないために賃金を受けない場合にe-Gov原文

正しい
20条の3のとおり → 正しい

労働者災害補償保険法第20条の3複数事業労働者療養給付は、複数事業労働者がその従事する二以上の事業の業務を要因として負傷しe-Gov原文

ひっかけ休業給付は通勤による傷病の療養で『労働できず賃金を受けない』場合に行う。複数事業労働者療養給付は『二以上の事業の業務を要因』とする負傷等に行う(22条の2・20条の3)。

解説休業給付は、労働者が通勤による負傷・疾病に係る療養のため労働できず賃金を受けない場合に、その請求に基づいて行う(22条の2。休業補償給付の規定(14条・14条の2)を準用)。複数事業労働者療養給付は二以上の事業の業務を要因とする負傷等に行う(20条の3)。通勤災害の休業給付を押さえる。

補足複数業務要因災害給付は、複数の事業で働く労働者の業務上の負荷を総合して労災認定する制度で、令和2年9月施行である。

4通勤災害の障害給付

通勤災害の障害給付及び療養給付に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 障害給付は、労働者が通勤により負傷し、又は疾病にかかり、なおつたとき身体に障害が存する場合に、当該労働者に対し、その請求に基づいて行なう。
  • 療養給付は、労働者が通勤により負傷した場合であつても、その請求の有無にかかわらず職権で行う。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
22条の3のとおり → 正しい

労働者災害補償保険法第22条の3障害給付は、労働者が通勤により負傷し、又は疾病にかかり、なおつたとき身体に障害が存する場合にe-Gov原文

誤り
請求に基づいて行う → 『請求の有無にかかわらず職権で行う』は誤り

労働者災害補償保険法第22条当該労働者に対し、その請求に基づいて行うe-Gov原文

ひっかけ障害給付は通勤による傷病が『治った後に障害が存する』場合に行う。療養給付は『請求に基づいて』行う(22条の3・22条)。

解説障害給付は、労働者が通勤により負傷し又は疾病にかかり、治ったとき身体に障害が存する場合に、その請求に基づいて行う(22条の3。障害等級に応じ障害年金又は障害一時金)。労災保険給付はいずれも請求に基づいて行われる。通勤災害の障害給付を押さえる。

補足労災保険給付は申請主義(請求に基づく)である。障害給付は障害等級に応じて障害年金(1~7級)又は障害一時金(8~14級)となる。

5通勤災害の遺族給付

通勤災害の遺族給付及び複数事業労働者休業給付に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 遺族給付は、労働者が通勤により死亡した場合に、当該労働者の遺族に対し、その請求に基づいて行なう。
  • 複数事業労働者休業給付は、複数事業労働者がその従事する二以上の事業の業務を要因とする負傷又は疾病による療養のため労働することができないために賃金を受けない場合に、その請求に基づいて行う。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
22条の4のとおり → 正しい

労働者災害補償保険法第22条の4遺族給付は、労働者が通勤により死亡した場合に、当該労働者の遺族に対し、その請求に基づいて行なうe-Gov原文

正しい
20条の4のとおり → 正しい

労働者災害補償保険法第20条の4複数事業労働者休業給付は、複数事業労働者がその従事する二以上の事業の業務を要因とする負傷又は疾病による療養のため労働することができないために賃金を受けない場合にe-Gov原文

ひっかけ遺族給付は通勤による『死亡』について遺族に行う。複数事業労働者休業給付は『二以上の事業の業務を要因』とする傷病の療養で賃金を受けない場合に行う(22条の4・20条の4)。

解説遺族給付は、労働者が通勤により死亡した場合に、当該労働者の遺族に対しその請求に基づいて行う(22条の4。遺族年金又は遺族一時金)。複数事業労働者休業給付は二以上の事業の業務を要因とする傷病の療養で労働できず賃金を受けない場合に行う(20条の4)。通勤災害の遺族給付を押さえる。

補足遺族給付は遺族年金(受給資格者がいる場合)又は遺族一時金となる。複数事業労働者給付の休業給付の額は、複数の事業の賃金を合算して算定される。

6通勤災害の葬祭給付

通勤災害の葬祭給付及び休業給付に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 葬祭給付は、労働者が通勤により死亡した場合に、葬祭を行なう者に対し、その請求に基づいて行なう。
  • 休業給付は、労働者が通勤による負傷又は疾病に係る療養のため労働することができないために賃金を受けない場合であつても、支給されない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
22条の5のとおり → 正しい

労働者災害補償保険法第22条の5葬祭給付は、労働者が通勤により死亡した場合に、葬祭を行なう者に対し、その請求に基づいて行なうe-Gov原文

誤り
所定の場合に休業給付を行う → 『支給されない』は誤り

労働者災害補償保険法第22条の2休業給付は、労働者が通勤による負傷又は疾病に係る療養のため労働することができないために賃金を受けない場合にe-Gov原文

ひっかけ葬祭給付は通勤による死亡について『葬祭を行う者』に行う。休業給付は所定の場合に『支給される』(22条の5・22条の2)。

解説葬祭給付は、労働者が通勤により死亡した場合に、葬祭を行う者に対しその請求に基づいて行う(22条の5。葬祭料の規定(17条)を準用)。通勤災害の葬祭給付を押さえる。

補足葬祭給付は葬祭を行う者(必ずしも遺族に限らない)に支給される。業務災害の葬祭料と給付内容は同様である。

7通勤災害の傷病年金

通勤災害の傷病年金に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 通勤による傷病に係る傷病年金は、当該傷病に係る療養の開始後三年を経過した日において所定の要件に該当するときに支給される。
  • 傷病年金は、通勤による傷病に係る療養の開始後一年六箇月を経過した日において、当該傷病が治つておらず、その障害の程度が所定の傷病等級に該当するとき等に、その状態が継続している間支給される。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
療養開始後1年6箇月を経過した日が基準 → 『三年を経過した日』は誤り

労働者災害補償保険法第23条当該負傷又は疾病に係る療養の開始後一年六箇月を経過した日においてe-Gov原文

正しい
23条のとおり → 正しい

労働者災害補償保険法第23条当該負傷又は疾病に係る療養の開始後一年六箇月を経過した日においてe-Gov原文

ひっかけ傷病年金は療養開始後『1年6箇月』を経過した日における所定要件該当時に支給(23条)。

解説傷病年金は、通勤により負傷し又は疾病にかかった労働者が、療養の開始後1年6箇月を経過した日において当該傷病が治っておらず、障害の程度が所定の傷病等級に該当するとき等に、その状態が継続している間支給される(23条)。通勤災害の傷病年金を押さえる。

補足傷病年金は1年6箇月を経過しても治らず重い障害が残る場合に休業給付に代えて支給される。職権で支給決定される(請求不要)点が他の給付と異なる。

8通勤災害の介護給付

通勤災害の介護給付に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 介護給付は、障害年金又は傷病年金を受ける権利を有する労働者であれば、現に介護を受けていなくても支給される。
  • 介護給付は、障害年金又は傷病年金を受ける権利を有する労働者が、所定の障害により常時又は随時介護を要する状態にあり、かつ、常時又は随時介護を受けているときに、その請求に基づいて行う。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
現に介護を受けているときに支給 → 『介護を受けていなくても支給される』は誤り

労働者災害補償保険法第24条常時又は随時介護を要する状態にあり、かつ、常時又は随時介護を受けているときにe-Gov原文

正しい
24条のとおり → 正しい

労働者災害補償保険法第24条常時又は随時介護を要する状態にあり、かつ、常時又は随時介護を受けているときにe-Gov原文

ひっかけ介護給付は所定の障害により『常時又は随時介護を要し、現に介護を受けている』ときに行う(24条)。

解説介護給付は、障害年金又は傷病年金を受ける権利を有する労働者が、その支給事由となる所定の障害により常時又は随時介護を要する状態にあり、かつ現に常時又は随時介護を受けているときに、その請求に基づいて行う(24条。一定の施設入所中等を除く)。通勤災害の介護給付を押さえる。

補足介護給付は障害年金・傷病年金の受給権者で重度の障害があり、現に介護を受けている場合に支給される。施設入所中等は対象外となる。

9複数事業労働者障害給付

複数事業労働者障害給付に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 複数事業労働者障害給付は、複数事業労働者がその従事する二以上の事業の業務を要因として負傷し、又は疾病にかかり、治つたとき身体に障害が存する場合であつても、支給されない。
  • 複数事業労働者障害給付は、複数事業労働者がその従事する二以上の事業の業務を要因として負傷し、又は疾病にかかり、治つたとき身体に障害が存する場合に、その請求に基づいて行う。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
所定の場合に複数事業労働者障害給付を行う → 『支給されない』は誤り

労働者災害補償保険法第20条の5複数事業労働者障害給付は、複数事業労働者がその従事する二以上の事業の業務を要因として負傷し、又は疾病にかかり、治つたとき身体に障害が存する場合にe-Gov原文

正しい
20条の5のとおり → 正しい

労働者災害補償保険法第20条の5複数事業労働者障害給付は、複数事業労働者がその従事する二以上の事業の業務を要因として負傷し、又は疾病にかかり、治つたとき身体に障害が存する場合にe-Gov原文

ひっかけ複数事業労働者障害給付は『二以上の事業の業務を要因』とする傷病が治り障害が存する場合に行う(20条の5)。

解説複数事業労働者障害給付は、複数事業労働者が二以上の事業の業務を要因として負傷し又は疾病にかかり、治ったとき身体に障害が存する場合に、その請求に基づいて行う(20条の5。障害等級に応じ複数事業労働者障害年金又は障害一時金)。複数事業労働者障害給付を押さえる。

補足複数業務要因災害は、1つの事業のみでは労災認定されない場合に、複数の事業の業務上の負荷を総合的に評価して認定する。給付額も全事業の賃金を合算する。

10複数業務要因災害に関する保険給付の種類

複数業務要因災害に関する保険給付の種類及び通勤災害給付の省令委任に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 複数業務要因災害に関する保険給付は、複数事業労働者療養給付、複数事業労働者休業給付、複数事業労働者障害給付等の所定の保険給付とする。
  • この節に定めるもののほか、通勤災害に関する保険給付について必要な事項は、厚生労働省令で定める。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
20条の2のとおり → 正しい

労働者災害補償保険法第20条の2複数業務要因災害に関する保険給付は、次に掲げる保険給付とするe-Gov原文

正しい
25条のとおり → 正しい

労働者災害補償保険法第25条通勤災害に関する保険給付について必要な事項は、厚生労働省令で定めるe-Gov原文

ひっかけ複数業務要因災害給付は『複数事業労働者◯◯給付』からなる。通勤災害給付の細目は『厚生労働省令』で定める(20条の2・25条)。

解説複数業務要因災害に関する保険給付は、複数事業労働者療養給付・複数事業労働者休業給付・複数事業労働者障害給付・複数事業労働者遺族給付・複数事業労働者葬祭給付・複数事業労働者傷病年金・複数事業労働者介護給付からなる(20条の2)。通勤災害給付の必要事項は厚生労働省令で定める(25条)。複数業務要因災害給付の種類を押さえる。

補足複数業務要因災害給付は、業務災害給付・通勤災害給付と並ぶ第3の災害類型で、令和2年改正で新設された。各給付に「複数事業労働者」が冠される。

11複数事業労働者療養給付

複数事業労働者療養給付及び通勤災害の障害給付に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 複数事業労働者療養給付は、複数事業労働者がその従事する二以上の事業の業務を要因として負傷し、又は所定の疾病にかかつた場合に、当該複数事業労働者に対し、その請求に基づいて行う。
  • 障害給付は、労働者が通勤により負傷し、又は疾病にかかり、なおつたとき身体に障害が存する場合であつても、支給されない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
20条の3のとおり → 正しい

労働者災害補償保険法第20条の3複数事業労働者療養給付は、複数事業労働者がその従事する二以上の事業の業務を要因として負傷しe-Gov原文

誤り
所定の場合に障害給付を行う → 『支給されない』は誤り

労働者災害補償保険法第22条の3障害給付は、労働者が通勤により負傷し、又は疾病にかかり、なおつたとき身体に障害が存する場合にe-Gov原文

ひっかけ複数事業労働者療養給付は『二以上の事業の業務を要因』とする負傷等に行う。障害給付は所定の場合に『支給される』(20条の3・22条の3)。

解説複数事業労働者療養給付は、複数事業労働者が二以上の事業の業務を要因として負傷し又は所定の疾病にかかった場合に、その請求に基づいて行う(20条の3。療養補償給付の規定(13条)を準用)。複数事業労働者療養給付を押さえる。

補足複数事業労働者とは、2以上の事業に同時に使用される労働者をいう。1つの事業の負荷のみでは認定されない場合に複数業務要因災害として認定される。

12複数事業労働者遺族給付

複数事業労働者遺族給付に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 複数事業労働者遺族給付は、複数事業労働者がその従事する二以上の事業の業務を要因として死亡した場合であつても、支給されない。
  • 複数事業労働者遺族給付は、複数事業労働者がその従事する二以上の事業の業務を要因として死亡した場合に、当該複数事業労働者の遺族に対し、その請求に基づいて行う。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
所定の場合に複数事業労働者遺族給付を行う → 『支給されない』は誤り

労働者災害補償保険法第20条の6複数事業労働者遺族給付は、複数事業労働者がその従事する二以上の事業の業務を要因として死亡した場合にe-Gov原文

正しい
20条の6のとおり → 正しい

労働者災害補償保険法第20条の6複数事業労働者遺族給付は、複数事業労働者がその従事する二以上の事業の業務を要因として死亡した場合にe-Gov原文

ひっかけ複数事業労働者遺族給付は『二以上の事業の業務を要因』とする死亡について遺族に行う(20条の6)。

解説複数事業労働者遺族給付は、複数事業労働者が二以上の事業の業務を要因として死亡した場合に、当該複数事業労働者の遺族に対しその請求に基づいて行う(20条の6。複数事業労働者遺族年金又は遺族一時金。遺族補償年金等の規定を準用)。複数事業労働者遺族給付を押さえる。

補足複数事業労働者遺族給付は、遺族補償給付(16条の2~16条の9)の規定を準用し、遺族年金又は遺族一時金として支給される。

13複数事業労働者葬祭給付

複数事業労働者葬祭給付及び通勤災害給付の種類に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 複数事業労働者葬祭給付は、複数事業労働者がその従事する二以上の事業の業務を要因として死亡した場合であつても、支給されない。
  • 通勤災害に関する保険給付には、傷病年金及び介護給付は含まれない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
所定の場合に複数事業労働者葬祭給付を行う → 『支給されない』は誤り

労働者災害補償保険法第20条の7複数事業労働者葬祭給付は、複数事業労働者がその従事する二以上の事業の業務を要因として死亡した場合にe-Gov原文

誤り
傷病年金・介護給付も含まれる → 『含まれない』は誤り

労働者災害補償保険法第21条通勤災害に関する保険給付は、次に掲げる保険給付とするe-Gov原文

ひっかけ複数事業労働者葬祭給付は『二以上の事業の業務を要因』とする死亡について行う。通勤災害給付は傷病年金・介護給付も『含む』(20条の7・21条)。

解説複数事業労働者葬祭給付は、複数事業労働者が二以上の事業の業務を要因として死亡した場合に、葬祭を行う者に対しその請求に基づいて行う(20条の7。葬祭料の規定(17条)を準用)。複数事業労働者葬祭給付を押さえる。

補足複数事業労働者葬祭給付は、業務災害の葬祭料・通勤災害の葬祭給付と同様に、葬祭を行う者に支給される。

14複数事業労働者休業給付

複数事業労働者休業給付及び通勤災害の遺族給付に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 複数事業労働者休業給付は、複数事業労働者がその従事する二以上の事業の業務を要因とする負傷又は疾病による療養のため労働することができないために賃金を受けない場合であつても、支給されない。
  • 遺族給付は、労働者が通勤により死亡した場合であつても、当該労働者の遺族に支給されない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
所定の場合に複数事業労働者休業給付を行う → 『支給されない』は誤り

労働者災害補償保険法第20条の4複数事業労働者休業給付は、複数事業労働者がその従事する二以上の事業の業務を要因とする負傷又は疾病による療養のため労働することができないために賃金を受けない場合にe-Gov原文

誤り
通勤による死亡について遺族給付を行う → 『支給されない』は誤り

労働者災害補償保険法第22条の4遺族給付は、労働者が通勤により死亡した場合に、当該労働者の遺族に対し、その請求に基づいて行なうe-Gov原文

ひっかけ複数事業労働者休業給付は『二以上の事業の業務を要因』とする傷病の療養で賃金を受けない場合に行う。遺族給付は通勤による死亡について『支給される』(20条の4・22条の4)。

解説複数事業労働者休業給付は、複数事業労働者が二以上の事業の業務を要因とする傷病の療養のため労働できず賃金を受けない場合に、その請求に基づいて行う(20条の4。休業補償給付の規定を準用)。複数事業労働者休業給付を押さえる。

補足複数事業労働者休業給付の給付基礎日額は、複数の事業で支払われた賃金額を合算して算定される点が、1つの事業のみで働く場合と異なる。

15通勤災害に関する保険給付の省令委任

通勤災害に関する保険給付の省令委任及び通勤災害の介護給付に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 通勤災害に関する保険給付について必要な事項は、所定のもののほか、すべて法律で定めることとされ、厚生労働省令に委任されていない。
  • 介護給付は、障害年金又は傷病年金を受ける権利を有する労働者であれば、介護を要する状態になくても支給される。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
厚生労働省令で定める → 『省令に委任されていない』は誤り

労働者災害補償保険法第25条通勤災害に関する保険給付について必要な事項は、厚生労働省令で定めるe-Gov原文

誤り
常時又は随時介護を要する状態が要件 → 『介護を要する状態になくても支給される』は誤り

労働者災害補償保険法第24条常時又は随時介護を要する状態にあり、かつ、常時又は随時介護を受けているときにe-Gov原文

ひっかけ通勤災害給付の細目は『厚生労働省令』で定める。介護給付は『常時又は随時介護を要する状態』が要件(25条・24条)。

解説通勤災害に関する保険給付について必要な事項は、この節に定めるもののほか厚生労働省令で定める(25条)。また、介護給付は所定の障害により常時又は随時介護を要する状態にあり現に介護を受けているときに行う(24条)。省令委任と介護給付を押さえる。

補足通勤災害給付の手続的細目(請求方法等)は厚生労働省令で定められる。介護給付は重度の障害があり現に介護を受けていることが要件である。