供託法上の供託所及び供託官に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.法令の規定により供託する金銭及び有価証券は、法務局・地方法務局等が供託所として保管する。
- イ.供託所における事務は、供託官が取り扱う。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
供託法上の供託所及び供託官に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
供託法上の供託金の利息及び還付請求に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
供託法上の供託物の取戻し及び受取人の指定の無効に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
正解:3(アー誤、イー正)
ひっかけ取戻しは『無条件』ではない。一定の事由の証明が必要。
解説供託物の取戻しは、民法496条(債権者が供託を受諾しない等)、供託が錯誤であったこと、供託原因が消滅したことのいずれかを証明しなければできない(8条2項)。受領権を有しない者を被供託者に指定した供託は無効(9条)。取戻請求権は、債権者の供託受諾等により消滅する。
補足供託受諾後や供託を有効と宣告した判決確定後は、取戻しができなくなる(民法496条)。
供託法上の反対給付及び供託所に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
民法上の弁済供託に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
正解:1(アー正、イー正)
民法第494条「弁済の提供をした場合において、債権者がその受領を拒んだとき」e-Gov原文
民法第494条「弁済者が供託をした時に、その債権は、消滅する」e-Gov原文
ひっかけ供託原因は『受領拒否・受領不能・債権者不確知』。供託時に債権消滅。
解説弁済供託(494条)の原因は、①債権者の受領拒否、②債権者の受領不能、③弁済者の過失なき債権者不確知。供託をすると、弁済者は債務を免れ(供託時に債権消滅)、債権者は供託物の還付を請求することになる。供託の実体法上の根拠は民法にある。
補足債権者を確知できないことに弁済者の過失があるときは供託できない(494条2項ただし書)。
民法上の弁済供託の方法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
正解:2(アー正、イー誤)
民法第495条「債務の履行地の供託所にしなければならない」e-Gov原文
民法第495条「遅滞なく、債権者に供託の通知をしなければならない」e-Gov原文
ひっかけ供託は『履行地の供託所』。供託後は債権者に『通知』が必要。
解説弁済供託は、原則として債務の履行地の供託所(法務局等)にする(495条1項)。供託者は遅滞なく債権者に供託の通知をしなければならない(同3項。債権者が還付を請求できるようにするため)。供託所について特別の定めがないときは、裁判所が供託所を指定する。
補足金銭・有価証券は供託所、それ以外で供託所がないものは裁判所が保管者を選任する。
民法上の供託物の取戻しに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
正解:3(アー誤、イー正)
民法第496条「前項の規定は、供託によって質権又は抵当権が消滅した場合には、適用しない」e-Gov原文
民法第496条「債権者が供託を受諾せず、又は供託を有効と宣告した判決が確定しない間は、弁済者は、供託物を取り戻すことができる」e-Gov原文
ひっかけ供託物は受諾・確定前は取戻し可。ただし担保が消滅した場合は不可。
解説弁済者は、債権者が供託を受諾せず、かつ供託有効の判決が確定しない間は、供託物を取り戻すことができ、取り戻すと供託はなかったものとみなされる(496条1項)。ただし、供託によって質権・抵当権が消滅した場合は取戻しが認められない(同2項。担保を復活させられない)。
補足債権者が供託を受諾すると、弁済者は取戻権を失う。
民法上の供託物の還付請求に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
正解:4(アー誤、イー誤)
民法第498条「債権者は、供託物の還付を請求することができる」e-Gov原文
民法第498条「債権者は、その給付をしなければ、供託物を受け取ることができない」e-Gov原文
ひっかけ債権者は還付請求できる。ただし反対給付があれば『先に給付』が必要。
解説供託がされると、債権者は供託物の還付を請求できる(498条1項)。ただし、債権者が反対給付をすべき場合(同時履行等)は、その給付をしなければ供託物を受け取ることができない(同2項)。供託実務では、反対給付の履行を証する書面の提出が求められる。
補足還付請求権は債権者の権利、取戻請求権は供託者の権利で、両者は別個。
弁済供託における自助売却に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
正解:2(アー正、イー誤)
民法第497条「裁判所の許可を得て、弁済の目的物を競売に付し、その代金を供託することができる」e-Gov原文
民法第497条「その物の保存について過分の費用を要するとき」e-Gov原文
ひっかけ供託に適しない物等は『裁判所の許可』を得て競売し『代金を供託』できる。
解説弁済の目的物が供託に適しない場合(生鮮品など)、価格低落のおそれがある場合、保存に過分の費用を要する場合、その他供託が困難な事情がある場合には、弁済者は裁判所の許可を得て、その物を競売に付し、代金を供託することができる(自助売却・497条)。物そのものではなく金銭で供託する例外的手段である。
補足自助売却によって供託された代金についても、債権者は還付を請求できる(498条)。
民事執行法上の執行供託(第三債務者の供託)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
正解:1(アー正、イー正)
民事執行法第156条「の全額に相当する金銭を債務の履行地の供託所に供託することができる」e-Gov原文
民事執行法第156条「配当要求があつた旨を記載した文書の送達を受けたときは差し押さえられた部分に相当する金銭を債務の履行地の供託所に供託しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ第三債務者は単発差押えなら『権利供託』、差押え競合・配当要求なら『義務供託』。
解説債権が差し押さえられた場合、第三債務者(債務者の債務者)は、差押債権の全額を供託できる(権利供託・156条1項)。これに対し、差押えが競合したときや配当要求があったときは、二重払いの危険を避けるため供託しなければならない(義務供託・156条2項)。供託により第三債務者は債務を免れ、その後は執行裁判所が配当を行う。
補足供託をした第三債務者は、その事情を執行裁判所に届け出なければならない(156条4項)。
民事執行法上の執行供託の手続に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
正解:3(アー誤、イー正)
民事執行法第156条「その事情を執行裁判所に届け出なければならない」e-Gov原文
民事執行法第156条「前三項の規定による供託をしたときは、その事情を執行裁判所に届け出なければならない」e-Gov原文
ひっかけ執行供託をした第三債務者は、必ず執行裁判所に『事情届出』をする。
解説第三債務者は、執行供託(権利供託・義務供託)をしたときは、その事情を執行裁判所に届け出なければならない(156条4項)。この事情届出により、執行裁判所は供託の事実を把握し、配当等の手続を開始する。届出を怠ると過料の対象となることがある。
補足事情届出が配当要求の終期を画する基準時の一つとなる(165条)。
民事執行法上の取立訴訟に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
正解:2(アー正、イー誤)
民事執行法第157条「第三債務者の申立てにより、他の債権者で訴状の送達の時までにその債権を差し押さえたものに対し、共同訴訟人として原告に参加すべきことを命ずることができる」e-Gov原文
民事執行法第157条「参加すべきことを命じられた差押債権者で参加しなかつたものにも及ぶ」e-Gov原文
ひっかけ取立訴訟の判決効力は『参加命令を受けて参加しなかった者』にも及ぶ。
解説差押債権者は、第三債務者が任意に支払わない場合、取立訴訟を提起できる。受訴裁判所は、第三債務者の申立てにより、訴状送達までに同じ債権を差し押さえた他の債権者に参加命令を出せる(157条1項)。判決の効力は、参加命令を受けて参加しなかった債権者にも及ぶ(同条3項)。これにより紛争を一回的に解決する。
補足参加命令に関する裁判は、口頭弁論を経ないですることができる(157条2項)。
民事執行法上の取立訴訟と供託に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
正解:3(アー誤、イー正)
民事執行法第157条「請求に係る金銭の支払は供託の方法によりすべき旨を判決の主文に掲げなければならない」e-Gov原文
民事執行法第157条「原告の請求を認容するときは、受訴裁判所は、請求に係る金銭の支払は供託の方法によりすべき旨を判決の主文に掲げなければならない」e-Gov原文
ひっかけ義務供託の場合の取立訴訟の認容判決は『供託の方法による』供託判決となる。
解説差押えが競合するなどして第三債務者が供託義務を負う場合、その第三債務者に対する取立訴訟で原告(差押債権者)の請求を認容するときは、裁判所は、支払を供託の方法によりすべき旨を判決主文に掲げる(157条4項、供託判決)。特定の差押債権者に直接支払うのではなく供託させることで、競合する債権者間の平等な配当を確保する趣旨である。
補足この判決により原告が配当等を受けるべきときも、その額に相当する金銭は供託される(157条5項)。
民事執行法上の債権執行における配当等を受けるべき債権者の範囲に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
正解:4(アー誤、イー誤)
民事執行法第165条「第三債務者が第百五十六条第一項から第三項までの規定による供託をした時」e-Gov原文
民事執行法第165条「取立訴訟の訴状が第三債務者に送達された時」e-Gov原文
ひっかけ配当を受けられる債権者の終期は『供託時・訴状送達時』等(配当実施時ではない)。
解説債権執行で配当等を受けられるのは、一定の基準時までに差押え・仮差押えの執行・配当要求をした債権者に限られる(165条)。基準時は、①第三債務者の供託時、②取立訴訟の訴状送達時、③売却命令による執行官の売得金交付時、④動産引渡請求権の差押えで執行官が動産の引渡しを受けた時である。これより後に配当要求をしても配当を受けられない。
補足不動産執行では配当要求の終期が別に定められており、債権執行とは基準が異なる。