問1登記申請の方式と登記所
商業登記法上の登記申請の方式及び登記所に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.商業登記の申請は、書面でしなければならない。
- イ.商業登記の事務は、当事者の営業所の所在地を管轄する登記所がつかさどる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 書面申請の原則
商業登記法第17条「登記の申請は、書面でしなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 営業所所在地が管轄
商業登記法第1条の3「当事者の営業所の所在地を管轄する」e-Gov原文
ひっかけ商業登記の管轄は『営業所(本店)の所在地』。
解説商業登記の申請は書面によるのが原則で、申請書には申請人の氏名・商号・本店・登記の事由・登記すべき事項等を記載する(17条)。登記事務は当事者の営業所(会社は本店)の所在地を管轄する登記所がつかさどる(1条の3)。オンライン申請は別途認められている。
補足登記すべき事項を記録した電磁的記録を提供すれば、申請書への記載を省略できる。
問2設立の登記と同一商号の登記の禁止
商業登記法上の設立の登記及び同一商号の登記の禁止に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.設立の登記は、会社を代表すべき者の申請によってする。
- イ.商号の登記は、その商号が他人の既に登記した商号と同一であれば、営業所の所在場所が異なっていても、することができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 代表者による申請
商業登記法第47条「設立の登記は、会社を代表すべき者の申請によつてする」e-Gov原文
- イ.誤り
- 所在場所が異なれば登記できる
商業登記法第27条「所在場所が当該他人の商号の登記に係る営業所の所在場所と同一であるとき」e-Gov原文
ひっかけ同一商号禁止は『同一所在場所』が要件。商号が同じだけでは禁止されない。
解説設立の登記は、会社を代表すべき者が、定款・払込みを証する書面等を添付して申請する(47条)。同一の所在場所における同一の商号の登記は禁止される(27条)が、商号と所在場所の両方が同一の場合に限られ、所在場所が異なれば同一商号でも登記できる。
補足会社の設立は、本店所在地で設立登記をすることによって成立する(会社法49条)。
問3申請の却下と役員変更の登記
商業登記法上の申請の却下及び役員の変更の登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登記官は、申請に係る登記がその登記所において既に登記されているときであっても、当該申請を却下することはできない。
- イ.取締役、監査役等の就任による変更の登記の申請書には、就任を承諾したことを証する書面を添付しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 却下できないとするのは誤り
商業登記法第24条「登記の申請を却下しなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 就任承諾書が必要
商業登記法第54条「就任を承諾したことを証する書面を添付しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ役員就任の登記には『就任承諾書』が必須。添付漏れは却下事由。
解説商業登記の却下事由(24条)には、管轄違い、登記すべき事項以外の登記、既登記事項の申請、無権限者の申請、方式不適合、添付書面の不添付等がある。役員(取締役・監査役等)の就任による変更登記には、就任承諾を証する書面を添付する(54条)。添付書面の不備は却下事由となる。
補足取締役等の就任登記では、本人確認証明書や印鑑証明書が必要な場合もある。
問4合併による解散の登記と補正
商業登記法上の合併による解散の登記及び補正に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.吸収合併による解散の登記の申請は、吸収合併により消滅する会社を代表すべき者がする。
- イ.商業登記の申請の不備が補正することができるものであっても、登記官は補正の機会を与えることなく、直ちに当該申請を却下しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 消滅会社の代表者がするのは誤り
商業登記法第82条「を代表すべき者が吸収合併消滅会社又は新設合併消滅会社を代表する」e-Gov原文
- イ.誤り
- 直ちに却下とするのは誤り
商業登記法第24条「登記官が定めた相当の期間内に、申請人がこれを補正したとき」e-Gov原文
ひっかけ合併の解散登記は『存続会社側』が消滅会社を代表して申請する。
解説吸収合併による消滅会社の解散登記は、消滅会社自身ではなく吸収合併存続会社を代表すべき者が消滅会社を代表して申請する(82条)。存続会社の変更登記と消滅会社の解散登記は同時に申請する。商業登記でも、補正可能な不備は期間内に補正すれば却下されない(24条ただし書)。
補足合併の登記は、存続会社の本店所在地を経由して申請する仕組みがある。
問5登記事項証明書の交付
商業登記法上の登記事項証明書の交付に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.何人も、手数料を納付して、登記簿に記録されている事項を証明した書面(登記事項証明書)の交付を請求することができる。
- イ.登記事項証明書の交付の請求は、法務省令で定める場合を除き、他の登記所の登記官に対してもすることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 商業登記は公示制度なので誰でも請求可
商業登記法第10条「何人も、手数料を納付して、登記簿に記録されている事項を証明した書面」e-Gov原文
- イ.正しい
- 管轄外の登記所でも取得できる
商業登記法第10条「他の登記所の登記官に対してもすることができる」e-Gov原文
ひっかけ登記事項証明書は『何人も』『他の登記所でも』請求できる。
解説商業登記は取引の安全のための公示制度なので、登記事項証明書は『何人も』手数料を納付して交付請求できる(10条)。コンピュータ化により、管轄登記所以外(他の登記所)でも交付を受けられる。利害関係は不要。
補足印鑑証明書は、印鑑を提出した者など一定の者しか請求できない(10条と異なる)。
問6印鑑証明書の交付
商業登記法上の印鑑証明書の交付に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.その印鑑を登記所に提出した一定の者は、手数料を納付して、その印鑑の証明書の交付を請求することができる。
- イ.登記事項証明書と同様に、印鑑証明書の交付も、何人も請求することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 印鑑提出者等が請求できる
商業登記法第12条「その印鑑の証明書の交付を請求することができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 印鑑証明書の請求権者は限定される
商業登記法第12条「次に掲げる者でその印鑑を登記所に提出した者は」e-Gov原文
ひっかけ登記事項証明書は『何人も』、印鑑証明書は『印鑑提出者等』限定。
解説登記事項証明書(10条)は誰でも請求できるが、印鑑証明書(12条)は印鑑を登記所に提出した一定の者(登記申請書に押印すべき代表者・支配人・破産管財人等)に限り請求できる。印鑑は本人確認・意思確認の基礎なので、請求権者が限定される。
補足印鑑証明書の交付請求も、他の登記所の登記官に対してすることができる(10条2項準用)。
問7登記の更正の申請
商業登記法上の登記の更正に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登記に錯誤又は遺漏があるときは、登記官が職権で更正をしなければならず、当事者がその登記の更正を申請することはできない。
- イ.更正の申請書には、原則として、錯誤又は遺漏があることを証する書面を添付しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 更正は当事者が申請できる
商業登記法第132条「当事者は、その登記の更正を申請することができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 更正の根拠を証する書面が必要
商業登記法第132条「錯誤又は遺漏があることを証する書面を添付しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ登記の更正は『当事者が申請』、証する書面の添付が原則必要。
解説登記の錯誤・遺漏は、当事者が更正を申請できる(132条)。申請書には錯誤・遺漏があることを証する書面の添付が必要だが、氏・名・住所の更正については添付を要しない。更正は登記の同一性を保ちつつ誤りを正す手続。
補足登記官の過誤による錯誤・遺漏のときは、登記官が職権で更正することもある。
問8登記の抹消の申請
商業登記法上の登記の抹消に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登記された事項につき無効の原因がある場合、その無効を訴えをもってのみ主張することができるときであっても、当事者は、その登記の抹消を申請することができる。
- イ.登記の抹消は、登記官が職権で行うものであり、当事者がその登記の抹消を申請することはできない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 形成の訴えによるべき無効は抹消申請できない
商業登記法第134条「ただし、訴えをもつてのみその無効を主張することができる場合を除く」e-Gov原文
- イ.誤り
- 抹消は当事者が申請できる
商業登記法第134条「当事者は、その登記の抹消を申請することができる」e-Gov原文
ひっかけ抹消は『当事者が申請』。ただし『訴えでのみ主張できる無効』は抹消申請不可。
解説登記された事項に無効の原因があるとき等は、当事者が登記の抹消を申請できる(134条)。ただし、会社設立無効・株主総会決議取消し等、無効・取消しを『訴えをもってのみ』主張できる場合は、判決によるべきで、抹消申請の対象外となる。
補足抹消申請の事由には、登記事項に無効原因があること等(24条の却下事由を含む)がある。
問9代理人による申請の権限証明と決議を要する場合の議事録の添付
商業登記法上の登記の申請及び添付書面に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.代理人によって登記を申請するには、申請書にその権限を証する書面を添付しなければならない。
- イ.登記すべき事項につき株主総会、取締役会又は清算人会の決議を要するときは、申請書にその議事録を添付しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 代理権を証する書面を添付する
商業登記法第18条「その権限を証する書面を添付しなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 決議事項は議事録を添付する
商業登記法第46条「登記すべき事項につき株主総会若しくは種類株主総会、取締役会又は清算人会の決議を要するときは、申請書にその議事録を添付しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ代理人申請は『権限証明書』、決議を要する登記は『議事録』を添付。
解説代理人によって登記を申請するには、申請書に代理権限を証する書面(委任状等)を添付する(18条)。登記すべき事項につき株主総会・取締役会等の決議を要するときは議事録を、株主全員等の同意又は取締役等の一致を要するときはその同意・一致を証する書面を添付する(46条)。添付書面の通則として頻出。
補足株主総会の決議があったものとみなされる場合は、議事録に代えてその旨を証する書面を添付する(46条3項)。
問10設立の登記の申請人と添付書面(定款)
商業登記法上の設立の登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.設立の登記は、会社を代表すべき者の申請によってする。
- イ.設立の登記の申請書には、法令に別段の定めがある場合を除き、定款を添付することを要しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 設立時代表者が申請人となる
商業登記法第47条「設立の登記は、会社を代表すべき者の申請によつてする」e-Gov原文
- イ.誤り
- 定款は設立登記の必須添付書面
商業登記法第47条「次の書面を添付しなければならない。一定款」e-Gov原文
ひっかけ設立の登記は『会社代表者が申請』、添付書面に『定款』は必須。
解説設立の登記は、会社を代表すべき者(設立時代表取締役等)が申請する(47条1項)。申請書には、定款、設立時取締役等の調査報告を記載した書面、払込みがあったことを証する書面、設立時役員の就任承諾書等を添付しなければならない(47条2項)。添付書面の多さが設立登記の特徴。
補足現物出資等がある場合は、検査役又は設立時取締役の調査報告書等の添付も必要となる。
問11役員の就任による変更の登記の添付書面と同意・一致を証する書面
商業登記法上の役員の変更の登記及び添付書面に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.取締役、監査役又は代表取締役の就任による変更の登記の申請書には、就任を承諾したことを証する書面を添付することを要しない。
- イ.登記すべき事項につき株主全員の同意又はある取締役の一致を要するときは、申請書にその同意又は一致があったことを証する書面を添付しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 就任を承諾したことを証する書面を添付する
商業登記法第54条「就任を承諾したことを証する書面を添付しなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 同意又は一致を証する書面を添付する
商業登記法第46条「申請書にその同意又は一致があつたことを証する書面を添付しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ役員の就任登記は『就任承諾書』、同意・一致を要する登記は『同意・一致を証する書面』。
解説取締役・監査役・代表取締役等の就任による変更の登記の申請書には、就任承諾書を添付する(54条1項)。会計参与・会計監査人の就任の場合は、就任承諾書に加え資格を証する書面等も添付する(同2項)。登記すべき事項につき株主全員の同意やある取締役の一致を要するときは、その同意・一致を証する書面を添付する(46条1項)。
補足役員の辞任による変更の登記には、辞任を証する書面を添付する。
問12審査請求の相手方と設立の登記の払込みを証する書面
商業登記法上の審査請求及び設立の登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登記官の処分に不服がある者は、当該登記官を監督する地方裁判所に審査請求をすることができる。
- イ.設立の登記の申請書には、会社法の規定による払込みがあったことを証する書面を添付することを要しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 審査請求は監督法務局長へ
商業登記法第142条「当該登記官を監督する法務局又は地方法務局の長に審査請求をすることができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 出資の払込みを証する書面を添付する
商業登記法第47条「会社法第三十四条第一項の規定による払込みがあつたことを証する書面」e-Gov原文
ひっかけ審査請求は『監督法務局長』、設立登記には『払込みを証する書面』。
解説商業登記についても、登記官の処分・不作為に不服がある者は、当該登記官を監督する法務局又は地方法務局の長に審査請求できる(142条。不動産登記と同じ)。設立の登記の申請書には、出資の履行(払込み)があったことを証する書面(払込取扱機関の証明書や通帳の写し等)を添付しなければならない(47条2項5号)。
補足募集設立の場合は、払込金の保管に関する証明書(保管証明書)が必要となる。
問13決議があったものとみなされる場合の添付書面と会計監査人の就任の添付書面
商業登記法上の添付書面に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登記すべき事項につき会社法の規定により株主総会の決議があったものとみなされる場合には、申請書に、議事録に代えて、当該場合に該当することを証する書面を添付しなければならない。
- イ.会計監査人の就任による変更の登記の申請書には、就任を承諾したことを証する書面を添付することを要しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- みなし決議では該当を証する書面を添付する
商業登記法第46条「前項の議事録に代えて、当該場合に該当することを証する書面を添付しなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 会計監査人の就任にも承諾書を添付する
商業登記法第54条「次の書面を添付しなければならない。一就任を承諾したことを証する書面」e-Gov原文
ひっかけみなし決議は『該当を証する書面』、会計監査人の就任も『就任承諾書』が必要。
解説株主総会等の決議があったものとみなされる場合(提案を全員が同意する書面決議等)には、議事録に代えて当該場合に該当することを証する書面を添付する(46条3項)。会計監査人・会計参与の就任による変更の登記には、就任承諾書のほか、法人であるときは登記事項証明書、法人でないときは資格を証する書面の添付も必要(54条2項)。
補足会計監査人が法人であるときは、その法人の登記事項証明書の添付も必要となる。
問14本人申請と代理人の権限証明及び審査請求
商業登記法上の代理人による申請及び審査請求に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登記の申請を会社の代表者が自ら行う場合であっても、申請書に代理人の権限を証する書面を添付しなければならない。
- イ.登記官の処分に不服がある者は、当該登記官を監督する法務局又は地方法務局の長に審査請求をすることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 本人申請に委任状は要らない
商業登記法第18条「代理人によつて登記を申請するには、申請書」e-Gov原文
- イ.正しい
- 審査請求は監督法務局長にする
商業登記法第142条「当該登記官を監督する法務局又は地方法務局の長に審査請求をすることができる」e-Gov原文
ひっかけ委任状が要るのは『代理人申請』のみ、審査請求は『監督法務局長』へ。
解説代理人の権限を証する書面(委任状等)の添付が必要なのは、代理人によって登記を申請する場合である(18条)。代表者が自ら申請する場合には不要。登記官の処分・不作為に不服がある者は、当該登記官を監督する法務局又は地方法務局の長に審査請求でき、不動産登記と同様の不服申立制度が用意されている(142条)。
補足審査請求は、処分をした登記官を経由してする。
問15会社の支配人の登記
商業登記法上の会社の支配人の登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.会社の支配人の登記は、会社の登記簿にする。
- イ.会社の支配人の登記において登記すべき事項には、支配人の氏名及び住所が含まれる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 独立の支配人登記簿を用いない
商業登記法第44条「会社の支配人の登記は、会社の登記簿にする」e-Gov原文
ひっかけ支配人の登記は会社の登記簿にする。登記事項は氏名住所と営業所。
解説会社の支配人の登記は、会社の登記簿(会社の登記記録)にする(44条1項)。登記すべき事項は、支配人の氏名及び住所並びに支配人を置いた営業所である(同2項)。会社の支配人については独立の支配人登記簿ではなく会社の登記記録に記録される点が、個人商人の支配人の登記と異なる。
補足個人商人の支配人の登記は商人の登記簿(支配人登記簿)にするのに対し、会社の支配人の登記は会社の登記記録にする点で取扱いが異なる。
問16本店移転の登記の申請
商業登記法上の本店移転の登記の申請に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.本店を他の登記所の管轄区域内に移転した場合の新所在地における登記の申請は、旧所在地を管轄する登記所を経由してしなければならない。
- イ.新所在地における登記の申請は、旧所在地における登記が完了した後に、これとは別個に行わなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 新所在地の申請は旧所在地登記所を経由
商業登記法第51条「本店を他の登記所の管轄区域内に移転した場合の新所在地における登記の申請は、旧所在地を管轄する登記所を経由してしなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 両申請は同時申請が必要
商業登記法第51条「前項の登記の申請と旧所在地における登記の申請とは、同時にしなければならない」e-Gov原文
ひっかけ他管轄への本店移転は新所在地分を旧所在地経由で、旧所在地分と同時に申請。
解説本店を他の登記所の管轄区域内に移転した場合、新所在地における登記の申請は、旧所在地を管轄する登記所を経由してしなければならない(51条1項)。この新所在地の登記申請と旧所在地の登記申請とは、同時にしなければならない(同2項)。新所在地の申請書には、印鑑関係の書面(18条書面)を除き、他の書面の添付を要しない(同3項)。
補足同一登記所の管轄区域内での本店移転は、通常の変更登記として旧所在地の登記所に申請すればよく、経由申請・同時申請の規律は他管轄への移転の場合に適用される。
問17解散の登記
商業登記法上の株式会社の解散の登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.解散の登記において登記すべき事項は、解散の旨のみであり、その事由及び年月日は登記すべき事項ではない。
- イ.定款で定めた解散の事由の発生による解散の登記の申請書には、その事由の発生を証する書面を添付しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 事由及び年月日も登記事項
商業登記法第71条「解散の登記において登記すべき事項は、解散の旨並びにその事由及び年月日とする」e-Gov原文
- イ.正しい
- 定款所定事由の解散は証明書面が必要
商業登記法第71条「その事由の発生を証する書面を添付しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ解散の登記事項は解散の旨・事由・年月日。定款所定事由の解散は事由発生証明を添付。
解説解散の登記において登記すべき事項は、解散の旨並びにその事由及び年月日である(71条1項)。定款で定めた解散の事由の発生による解散の登記の申請書には、その事由の発生を証する書面を添付しなければならない(同2項)。代表清算人の申請による場合は、原則としてその資格を証する書面を添付する(同3項)。
補足株主総会の決議による解散の場合は、解散を決議した株主総会の議事録を添付する。定款所定の存続期間満了などによる解散では、その事由の発生を証する書面を添付する。
問18清算人の登記
商業登記法上の株式会社の清算人の登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.清算人の登記の申請書には、定款を添付することを要しない。
- イ.裁判所が選任した者が清算人となった場合の清算人の登記の申請書には、その選任を証する書面を添付することを要しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 清算人の登記に定款添付は必要
商業登記法第73条「清算人の登記の申請書には、定款を添付しなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 裁判所選任の清算人は選任証明が必要
商業登記法第73条「その選任及び会社法第九百二十八条第一項第二号に掲げる事項を証する書面を添付しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ清算人の登記には定款を添付。法定清算人以外は就任承諾書等も必要。
解説清算人の登記の申請書には、定款を添付しなければならない(73条1項)。会社法478条1項2号・3号に掲げる者(株主総会で選任された者等)が清算人となった場合は就任を承諾したことを証する書面を、裁判所が選任した者が清算人となった場合はその選任を証する書面を、それぞれ添付しなければならない(同2項・3項)。
補足定款を添付させるのは、清算人会の設置の有無など清算株式会社の機関設計を確認するためである。
問19清算結了の登記と代表清算人
商業登記法上の清算結了の登記等に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.清算結了の登記の申請書には、決算報告の承認があったことを証する書面を添付しなければならない。
- イ.代表清算人の申請に係る解散の登記の申請書には、いかなる場合もその資格を証する書面の添付を要しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 清算結了は決算報告の承認証明が必要
商業登記法第75条「決算報告の承認があつたことを証する書面を添付しなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 資格証明は原則必要(例外的に不要)
商業登記法第71条「その資格を証する書面を添付しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ清算結了の登記には決算報告の承認を証する書面を添付。
解説清算結了の登記の申請書には、株主総会における決算報告の承認があったことを証する書面を添付しなければならない(75条)。代表清算人の申請に係る解散の登記の申請書には、原則としてその資格を証する書面を添付するが、会社法478条1項1号により清算株式会社の清算人となった者等(法定の代表清算人)であるときは添付を要しない(71条3項)。
補足清算結了の登記は、清算事務が終了し決算報告が株主総会で承認されて初めて申請でき、これにより会社の法人格が消滅する。
問20募集株式の発行による変更の登記
商業登記法上の募集株式の発行による変更の登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.募集株式の発行による変更の登記の申請書には、金銭を出資の目的とするときであっても、払込みがあったことを証する書面の添付を要しない。
- イ.金銭以外の財産を出資の目的とし検査役が選任されたときは、検査役の調査報告を記載した書面及びその附属書類を添付しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- イ.正しい
- 現物出資の検査役報告は添付書面
商業登記法第56条「検査役の調査報告を記載した書面及びその附属書類」e-Gov原文
ひっかけ募集株式の変更登記には引受け・払込み・現物出資の検査役報告等の書面を添付。
解説募集株式の発行による変更の登記の申請書には、募集株式の引受けの申込み(又は総数引受契約)を証する書面(56条1号)、金銭を出資の目的とするときは払込みがあったことを証する書面(同2号)、金銭以外の財産を出資の目的とし検査役が選任されたときは検査役の調査報告を記載した書面及びその附属書類(同3号イ)等を添付しなければならない。
補足払込みがあったことを証する書面は、出資された金銭が確実に会社に払い込まれたことを確認するためのもので、払込取扱機関の証明や預金通帳の写し等を用いる。
問21合併の登記の登記事項
商業登記法上の合併の登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.吸収合併による変更の登記又は新設合併による設立の登記においては、合併により消滅する会社の商号及び本店をも登記しなければならない。
- イ.吸収合併による変更の登記においては、合併をした旨を登記する必要はない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 79条が消滅会社の商号・本店を登記事項とする
商業登記法第79条「の商号及び本店をも登記しなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 79条が合併をした旨を登記事項とする
商業登記法第79条「合併をした旨並びに吸収合併により消滅する会社」e-Gov原文
ひっかけ合併の登記には『合併した旨』と『消滅会社の商号・本店』を登記する。
解説吸収合併による変更の登記(存続会社)又は新設合併による設立の登記(設立会社)では、通常の登記事項に加え、合併をした旨並びに合併により消滅する会社(吸収合併消滅会社・新設合併消滅会社)の商号及び本店をも登記しなければならない(79条)。これにより、登記簿上で合併の事実と消滅会社が公示される。
補足合併による消滅会社の解散の登記は、存続会社・設立会社を代表すべき者が消滅会社を代表して申請する(82条)。
問22会社分割の登記の登記事項
商業登記法上の会社分割の登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.吸収分割承継会社がする吸収分割による変更の登記においては、分割をした旨並びに吸収分割をする会社(吸収分割会社)の商号及び本店をも登記しなければならない。
- イ.吸収分割会社がする吸収分割による変更の登記においては、分割をした旨並びに吸収分割承継会社の商号及び本店をも登記しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 84条1項が承継会社側の登記事項を定める
商業登記法第84条「分割をした旨並びに吸収分割をする会社」e-Gov原文
- イ.正しい
- 84条2項が分割会社側の登記事項を定める
商業登記法第84条「分割をした旨並びに吸収分割承継会社」e-Gov原文
ひっかけ会社分割の登記は当事会社の双方で相手方の商号・本店を登記する。
解説会社分割の登記では、当事会社の双方で相手方の情報を登記する。①承継会社(設立会社)の変更登記(設立登記)には、分割をした旨並びに分割会社の商号・本店(84条1項)、②分割会社の変更登記には、分割をした旨並びに承継会社(設立会社)の商号・本店(同条2項)をも登記する。これにより分割関係が双方の登記簿で公示される。
補足吸収分割・新設分割いずれも、分割契約書・分割計画書や債権者保護手続を証する書面等の添付が必要となる。
問23合併の登記の却下
商業登記法上の合併の登記の申請の却下に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.吸収合併存続会社の本店所在地を管轄する登記所において、同時にされた変更の登記の申請と解散の登記の申請のうち一方のみに却下事由があるときは、その却下事由のある申請のみを却下する。
- イ.吸収合併存続会社の本店所在地を管轄する登記所は、同時にされた合併の登記の申請のいずれかにつき却下事由があるときは、これらの申請を共に却下しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 83条1項が共に却下することを定める
商業登記法第83条「これらの申請を共に却下しなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 83条1項が同時申請の一括却下を定める
商業登記法第83条「前条第三項の登記の申請のいずれかにつき第二十四条各号のいずれかに掲げる事由があるとき」e-Gov原文
ひっかけ合併の同時申請は『いずれかに却下事由→共に却下』。
解説合併の登記では、存続会社(設立会社)の変更(設立)の登記と、消滅会社の解散の登記とが同時に申請される(82条3項)。これらの申請は一体として扱われ、存続会社等の本店所在地の登記所において、いずれかの申請に24条の却下事由があるときは、これらの申請を共に却下しなければならない(83条1項)。一方だけ受理することはできない。
補足存続会社の登記がされたときは、その登記の日を解散登記の申請書に記載し、消滅会社の本店所在地の登記所に送付する(83条2項)。
問24吸収合併の変更登記の添付書面
商業登記法上の吸収合併による変更の登記の添付書面に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.吸収合併による変更の登記の申請書には、吸収合併契約書を添付することを要しない。
- イ.吸収合併による変更の登記の申請書には、吸収合併消滅会社の本店が当該登記所の管轄区域内にある場合であっても、消滅会社の登記事項証明書を添付しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- イ.誤り
- 80条5号ただし書が管轄内の場合を除く
商業登記法第80条「ただし、当該登記所の管轄区域内に吸収合併消滅会社の本店がある場合を除く」e-Gov原文
ひっかけ吸収合併には合併契約書が必須。消滅会社の登記事項証明書は『同一管轄なら省略』。
解説吸収合併による変更の登記の申請書には、①吸収合併契約書、②簡易・略式合併等に該当することを証する書面、③存続会社の債権者保護手続を証する書面、④資本金計上証明書、⑤消滅会社の登記事項証明書(消滅会社の本店が当該登記所の管轄区域内にある場合を除く)、⑥消滅会社の合併承認手続を証する書面等を添付する(80条)。同一登記所の管轄内なら登記事項証明書は省略できる。
補足債権者保護手続(公告・催告と異議への対応)を証する書面は、合併・分割・株式交換等の組織再編登記に共通して必要となる。
問25株式交換の登記
商業登記法上の株式交換の登記の添付書面に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.株式交換完全親会社がする株式交換による変更の登記の申請書には、株式交換契約書を添付しなければならない。
- イ.株式交換による変更の登記の申請書には、債権者保護手続に関する書面を添付することを要しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 89条1号が株式交換契約書の添付を求める
- イ.誤り
- 89条3号が債権者保護手続を証する書面を求める
商業登記法第89条「当該株式交換をしても当該債権者を害するおそれがないことを証する書面」e-Gov原文
ひっかけ株式交換には株式交換契約書が必須。債権者保護書面も必要な場合がある。
解説株式交換完全親会社がする株式交換による変更の登記の申請書には、株式交換契約書、簡易・略式に該当することを証する書面、(必要な場合の)債権者保護手続を証する書面、資本金計上証明書、完全子会社の登記事項証明書(同一管轄を除く)、完全子会社の承認手続を証する書面等を添付する(89条)。株式交換でも対価の種類等により親会社・子会社で債権者保護手続が必要となることがある。
補足株式移転(複数会社が完全親会社を新設)の設立登記の添付書面も、株式交換に準じて定められている(90条)。
問26新設合併の設立登記の添付書面
商業登記法上の新設合併による設立の登記の添付書面に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.新設合併による設立の登記の申請書には、新設合併契約書を添付することを要しない。
- イ.新設合併による設立の登記の申請書には、新設合併消滅会社の登記事項証明書を添付しなければならない(当該登記所の管轄区域内に当該会社の本店がある場合を除く)。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- イ.正しい
- 81条5号が消滅会社の登記事項証明書の添付を求める
ひっかけ新設合併の設立登記には合併契約書・定款・消滅会社の登記事項証明書(同一管轄を除く)が必要。
解説新設合併による設立の登記の申請書には、①新設合併契約書、②定款、③設立時役員の選任関係書面等(47条2項各号の一部)、④資本金計上証明書、⑤新設合併消滅会社の登記事項証明書(同一管轄を除く)、⑥消滅会社の合併承認手続・債権者保護手続を証する書面等を添付する(81条)。新設合併では、消滅する複数会社の解散登記と新設会社の設立登記が同時に申請される。
補足新設合併では合併当事会社が全て消滅し、新たに設立される会社が権利義務を承継する点が、吸収合併(一方が存続)と異なる。
問27申請書に添付すべき電磁的記録
商業登記法上の申請書に添付すべき電磁的記録に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登記の申請書に添付すべき定款や議事録が電磁的記録で作られているときは、その情報の内容を記録した電磁的記録を申請書に添付しなければならない。
- イ.添付すべき書面が電磁的記録で作成されている場合でも、必ず書面に出力して添付しなければならず、電磁的記録を添付することはできない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 19条の2が電磁的記録の添付を定める
商業登記法第19条の2「登記の申請書に添付すべき定款、議事録若しくは最終の貸借対照表が電磁的記録で作られているとき」e-Gov原文
- イ.誤り
- 19条の2が電磁的記録の添付方法を定める
商業登記法第19条の2「当該電磁的記録に記録された情報の内容を記録した電磁的記録」e-Gov原文
ひっかけ添付書類が電子データなら『電磁的記録』で添付できる(書面出力に限らない)。
解説定款・議事録・貸借対照表などの添付書類が電磁的記録(電子定款等)で作成されている場合には、その情報を記録した法務省令所定の電磁的記録(CD-R等やオンライン送信)を申請書に添付する(19条の2)。書面とオンラインの双方に対応した規定である。
補足オンライン申請の場合は、添付情報も電子情報処理組織を使用して送信できる。
問28登記の申請書の受付
商業登記法上の登記の申請書の受付に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登記官は、登記の申請書を受け取ったときは、受付帳に登記の種類・申請人の氏名・受付の年月日及び受付番号等を記載しなければならない。
- イ.登記官は、2以上の登記の申請書を同時に受け取った場合には、受付帳にその旨を記載しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 21条1項が受付の手続を定める
商業登記法第21条「登記官は、登記の申請書を受け取つたときは、受付帳に登記の種類、申請人の氏名」e-Gov原文
- イ.正しい
- 21条3項が同時受付の処理を定める
商業登記法第21条「二以上の登記の申請書を同時に受け取つた場合又は二以上の登記の申請書についてこれを受け取つた時の前後が明らかでない場合には、受付帳にその旨を記載しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ受付の前後は登記の順序の基準。同時・前後不明なら受付帳にその旨を記載。
解説登記官は、申請書を受け取ると受付帳に登記の種類・申請人・受付年月日・受付番号等を記載し、申請書にも受付年月日・受付番号を記載する(21条1項)。受付の前後は登記の順序を決める基準となるため、2以上の申請書を同時に受け取ったときや前後が不明なときは、その旨を受付帳に記載する(同条3項)。
補足オンライン申請では、申請書への受付年月日等の記載に関する部分は適用されない(21条2項)。
問29受領証
商業登記法上の受領証に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登記官は、登記の申請書を受け取った場合には、申請人の請求の有無にかかわらず、必ず受領証を交付しなければならない。
- イ.登記官は、登記の申請書を受け取った場合において、申請人の請求があったときは、受領証を交付しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 22条が請求を要件とする
商業登記法第22条「申請人の請求があつたときは、受領証を交付しなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 22条が受領証の交付を定める
商業登記法第22条「を受け取つた場合において、申請人の請求があつたときは、受領証を交付しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ受領証は『申請人の請求があったとき』に交付(常に交付ではない)。
解説登記官は、登記の申請書その他の書面(電磁的記録を含む)を受け取った場合に、申請人から請求があれば受領証を交付する(22条)。受領証は、申請書を提出したことの証明として、補正や取下げの際などに役立つ。請求がなければ交付されない点が出題されやすい。
補足受領証には、受付の年月日及び受付番号等が記載される。
問30登記官による本人確認
商業登記法上の登記官による本人確認に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登記官は、登記の申請があった場合に、申請人となるべき者以外の者が申請していると疑うに足りる相当な理由があると認めるときは、申請の権限の有無を調査しなければならない。
- イ.登記官による本人確認の調査は、必ず登記官自身が行わなければならず、他の登記所の登記官に嘱託することはできない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 23条の2第1項が登記官の本人確認調査を定める
商業登記法第23条の2「当該申請人の申請の権限の有無を調査しなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 23条の2第2項が調査の嘱託を認める
商業登記法第23条の2「他の登記所の登記官に同項の調査を嘱託することができる」e-Gov原文
ひっかけなりすましの疑いがあれば登記官は調査義務を負い、他登記所への嘱託も可。
解説登記官は、申請人になりすました虚偽の申請が疑われる相当の理由があるときは、出頭を求め質問するなどして申請権限の有無を調査しなければならない(本人確認・23条の2第1項)。申請人等が遠隔地に居住するとき等は、他の登記所の登記官に調査を嘱託できる(同条2項)。虚偽の登記(地面師・乗っ取り等)を防ぐ制度である。
補足却下すべきことが明らかな場合は、本人確認調査をせずに却下することになる。
問31新株予約権の行使による変更の登記
商業登記法上の新株予約権の行使による変更の登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.新株予約権の行使による変更の登記の申請書には、新株予約権の行使があったことを証する書面を添付する必要はない。
- イ.金銭を新株予約権の行使に際してする出資の目的とするときは、会社法所定の払込みがあったことを証する書面を添付しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 57条1号が添付書面を定める
商業登記法第57条「新株予約権の行使があつたことを証する書面」e-Gov原文
- イ.正しい
- 57条2号が払込み証明書面を定める
商業登記法第57条「金銭を新株予約権の行使に際してする出資の目的とするときは、会社法第二百八十一条第一項の規定による払込みがあつたことを証する書面」e-Gov原文
ひっかけ新株予約権の行使の登記には『行使を証する書面』と『払込みを証する書面』が必要。
解説新株予約権の行使があると発行済株式総数・資本金の額等が変わるため変更登記を要する。その申請書には、新株予約権の行使があったことを証する書面(57条1号)、金銭出資なら払込みがあったことを証する書面(同条2号)、現物出資なら検査役の調査報告書面等(同条3号)を添付する。
補足新株予約権の行使は随時行われるため、行使による変更登記は毎月末日現在の変更をまとめて翌月にすることも認められている。
問32株式移転の登記
商業登記法上の株式移転による設立の登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.株式移転による設立の登記の申請書には、株式移転計画書を添付する必要はない。
- イ.株式移転完全子会社の本店が当該登記所の管轄区域内にある場合でも、その登記事項証明書を添付しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- イ.誤り
- 90条5号ただし書が添付不要の場合を定める
商業登記法第90条「ただし、当該登記所の管轄区域内に株式移転完全子会社の本店がある場合を除く」e-Gov原文
ひっかけ管轄区域内に完全子会社の本店があれば、その登記事項証明書の添付は不要。
解説株式移転による設立登記の申請書には、株式移転計画書、定款、設立時役員の選任等を証する書面、株式移転完全子会社における承認手続・債権者保護手続を証する書面、子会社の登記事項証明書などを添付する(90条)。ただし、子会社の本店が当該登記所の管轄区域内にあれば、登記官が登記情報を確認できるため、登記事項証明書の添付は不要となる(同条5号ただし書)。
補足管轄区域内に本店があれば登記事項証明書の添付を省略できる扱いは、合併・会社分割等の組織再編登記にも共通する。