問1借地権の存続期間
借地借家法上の借地権の存続期間に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.借地権の存続期間は30年とし、契約でこれより長い期間を定めたときは、その期間となる。
- イ.借地契約を更新する場合の存続期間は、最初の更新もそれ以降も一律10年である。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- イ.誤り
- 一律10年は誤り
借地借家法第4条「更新の日から十年(借地権の設定後の最初の更新にあっては、二十年)とする」e-Gov原文
ひっかけ更新後を『一律10年』とするのは誤り。最初の更新は20年。
解説借地権の当初の存続期間は30年が下限(30年未満の定めは30年に、長い定めは有効)。更新後は『最初の更新20年・2回目以降10年』が下限。建物がある場合の更新請求・使用継続による法定更新もある。
補足借地権者に不利な特約は無効(9条)。期間を短くする特約は借地権者に不利なので無効になる。
問2借地権の対抗力
借地権の対抗力に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.借地権は、その登記がなくても、土地の上に借地権者が登記されている建物を所有するときは、これをもって第三者に対抗することができる。
- イ.借地上の建物が滅失した場合でも、一定事項を土地の上の見やすい場所に掲示すれば、滅失があった日から2年間は借地権の対抗力が維持される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 建物登記で対抗
借地借家法第10条第1項「土地の上に借地権者が登記されている建物を所有するときは、これをもって第三者に対抗することができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 掲示で2年
借地借家法第10条第2項「建物の滅失があった日から二年を経過した後にあっては」e-Gov原文
ひっかけ対抗には『借地権者名義』の建物登記が必要(他人名義では不可)。
解説借地権は、借地権者名義で登記された建物を所有していれば、借地権自体の登記がなくても第三者に対抗できる。建物が滅失しても、必要事項を土地上に掲示すれば滅失日から2年間は対抗力が続き、その間に建物を再築・登記すれば対抗力を維持できる。
補足借家(建物賃貸借)の対抗力は『建物の引渡し』で生じる点(31条)と区別する。
問3借地の強行規定・建物買取請求権
借地に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.借地借家法の借地に関する規定に反する特約は、借地権者に不利なものであっても有効である。
- イ.借地権の存続期間が満了し契約の更新がないときは、借地権者は借地権設定者に対し、建物等を時価で買い取るべきことを請求することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 片面的強行規定
借地借家法第9条「この節の規定に反する特約で借地権者に不利なものは、無効とする」e-Gov原文
- イ.正しい
- 買取請求可
借地借家法第13条第1項「時価で買い取るべきことを請求することができる」e-Gov原文
ひっかけ『借地権者に不利でも特約は有効』は誤り。
解説借地借家法の借地の規定は、借地権者に不利な特約を無効とする片面的強行規定。存続期間満了で更新がないとき、借地権者は建物等を時価で買い取らせる『建物買取請求権』を行使できる(形成権で、行使により売買が成立する)。
補足定期借地権(22条等)では、特約により建物買取請求をしないこととすることができる。
問4定期借地権
一般定期借地権(借地借家法22条)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.存続期間を50年以上として借地権を設定する場合には、契約の更新及び建物の築造による存続期間の延長がなく、建物買取請求もしないこととする旨を定めることができる。
- イ.アの特約は、公正証書による等書面によってしなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 50年以上が要件
借地借家法第22条「存続期間を五十年以上として借地権を設定する場合」e-Gov原文
- イ.正しい
- 書面要件
借地借家法第22条「公正証書による等書面によってしなければならない」e-Gov原文
ひっかけ一般定期借地権は『公正証書に限る』ではない(書面でよい)。事業用は公正証書限定。
解説一般定期借地権は存続期間50年以上で、更新・建物築造による延長・建物買取請求をしない旨を特約でき、その特約は公正証書による『等』書面(公正証書に限らず書面・電磁的記録でよい)で行う。事業用定期借地権(23条)は公正証書に限られる点と区別する。
補足事業用定期借地権(10年以上50年未満・専ら事業用建物)は、公正証書によってしなければならない(23条)。
問5建物賃貸借の期間・対抗力
建物の賃貸借(借家)の存続期間及び対抗力に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.期間を1年未満とする建物の賃貸借は、その定めた期間どおりの期間の定めのある賃貸借として有効である。
- イ.建物の賃貸借は、その登記がなくても、建物の引渡しがあったときは、その後その建物について物権を取得した者に対抗することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 短期は無期化
借地借家法第29条第1項「期間を一年未満とする建物の賃貸借は、期間の定めがない建物の賃貸借とみなす」e-Gov原文
- イ.正しい
- 引渡しで対抗
借地借家法第31条「建物の引渡しがあったときは、その後その建物について物権を取得した者に対し、その効力を生ずる」e-Gov原文
ひっかけ借家の対抗要件は『建物の引渡し』。借地(登記建物の所有)と混同しない。
解説借家では、期間を1年未満とすると『期間の定めがない賃貸借』とみなされる(借地と異なり最短期間の制限はない)。対抗力は、賃借権の登記がなくても『建物の引渡し』で生じる。借地の対抗力(登記建物の所有)と要件が異なる点が頻出。
補足定期建物賃貸借(38条)では、1年未満の期間も有効に定められる。
問6建物賃貸借の更新拒絶・正当事由
期間の定めがある建物の賃貸借の更新に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.当事者が、期間満了の通知をしなくても、期間の満了によって建物の賃貸借は当然に終了する。
- イ.建物の賃貸人による更新拒絶の通知は、正当の事由がなくてもすることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 更新みなし
借地借家法第26条第1項「従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなす」e-Gov原文
- イ.誤り
- 正当事由必須
借地借家法第28条「正当の事由があると認められる場合でなければ、することができない」e-Gov原文
ひっかけ『通知なしで当然終了』『正当事由不要』はいずれも誤り。
解説期間の定めがある借家は、当事者が期間満了の1年前から6月前までに更新拒絶等の通知をしないと、従前と同一条件(ただし期間は定めなし)で法定更新される。賃貸人からの更新拒絶・解約申入れには『正当の事由』が必要で、立退料の申出等も正当事由の判断に考慮される。
補足賃借人からの解約・更新拒絶には正当事由は不要(正当事由が必要なのは賃貸人側)。
問7建物賃貸借の解約・造作買取請求権
建物の賃貸借(借家)の解約及び造作買取請求権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.建物の賃貸人が賃貸借の解約の申入れをした場合、建物の賃貸借は、解約の申入れの日から6月を経過することによって終了する。
- イ.賃貸人の同意を得て建物に付加した畳・建具その他の造作がある場合、賃借人は賃貸借の終了時に、賃貸人に対しその造作を時価で買い取るべきことを請求することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 6月経過で終了
借地借家法第27条第1項「解約の申入れの日から六月を経過することによって終了する」e-Gov原文
- イ.正しい
- 造作買取請求
借地借家法第33条第1項「その造作を時価で買い取るべきことを請求することができる」e-Gov原文
ひっかけ賃借人からの解約は申入れ後3月(民法)だが、賃貸人からの借家解約は6月+正当事由。
解説期間の定めのない借家で賃貸人が解約申入れをすると6月の経過で終了する(賃貸人側は正当事由も必要)。賃貸人の同意を得て付加した造作は、終了時に時価での買取を請求できる。ただし造作買取請求権は任意規定で、特約で排除できる点に注意。
補足造作買取請求権を排除する特約は有効(33条は強行規定ではない)。賃貸人の対抗力等の規定(31条等)は強行規定(37条)。
問8定期建物賃貸借
定期建物賃貸借(借地借家法38条)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.定期建物賃貸借は、口頭の合意によっても、契約の更新がないこととする旨を定めることができる。
- イ.定期建物賃貸借をしようとするときは、賃貸人はあらかじめ賃借人に対し、更新がなく期間満了により賃貸借が終了する旨を記載した書面を交付して説明しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 書面要件
借地借家法第38条第1項「公正証書による等書面によって契約をするときに限り」e-Gov原文
- イ.正しい
- 事前説明義務
借地借家法第38条第3項「その旨を記載した書面を交付して説明しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ『口頭でも可』は誤り。書面契約+事前の書面説明が必要。
解説定期建物賃貸借(更新がない借家)は、公正証書による『等』書面で契約する必要があり(口頭は不可)、さらに契約前に『更新がなく期間満了で終了する』旨を記載した別個の書面を交付して説明しなければならない。この事前説明を欠くと、更新がない旨の定めは無効となる。
補足事前説明の書面は契約書とは別個独立の書面である必要がある(判例)。説明を欠くと更新なしの定めが無効になる(38条5項)。
問9共用部分の変更・保存行為
建物の区分所有等に関する法律における共用部分に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴うもの)は、区分所有者及びその議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議で決する。
- イ.共用部分の保存行為をするには、必ず集会の決議が必要である。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 4分の3
建物の区分所有等に関する法律第17条第1項「区分所有者及びその議決権の各四分の三」e-Gov原文
- イ.誤り
- 決議不要
建物の区分所有等に関する法律第18条第1項「保存行為は、各共有者がすることができる」e-Gov原文
ひっかけ保存行為に『必ず決議が必要』は誤り。
解説共用部分の『重大変更』は各4分の3以上(規約で過半数〔2分の1超〕まで引下げ可)、『管理』は過半数の集会決議、『保存行為』は各共有者が単独で可能、という3段階を区別する。共用部分の持分は原則として専有部分の床面積割合による。
補足重大変更が専有部分の使用に特別の影響を及ぼすときは、その専有部分所有者の承諾が必要(17条2項)。
問10規約の設定・変更・廃止
区分所有建物の規約に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.規約の設定、変更又は廃止は、区分所有者及びその議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議によってする。
- イ.規約の設定・変更・廃止が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきときは、その者の承諾を得なければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 4分の3
建物の区分所有等に関する法律第31条第1項「出席した区分所有者及びその議決権の各四分の三以上の多数による決議によつてする」e-Gov原文
- イ.正しい
- 承諾必要
建物の区分所有等に関する法律第31条第1項「その承諾を得なければならない」e-Gov原文
ひっかけ『特別の影響があっても承諾不要』は誤り。
解説規約の設定・変更・廃止は各4分の3以上の特別決議。さらに、一部の区分所有者の権利に『特別の影響』を及ぼすときは、その者の承諾も必要になる(決議だけでは足りない)。共用部分の重大変更(17条)と同じ4分の3が問われる。
補足規約は書面又は電磁的記録で作成する(30条5項)。
問11集会の招集通知・議事の定数
区分所有建物の集会に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.集会の招集の通知は、会日より少なくとも2週間前に、会議の目的たる事項等を示して発しなければならない。
- イ.集会の議事は、法律又は規約に別段の定めがない限り、出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上で決する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 1週間前
建物の区分所有等に関する法律第35条第1項「会日より少なくとも一週間前に」e-Gov原文
- イ.誤り
- 過半数
建物の区分所有等に関する法律第39条第1項「及びその議決権の各過半数で決する」e-Gov原文
ひっかけ招集通知『2週間前』、通常決議『4分の3』はいずれも誤り。
解説招集通知は会日の少なくとも1週間前まで(規約で伸長可)。通常の決議は各過半数だが、重大変更・規約変更は各4分の3、建替えは各5分の4と、事項により定数が上がる。数値の置き換えが頻出。
補足区分所有者及び議決権の各5分の1以上で、管理者に集会の招集を請求できる(34条3項)。
問12議決権の行使・決議の効力
区分所有建物の集会及び規約に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.集会において、議決権は、書面又は代理人によっても行使することができる。
- イ.規約及び集会の決議は、区分所有者の特定承継人に対しても、その効力を生ずる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 書面・代理可
建物の区分所有等に関する法律第39条第2項「議決権は、書面又は代理人によつても行使することができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 承継人に効力
建物の区分所有等に関する法律第46条第1項「規約及び集会の決議は、区分所有者の特定承継人に対しても、その効力を生ずる」e-Gov原文
ひっかけ『特定承継人には規約・決議が及ばない』は誤り。
解説議決権は書面・代理人・(規約等があれば)電磁的方法でも行使できる。規約や集会の決議は、その後に区分所有権を取得した特定承継人(買主等)にも効力が及ぶため、中古マンションの買主も従前の規約・決議に拘束される。占有者(賃借人等)も使用方法について同一の義務を負う。
補足占有者は、使用方法につき区分所有者が規約・決議に基づき負う義務と同一の義務を負う(46条2項)。
問13建替え決議・規約の作成
区分所有建物の建替え決議及び規約の作成に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.建替え決議は、集会において、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数で行うことができる。
- イ.規約は、書面又は電磁的記録により作成しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 5分の4
建物の区分所有等に関する法律第62条第1項「及び議決権の各五分の四以上の多数で」e-Gov原文
- イ.正しい
- 書面等で作成
建物の区分所有等に関する法律第30条第5項「規約は、書面又は電磁的記録」e-Gov原文
ひっかけ建替え決議を『4分の3』とするのは誤り。5分の4。
解説集会決議の定数は、通常=過半数、共用部分の重大変更・規約の設定変更廃止・管理組合法人の設立=各4分の3、建替え=各5分の4、と段階的に上がる。建替えが最も重い5分の4である点が頻出。規約は書面又は電磁的記録で作成する。
補足一定の耐震・防火等の基準不適合の建物では、建替え決議の定数が4分の3に緩和される場合がある(62条2項)。
問14敷地利用権の分離処分の禁止
区分所有建物の敷地利用権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合でも、区分所有者は、専有部分とその敷地利用権を自由に分離して処分することができる。
- イ.もっとも、規約に別段の定めがあるときは、専有部分とその敷地利用権を分離して処分することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 分離不可が原則
建物の区分所有等に関する法律第22条第1項「分離して処分することができない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 規約で例外可
建物の区分所有等に関する法律第22条第1項「ただし、規約に別段の定めがあるときは、この限りでない」e-Gov原文
ひっかけ『自由に分離処分できる』は誤り(原則禁止)。
解説専有部分とその敷地利用権は、原則として一体で処分しなければならず、別々に処分できない(分離処分の禁止)。ただし規約で別段の定めをすれば分離処分も可能。分離処分禁止に反する処分は、原則として善意の第三者に対抗できない(無効を主張できない)点もポイント。
補足分離処分禁止に違反した処分は、分離処分禁止の登記後は無効。善意の相手方には対抗できない(23条)。
問15管理組合法人
管理組合法人に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.管理組合法人の代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。
- イ.管理組合法人について登記すべき事項は、登記する前であっても、第三者に対抗することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 善意者保護
建物の区分所有等に関する法律第47条第7項「管理組合法人の代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 登記が対抗要件
建物の区分所有等に関する法律第47条第4項「登記した後でなければ、第三者に対抗することができない」e-Gov原文
ひっかけ登記事項を『登記前でも対抗できる』は誤り。
解説区分所有者の団体は、各4分の3以上の集会決議で法人化を定め、主たる事務所の所在地で登記することにより管理組合法人となる。登記すべき事項は登記後でなければ第三者に対抗できず、代理権への制限は善意の第三者に対抗できない(取引の安全を保護)。
補足管理組合法人の設立には、各4分の3以上の集会決議と登記が必要(47条1項)。
問16共用部分の管理・占有者の義務
区分所有建物の共用部分の管理及び占有者の義務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.共用部分の管理に関する事項は、保存行為を除き、原則として集会の決議で決する。
- イ.区分所有者から専有部分を借りている占有者は、建物等の使用方法につき、区分所有者が規約又は集会の決議に基づいて負う義務と同一の義務を負う。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 管理は決議
建物の区分所有等に関する法律第18条第1項「共用部分の管理に関する事項は、前条の場合を除いて、集会の決議で決する」e-Gov原文
- イ.正しい
- 占有者も拘束
建物の区分所有等に関する法律第46条第2項「区分所有者が規約又は集会の決議に基づいて負う義務と同一の義務を負う」e-Gov原文
ひっかけ占有者は規約・決議に拘束されない、とするのは誤り(使用方法につき同一義務)。
解説共用部分の管理(過半数決議)・重大変更(4分の3)・保存行為(各共有者が単独)の役割分担を押さえる。賃借人などの占有者も、建物の使用方法については規約・決議に基づく区分所有者と同一の義務を負い、集会で意見を述べることもできる(議決権はない)。
補足占有者は、会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合、集会に出席して意見を述べることができる(議決権の行使はできない)。
問17表示に関する登記の申請義務
不動産登記法上の表示に関する登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.新築した建物の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から1月以内に、表題登記を申請しなければならない。
- イ.建物が滅失したときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は、その滅失の日から1月以内に、当該建物の滅失の登記を申請しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 1月以内
不動産登記法第47条第1項「その所有権の取得の日から一月以内に、表題登記を申請しなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 1月以内
不動産登記法第57条「その滅失の日から一月以内に、当該建物の滅失の登記を申請しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ表示登記の申請期間『1月以内』が頻出。権利登記には原則申請義務がない。
解説表示に関する登記(表題登記・滅失登記等)には申請義務があり、原則『1月以内』。新たに生じた土地・新築建物の所有権取得者は取得の日から1月以内に表題登記、建物滅失時は滅失の日から1月以内に滅失登記を申請する。権利に関する登記(保存・移転・抵当権設定等)は原則として申請義務がなく対抗要件にすぎない点と区別。
補足相続による所有権移転登記は、令和6年4月から申請が義務化(取得を知った日から3年以内)された点に注意。
問18権利に関する登記の共同申請
権利に関する登記の申請に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.権利に関する登記の申請は、法令に別段の定めがある場合を除き、登記権利者及び登記義務者が共同してしなければならない。
- イ.相続による権利の移転の登記も、登記権利者及び登記義務者が共同して申請しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 共同申請主義
不動産登記法第60条「登記権利者及び登記義務者が共同してしなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 単独申請の例外
不動産登記法第63条第2項「相続又は法人の合併による権利の移転の登記は、登記権利者が単独で申請することができる」e-Gov原文
ひっかけ相続の移転登記に『共同申請が必要』は誤り(単独でできる)。
解説権利に関する登記は、登記権利者と登記義務者の共同申請が原則。ただし、相続・合併による移転登記、判決による登記、所有権保存登記など、相手方がいない又は真正が担保される場合は単独申請が認められる。共同申請の趣旨は登記の真正の確保。
補足相続人に対する遺贈による所有権移転登記も、登記権利者が単独で申請できる(63条3項)。
問19判決・合併による登記(単独申請)
登記の申請に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.共同して申請すべき者の一方に登記手続をすべきことを命ずる確定判決による登記であっても、登記は当該者の双方が共同して申請しなければならない。
- イ.法人の合併による権利の移転の登記は、登記権利者及び登記義務者が共同して申請しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 判決で単独
不動産登記法第63条第1項「他方が単独で申請することができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 単独申請可
不動産登記法第63条第2項「相続又は法人の合併による権利の移転の登記は、登記権利者が単独で申請することができる」e-Gov原文
ひっかけ『判決があっても共同申請』『合併でも共同申請』はいずれも誤り。
解説単独申請が認められる主な場合:①登記手続を命ずる確定判決による登記(勝訴した側が単独で)②相続・合併による権利移転登記③所有権保存登記④相続人に対する遺贈による移転登記。共同申請の例外として整理して覚える。
補足単独申請ができるのは、登記の真正が手続外で担保される場合(判決・相続の公的証明等)に限られる。
問20所有権の保存の登記
所有権の保存の登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.所有権の保存の登記は、表題部所有者又はその相続人その他の一般承継人など、一定の者でなければ申請することができない。
- イ.区分建物にあっては、表題部所有者から所有権を取得した者も、所有権の保存の登記を申請することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 申請者限定
不動産登記法第74条第1項「表題部所有者又はその相続人その他の一般承継人」e-Gov原文
- イ.正しい
- 区分建物の特則
不動産登記法第74条第2項「表題部所有者から所有権を取得した者も、前項の登記を申請することができる」e-Gov原文
ひっかけ『誰でも保存登記できる』は誤り(申請適格者が限定)。
解説所有権保存登記(権利部の最初の登記)は、表題部所有者・その一般承継人・確定判決で所有権が確認された者・収用で取得した者しか申請できない。区分建物(マンション)は例外的に、表題部所有者からの取得者(買主)も保存登記でき、敷地権付きなら敷地権登記名義人の承諾が必要。
補足敷地権付き区分建物で買主が保存登記をするときは、敷地権の登記名義人の承諾が必要(74条2項後段)。
問21登記識別情報
登記識別情報に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.登記権利者及び登記義務者が共同して権利に関する登記を申請する場合、申請人は、登記義務者の登記識別情報を提供する必要はない。
- イ.登記官は、登記によって申請人自らが登記名義人となる場合に登記を完了しても、当該申請人に登記識別情報を通知する必要はない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 提供が必要
不動産登記法第22条「登記識別情報を提供しなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 通知が必要
不動産登記法第21条「当該申請人に対し、当該登記に係る登記識別情報を通知しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ『提供不要』『通知不要』はいずれも誤り。
解説登記識別情報は、登記によって名義人となった者に通知され(旧『登記済証=権利証』に相当)、その後その者が登記義務者として申請する際に本人確認のため提供する。提供できない正当な理由があるときは、事前通知制度等で代替する。
補足登記識別情報を提供できない場合は、登記官による事前通知や資格者代理人による本人確認情報の提供で対応する。
問22仮登記(要件・順位保全)
仮登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.権利の設定・移転等に関する請求権(始期付き又は停止条件付きのもの等を含む。)を保全しようとするときは、仮登記をすることができる。
- イ.仮登記に基づいて本登記をした場合は、当該本登記の順位は、当該仮登記の順位による。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 請求権保全
不動産登記法第105条第2号「請求権(始期付き又は停止条件付きのものその他将来確定することが見込まれるものを含む。)を保全しようとするとき」e-Gov原文
- イ.正しい
- 順位保全効
不動産登記法第106条「当該本登記の順位は、当該仮登記の順位による」e-Gov原文
ひっかけ仮登記そのものには対抗力がない(順位保全効があるだけ)。
解説仮登記は、登記申請に必要な情報が整わないとき(1号仮登記)や、将来の権利変動の請求権を保全するとき(2号仮登記)にする。仮登記自体に対抗力はないが、後で本登記をすると、その順位は仮登記の順位にさかのぼる(順位保全効)。
補足仮登記の申請は、仮登記義務者の承諾があるとき等は仮登記権利者が単独で申請できる(107条)。
問23仮登記に基づく本登記・登記原因証明情報
登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.所有権に関する仮登記に基づく本登記は、登記上の利害関係を有する第三者があるときでも、その第三者の承諾を得ることなく申請することができる。
- イ.権利に関する登記を申請する場合には、申請人は、法令に別段の定めがある場合を除き、その申請情報と併せて登記原因を証する情報を提供しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 承諾が必要
不動産登記法第109条第1項「当該第三者の承諾があるときに限り、申請することができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 原因証明が必要
不動産登記法第61条「登記原因を証する情報を提供しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ所有権仮登記の本登記で『第三者の承諾不要』は誤り。
解説所有権に関する仮登記に基づく本登記は、登記上の利害関係を有する第三者がいる場合、その承諾が必須(承諾がないと本登記できない)。権利に関する登記の申請では、原則として登記原因を証する情報(登記原因証明情報)の提供が必要となる。
補足本登記がされると、登記官は職権で、承諾した第三者の権利登記を抹消する(109条2項)。
問24土地の表題登記・申請主義
不動産登記に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.新たに生じた土地又は表題登記がない土地の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から1月以内に、表題登記を申請しなければならない。
- イ.登記は、法令に別段の定めがある場合を除き、当事者の申請等がなくても、登記官が職権で行うのが原則である。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 1月以内
不動産登記法第36条「その所有権の取得の日から一月以内に、表題登記を申請しなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 申請主義
不動産登記法第16条第1項「当事者の申請又は官庁若しくは公署の嘱託がなければ、することができない」e-Gov原文
ひっかけ『登記は職権が原則』は誤り(申請主義)。
解説登記は当事者の申請(又は官公署の嘱託)によるのが原則(申請主義)で、登記官が職権でするのは例外。一方、表示に関する登記には申請義務があり、新たに生じた土地・新築建物は取得日から1月以内に表題登記を申請する。申請主義と表示登記の申請義務をセットで押さえる。
補足表示に関する登記は、登記官が職権ですることもできる(28条)。権利に関する登記は原則として職権登記がない。
問25不動産物権変動の対抗要件
不動産の物権変動と対抗要件に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.不動産に関する物権の変動は、その登記をしなければ、原則として第三者に対抗することができない。
- イ.不動産の売買において、売主は買主に対し、登記その他の対抗要件を備えさせる義務を負わない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 登記なければ第三者に対抗不可
民法第177条「その登記をしなければ、第三者に対抗することができない」e-Gov原文
ひっかけ「売主は対抗要件を備えさせる義務を負わない」は誤り。売主は義務を負う。
解説不動産の物権変動は当事者の意思表示で生じるが(意思主義)、それを第三者に主張するには登記が必要(177条=対抗要件主義)。売主には登記等の対抗要件を備えさせる義務がある(560条)。
補足登記は『効力要件』ではなく『対抗要件』。当事者間では登記がなくても物権変動の効力は生じている。
問26抵当権の設定と効力の及ぶ範囲
抵当権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.抵当権を設定するには、債務者又は第三者が目的不動産の占有を抵当権者に移転することが必要である。
- イ.抵当権は、原則として、抵当不動産に付加して一体となっている物にも及ぶ。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 占有移転が必要とするのは誤り
民法第369条「占有を移転しないで債務の担保に供した不動産」e-Gov原文
ひっかけ「占有を移転しなければならない」は質権の発想。抵当権は占有を移さない。
解説抵当権は目的物の占有を設定者に残したまま担保にできる非占有担保(369条)。効力は原則として付加一体物に及ぶ(370条)が、抵当地上の建物には及ばない(土地と建物は別個の不動産)。
補足従物・従たる権利への効力の有無は論点。設定行為で別段の定めも可能(370条ただし書)。
問27賃借権の譲渡・転貸の制限
賃借権の譲渡及び転貸に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.賃借人は、賃貸人の承諾を得なければ、その賃借権を譲り渡し、又は賃借物を転貸することができない。
- イ.賃借人が賃貸人に無断で賃借物を第三者に使用又は収益させたときでも、賃貸人は賃貸借契約を解除することができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 無断譲渡・転貸は不可が原則
民法第612条「賃貸人の承諾を得なければ、その賃借権を譲り渡し」e-Gov原文
- イ.誤り
- 「解除できない」は誤り
民法第612条「賃貸人は、契約の解除をすることができる」e-Gov原文
ひっかけ「無断転貸でも解除できない」は条文に反する。原則は解除可。
解説賃借権の譲渡・転貸には賃貸人の承諾が必要(612条1項)。無断であれば賃貸人は解除できる(同2項)。ただし判例上、背信的行為と認めるに足りない特段の事情があれば解除は制限される(信頼関係破壊の法理)。
補足適法な転貸の場合、転借人は賃貸人に対し直接義務を負う(613条)。
問28賃貸人たる地位の移転
賃貸不動産が譲渡された場合の賃貸人たる地位の移転に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.賃貸借の対抗要件を備えた不動産が譲渡された場合、賃貸人たる地位が譲受人に移転するには、賃借人の承諾を得なければならない。
- イ.譲受人は、賃貸物である不動産について所有権移転の登記をしなくても、賃貸人たる地位を賃借人に対抗することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 賃借人の承諾を要するとするのは誤り
民法第605条の2「その不動産の賃貸人たる地位は、その譲受人に移転する」e-Gov原文
- イ.誤り
- 登記不要で対抗できるとするのは誤り
民法第605条の2「所有権の移転の登記をしなければ、賃借人に対抗することができない」e-Gov原文
ひっかけ「賃借人の承諾が必要」「登記なしで対抗できる」はいずれも誤り。
解説対抗要件を備えた賃貸借では、不動産譲渡で賃貸人たる地位が当然に譲受人へ移る(承諾不要、605条の2第1項)。ただし譲受人が賃料請求等をするには所有権移転登記が必要(同3項)。敷金返還債務・費用償還債務も譲受人が承継する(同4項)。
補足賃貸人と譲受人の合意で地位を譲渡人に留保することもできる(605条の2第2項)。
問29売買の契約不適合責任
売買の目的物が契約の内容に適合しない場合の売主の責任に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.引き渡された目的物が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合、買主は売主に対して履行の追完を請求することができない。
- イ.種類又は品質に関する契約不適合について、買主は不適合を知った時から5年以内に通知しなければ、原則として追完請求等をすることができなくなる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- イ.誤り
- 「5年以内」は誤り(1年以内)
民法第566条「その不適合を知った時から一年以内にその旨を売主に通知しないとき」e-Gov原文
ひっかけ通知期間を「5年」とするのは誤り。種類・品質は知った時から1年以内。
解説契約不適合(旧・瑕疵担保)では、買主は追完請求(562条)・代金減額・損害賠償・解除ができる。種類・品質の不適合は『知った時から1年以内の通知』を怠ると原則権利を失う(566条)。数量・権利の不適合にはこの1年の通知制限はない。
補足売主が引渡時に不適合を知り、又は重過失で知らなかったときは、この期間制限は適用されない(566条ただし書)。
問30法定相続分と遺産分割の効力
相続分及び遺産分割に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.配偶者及び子が相続人であるときは、配偶者の相続分及び子の相続分は、各2分の1である。
- イ.遺産の分割は、原則として相続開始の時にさかのぼってその効力を生ずる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 子と配偶者は各2分の1
民法第900条「子の相続分及び配偶者の相続分は、各二分の一とする」e-Gov原文
- イ.正しい
- 分割の遡及効
民法第909条「相続開始の時にさかのぼってその効力を生ずる」e-Gov原文
ひっかけ相続分の割合は相続人の組み合わせで変わる。配偶者と子なら各2分の1。
解説法定相続分は、配偶者+子=各1/2、配偶者+直系尊属=2/3対1/3、配偶者+兄弟姉妹=3/4対1/4(900条)。遺産分割は相続開始時にさかのぼって効力を生じる(909条、遡及効)が、第三者の権利は害せない。
補足同順位の子が複数いれば、子の取り分(全体の1/2)を頭数で等分する。