問1事業税の用語(付加価値割・所得割)
法人の行う事業に対する事業税の用語に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.付加価値割とは、付加価値額により法人の行う事業に対して課する事業税をいう。
- イ.所得割とは、所得により法人の行う事業に対して課する事業税をいう。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 72条1号のとおり → 正しい
地方税法第72条「付加価値割付加価値額により法人の行う事業に対して課する事業税をいう」e-Gov原文
- イ.正しい
- 72条3号のとおり → 正しい
地方税法第72条「所得割所得により法人の行う事業に対して課する事業税をいう」e-Gov原文
ひっかけ法人事業税の『割』は課税標準で区別。付加価値割=付加価値額、所得割=所得(72条)。
解説法人の行う事業に対する事業税は、付加価値額により課する付加価値割、資本金等の額により課する資本割、所得により課する所得割、収入金額により課する収入割からなる(72条1号〜4号)。どの割が課されるかは事業の種類や法人の規模により異なるが、各割が何を課税標準とするかが基本になる。所得割が所得を、付加価値割が付加価値額を課税標準とするように、用語と課税標準の対応を押さえる。
補足外形標準課税の対象となる一定規模以上の法人には、所得割に加えて付加価値割・資本割が課される。赤字でも付加価値や資本に応じて課税される点が、所得割のみの場合と異なる。
問2法人事業税の課税地
法人の行う事業に対する事業税の課税地に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.法人の行う事業に対する事業税は、事務所又は事業所所在の道府県において、その法人に課する。
- イ.法人の行う事業に対する事業税は、その法人の本店所在地の道府県においてのみ課する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 72条の2第1項のとおり → 正しい
地方税法第72条の2「事務所又は事業所所在の道府県において、その法人に課する」e-Gov原文
- イ.誤り
- 事務所等所在の道府県が課税 → 『本店所在地のみ』は誤り
地方税法第72条の2「事務所又は事業所所在の道府県において、その法人に課する」e-Gov原文
ひっかけ法人事業税は『事務所・事業所が所在する道府県』が課す。本店だけではない(72条の2)。
解説法人の行う事業に対する事業税は、事務所又は事業所が所在する道府県において、その法人に課される(72条の2第1項)。複数の道府県に事務所等を有する法人は、それぞれの道府県で課税され、課税標準を従業者数等の分割基準で按分する。事業税が事業の行われる場所(事務所等)の所在地で課される、地域の行政サービスへの応益的な税である点を押さえる。
補足事業税は、その事業が地方公共団体の各種行政サービスを受けて行われることに着目して課される応益的な税とされる。事務所等の所在地で課税されるのはこの趣旨による。
問3個人事業税の課税客体
個人の行う事業に対する事業税に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.個人の行う事業に対する事業税は、個人の行う第一種事業、第二種事業及び第三種事業に対して課される。
- イ.個人の行う事業に対する事業税は、所得を課税標準として、事務所又は事業所所在の道府県において課される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 72条の2第3項のとおり → 正しい
地方税法第72条の2「個人の行う第一種事業、第二種事業及び第三種事業に対し」e-Gov原文
- イ.正しい
- 72条の2第3項のとおり → 正しい
地方税法第72条の2「所得を課税標準として事務所又は事業所所在の道府県において、その個人に課する」e-Gov原文
ひっかけ個人事業税は『法定の事業(第一種〜第三種)』に『所得』を課税標準として課す(72条の2)。
解説個人の行う事業に対する事業税は、第一種事業・第二種事業・第三種事業に該当する事業に対し、所得を課税標準として、事務所又は事業所所在の道府県が課する(72条の2第3項)。法人事業税が付加価値割・資本割・所得割・収入割など複数の課税標準を持つのに対し、個人事業税は所得を課税標準とする点が中心である。課税対象が法定列挙の事業に限られる点も押さえる。
補足第一種〜第三種事業のいずれにも該当しない事業(例えば一定の農業など)は、個人事業税の課税対象とならない。法定列挙された事業のみが課税対象となる。
問4第一種事業
個人事業税の第一種事業に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.第一種事業には、物品販売業、製造業(物品の加工修理業を含む)、請負業などが含まれる。
- イ.不動産貸付業は、個人事業税の課税対象とならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 72条の2第8項のとおり → 正しい
地方税法第72条の2「製造業(物品の加工修理業を含む。)」e-Gov原文
- イ.誤り
- 不動産貸付業は第一種事業で課税対象 → 『課税対象とならない』は誤り
ひっかけ第一種事業は商工業など幅広い事業(物品販売・製造・請負・不動産貸付等)。多くがここに入る(72条の2)。
解説第一種事業は、物品販売業・保険業・金銭貸付業・物品貸付業・不動産貸付業・製造業・運送業・倉庫業・請負業・旅館業・料理店業・飲食店業など、商工業の多くを含む幅広い区分である(72条の2第8項)。個人事業税の課税対象となる事業の大半がこの第一種事業に該当する。第二種・第三種に当たらない多くの事業がここに入る、という位置づけを押さえる。
補足第一種事業・第二種事業・第三種事業の区分は、適用される税率の違いに対応する。どの区分に当たるかで税率が変わるため、事業の区分判定が重要になる。
問5第二種事業
個人事業税の第二種事業に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.第二種事業には、物品販売業や製造業が含まれる。
- イ.第二種事業とは、畜産業、水産業などで、政令で定める主として自家労力を用いて行うもの以外のものをいう。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 物品販売業・製造業は第一種事業 → 『第二種事業に含まれる』は誤り
地方税法第72条の2「畜産業(農業に付随して行うものを除く。)」e-Gov原文
- イ.正しい
- 72条の2第9項のとおり → 正しい
地方税法第72条の2「政令で定める主として自家労力を用いて行うもの以外のもの」e-Gov原文
ひっかけ第二種事業は『畜産業・水産業など』の限られた区分。物品販売・製造は第一種(72条の2)。
解説第二種事業は、畜産業・水産業・薪炭製造業に類する事業で、政令で定める主として自家労力を用いて行うもの以外のものに限られる(72条の2第9項)。第一種事業(商工業全般)や第三種事業(自由業・サービス業)に比べて範囲が狭い。自家労力中心の小規模なものは課税対象から外れる点も特徴である。区分が狭い第二種を、広い第一種・第三種と取り違えないことが要点である。
補足農業は原則として個人事業税の課税対象とされていない(第二種事業から農業は除かれている)。畜産業・水産業との区別に注意が必要である。
問6第三種事業
個人事業税の第三種事業に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.第三種事業には、医業や弁護士業が含まれる。
- イ.税理士業は、個人事業税の第一種事業に区分される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- イ.誤り
- 税理士業は第三種事業 → 『第一種事業』は誤り
ひっかけ第三種事業は医業・士業・理美容など自由業・サービス業。税理士業もここ(72条の2)。
解説第三種事業は、医業・歯科医業・薬剤師業・弁護士業・司法書士業・税理士業・公認会計士業・社会保険労務士業・理容業・美容業・クリーニング業など、自由業やサービス業を中心とする区分である(72条の2第10項)。税理士業自身もこの第三種事業に当たる。第一種(商工業)・第二種(畜産・水産等)と区別して、自由業・サービス業が第三種であることを押さえる。
補足第三種事業のうち、あん摩・マッサージ・はり・きゅう・柔道整復等の医業に類する事業の一部には、視力障害者が行うものを除く等の例外がある。区分の中にも適用除外が置かれている。
問7個人事業税の課税標準
個人の事業税の課税標準に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.個人の行う事業に対する事業税の課税標準は、当該年度の初日の属する年の前年中における個人の事業の所得による。
- イ.個人が年の中途において事業を廃止した場合における課税標準は、前年中の所得のほか、その年の1月1日から事業の廃止の日までの個人の事業の所得による。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 72条の49の11第1項のとおり → 正しい
地方税法第72条の49の11「当該年度の初日の属する年の前年中における個人の事業の所得による」e-Gov原文
- イ.正しい
- 72条の49の11第2項のとおり → 正しい
地方税法第72条の49の11「当該年の一月一日から事業の廃止の日までの個人の事業の所得による」e-Gov原文
ひっかけ個人事業税の課税標準は『前年中の事業の所得』。住民税の所得割と同じく前年課税(72条の49の11)。
解説個人事業税の課税標準は、当該年度の初日の属する年の前年中における個人の事業の所得による(72条の49の11第1項、前年課税)。年の中途で事業を廃止した場合には、前年中の所得に加えて、その年の1月1日から廃止の日までの所得も課税標準とされる(2項)。住民税の所得割と同じく前年の所得に課税する点を押さえる。
補足個人事業税は、原則として前年の所得に基づいて道府県が税額を計算し、納税通知書により賦課する(普通徴収)。納税者が自ら税額を申告して納付するのではない点に注意する。
問8個人事業税の課税標準の算定方法
個人の事業税の課税標準の算定方法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.個人の事業の所得は、その事業に係る総収入金額から必要な経費を控除した金額により、不動産所得及び事業所得の計算の例により算定する。
- イ.個人事業税の課税標準は、その年中の個人の事業の所得による。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 72条の49の12のとおり → 正しい
地方税法第72条の49の12「総収入金額から必要な経費を控除した金額」e-Gov原文
- イ.誤り
- 前年中の所得 → 『その年中』は誤り
地方税法第72条の49の11「当該年度の初日の属する年の前年中における個人の事業の所得による」e-Gov原文
ひっかけ個人事業税の所得は『所得税の不動産・事業所得の計算の例』で算定。基準年は『前年』(72条の49の11・12)。
解説個人事業税の課税標準である事業の所得は、総収入金額から必要な経費を控除した金額により、原則として所得税法の不動産所得及び事業所得の計算の例により算定される(72条の49の12)。所得税の所得計算を基礎とする点は住民税と共通だが、課税の基準年は前年である(72条の49の11)。所得計算の方法(所得税の例)と、対象年(前年)を分けて押さえる。
補足所得税では認められる青色申告特別控除は、個人事業税の所得計算では適用されない。所得税の計算の例によりつつ、事業税独自の調整(適用しない控除等)がある点に注意する。
問9事業主控除
個人事業税の事業主控除に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.事業を行う個人については、その事業の所得の計算上、50万円を控除する(事業主控除)。
- イ.事業を行う個人については、その事業の所得の計算上、290万円を控除する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 事業主控除は290万円 → 50万円は誤り
地方税法第72条の49の14「当該個人の事業の所得の計算上二百九十万円を控除する」e-Gov原文
- イ.正しい
- 72条の49の14第1項のとおり → 正しい
地方税法第72条の49の14「当該個人の事業の所得の計算上二百九十万円を控除する」e-Gov原文
ひっかけ個人事業税の事業主控除は『290万円』。金額をすり替える肢に注意(72条の49の14)。
解説個人事業税では、事業を行う個人について、その事業の所得の計算上290万円を控除する事業主控除が認められる(72条の49の14第1項)。小規模な事業者の負担に配慮した控除で、所得が290万円以下であれば課税されないことになる。前年の事業所得から事業主控除を差し引いた残額に税率を乗じて税額を計算する、という流れの中で290万円という金額を押さえる。
補足事業を行った期間が1年に満たない場合は、290万円を月数按分した額が控除額になる(72条の49の14第2項)。年の途中で開業・廃業した場合は控除額が按分される。
問10事務所等を設けない個人事業
事務所又は事業所を設けないで行う個人の事業に対する事業税に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.事務所又は事業所を設けないで第一種事業等を行う個人は、事業税を課されることはない。
- イ.事務所又は事業所を設けないで行う事業については、その事業を行う者の住所又は居所のうち事業と最も関係の深いものを事務所又は事業所とみなして事業税を課する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 住所・居所をみなして課税できる → 『課されることはない』は誤り
地方税法第72条の2「その事業を行う者の住所又は居所のうちその事業と最も関係の深いものをもつて、その事務所又は事業所とみなして」e-Gov原文
- イ.正しい
- 72条の2第7項のとおり → 正しい
地方税法第72条の2「その事業を行う者の住所又は居所のうちその事業と最も関係の深いものをもつて、その事務所又は事業所とみなして」e-Gov原文
ひっかけ事務所がなくても課税逃れにならない。住所・居所を事務所とみなして課税(72条の2)。
解説事業税は事務所又は事業所所在の道府県が課すのが原則だが、事務所等を設けないで行う事業については、その事業を行う者の住所又は居所のうち事業と最も関係の深いものを事務所又は事業所とみなして課税される(72条の2第7項)。事務所を設けないことで課税を免れることがないようにする調整である。課税地の判定における「みなし事務所」の考え方を押さえる。
補足この規定により、店舗を持たずに自宅等で事業を行う個人も、その住所地等を事務所とみなして事業税の対象となり得る。事業の実態に着目して課税地が定められる。
問11人格のない社団等への事業税
事業税の納税義務者に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあり、かつ、収益事業を行うもの(人格のない社団等)は、事業税を課されることはない。
- イ.個人の行う事業に対する事業税の課税標準は、収入金額による。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 法人とみなして課税対象 → 『課されることはない』は誤り
- イ.誤り
- 個人事業税は所得を課税標準とする → 『収入金額』は誤り
地方税法第72条の2「個人の行う第一種事業、第二種事業及び第三種事業に対し、所得を課税標準として」e-Gov原文
ひっかけ収益事業を行う『人格のない社団等』も法人とみなして課税。個人事業税の課税標準は『所得』(72条の2)。
解説代表者又は管理人の定めがあり収益事業等を行う人格のない社団等は、法人とみなして事業税の規定が適用される(72条の2第4項)。法人格がなくても、収益事業を行う実態があれば法人並みに課税される。また、個人の行う事業に対する事業税の課税標準は所得である(3項)。誰が課税対象になるか、何を課税標準とするかを正確に押さえる。
補足法人課税信託の引受けを行う個人(みなし課税法人)には、個人の事業税に加えて、法人の事業税も課される(72条の2第5項)。事業の実態に応じて、個人・法人いずれの課税方式が適用されるかが定まる。
問12法人事業税の課税方式
法人の行う事業に対する事業税の課税方式に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.法人の行う事業に対する事業税は、全ての法人について、付加価値割額、資本割額及び所得割額の合算額により課される。
- イ.法人の行う事業に対する事業税は、事務所又は事業所所在の道府県において、その法人に課される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 電気供給業等は収入割など区分で異なる → 『全法人に合算額』は誤り
地方税法第72条「収入割収入金額により法人の行う事業に対して課する事業税をいう」e-Gov原文
- イ.正しい
- 72条の2第1項のとおり → 正しい
地方税法第72条の2「事務所又は事業所所在の道府県において、その法人に課する」e-Gov原文
ひっかけ法人事業税の課税方式は事業の区分で違う。電気・ガス・保険業などは『収入割』(72条・72条の2)。
解説法人の行う事業に対する事業税は、事業の区分により課税方式が異なる(72条の2第1項)。一般の事業を行う一定規模以上の法人には付加価値割・資本割・所得割が課されるが、電気供給業・ガス供給業(導管)・保険業等には収入金額を課税標準とする収入割が課される(72条4号、収入割)。全法人一律ではなく、事業の性質に応じた課税標準が用いられる点を押さえる。
補足収入割が用いられるのは、料金規制等により所得(もうけ)で担税力を測ることが適当でない公益的な事業についてである。事業の性質に応じて課税標準が選ばれている。
問13事業主控除の期間按分
個人事業税の事業主控除に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.事業を行った期間が1年に満たないときであっても、事業主控除の額は290万円の全額である。
- イ.事業主控除は、法人の行う事業に対する事業税についても適用される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 1年未満は月数按分 → 『全額290万円』は誤り
地方税法第72条の49の14「二百九十万円に当該年において事業を行つた月数を乗じて得た額を十二で除して算定した金額」e-Gov原文
- イ.誤り
- 事業主控除は個人事業税の控除 → 『法人にも適用』は誤り
地方税法第72条の49の14「事業を行う個人については、当該個人の事業の所得の計算上二百九十万円を控除する」e-Gov原文
ひっかけ事業主控除は『個人』だけ。事業期間が1年未満なら『月数按分』(72条の49の14)。
解説事業主控除(290万円)は、事業を行う個人についての控除であり(72条の49の14第1項)、法人の事業税には適用されない。また、事業を行った期間が1年に満たないときは、290万円に事業を行った月数を乗じて12で除した額が控除額となる(2項、月数按分)。年の途中で開業・廃業した個人は控除額が按分される点と、法人には適用がない点を押さえる。
補足月数按分における月数は暦に従って計算し、1月に満たない端数は1月とする(72条の49の14第3項)。端数の月も1月として扱われるため、按分計算では切り上げになる。
問14事業の区分(医業・医業類似)
個人事業税の事業の区分に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.医業は、個人事業税の第一種事業に区分される。
- イ.あん摩、マッサージ又は指圧、はり、きゅう、柔道整復その他の医業に類する事業は、個人事業税の第一種事業に区分される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 医業は第三種事業 → 『第一種事業』は誤り
- イ.誤り
- 医業に類する事業は第三種事業 → 『第一種事業』は誤り
地方税法第72条の2「あん摩、マツサージ又は指圧、はり、きゆう、柔道整復その他の医業に類する事業」e-Gov原文
ひっかけ医業も、あん摩・はり・きゅう等の医業類似業も『第三種事業』。第一種ではない(72条の2)。
解説医業・歯科医業・薬剤師業や、あん摩・マッサージ・はり・きゅう・柔道整復その他の医業に類する事業は、いずれも個人事業税の第三種事業に区分される(72条の2第10項)。第三種事業は自由業・サービス業を中心とする区分で、医療・保健関係の事業が多く含まれる。物品販売業・製造業等の第一種事業と取り違えないことが要点である。
補足医業に類する事業のうち、両眼の視力を喪失した者等が行うあん摩・はり等は、課税対象から除かれる(72条の2第10項5号括弧書)。社会政策的な配慮による適用除外である。
問15事業税の用語(収入割・資本割)
法人の行う事業に対する事業税の用語に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.収入割とは、収入金額により法人の行う事業に対して課する事業税をいう。
- イ.資本割とは、資本金等の額により法人の行う事業に対して課する事業税をいう。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 72条4号のとおり → 正しい
地方税法第72条「収入割収入金額により法人の行う事業に対して課する事業税をいう」e-Gov原文
- イ.正しい
- 72条2号のとおり → 正しい
地方税法第72条「資本割資本金等の額により法人の行う事業に対して課する事業税をいう」e-Gov原文
ひっかけ収入割=収入金額、資本割=資本金等の額。法人事業税の各『割』の課税標準を押さえる(72条)。
解説法人事業税の収入割は収入金額を課税標準とし(72条4号)、資本割は資本金等の額を課税標準とする(2号)。これに付加価値割(付加価値額)・所得割(所得)を加えた4つの割が、法人事業税の課税標準の種類である。電気・ガス・保険業等には収入割、外形標準課税対象の大法人には付加価値割・資本割・所得割というように、事業や規模に応じて用いられる割が異なる。各割の課税標準を正確に対応づける。
補足資本割・付加価値割は、所得が赤字の法人にも課される外形標準課税の部分である。所得割のみであれば赤字法人には事業税が生じないが、外形標準課税では資本や付加価値に応じた負担が生じる。