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地方税法・第7

固定資産税(地方税法)の問題(15問)

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7章では、固定資産の意義・家屋の意義・償却資産の意義・固定資産税の課税客体・固定資産税の納税義務者を中心に15問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov逐語照合済み2026年6月時点の法令に準拠
1固定資産の意義

固定資産税に関する用語の意義に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 固定資産とは、土地、家屋及び償却資産を総称する。
  • 土地とは、田、畑、宅地、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野その他の土地をいう。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
341条1号のとおり → 正しい

地方税法第341条土地、家屋及び償却資産を総称するe-Gov原文

正しい
341条2号のとおり → 正しい

地方税法第341条田、畑、宅地、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野その他の土地をいうe-Gov原文

ひっかけ固定資産税の『固定資産』は土地・家屋・償却資産の三本柱(341条)。

解説固定資産税の課税対象は固定資産であり、固定資産は土地・家屋・償却資産の総称である(341条1号)。土地は田・畑・宅地その他の土地(2号)、家屋は住家・店舗・工場・倉庫その他の建物(3号)、償却資産は土地及び家屋以外の事業用資産(4号)と、それぞれ定義される。この三区分が、課税標準・免税点・徴収方法などの取扱いの基礎になる。

補足土地・家屋は登記制度と結びつくが、償却資産には登記がなく、所有者からの申告に基づき償却資産課税台帳に登録される。三区分で台帳や手続が異なる。

2家屋の意義

固定資産税における家屋の意義に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 家屋とは、住家、店舗、工場、倉庫その他の建物をいう。
  • 家屋には、建物のほか、宅地などの土地も含まれる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
341条3号のとおり → 正しい

地方税法第341条住家、店舗、工場(発電所及び変電所を含む。)、倉庫その他の建物をいうe-Gov原文

誤り
家屋は建物であり土地を含まない → 『土地も含む』は誤り

地方税法第341条住家、店舗、工場(発電所及び変電所を含む。)、倉庫その他の建物をいうe-Gov原文

ひっかけ家屋は『建物』。土地は別区分。両者を混同させる肢に注意(341条)。

解説家屋は、住家・店舗・工場・倉庫その他の建物をいう(341条3号、工場には発電所・変電所を含む)。土地(2号)とは区分され、それぞれ別の台帳に登録され、課税標準も別に評価される。固定資産は土地・家屋・償却資産の三区分であり、各区分の意義を取り違えないことが、課税客体の判定の出発点になる。

補足家屋として固定資産税の対象になるかは、屋根及び周壁等を有し、土地に定着し、用途に供し得る状態にあるか(不動産登記上の建物に準じた要件)で判断される。建築中で要件を満たさないものは家屋とされない場合がある。

3償却資産の意義

固定資産税における償却資産の意義に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 償却資産には、鉱業権、漁業権、特許権その他の無形減価償却資産も含まれる。
  • 償却資産とは、土地及び家屋以外の事業の用に供することができる資産で、一定のものを除いたものをいう。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
無形減価償却資産は除く → 『含まれる』は誤り

地方税法第341条鉱業権、漁業権、特許権その他の無形減価償却資産を除くe-Gov原文

正しい
341条4号のとおり → 正しい

地方税法第341条土地及び家屋以外の事業の用に供することができる資産e-Gov原文

ひっかけ償却資産は『土地・家屋以外の事業用資産』。無形固定資産(特許権等)は対象外(341条)。

解説償却資産は、土地及び家屋以外の事業の用に供することができる資産で、その減価償却額等が法人税・所得税の所得計算上損金又は必要経費に算入されるものである(341条4号)。機械・器具・備品・構築物などが該当する。一方、鉱業権・漁業権・特許権その他の無形減価償却資産や、少額資産、自動車税等の課税客体である自動車等は除かれる。何が償却資産に当たり何が除かれるかを押さえる。

補足償却資産は登記制度がないため、所有者が毎年1月1日現在の所有状況を市町村に申告し、これに基づき償却資産課税台帳に登録される。土地・家屋が登記簿を基礎とするのと手続が異なる。

4固定資産税の課税客体

固定資産税の課税客体に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 固定資産税は、固定資産に対し、当該固定資産所在の市町村において課する。
  • 固定資産税は、固定資産の所有者の住所地の市町村において課する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
342条1項のとおり → 正しい

地方税法第342条固定資産に対し、当該固定資産所在の市町村において課するe-Gov原文

誤り
固定資産所在の市町村が課税 → 『所有者の住所地』は誤り

地方税法第342条当該固定資産所在の市町村において課するe-Gov原文

ひっかけ固定資産税を課すのは『固定資産が所在する市町村』。所有者の住所地ではない(342条)。

解説固定資産税は市町村税で、固定資産に対し、その固定資産が所在する市町村において課される(342条1項)。所有者がどこに住んでいるかではなく、土地・家屋・償却資産がどこにあるかで課税する市町村が決まる。償却資産のうち船舶・車両等については、その主たる定けい場又は定置場の所在地が基準になる(2項)。物の所在地で課税団体が決まる物税としての性格を押さえる。

補足総務大臣又は道府県知事が指定する大規模償却資産については、市町村の課税限度額を超える部分を道府県が課税するなど、課税団体に関する特例がある。原則の市町村課税と特例を区別する。

5固定資産税の納税義務者

固定資産税の納税義務者に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 固定資産税は、固定資産の所有者に課する。
  • 質権又は百年より永い存続期間の定めのある地上権の目的である土地については、その質権者又は地上権者に固定資産税を課する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
343条1項のとおり → 正しい

地方税法第343条固定資産税は、固定資産の所有者e-Gov原文

正しい
343条1項のとおり → 正しい

地方税法第343条質権又は百年より永い存続期間の定めのある地上権の目的である土地については、その質権者又は地上権者とするe-Gov原文

ひっかけ固定資産税は『所有者課税』。質権・百年超の地上権の土地は例外的に質権者・地上権者が納税義務者(343条)。

解説固定資産税は、固定資産の所有者に課する所有者課税である(343条1項)。ただし、質権の目的である土地や、百年より永い存続期間の定めのある地上権の目的である土地については、現実に土地を支配・利用している質権者・地上権者を所有者とみなして課税する。所有者課税の原則と、長期の用益権者等への例外を押さえる。

補足固定資産税は、資産の所有という事実に着目して課す財産税であり、その資産から所得が生じているかどうかは問わない。所得課税(所得税・法人税)とは課税の根拠が異なる。

6土地・家屋及び償却資産の所有者の意義

固定資産税における所有者の意義に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 土地又は家屋の所有者とは、登記簿又は土地補充課税台帳若しくは家屋補充課税台帳に所有者として登記又は登録がされている者をいう。
  • 償却資産の所有者とは、登記簿に所有者として登記されている者をいう。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
343条2項のとおり → 正しい

地方税法第343条登記簿又は土地補充課税台帳若しくは家屋補充課税台帳に所有者e-Gov原文

誤り
償却資産は課税台帳の登録による → 『登記簿』は誤り

地方税法第343条償却資産課税台帳に所有者として登録されている者e-Gov原文

ひっかけ土地・家屋の所有者は『登記簿等』、償却資産の所有者は『償却資産課税台帳』で判定(343条)。

解説固定資産税の所有者は、台帳上の登記・登録によって形式的に判定される(台帳課税主義)。土地・家屋については登記簿又は補充課税台帳に登記・登録されている者(343条2項)、償却資産については償却資産課税台帳に登録されている者(3項)が所有者となる。賦課期日現在の台帳の記載で納税義務者を確定する仕組みであり、真の権利関係と一致しない場合の調整規定も置かれている。

補足登記名義人が賦課期日前に死亡している場合等には、賦課期日において現に所有している者を所有者とする(343条2項後段)。台帳課税主義の例外として、現に所有する者への課税が認められている。

7所有者不明の場合の使用者課税

固定資産の所有者が不明である場合の取扱いに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 固定資産の所有者の所在が震災、風水害、火災その他の事由により不明である場合でも、市町村はその使用者を所有者とみなして固定資産税を課することはできない。
  • 市町村は、使用者を所有者とみなして固定資産課税台帳に登録しようとするときは、あらかじめその旨を当該使用者に通知しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
使用者を所有者とみなして課税できる → 『できない』は誤り

地方税法第343条その使用者を所有者とみなして、固定資産課税台帳に登録し、その者に固定資産税を課することができるe-Gov原文

正しい
343条4項のとおり → 正しい

地方税法第343条あらかじめ、その旨を当該使用者に通知しなければならないe-Gov原文

ひっかけ所有者が所在不明なら『使用者を所有者とみなして課税』できる。ただし事前通知が必要(343条)。

解説固定資産の所有者の所在が震災等により不明な場合や、相当の努力をしてもなお所有者の存在が不明な場合には、市町村はその使用者を所有者とみなして固定資産課税台帳に登録し、固定資産税を課することができる(343条4項・5項)。課税の空白を防ぐための規定である。ただし、登録に先立ち、あらかじめその旨を使用者に通知しなければならない。課税できる場合と、その手続(事前通知)を押さえる。

補足使用者を所有者とみなす制度は、所有者不明土地等の増加に対応して整備されたものである。あくまで使用者がいる場合の措置であり、使用者もいない場合の取扱いとは区別される。

8固定資産税の課税標準

土地又は家屋に対して課する固定資産税の課税標準に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 基準年度に係る賦課期日に所在する土地又は家屋に対して課する基準年度の固定資産税の課税標準は、当該土地又は家屋の基準年度に係る賦課期日における価格である。
  • その課税標準となる価格は、土地課税台帳若しくは土地補充課税台帳又は家屋課税台帳若しくは家屋補充課税台帳に登録されたものとする。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
349条1項のとおり → 正しい

地方税法第349条基準年度に係る賦課期日における価格e-Gov原文

正しい
349条1項のとおり → 正しい

地方税法第349条土地課税台帳若しくは土地補充課税台帳e-Gov原文

ひっかけ土地・家屋の課税標準は『賦課期日の価格』で、課税台帳に登録された額による(349条)。

解説土地又は家屋の固定資産税の課税標準は、基準年度に係る賦課期日における価格(適正な時価)で、課税台帳に登録されたものである(349条1項)。価格は原則として3年ごとの基準年度に評価替えされ、第2年度・第3年度は据え置かれる(地目変換・改築等の特別の事情がある場合を除く)。評価の単位(基準年度)と、台帳登録価格を課税標準とする仕組みを押さえる。

補足住宅用地に対する課税標準の特例など、課税標準を政策的に軽減する特例が別に定められている。原則の評価額(基準年度の価格)と、課税標準の特例は別の段階の話である。

9固定資産税の免税点

固定資産税の免税点に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 市町村は、同一の者についてその市町村の区域内における固定資産税の課税標準となるべき額が、土地にあっては30万円、家屋にあっては20万円、償却資産にあっては150万円に満たない場合には、原則として固定資産税を課することができない。
  • 固定資産税の免税点は、土地・家屋・償却資産のいずれについても一律に50万円である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
351条の免税点どおり → 正しい

地方税法第351条土地にあつては三十万円、家屋にあつては二十万円、償却資産にあつては百五十万円に満たない場合e-Gov原文

誤り
区分ごとに金額が異なる → 『一律50万円』は誤り

地方税法第351条土地にあつては三十万円、家屋にあつては二十万円、償却資産にあつては百五十万円e-Gov原文

ひっかけ免税点は『土地30万・家屋20万・償却資産150万円』。区分ごとに違う(351条)。

解説免税点は、課税標準となるべき額が一定額に満たない少額の固定資産について課税しないとする制度である。同一の者がその市町村の区域内に所有する固定資産の課税標準額が、土地30万円、家屋20万円、償却資産150万円に満たない場合には、原則として固定資産税を課することができない(351条)。資産区分ごとに金額が異なる点を正確に押さえる。

補足免税点未満かどうかは、同一の者が同一市町村内に所有する固定資産を区分ごとに合算した課税標準額で判定する。1筆ごと・1棟ごとではなく、市町村内の合計で判断する点に注意する。

10固定資産税の賦課期日

固定資産税の賦課期日に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 固定資産税の賦課期日は、当該年度の初日の属する年の4月1日とする。
  • 固定資産税は、賦課期日における固定資産の所有者に対して課される。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
賦課期日は1月1日 → 4月1日は誤り

地方税法第359条当該年度の初日の属する年の一月一日とするe-Gov原文

正しい
賦課期日時点の所有者に課税 → 正しい

地方税法第343条固定資産税は、固定資産の所有者e-Gov原文

ひっかけ固定資産税の賦課期日は『1月1日』。年度途中で売買しても、その年度は1月1日の所有者が納税義務者(359条)。

解説固定資産税の賦課期日は、当該年度の初日の属する年の1月1日である(359条)。固定資産税は所有者課税であり(343条1項)、賦課期日である1月1日現在の所有者がその年度の納税義務者となる。年の途中で土地・家屋を売買しても、その年度の固定資産税は1月1日時点の所有者に課されるため、売買契約では当事者間で税負担を按分して精算するのが一般的である。

補足賦課期日(1月1日)は、納税義務者の確定だけでなく、課税標準の評価(基準年度の価格)や住宅用地の特例の判定の基準時にもなる。1月1日が固定資産税の各種判定の基準日である。

11固定資産税の納期

固定資産税の納期に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 固定資産税の納期は、3月、6月、9月及び12月中において、当該市町村の条例で定める。
  • 固定資産税の納期は、地方税法で全国一律に定められており、市町村の条例で定めることはできない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
納期は4月・7月・12月・2月 → 『3月・6月・9月・12月』は誤り

地方税法第362条四月、七月、十二月及び二月中において、当該市町村の条例で定めるe-Gov原文

誤り
条例で定める → 『全国一律で条例で定められない』は誤り

地方税法第362条当該市町村の条例で定めるe-Gov原文

ひっかけ固定資産税の納期は『4月・7月・12月・2月』の中で、市町村が条例で定める(362条)。

解説固定資産税の納期は、4月、7月、12月及び2月中において、当該市町村の条例で定める(362条1項)。原則として年4回に分けて納付する。法律が納期の枠(4つの月)を定め、その中で各市町村が条例で具体的な納期を定める仕組みで、地方税の賦課徴収が条例に委ねられていることの表れである。特別の事情がある場合には、これと異なる納期を定めることもできる。

補足固定資産税額が市町村の条例で定める金額以下である場合には、定められた納期のうちいずれか一の納期において全額を徴収することができる(362条2項)。少額の場合の一括徴収が認められている。

12固定資産税の徴収の方法

固定資産税の徴収の方法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 固定資産税の徴収については、納税者が課税標準額及び税額を計算して申告する申告納付の方法によらなければならない。
  • 市町村は、土地又は家屋に対して課する固定資産税を徴収しようとする場合であっても、課税明細書を当該納税者に交付することを要しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
普通徴収による → 『申告納付』は誤り

地方税法第364条普通徴収の方法によらなければならないe-Gov原文

誤り
課税明細書の交付は必要 → 『要しない』は誤り

地方税法第364条を当該納税者に交付しなければならないe-Gov原文

ひっかけ固定資産税は『普通徴収』(市町村が計算し納税通知書で課税)。申告納付ではない(364条)。

解説固定資産税の徴収は、普通徴収の方法による(364条1項)。普通徴収とは、市町村が課税標準額・税額を計算し、納税通知書を交付して徴収する方法で、納税者が自ら計算して申告する申告納付(法人税・消費税等)とは異なる。さらに、土地・家屋については、納税者が課税内容を確認できるよう、課税明細書を交付しなければならない(3項)。地方税の主要な賦課徴収方式である普通徴収を押さえる。

補足償却資産については、所有者が毎年1月1日現在の所有状況を申告する義務があるが、これは課税のための資料の申告であり、税額を自ら申告して納付する申告納付とは性格が異なる。

13価格及び基準年度の意義

固定資産税における価格及び基準年度の意義に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 固定資産税における価格とは、適正な時価をいう。
  • 基準年度とは、昭和31年度及び昭和33年度並びに昭和33年度から起算して3年度又は3の倍数の年度を経過したごとの年度をいう。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
341条5号のとおり → 正しい

地方税法第341条価格適正な時価をいうe-Gov原文

正しい
341条6号のとおり → 正しい

地方税法第341条昭和三十一年度及び昭和三十三年度並びに昭和三十三年度から起算して三年度又は三の倍数の年度を経過したごとの年度をいうe-Gov原文

ひっかけ固定資産税の『価格』は適正な時価。評価は3年ごとの『基準年度』に行う(341条)。

解説固定資産税の課税標準の基礎となる価格は、適正な時価をいう(341条5号)。土地・家屋の価格は、3年ごとに巡る基準年度(341条6号)に評価替えされ、原則として次の基準年度まで据え置かれる。評価の物差し(適正な時価)と、評価替えの周期(基準年度=3年ごと)が、課税標準の仕組みの土台になる。

補足土地・家屋の価格は3年ごとに評価替えされるが、償却資産は毎年度、取得価額を基礎に減価を考慮して評価される。資産区分により評価の周期が異なる。

14固定資産課税台帳

固定資産課税台帳に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 固定資産課税台帳とは、土地課税台帳及び家屋課税台帳の2つのみを総称するものである。
  • 償却資産課税台帳とは、償却資産について所定の事項を登録した帳簿をいう。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
5つの台帳を総称 → 『2つのみ』は誤り

地方税法第341条土地課税台帳、土地補充課税台帳、家屋課税台帳、家屋補充課税台帳及び償却資産課税台帳を総称するe-Gov原文

正しい
341条14号のとおり → 正しい

地方税法第341条償却資産課税台帳償却資産について第三百八十一条第五項に規定する事項を登録した帳簿をいうe-Gov原文

ひっかけ固定資産課税台帳は『5つの台帳』の総称(土地・土地補充・家屋・家屋補充・償却資産)(341条)。

解説固定資産課税台帳は、土地課税台帳・土地補充課税台帳・家屋課税台帳・家屋補充課税台帳・償却資産課税台帳の5つの台帳の総称である(341条9号)。登記された土地・家屋は課税台帳に、登記されていない土地・家屋は補充課税台帳に、償却資産は償却資産課税台帳に、それぞれ登録される。台帳課税主義のもとで、これらの台帳の登録が納税義務者や課税標準の判定の基礎になる。

補足固定資産課税台帳に登録された価格に不服がある者は、固定資産評価審査委員会に審査の申出をすることができる。台帳の登録が課税の基礎であるため、その価格を争う手続が別に用意されている。

15償却資産をめぐる固定資産税の取扱い

償却資産をめぐる固定資産税の取扱いに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 償却資産に係る売買があった場合において売主が当該償却資産の所有権を留保しているときは、固定資産税の賦課徴収については、当該償却資産は売主の単独所有物とみなされる。
  • 自動車税の課税客体である自動車も、事業の用に供されていれば、固定資産税の償却資産に含まれる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
売主・買主の共有物とみなす → 『売主の単独所有物』は誤り

地方税法第342条売主及び買主の共有物とみなすe-Gov原文

誤り
自動車は償却資産から除かれる → 『含まれる』は誤り

地方税法第341条自動車税の課税客体である自動車e-Gov原文

ひっかけ所有権留保の償却資産は『売主・買主の共有物』とみなす。自動車税の対象車両は償却資産に含まない(341条・342条)。

解説償却資産をめぐっては固有の取扱いがある。割賦販売等で売主が所有権を留保している償却資産は、賦課徴収上、売主及び買主の共有物とみなされる(342条3項)。また、自動車税・軽自動車税の課税客体である自動車・原動機付自転車等は、二重課税を避けるため償却資産から除かれる(341条4号ただし書)。償却資産の範囲と、所有関係のみなし規定を押さえる。

補足所有権留保付きの償却資産が売主・買主の共有物とみなされる結果、両者は固定資産税について連帯納税義務を負う。実務上はどちらが申告・納付するかを契約等で定めておくことになる。