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意匠法・第2

意匠法の問題(15問)

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問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov逐語照合済み2026年6月時点の法令に準拠
1意匠の定義(物品・建築物・画像)

意匠法上の「意匠」の定義に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 意匠法の保護対象となる意匠には、物品及び物品の部分のほか、建築物及び建築物の部分も含まれる。
  • 物品の形状等であっても、視覚を通じて美感を起こさせるものでなければ、意匠法上の意匠には該当しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
建築物及びその部分が保護対象に含まれる

意匠法第2条建築物の部分を含むe-Gov原文

正しい
美感を起こさせないものは意匠でない

意匠法第2条視覚を通じて美感を起こさせるものe-Gov原文

ひっかけ対象の拡張(建築物・画像・部分)と、共通要件(視覚性・美感)を分けて理解する。

解説意匠の定義(2条1項)は、対象(物品・建築物・画像とそれぞれの部分)と、共通の成立要件(視覚を通じて美感を起こさせること)の二段で押さえる。物品・建築物はその「部分」も含むが、画像は機器の操作の用に供されるもの又は機器の機能発揮の結果表示されるものに限定される点が頻出。

補足物品・建築物・画像のいずれも、視覚を通じて美感を起こさせるものであることが共通して必要。

2工業上利用可能性(3条1項柱書)

意匠登録の要件としての工業上利用可能性に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 工業上利用することができる意匠の創作をした者は、3条各号に該当する場合等を除き、その意匠について意匠登録を受けることができる。
  • 意匠が工業上利用することができるものであるか否かは意匠登録の要件とは関係がなく、視覚を通じて美感を起こさせる意匠であれば当然に意匠登録を受けることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
工業上利用可能性を満たせば原則登録可能

意匠法第3条その意匠について意匠登録を受けることができるe-Gov原文

誤り
美感のみで当然に登録される、は誤り

意匠法第3条工業上利用することができる意匠の創作をした者はe-Gov原文

ひっかけ工業上利用可能性は柱書の積極的要件、新規性・創作非容易性は各号・2項の消極的要件。

解説意匠登録の積極的要件は「工業上利用することができる意匠の創作」であること(3条1項柱書)。これに対し3条1項各号(新規性)や3条2項(創作非容易性)は消極的要件(登録できない場合)として位置づけられる。積極的要件と消極的要件の役割の違いを押さえる。

補足工業上利用可能性は、量産可能性などにより判断される積極的登録要件である。

3新規性(3条1項各号)

意匠の新規性(3条1項各号)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 意匠登録出願前に外国において頒布された刊行物に記載された意匠は、日本国内で公然知られていない限り、新規性を失わない。
  • 意匠登録出願前に日本国内又は外国において公然知られた意匠は、新規性がなく、その意匠について意匠登録を受けることができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
国内外を問わず刊行物記載で新規性を失う

意匠法第3条日本国内又は外国において、頒布された刊行物に記載された意匠e-Gov原文

正しい
世界公知は新規性喪失事由

意匠法第3条日本国内又は外国において公然知られた意匠e-Gov原文

ひっかけ新規性の判断は日本国内又は外国(世界基準)。刊行物記載・公然知られた意匠ともに国外でも喪失事由になる。

解説新規性喪失事由(3条1項各号)は、1号=公然知られた意匠、2号=頒布刊行物記載・電気通信回線で公衆利用可能となった意匠、3号=1号2号に類似する意匠。いずれも「日本国内又は外国において」と定め、世界公知・世界公知刊行物を基準とする。地理的範囲を国内に限定する誤りに注意。

補足3条1項3号により、1号・2号の意匠に類似する意匠も新規性を欠く。

4創作非容易性(3条2項)

意匠の創作非容易性(3条2項)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 3条2項の創作非容易性は、その意匠の属する分野における通常の知識を有する者ではなく、当該物品の一般需要者を基準として判断される。
  • 公然知られた形状等に基づいて容易に意匠の創作をすることができた意匠であっても、3条1項各号に該当しない限り、意匠登録を受けることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
一般需要者基準は誤り、当業者基準

意匠法第3条その意匠の属する分野における通常の知識を有する者e-Gov原文

誤り
新規性クリアでも創作非容易性で拒絶

意匠法第3条容易に意匠の創作をすることができたときe-Gov原文

ひっかけ創作非容易性の主体は当業者。新規性と創作非容易性は別個の要件で、新規でも容易創作なら登録不可。

解説創作非容易性(3条2項)は、当業者が公然知られた形状等又は画像に基づいて容易に創作できた意匠の登録を排除する独立の消極的要件。判断主体は「その意匠の属する分野における通常の知識を有する者」=当業者であり、新規性(3条1項)をクリアしても創作非容易性で拒絶され得る点が重要。

補足3条2項は「同項の規定にかかわらず」登録を受けることができないと定め、1項各号と独立して機能する。

5新規性喪失の例外(4条)

意匠の新規性喪失の例外(4条)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 意匠登録を受ける権利を有する者の行為に起因して3条1項1号又は2号に該当するに至った意匠は、その該当するに至った日から1年以内にその者がした意匠登録出願に係る意匠について、新規性喪失の例外の適用を受けることができる。
  • 前項(行為に起因して新規性を喪失した場合)の例外の適用を受けようとする者は、その旨を記載した書面を意匠登録出願と同時に提出すれば足り、別途証明書を提出する必要はない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
1年以内の出願なら新規性喪失の例外を受け得る

意匠法第4条その該当するに至つた日から一年以内にその者がした意匠登録出願に係る意匠e-Gov原文

誤り
証明書不要とするのは誤り

意匠法第4条意匠登録出願の日から三十日以内に特許庁長官に提出しなければならないe-Gov原文

ひっかけ行為起因の例外(2項)は、書面の同時提出+証明書の30日以内提出(3項)が必要。期間は該当日から1年以内。

解説新規性喪失の例外(4条)は、意に反する場合(1項)と行為に起因する場合(2項)で適用期間が該当日から1年以内である点は共通。行為起因(2項)の適用には、その旨の書面を出願と同時に、かつ証明書を出願日から30日以内に提出する手続要件(3項)がある。意に反する場合(1項)はこの手続を要しない点と対比する。

補足証明書を責めに帰せない理由で期間内に提出できないときは、理由消滅から14日以内かつ期間経過後6月以内に提出できる(4条4項)。

6関連意匠(本意匠との関係・出願期間)

意匠法上の関連意匠に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 関連意匠は、本意匠に類似する意匠について、その関連意匠の意匠登録出願の日が本意匠の意匠登録出願の日から十年を経過する日前である場合に限り、意匠登録を受けることができる。
  • 本意匠の意匠権について専用実施権が設定されている場合であっても、その本意匠に係る関連意匠について意匠登録を受けることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
出願期間(十年)の制限内なら登録可 → 記述は正しい

意匠法第10条当該本意匠の意匠登録出願の日から十年を経過する日前である場合に限りe-Gov原文

誤り
専用実施権者と関連意匠権者の権利抵触を避けるため → 登録できない

意匠法第10条第一項及び第四項の規定にかかわらず、意匠登録を受けることができないe-Gov原文

ひっかけ関連意匠は『本意匠の出願日から十年』が出願可能期間。本意匠に専用実施権が付いていると関連意匠は登録不可。

解説関連意匠制度(10条)は、本意匠に類似する自己の意匠を保護する仕組み。登録の柱は(1)本意匠に類似すること、(2)本意匠の出願の日から十年を経過する日前に出願すること、の二つ。さらに本意匠の意匠権に専用実施権が設定されているときは、専用実施権者と関連意匠権者の権利が抵触するため、その本意匠に係る関連意匠は登録を受けられない(10条6項)。関連意匠にのみ類似する意匠も、その関連意匠を本意匠とみなして連鎖的に登録できる(10条4項)点も押さえる。

補足関連意匠は、先願(9条1項・2項)の規定にかかわらず意匠登録を受けることができる。

7組物の意匠(成立要件・対象)

意匠法上の組物の意匠に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 組物を構成する物品、建築物又は画像に係る意匠は、組物全体として統一があるときは、一意匠として出願をし、意匠登録を受けることができる。
  • 組物の意匠の対象となるのは、同時に使用される二以上の物品、建築物又は画像であって、経済産業省令で定めるものに限られる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
全体としての統一が成立要件 → 記述は正しい

意匠法第8条組物全体として統一があるときは、一意匠として出願をし、意匠登録を受けることができるe-Gov原文

正しい
対象は省令指定の組物に限られる → 記述は正しい

意匠法第8条同時に使用される二以上の物品、建築物又は画像であつて経済産業省令で定めるものe-Gov原文

ひっかけ組物は『省令で定める二以上の物品等』+『組物全体として統一』で一意匠として登録できる。

解説組物の意匠(8条)は、一意匠一出願(7条)の例外として、複数の物品・建築物・画像をまとめて『一意匠』として出願・登録できる制度。成立には(1)経済産業省令で定める組物であること、(2)組物全体として統一があること、の二つが必要。構成物品ごとに分けて登録するのではなく、組物全体が一つの意匠権となる。内装の意匠(8条の2)が要件を『統一的な美感』とするのと表現が異なる点を対比して押さえる。

補足組物の意匠権は組物全体として一つの権利として発生し、構成物品ごとには分割されない。

8内装の意匠(成立要件・対象)

意匠法上の内装の意匠に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 内装の意匠として意匠登録を受けるには、内装全体として統一があれば足り、統一的な美感を起こさせることまでは要しない。
  • 内装の意匠の対象は、店舗、事務所その他の施設の内部の設備及び装飾を構成する物品、建築物又は画像に係る意匠である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
要件は統一的な美感 → 『統一で足りる』は誤り

意匠法第8条の2内装全体として統一的な美感を起こさせるときはe-Gov原文

正しい
条文が定める対象の定義どおり → 記述は正しい

意匠法第8条の2店舗、事務所その他の施設の内部の設備及び装飾e-Gov原文

ひっかけ内装は『統一的な美感』、組物は『統一』。要件語の違いに注意。

解説内装の意匠(8条の2)は令和元年改正で導入された制度で、組物(8条)と同じく一意匠一出願の例外として複数の物品・建築物・画像をまとめて一意匠とできる。ただし成立要件の語が異なり、組物が『組物全体としての統一』であるのに対し、内装は『内装全体として統一的な美感を起こさせること』を要する。『統一』と『統一的な美感』の違いが頻出の引っかけ。対象は店舗・事務所その他の施設の内部の設備及び装飾。

補足内装の意匠も、複数の構成要素全体として一つの意匠権が発生する。

9一意匠一出願(原則と7条違反の効果)

意匠法上の一意匠一出願に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 意匠登録出願は、経済産業省令で定めるところにより、二以上の意匠を一の願書にまとめてしなければならない。
  • 一意匠一出願の要件に違反したことは、意匠登録を無効にすべき無効理由として規定されている。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
原則は一意匠一出願 → 『二以上をまとめて』は誤り

意匠法第7条経済産業省令で定めるところにより、意匠ごとにしなければならないe-Gov原文

誤り
無効理由(48条1項)に7条は列挙されない → 『無効理由として規定』は誤り

意匠法第7条意匠ごとにしなければならないe-Gov原文

ひっかけ7条(一意匠一出願)違反は拒絶理由(17条3号)止まり。無効理由(48条1項)ではない。

解説一意匠一出願(7条)は、意匠登録出願を意匠ごとにしなければならないとする原則で、組物(8条)・内装(8条の2)はその例外。学習の核は違反の効果である。7条違反は審査段階の拒絶理由(17条3号)にはなるが、設定登録後の無効理由(48条1項)には含まれない。つまり誤って複数意匠が一出願で登録されても、その手続上の瑕疵を理由に無効審判で覆すことはできない。『拒絶理由にはなるが無効理由にはならない』類型の代表例として押さえる。

補足出願単位の瑕疵は登録前の補正で治癒でき、登録後は無効理由とならない。

10先願(異日出願・同日出願の協議)

意匠法上の先願に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 同一又は類似の意匠について異なった日に二以上の意匠登録出願があったときは、最先の意匠登録出願人のみがその意匠について意匠登録を受けることができる。
  • 同一又は類似の意匠について同日に二以上の意匠登録出願があり、出願人の協議が成立しないときは、いずれの出願人もその意匠について意匠登録を受けることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
先願主義により最先のみ → 記述は正しい

意匠法第9条最先の意匠登録出願人のみがその意匠について意匠登録を受けることができるe-Gov原文

誤り
協議不成立ならどちらも登録できない → 『できる』は誤り

意匠法第9条いずれも、その意匠について意匠登録を受けることができないe-Gov原文

ひっかけ異日は最先のみ。同日協議不成立は『いずれも登録不可』で、早い者勝ちにはならない。

解説先願(9条)は、同一又は類似の意匠について複数の出願がある場合の調整規定。異なった日の出願は最先の出願人のみが登録を受けられる(1項、先願主義)。同日出願は出願人の協議で定めた一の出願人のみが登録でき、協議が成立しないときはいずれも登録を受けられない(2項)。なお、放棄・取下げ・却下や拒絶確定で消えた出願は原則『初めからなかったもの』とみなされ先願の地位を失うが、同日協議不成立による拒絶確定はその例外(3項ただし書)で先願の地位が残る点も重要。

補足同日出願は、協議により定めた一の出願人のみが意匠登録を受けることができる。

11秘密意匠の請求期間と請求の時期(意匠法14条)

意匠法上の秘密意匠に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 意匠登録出願人は、意匠権の設定の登録の日から三年以内の期間を指定して、その期間その意匠を秘密にすることを請求することができる。
  • 秘密にすることの請求は意匠登録出願と同時にしなければならず、第一年分の登録料の納付と同時にこれを請求することはできない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
起算点(設定登録日)と上限(3年)が正しい

意匠法第14条第1項意匠権の設定の登録の日から三年以内の期間を指定してe-Gov原文

誤り
「出願と同時のみ」は誤り

意匠法第14条第2項意匠登録出願と同時に、又は第四十二条第一項の規定による第一年分の登録料の納付と同時にe-Gov原文

ひっかけ秘密期間の起算は『設定登録の日』、請求できるのは出願時か第1年分登録料納付時。

解説秘密意匠(14条)は、登録された意匠が公報で公開されるのを一定期間遅らせる制度。期間の起算点は『意匠権の設定の登録の日』であり出願日ではない(最長3年)。請求の時期は『意匠登録出願と同時』または『第一年分の登録料の納付と同時』の二つ。さらに、請求した期間は後に延長し又は短縮することも請求できる(14条3項)。起算点・請求時期・延長短縮の三点が頻出。

補足秘密にすることを請求した期間は、後に延長し又は短縮することを請求できる(14条3項)。

12意匠権の存続期間(出願日から25年・意匠法21条)

意匠法上の意匠権の存続期間に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 関連意匠の意匠権を除く意匠権の存続期間は、意匠登録出願の日から二十五年をもつて終了する。
  • 関連意匠の意匠権の存続期間は、その基礎意匠の意匠登録出願の日から二十五年をもつて終了する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
起算点(出願日)・期間(25年)とも正しい

意匠法第21条第1項意匠登録出願の日から二十五年をもつて終了するe-Gov原文

正しい
起算点が基礎意匠の出願日で正しい

意匠法第21条第2項その基礎意匠の意匠登録出願の日から二十五年をもつて終了するe-Gov原文

ひっかけ意匠権は出願日から25年。関連意匠は『基礎意匠の出願日』から25年。

解説意匠権の存続期間は令和元年改正で『設定登録の日から20年』から『意匠登録出願の日から25年』へ変更された(21条1項)。関連意匠の意匠権は、自身の出願日ではなく『基礎意匠の意匠登録出願の日』から25年で終了する(21条2項)ため、基礎意匠と存続期間の終期が揃う。起算点が『出願日』である点が、特許権(出願日から原則20年)と並んで重要。

補足起算点が『設定登録の日』ではなく『出願の日』である点が改正の最重要ポイント。

13意匠権の効力と登録意匠に類似する意匠(意匠法23条)

意匠法上の意匠権の効力に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 意匠権者は、業として登録意匠と同一の意匠の実施をする権利を専有するが、登録意匠に類似する意匠の実施には意匠権の効力は及ばない。
  • 意匠権について専用実施権を設定したときは、専用実施権者がその登録意匠及びこれに類似する意匠の実施をする権利を専有する範囲については、意匠権者は自らその実施をする権利を専有しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
「類似意匠に及ばない」は誤り

意匠法第23条業として登録意匠及びこれに類似する意匠の実施をする権利を専有するe-Gov原文

正しい
ただし書のとおりで正しい

意匠法第23条ただし書専用実施権者がその登録意匠及びこれに類似する意匠の実施をする権利を専有する範囲についてはe-Gov原文

ひっかけ意匠権は登録意匠『及びこれに類似する意匠』に及ぶ。専用実施権設定の範囲では意匠権者は専有しない。

解説意匠権の効力は『登録意匠及びこれに類似する意匠』に及ぶ(23条本文)。登録意匠と同一のものだけでなく類似範囲にまで及ぶのが意匠権の特徴で、特許の技術的範囲とは別の『類似』概念で画定される。ただし専用実施権を設定すると、その範囲では専用実施権者が独占し、意匠権者自身は実施権を専有しない(23条ただし書)。効力範囲=『登録+類似』、専用実施権設定時の空洞化、の二点が要点。

補足『類似』の範囲は、需要者の視覚を通じた美感の共通性で判断される。

14専用実施権と通常実施権の権原(専有か否か・意匠法27条/28条)

意匠法上の専用実施権及び通常実施権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 専用実施権者は、設定行為で定めた範囲内において、業として登録意匠又はこれに類似する意匠の実施をする権利を有するにとどまり、これを専有するものではない。
  • 通常実施権者は、設定行為で定めた範囲内において、業として登録意匠又はこれに類似する意匠の実施をする権利を専有する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
「専有しない」は誤り

意匠法第27条第2項業としてその登録意匠又はこれに類似する意匠の実施をする権利を専有するe-Gov原文

誤り
「専有する」は誤り

意匠法第28条第2項業としてその登録意匠又はこれに類似する意匠の実施をする権利を有するe-Gov原文

ひっかけ専用実施権は『専有』、通常実施権は『有する』。語尾で独占か非独占かが決まる。

解説専用実施権者は設定行為で定めた範囲内で実施をする権利を『専有』する(27条2項)から、その範囲では意匠権者すら実施できない。一方、通常実施権者は実施をする権利を『有する』にとどまり(28条2項)、専有しないため同一範囲に複数の通常実施権が併存できる。『専有(独占)=専用実施権』『有する(非独占)=通常実施権』という条文の語尾の違いが正誤判定の決め手。

補足専用実施権はその設定の登録をしなければ効力を生じない(27条4項による特許法98条の準用)。通常実施権は当然対抗で登録なしに対抗できる(28条3項による特許法99条の準用)。

15侵害とみなす行為(間接侵害・意匠法38条)

意匠法上の侵害とみなす行為(間接侵害)に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 登録意匠又はこれに類似する意匠に係る物品を、業としての譲渡、貸渡し又は輸出のために所持する行為は、当該意匠権又は専用実施権を侵害するものとみなされる。
  • 登録意匠又はこれに類似する意匠に係る物品の製造にのみ用いる物品の製造等の行為は、その物品がその意匠の実施に用いられることを行為者が知っていた場合に限り、侵害とみなされる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
所持行為もみなし侵害に含まれ正しい

意匠法第38条第3号登録意匠又はこれに類似する意匠に係る物品を業としての譲渡、貸渡し又は輸出のために所持する行為e-Gov原文

意匠法第38条柱書当該意匠権又は専用実施権を侵害するものとみなすe-Gov原文

誤り
「知っていた場合に限り」は誤り(専用品型は主観不要)

意匠法第38条第1号登録意匠又はこれに類似する意匠に係る物品の製造にのみ用いる物品e-Gov原文

意匠法第38条第2号その意匠の実施に用いられることを知りながらe-Gov原文

ひっかけ『のみ用いる物品』(専用品型)は主観不要、流通品の『不可欠品』(多機能品型)は『知りながら』が必要。

解説意匠法38条は、直接侵害でなくとも侵害とみなす行為(間接侵害)を列挙する。『のみ用いる物品』(専用品型・1号等)は客観的に専用品であれば成立し、行為者の主観を問わない。一方、日本国内で広く流通していない『不可欠品』を用いる多機能品型(2号等)は『その意匠の実施に用いられることを知りながら』という主観的要件を要する。さらに、侵害品を譲渡・貸渡し・輸出のために所持する行為(3号)もみなし侵害に含まれる。専用品型は主観不要・多機能品型は主観必要、という対比が頻出。

補足侵害品の譲渡・貸渡し・輸出目的の所持(3号)もみなし侵害に当たる。

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