問1民法上の弁済
弁済に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.債務者が債権者に対して債務の弁済をしたときは、その債権は、消滅する。
- イ.債務者は、弁済の提供の時から、債務を履行しないことによって生ずべき責任を免れる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 473条のとおり → 正しい
民法第473条「債務者が債権者に対して債務の弁済をしたときは、その債権は、消滅する」e-Gov原文
- イ.正しい
- 492条のとおり → 正しい
民法第492条「債務者は、弁済の提供の時から、債務を履行しないことによって生ずべき責任を免れる」e-Gov原文
ひっかけ弁済により債権は『消滅』。弁済の『提供』をすれば、受領がなくても提供の時から履行遅滞責任等を免れる(473条・492条)。
解説債務者が債権者に対して債務の弁済をしたときは、その債権は、消滅する(473条)。民法上の弁済を押さえる。
補足弁済は債権の消滅原因である。管理費・修繕積立金の支払も弁済であり、弁済により債権は消滅する。弁済の提供をすれば受領がなくても責任を免れる。
問2民法上の第三者の弁済
第三者の弁済及び受領権者としての外観を有する者に対する弁済に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.弁済をするについて正当な利益を有する者でない第三者は、原則として、債務者の意思に反して弁済をすることができない。
- イ.受領権者としての外観を有する者に対してした弁済は、弁済をした者が善意であれば、過失があってもその効力を有する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 474条2項のとおり → 正しい
民法第474条「弁済をするについて正当な利益を有する者でない第三者は、債務者の意思に反して弁済をすることができない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 善意かつ無過失のときに限り効力 → 『善意であれば過失があっても効力を有する』は誤り
民法第478条「取引上の社会通念に照らして受領権者としての外観を有するものに対してした弁済は」e-Gov原文
ひっかけ弁済は第三者もできるが、正当な利益なき第三者は原則『債務者の意思に反して』はできない。受領権者の外観への弁済は『善意かつ無過失』で有効(474条・478条)。
解説弁済をするについて正当な利益を有する者でない第三者は、債務者の意思に反して弁済をすることができない。ただし、債務者の意思に反することを債権者が知らなかったときはこの限りでない(474条2項)。第三者の弁済を押さえる。
補足弁済は原則第三者もできるが、正当な利益なき第三者は債務者・債権者の意思に反する弁済が制限される。受領権者としての外観を有する者への弁済は弁済者が善意かつ無過失のときに限り有効となる。
問3民法上の受領権者としての外観を有する者に対する弁済
受領権者としての外観を有する者に対する弁済及び供託に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.受領権者以外の者であって取引上の社会通念に照らして受領権者としての外観を有するものに対してした弁済は、その弁済をした者が善意であり、かつ、過失がなかったときに限り、その効力を有する。
- イ.弁済者は、弁済の提供をした場合において債権者がその受領を拒んだとき等は、債権者のために弁済の目的物を供託することができ、供託をした時にその債権は消滅する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 478条のとおり → 正しい
民法第478条「取引上の社会通念に照らして受領権者としての外観を有するものに対してした弁済は」e-Gov原文
- イ.正しい
- 494条1項のとおり → 正しい
民法第494条「弁済者が供託をした時に、その債権は、消滅する」e-Gov原文
ひっかけ受領権者の外観を有する者への弁済は『善意かつ無過失』で有効(表見受領権者)。受領拒絶等では『供託』で債権を消滅させられる(478条・494条)。
解説受領権者以外の者であって取引上の社会通念に照らして受領権者としての外観を有するものに対してした弁済は、その弁済をした者が善意であり、かつ、過失がなかったときに限り、その効力を有する(478条)。受領権者としての外観を有する者に対する弁済を押さえる。
補足表見受領権者への弁済は弁済者が善意無過失なら有効となり債務者は保護される。債権者が受領を拒む等の場合、弁済者は供託により債務を免れることができる。
問4差押えを受けた債権の第三債務者の弁済
差押えを受けた債権の第三債務者の弁済及び弁済の場所に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.差押えを受けた債権の第三債務者が自己の債権者に弁済をしたときは、差押債権者は、その受けた損害の限度において更に弁済をすべき旨を第三債務者に請求することができる。
- イ.弁済をすべき場所について別段の意思表示がないときは、特定物の引渡しであるか否かを問わず、常に債務者の現在の住所においてしなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 481条1項のとおり → 正しい
民法第481条「差押債権者は、その受けた損害の限度において更に弁済をすべき旨を第三債務者に請求することができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- その他の弁済は債権者の現在の住所(持参債務) → 『常に債務者の現在の住所』は誤り
民法第484条「その他の弁済は債権者の現在の住所において、それぞれしなければならない」e-Gov原文
ひっかけ差押えを受けた債権を第三債務者が弁済しても、差押債権者は損害の限度で更に弁済を請求できる。弁済の場所は『特定物=物の所在地/その他=債権者の住所(持参債務)』(481条・484条)。
解説差押えを受けた債権の第三債務者が自己の債権者に弁済をしたときは、差押債権者は、その受けた損害の限度において更に弁済をすべき旨を第三債務者に請求することができる(481条1項)。差押えを受けた債権の第三債務者の弁済を押さえる。
補足差押え後の弁済は差押債権者に対抗できず二重払のリスクがある。持参債務が原則で、金銭債務は債権者の現在の住所で弁済する。
問5民法上の代物弁済
代物弁済及び弁済の費用に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.弁済者が、債権者との間で、債務者の負担した給付に代えて他の給付をすることにより債務を消滅させる旨の契約をした場合において、その弁済者が当該他の給付をしたときは、その給付は、弁済と同一の効力を有する。
- イ.弁済の費用について別段の意思表示がないときは、その費用は、原則として、債務者の負担とする。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 482条のとおり → 正しい
民法第482条「その弁済者が当該他の給付をしたときは、その給付は、弁済と同一の効力を有する」e-Gov原文
ひっかけ代物弁済は『契約+他の給付の実行』で弁済と同一の効力(諾成契約だが効力発生には給付が必要)。弁済の費用は原則『債務者の負担』(482条・485条)。
解説弁済者が、債権者との間で、債務者の負担した給付に代えて他の給付をすることにより債務を消滅させる旨の契約をした場合において、その弁済者が当該他の給付をしたときは、その給付は、弁済と同一の効力を有する(482条、代物弁済)。代物弁済を押さえる。
補足代物弁済は本来の給付に代えて他の給付をして債務を消滅させる契約である。弁済の費用は原則債務者負担だが、債権者が住所移転等で増加させた分は債権者負担となる。
問6民法上の弁済の場所及び時間
弁済の場所及び弁済の費用に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.弁済をすべき場所について別段の意思表示がないときは、特定物の引渡しは債権発生の時にその物が存在した場所において、その他の弁済は債権者の現在の住所において、それぞれしなければならない。
- イ.弁済の費用について別段の意思表示がないときは、その費用は、常に債権者の負担とする。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 484条1項のとおり → 正しい
民法第484条「その他の弁済は債権者の現在の住所において、それぞれしなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 原則として債務者の負担 → 『常に債権者の負担』は誤り
ひっかけ弁済の場所は『特定物=物の所在地/その他=債権者の住所(持参債務)』。弁済の費用は原則『債務者の負担』(484条・485条)。
解説弁済をすべき場所について別段の意思表示がないときは、特定物の引渡しは債権発生の時にその物が存在した場所において、その他の弁済は債権者の現在の住所において、それぞれしなければならない(484条1項)。弁済の場所及び時間を押さえる。
補足金銭債務等は持参債務が原則(債権者の住所で弁済)である。弁済の費用は原則債務者負担で、債権者が費用を増加させた分のみ債権者負担となる。
問7民法上の弁済の費用
弁済の費用及び受取証書の交付請求に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.弁済をする者は、弁済と引換えに、弁済を受領する者に対して受取証書の交付を請求することはできない。
- イ.弁済の費用について別段の意思表示がないときは、その費用は、原則として、債務者の負担とする。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 受取証書の交付を請求できる → 『請求することはできない』は誤り
民法第486条「弁済をする者は、弁済と引換えに、弁済を受領する者に対して受取証書の交付を請求することができる」e-Gov原文
ひっかけ弁済をする者は弁済と『引換えに』受取証書(領収書)の交付を請求できる(同時履行)。弁済の費用は原則『債務者の負担』(486条・485条)。
解説弁済の費用について別段の意思表示がないときは、その費用は、債務者の負担とする。ただし、債権者が住所の移転その他の行為によって弁済の費用を増加させたときは、その増加額は、債権者の負担とする(485条)。弁済の費用を押さえる。
補足弁済者は受取証書(領収書)の交付を弁済と引換えに請求でき、これは同時履行の関係に立つ。管理費の弁済でも領収書の交付を請求できる。
問8民法上の受取証書の交付請求等
受取証書の交付請求及び差押えを受けた債権の第三債務者の弁済に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.差押えを受けた債権の第三債務者が自己の債権者に弁済をしたときは、差押債権者は、更に弁済をすべき旨を第三債務者に請求することはできない。
- イ.弁済をする者は、弁済と引換えに、弁済を受領する者に対して受取証書の交付を請求することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 更に弁済を請求できる → 『請求することはできない』は誤り
民法第481条「差押債権者は、その受けた損害の限度において更に弁済をすべき旨を第三債務者に請求することができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 486条1項のとおり → 正しい
民法第486条「弁済をする者は、弁済と引換えに、弁済を受領する者に対して受取証書の交付を請求することができる」e-Gov原文
ひっかけ差押えを受けた債権を第三債務者が弁済しても差押債権者は損害の限度で更に弁済を請求できる(二重払リスク)。弁済者は受取証書の交付を請求できる(481条・486条)。
解説弁済をする者は、弁済と引換えに、弁済を受領する者に対して受取証書の交付を請求することができる。受取証書の交付に代えて電磁的記録の提供を請求することもできる(486条)。受取証書の交付請求等を押さえる。
補足受取証書の交付請求は弁済と引換え(同時履行)にできる。差押え後の弁済は差押債権者に対抗できず、更に弁済を求められることがある。
問9同種の給付を目的とする数個の債務がある場合の充当
弁済の充当及び弁済に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.債務者が債権者に対して債務の弁済をしても、その債権は消滅しない。
- イ.債務者が同一の債権者に対して同種の給付を目的とする数個の債務を負担する場合において、弁済として提供した給付が全ての債務を消滅させるのに足りないときは、弁済をする者は、給付の時に、その弁済を充当すべき債務を指定することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 弁済により債権は消滅する → 『消滅しない』は誤り
民法第473条「債務者が債権者に対して債務の弁済をしたときは、その債権は、消滅する」e-Gov原文
- イ.正しい
- 488条1項のとおり → 正しい
民法第488条「債務者が同一の債権者に対して同種の給付を目的とする数個の債務を負担する場合において」e-Gov原文
ひっかけ同種の数個の債務があり全額に足りないときは、まず弁済者が『充当すべき債務を指定』できる(指定充当)。指定がなければ法定充当(488条)。
解説債務者が同一の債権者に対して同種の給付を目的とする数個の債務を負担する場合において、弁済として提供した給付が全ての債務を消滅させるのに足りないときは、弁済をする者は、給付の時に、その弁済を充当すべき債務を指定することができる(488条1項)。同種の給付を目的とする数個の債務がある場合の充当を押さえる。
補足数か月分の管理費滞納があり一部弁済のときは、まず弁済者が充当を指定でき、指定がなければ受領者が指定、それもなければ法定充当(弁済期到来分等の順)による。
問10民法上の弁済の提供の効果
弁済の提供の効果及び弁済に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.債務者は、弁済の提供の時から、債務を履行しないことによって生ずべき責任を免れる。
- イ.債務者が債権者に対して債務の弁済をしたときは、その債権は、消滅する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 492条のとおり → 正しい
民法第492条「債務者は、弁済の提供の時から、債務を履行しないことによって生ずべき責任を免れる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 473条のとおり → 正しい
民法第473条「債務者が債権者に対して債務の弁済をしたときは、その債権は、消滅する」e-Gov原文
ひっかけ弁済の『提供』をすれば、債権者が受領しなくても提供の時から履行遅滞責任等を免れる。弁済により債権は消滅(492条・473条)。
解説債務者は、弁済の提供の時から、債務を履行しないことによって生ずべき責任を免れる(492条、弁済の提供の効果)。弁済の提供の効果を押さえる。
補足弁済の提供により、債務者は履行遅滞責任・約定利息・違約金等を免れる。ただし提供だけでは債権は消滅せず、債権を消滅させるには供託等が必要である。
問11民法上の弁済の提供の方法
弁済の提供の方法及び弁済の提供の効果に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.弁済の提供は、原則として債務の本旨に従って現実にしなければならないが、債権者があらかじめその受領を拒み、又は債務の履行について債権者の行為を要するときは、弁済の準備をしたことを通知してその受領の催告をすれば足りる。
- イ.債務者は、弁済の提供をしても、債権者が現実に受領するまでは、債務を履行しないことによって生ずべき責任を免れない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 493条のとおり → 正しい
民法第493条「弁済の準備をしたことを通知してその受領の催告をすれば足りる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 弁済の提供の時から責任を免れる → 『受領するまで免れない』は誤り
民法第492条「債務者は、弁済の提供の時から、債務を履行しないことによって生ずべき責任を免れる」e-Gov原文
ひっかけ弁済の提供は原則『現実の提供』。受領拒絶等のときは『口頭の提供(準備の通知+受領の催告)』で足りる。提供の時から責任を免れる(493条・492条)。
解説弁済の提供は、債務の本旨に従って現実にしなければならない。ただし、債権者があらかじめその受領を拒み、又は債務の履行について債権者の行為を要するときは、弁済の準備をしたことを通知してその受領の催告をすれば足りる(493条、現実の提供・口頭の提供)。弁済の提供の方法を押さえる。
補足弁済の提供は現実の提供が原則だが、債権者が受領を拒む場合等は口頭の提供(準備の通知と受領の催告)で足りる。提供により提供の時から責任を免れる。
問12民法上の供託
供託及び弁済の提供の方法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.弁済の提供は、いかなる場合であっても、債務の本旨に従った現実の提供によらなければ、その効力を生じない。
- イ.弁済者は、弁済の提供をした場合において債権者がその受領を拒んだとき、又は債権者が弁済を受領することができないときは、債権者のために弁済の目的物を供託することができ、供託をした時にその債権は消滅する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 受領拒絶等のときは口頭の提供で足りる → 『いかなる場合も現実の提供を要する』は誤り
民法第493条「弁済の準備をしたことを通知してその受領の催告をすれば足りる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 494条1項のとおり → 正しい
民法第494条「弁済者が供託をした時に、その債権は、消滅する」e-Gov原文
ひっかけ受領拒絶等のときは『口頭の提供』で足りる(現実の提供に限られない)。受領拒絶等では『供託』により債権を消滅させられる(493条・494条)。
解説弁済者は、弁済の提供をした場合において債権者がその受領を拒んだとき等は、債権者のために弁済の目的物を供託することができる。この場合において、弁済者が供託をした時に、その債権は、消滅する(494条1項、供託)。民法上の供託を押さえる。
補足受領拒絶・受領不能・債権者不確知の場合、弁済者は供託により債務を免れることができる。供託の時に債権が消滅する。管理費を受領拒否された場合等に活用される。
問13相殺の要件等
相殺の要件及び相殺の方法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.二人が互いに同種の目的を有する債務を負担する場合において、双方の債務が弁済期にあるときであっても、各債務者は、相殺によってその債務を免れることはできない。
- イ.相殺の意思表示には、条件又は期限を付することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 対当額について相殺で免れることができる → 『免れることはできない』は誤り
民法第505条「各債務者は、その対当額について相殺によってその債務を免れることができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 条件又は期限を付することができない → 『付することができる』は誤り
民法第506条「その意思表示には、条件又は期限を付することができない」e-Gov原文
ひっかけ『同種の目的の債務・双方が弁済期』にあれば対当額で相殺できる。相殺の意思表示に『条件・期限』は付せない(505条・506条)。
解説二人が互いに同種の目的を有する債務を負担する場合において、双方の債務が弁済期にあるときは、各債務者は、その対当額について相殺によってその債務を免れることができる(505条1項、相殺の要件)。相殺の要件等を押さえる。
補足相殺適状は、対立する債権が同種の目的・弁済期到来・相殺禁止でないことである。相殺の意思表示には条件・期限を付せない(一方的に法律関係を確定させるため)。
問14民法上の相殺の方法及び効力
相殺の方法及び相殺の禁止に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.相殺は、当事者双方の合意によってしなければならず、当事者の一方から相手方に対する意思表示によってすることはできない。
- イ.悪意による不法行為に基づく損害賠償の債務の債務者は、これを受働債権として相殺をもって債権者に対抗することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 一方からの意思表示によってする → 『双方の合意を要する』は誤り
民法第506条「相殺は、当事者の一方から相手方に対する意思表示によってする」e-Gov原文
- イ.誤り
- 相殺で対抗できない → 『対抗することができる』は誤り
民法第509条「次に掲げる債務の債務者は、相殺をもって債権者に対抗することができない」e-Gov原文
ひっかけ相殺は『一方からの意思表示』でする(合意不要)。『悪意による不法行為』の損害賠償債務は受働債権として相殺できない(加害者の現実の賠償を確保)(506条・509条)。
解説相殺は、当事者の一方から相手方に対する意思表示によってする。この場合において、その意思表示には、条件又は期限を付することができない(506条1項)。相殺の方法及び効力を押さえる。
補足相殺は単独行為(一方的意思表示)である。悪意の不法行為・生命身体侵害による損害賠償債務は受働債権として相殺できず、被害者に現実の弁済が確保される。
問15不法行為等により生じた債権を受働債権とする相殺の禁止
相殺の禁止及び受領権者としての外観を有する者に対する弁済に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.人の生命又は身体の侵害による損害賠償の債務の債務者は、これを受働債権として相殺をもって債権者に対抗することができる。
- イ.受領権者としての外観を有する者に対してした弁済は、弁済をした者が善意であり、かつ、過失がなかったときであっても、その効力を有しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 相殺で対抗できない → 『対抗することができる』は誤り
民法第509条「次に掲げる債務の債務者は、相殺をもって債権者に対抗することができない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 善意かつ無過失なら効力を有する → 『効力を有しない』は誤り
民法第478条「取引上の社会通念に照らして受領権者としての外観を有するものに対してした弁済は」e-Gov原文
ひっかけ『悪意の不法行為』『人の生命身体の侵害』による損害賠償債務は受働債権として相殺できない(被害者に現実の賠償を確保)。表見受領権者への弁済は善意無過失で有効(509条・478条)。
解説次に掲げる債務の債務者は、相殺をもって債権者に対抗することができない。一 悪意による不法行為に基づく損害賠償の債務、二 人の生命又は身体の侵害による損害賠償の債務(509条、相殺の禁止)。不法行為等により生じた債権を受働債権とする相殺の禁止を押さえる。
補足悪意の不法行為・生命身体侵害による損害賠償の債務は相殺で対抗できず、被害者は現実の弁済を受けられる。ただしその債権を他人から譲り受けた場合は相殺できる。