問1民法(占有権)の占有権の取得
民法の占有権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.占有権は、自己のためにする意思をもって物を所持することによって取得する。
- イ.占有権は、代理人によって取得することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 180条のとおり → 正しい
民法第180条「自己のためにする意思をもって物を所持することによって取得する」e-Gov原文
- イ.正しい
- 181条のとおり → 正しい
民法第181条「占有権は、代理人によって取得することができる」e-Gov原文
ひっかけ占有権は『自己のためにする意思+所持』で取得。占有権は『代理人によって』も取得できる(代理占有)(180条・181条)。
解説占有権は、自己のためにする意思をもって物を所持することによって取得する(180条)。占有権の取得を押さえる。
補足占有権は自己のためにする意思(自己占有の意思)と所持で取得する。賃借人等の代理人を通じても占有権を取得できる(代理占有)。
問2民法(占有権)の代理占有
代理占有及び占有権の取得に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.占有権は、代理人によって取得することができる。
- イ.占有権は、自己のためにする意思がなくても、物を所持するだけで当然に取得する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 181条のとおり → 正しい
民法第181条「占有権は、代理人によって取得することができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 自己のためにする意思をもって所持することにより取得する → 『意思がなくても所持だけで取得する』は誤り
民法第180条「自己のためにする意思をもって物を所持することによって取得する」e-Gov原文
ひっかけ占有権は『代理人によって』も取得できる。占有権の取得には『自己のためにする意思』が必要(180条・181条)。
解説占有権は、代理人によって取得することができる(181条)。代理占有を押さえる。
補足占有権は代理人(賃借人等の占有代理人)を通じても取得できる。占有権の取得には自己のためにする意思と所持が必要である。
問3民法(占有権)の現実の引渡し及び簡易の引渡し
現実の引渡し及び簡易の引渡し並びに占有改定に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.占有権の譲渡は占有物の引渡しによってするが、譲受人又はその代理人が現に占有物を所持する場合には、当事者の意思表示のみによってすることができる。
- イ.代理人が自己の占有物を以後本人のために占有する意思を表示したときは、本人は、これによって占有権を取得する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 182条のとおり → 正しい
民法第182条「当事者の意思表示のみによってすることができる」e-Gov原文
ひっかけ占有の移転は現実の引渡しが原則だが、譲受人が既に所持していれば『意思表示のみ』(簡易の引渡し)。代理人が本人のために占有する意思表示で本人が取得(占有改定)(182条・183条)。
解説占有権の譲渡は、占有物の引渡しによってする。譲受人又はその代理人が現に占有物を所持する場合には、占有権の譲渡は、当事者の意思表示のみによってすることができる(182条)。現実の引渡し及び簡易の引渡しを押さえる。
補足占有移転には現実の引渡し・簡易の引渡し・占有改定・指図による占有移転の4類型がある。簡易の引渡しは譲受人が既に所持する場合の意思表示のみによる移転である。
問4民法(占有権)の占有改定
占有改定及び現実の引渡し等に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.代理人が自己の占有物を以後本人のために占有する意思を表示したときは、本人は、これによって占有権を取得する。
- イ.占有権の譲渡は、常に占有物の現実の引渡しによらなければならず、当事者の意思表示のみによってすることはできない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- イ.誤り
- 簡易の引渡しは意思表示のみによってできる → 『意思表示のみによってできない』は誤り
民法第182条「当事者の意思表示のみによってすることができる」e-Gov原文
ひっかけ占有改定は代理人の意思表示で本人が占有取得。占有移転は現実の引渡しに限らず『簡易の引渡し』(意思表示のみ)も可(183条・182条)。
解説代理人が自己の占有物を以後本人のために占有する意思を表示したときは、本人は、これによって占有権を取得する(183条)。占有改定を押さえる。
補足占有改定は現実の引渡しを伴わない観念的な占有移転である(即時取得の要件たる占有取得としては認められない)。簡易の引渡しは意思表示のみによる。
問5民法(占有権)の指図による占有移転
指図による占有移転及び占有の態様等に関する推定に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.代理人によって占有をする場合において、本人がその代理人に対して以後第三者のためにその物を占有することを命じ、その第三者がこれを承諾したときは、その第三者は、占有権を取得する。
- イ.占有者は、所有の意思をもって、善意で、平穏に、かつ、公然と占有をするものと推定する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 184条のとおり → 正しい
民法第184条「その第三者がこれを承諾したときは、その第三者は、占有権を取得する」e-Gov原文
- イ.正しい
- 186条1項のとおり → 正しい
民法第186条「所有の意思をもって、善意で、平穏に、かつ、公然と占有をするものと推定する」e-Gov原文
ひっかけ指図による占有移転は代理人への指図+第三者の承諾で移転。占有者は『所有の意思・善意・平穏・公然』が推定される(184条・186条)。
解説代理人によって占有をする場合において、本人がその代理人に対して以後第三者のためにその物を占有することを命じ、その第三者がこれを承諾したときは、その第三者は、占有権を取得する(184条)。指図による占有移転を押さえる。
補足指図による占有移転は倉庫寄託物等の占有を現実の引渡しなしに移す方法である。占有者は所有の意思・善意・平穏・公然が推定され、争う者が反証責任を負う。
問6民法(占有権)の占有の態様等に関する推定
占有の態様等に関する推定及び指図による占有移転に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.占有者は、所有の意思をもって、善意で、平穏に、かつ、公然と占有をするものと推定する。
- イ.代理人によって占有をする場合において、本人がその代理人に対して以後第三者のためにその物を占有することを命じても、その第三者が承諾したときであっても、その第三者は占有権を取得しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 186条1項のとおり → 正しい
民法第186条「所有の意思をもって、善意で、平穏に、かつ、公然と占有をするものと推定する」e-Gov原文
- イ.誤り
- 第三者が承諾したとき占有権を取得する → 『占有権を取得しない』は誤り
民法第184条「その第三者がこれを承諾したときは、その第三者は、占有権を取得する」e-Gov原文
ひっかけ占有者は『所有の意思・善意・平穏・公然』が推定される。指図による占有移転は第三者の承諾で占有権を取得(186条・184条)。
解説占有者は、所有の意思をもって、善意で、平穏に、かつ、公然と占有をするものと推定する(186条1項)。占有の態様等に関する推定を押さえる。
補足占有者は所有の意思・善意・平穏・公然が推定される(無過失は推定されない点に注意)。指図による占有移転は第三者の承諾で成立する。
問7民法(占有権)の善意の占有者による果実の取得等
善意の占有者による果実の取得等及び悪意の占有者による果実の返還等に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.悪意の占有者は、果実を返還すれば足り、既に消費し、過失によって損傷し、又は収取を怠った果実の代価を償還する義務は負わない。
- イ.善意の占有者は、占有物から生ずる果実を取得する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 消費・損傷・収取を怠った果実の代価を償還する義務を負う → 『代価を償還する義務は負わない』は誤り
民法第190条「既に消費し、過失によって損傷し、又は収取を怠った果実の代価を償還する義務を負う」e-Gov原文
- イ.正しい
- 189条1項のとおり → 正しい
民法第189条「善意の占有者は、占有物から生ずる果実を取得する」e-Gov原文
ひっかけ善意の占有者は果実を『取得』。悪意の占有者は果実を返還し、消費・損傷・収取を怠った果実の『代価も償還』(190条・189条)。
解説善意の占有者は、占有物から生ずる果実を取得する(189条1項)。善意の占有者による果実の取得等を押さえる。
補足善意の占有者は果実を取得できるが、本権の訴えで敗訴すると訴え提起時から悪意占有者とみなされる。悪意占有者は果実の返還・代価償還義務を負う。
問8民法(占有権)の悪意の占有者による果実の返還等
悪意の占有者による果実の返還等及び善意の占有者による果実の取得に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.善意の占有者は、占有物から生ずる果実を取得することができず、これを返還しなければならない。
- イ.悪意の占有者は、果実を返還し、かつ、既に消費し、過失によって損傷し、又は収取を怠った果実の代価を償還する義務を負う。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 善意の占有者は果実を取得する → 『取得できず返還しなければならない』は誤り
民法第189条「善意の占有者は、占有物から生ずる果実を取得する」e-Gov原文
- イ.正しい
- 190条1項のとおり → 正しい
民法第190条「既に消費し、過失によって損傷し、又は収取を怠った果実の代価を償還する義務を負う」e-Gov原文
ひっかけ善意の占有者は果実を『取得』。悪意の占有者は果実を返還し、消費・損傷・収取を怠った果実の『代価も償還』(189条・190条)。
解説悪意の占有者は、果実を返還し、かつ、既に消費し、過失によって損傷し、又は収取を怠った果実の代価を償還する義務を負う(190条1項)。悪意の占有者による果実の返還等を押さえる。
補足悪意の占有者・強暴隠秘の占有者は果実を返還し、消費等した果実の代価も償還する。善意の占有者は果実を取得できる。
問9民法(占有権)の占有者による損害賠償
占有者による損害賠償及び占有者による費用の償還請求に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.占有者が占有物を返還する場合であっても、その物の保存のために支出した必要費を回復者から償還させることはできない。
- イ.占有物が占有者の責めに帰すべき事由によって滅失し、又は損傷したときは、その回復者に対し、悪意の占有者はその損害の全部の賠償をする義務を負い、善意の占有者はその滅失又は損傷によって現に利益を受けている限度において賠償をする義務を負う。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 必要費を回復者から償還させることができる → 『償還させることはできない』は誤り
民法第196条「その物の保存のために支出した金額その他の必要費を回復者から償還させることができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 191条のとおり → 正しい
民法第191条「善意の占有者はその滅失又は損傷によって現に利益を受けている限度において賠償をする義務を負う」e-Gov原文
ひっかけ占有者は返還時に『必要費』を償還請求可(果実を取得したときは通常の必要費は自己負担)。占有物の滅失損傷は悪意なら『全部』善意なら『現存利益』を賠償(196条・191条)。
解説占有物が占有者の責めに帰すべき事由によって滅失し、又は損傷したときは、その回復者に対し、悪意の占有者はその損害の全部の賠償をする義務を負い、善意の占有者はその滅失又は損傷によって現に利益を受けている限度において賠償をする義務を負う(191条)。占有者による損害賠償を押さえる。
補足占有物の滅失・損傷の賠償は悪意占有者は全部、善意占有者は現存利益の限度(ただし所有の意思のない占有者は善意でも全部)。占有者は必要費・有益費を償還請求できる。
問10民法(占有権)の占有者による費用の償還請求
占有者による費用の償還請求及び占有権の取得に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.占有者が占有物を返還する場合には、その物の保存のために支出した金額その他の必要費を回復者から償還させることができる。ただし、占有者が果実を取得したときは、通常の必要費は、占有者の負担に帰する。
- イ.占有権は、自己のためにする意思をもって物を所持することによって取得する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 196条1項のとおり → 正しい
民法第196条「その物の保存のために支出した金額その他の必要費を回復者から償還させることができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 180条のとおり → 正しい
民法第180条「自己のためにする意思をもって物を所持することによって取得する」e-Gov原文
ひっかけ占有者は返還時に『必要費』を償還請求可(果実取得時は通常の必要費は自己負担)。占有権は『自己のためにする意思+所持』で取得(196条・180条)。
解説占有者が占有物を返還する場合には、その物の保存のために支出した金額その他の必要費を回復者から償還させることができる。ただし、占有者が果実を取得したときは、通常の必要費は、占有者の負担に帰する(196条1項)。占有者による費用の償還請求を押さえる。
補足占有者は必要費(保存費)を償還請求できる(果実取得時は通常の必要費は自己負担)。有益費は価格の増加が現存する限り償還請求できる。
問11民法(占有権)の占有保持の訴え
占有保持の訴え及び占有保全の訴えに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.占有者がその占有を妨害されたときは、占有保持の訴えにより、その妨害の停止及び損害の賠償を請求することができる。
- イ.占有者がその占有を妨害されるおそれがあるときであっても、占有保全の訴えによりその妨害の予防を請求することはできない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 198条のとおり → 正しい
民法第198条「占有保持の訴えにより、その妨害の停止及び損害の賠償を請求することができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 妨害の予防又は損害賠償の担保を請求できる → 『予防を請求することはできない』は誤り
民法第199条「その妨害の予防又は損害賠償の担保を請求することができる」e-Gov原文
ひっかけ占有を『妨害された』ときは占有保持の訴え(妨害の停止+損害賠償)。『妨害されるおそれ』があるときは占有保全の訴え(予防又は担保)(198条・199条)。
解説占有者がその占有を妨害されたときは、占有保持の訴えにより、その妨害の停止及び損害の賠償を請求することができる(198条)。占有保持の訴えを押さえる。
補足占有訴権には占有保持(妨害された)・占有保全(妨害のおそれ)・占有回収(奪われた)の3種がある。占有保持は妨害の停止+損害賠償を請求する。
問12民法(占有権)の占有保全の訴え
占有保全の訴え及び占有保持の訴えに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.占有者がその占有を妨害されたときであっても、占有保持の訴えによりその妨害の停止を請求することはできない。
- イ.占有者がその占有を妨害されるおそれがあるときは、占有保全の訴えにより、その妨害の予防又は損害賠償の担保を請求することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 妨害の停止及び損害の賠償を請求できる → 『妨害の停止を請求することはできない』は誤り
民法第198条「占有保持の訴えにより、その妨害の停止及び損害の賠償を請求することができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 199条のとおり → 正しい
民法第199条「その妨害の予防又は損害賠償の担保を請求することができる」e-Gov原文
ひっかけ占有を『妨害された』ときは占有保持の訴え(妨害の停止+損害賠償)。『妨害されるおそれ』があるときは占有保全の訴え(予防又は担保)(198条・199条)。
解説占有者がその占有を妨害されるおそれがあるときは、占有保全の訴えにより、その妨害の予防又は損害賠償の担保を請求することができる(199条)。占有保全の訴えを押さえる。
補足占有保全の訴えは妨害の予防又は損害賠償の担保を請求する。妨害された場合は占有保持、奪われた場合は占有回収の訴えによる。
問13民法(占有権)の占有回収の訴え
占有回収の訴え及び代理占有に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.占有者がその占有を奪われたときであっても、占有回収の訴えにより、その物の返還を請求することはできない。
- イ.占有権は、代理人によって取得することはできない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- その物の返還及び損害の賠償を請求できる → 『返還を請求することはできない』は誤り
民法第200条「占有回収の訴えにより、その物の返還及び損害の賠償を請求することができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 代理人によって取得することができる → 『取得することはできない』は誤り
民法第181条「占有権は、代理人によって取得することができる」e-Gov原文
ひっかけ占有を『奪われた』ときは占有回収の訴え(返還+損害賠償)。占有権は『代理人によって』も取得できる(200条・181条)。
解説占有者がその占有を奪われたときは、占有回収の訴えにより、その物の返還及び損害の賠償を請求することができる(200条1項)。占有回収の訴えを押さえる。
補足占有回収の訴えは占有を奪われた場合に返還+損害賠償を請求する(侵奪者の善意の特定承継人には提起できない)。占有権は代理人を通じても取得できる。
問14民法(占有権)の占有の訴えの提起期間
占有の訴えの提起期間及び善意の占有者による果実の取得に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.占有保持の訴えは、妨害が消滅した後であればいつでも提起することができる。
- イ.善意の占有者であっても、占有物から生ずる果実を取得することはできない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 妨害の存する間又は消滅後一年以内に提起する → 『消滅後いつでも提起できる』は誤り
民法第201条「占有保持の訴えは、妨害の存する間又はその消滅した後一年以内に提起しなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 善意の占有者は果実を取得する → 『取得することはできない』は誤り
民法第189条「善意の占有者は、占有物から生ずる果実を取得する」e-Gov原文
ひっかけ占有保持の訴えは妨害の存する間又は消滅後『一年以内』に提起。善意の占有者は果実を『取得』(201条・189条)。
解説占有保持の訴えは、妨害の存する間又はその消滅した後一年以内に提起しなければならない(201条1項)。占有の訴えの提起期間を押さえる。
補足占有保持の訴えは妨害の存する間又は消滅後1年以内、占有回収の訴えは占有を奪われた時から1年以内に提起する。善意の占有者は果実を取得できる。
問15民法(占有権)の本権の訴えとの関係
本権の訴えとの関係及び占有の態様等に関する推定に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.占有の訴えは本権の訴えを妨げ、占有の訴えと本権の訴えを同時に提起することはできない。
- イ.占有者は、所有の意思、善意、平穏及び公然の占有をするものとは推定されず、これらは占有者自身が立証しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 占有の訴えは本権の訴えを妨げない → 『本権の訴えを妨げ同時に提起できない』は誤り
民法第202条「占有の訴えは本権の訴えを妨げず、また、本権の訴えは占有の訴えを妨げない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 所有の意思善意平穏公然が推定される → 『推定されず占有者が立証する』は誤り
民法第186条「所有の意思をもって、善意で、平穏に、かつ、公然と占有をするものと推定する」e-Gov原文
ひっかけ占有の訴えと本権の訴えは『互いに妨げない』(併存)。占有者は『所有の意思・善意・平穏・公然』が推定される(202条・186条)。
解説占有の訴えは本権の訴えを妨げず、また、本権の訴えは占有の訴えを妨げない(202条1項)。本権の訴えとの関係を押さえる。
補足占有の訴えと本権(所有権等)の訴えは併存し互いに妨げない(占有の訴えでは本権に関する理由で裁判できない)。占有者は所有の意思等が推定される。