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民法・第21

民法(寄託・相殺:成立・保管義務・返還・混合寄託・消費寄託・相殺⑱)の問題(15問)

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この章で確認する論点

21章では、民法を中心に15問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

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この章で扱う条文

収録問題の解説が根拠として引用している条文の一覧です。リンク先はe-Gov法令検索の原文(解説内では該当箇所を逐語引用しています)。

民法507条508条657条657条の2658条659条660条661条662条663条664条664条の2665条665条の2666条

問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov逐語照合済み2026年7月時点の法令に準拠
1民法(寄託等)の寄託

民法の寄託に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 寄託は、当事者の一方がある物を保管することを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。
  • 無報酬の受寄者は、自己の財産に対するのと同一の注意をもって、寄託物を保管する義務を負う。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
657条のとおり → 正しい

民法第657条相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずるe-Gov原文

正しい
659条のとおり → 正しい

民法第659条自己の財産に対するのと同一の注意をもって、寄託物を保管する義務を負うe-Gov原文

ひっかけ寄託は『委託+承諾』で成立(諾成契約)。無報酬の受寄者は『自己の財産と同一の注意』で足りる(657条・659条)。

解説寄託は、当事者の一方がある物を保管することを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる(657条)。寄託を押さえる。

補足寄託は諾成契約である。無報酬の受寄者は自己の財産と同一の注意で足りるが、有償の受寄者は善管注意義務を負う。

2民法(寄託等)の寄託物受取り前の寄託者による寄託の解除等

寄託物受取り前の寄託者による寄託の解除等及び寄託に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 寄託者は、受寄者が寄託物を受け取るまで、契約の解除をすることができる。この場合において、受寄者は、その契約の解除によって損害を受けたときは、寄託者に対し、その賠償を請求することができる。
  • 寄託は、相手方の承諾がなくても、物の引渡しがあれば効力を生ずる要物契約である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
657条の2第1項のとおり → 正しい

民法第657条の2寄託者は、受寄者が寄託物を受け取るまで、契約の解除をすることができるe-Gov原文

誤り
相手方の承諾によって効力を生ずる(諾成契約) → 『引渡しがあれば効力を生ずる要物契約』は誤り

民法第657条相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずるe-Gov原文

ひっかけ寄託者は受寄者が受け取るまで『解除』可(受寄者は損害賠償請求可)。寄託は『諾成契約』(改正で要物から諾成に)(657条の2・657条)。

解説寄託者は、受寄者が寄託物を受け取るまで、契約の解除をすることができる。この場合において、受寄者は、その契約の解除によって損害を受けたときは、寄託者に対し、その賠償を請求することができる(657条の2第1項)。寄託物受取り前の寄託者による寄託の解除等を押さえる。

補足寄託者は引渡し前に解除できるが、受寄者は損害賠償を請求できる。寄託は諾成契約である(改正前は要物契約)。

3民法(寄託等)の寄託物の使用及び第三者による保管

寄託物の使用及び第三者による保管並びに受寄者の通知義務等に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 受寄者は、寄託者の承諾を得なければ、寄託物を使用することができない。
  • 寄託物について権利を主張する第三者が受寄者に対して訴えを提起し、又は差押え等をしたときは、受寄者は、遅滞なくその事実を寄託者に通知しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
658条1項のとおり → 正しい

民法第658条寄託者の承諾を得なければ、寄託物を使用することができないe-Gov原文

正しい
660条1項のとおり → 正しい

民法第660条受寄者は、遅滞なくその事実を寄託者に通知しなければならないe-Gov原文

ひっかけ受寄者は寄託者の『承諾なく寄託物を使用できない』(第三者保管も許諾等が必要)。第三者が権利主張の訴え・差押え等をしたら『遅滞なく通知』(658条・660条)。

解説受寄者は、寄託者の承諾を得なければ、寄託物を使用することができない(658条1項)。寄託物の使用及び第三者による保管を押さえる。

補足受寄者は寄託者の承諾なく寄託物を使用・再寄託できない。第三者が寄託物について訴え・差押え等をしたときは遅滞なく寄託者に通知する。

4民法(寄託等)の無報酬の受寄者の注意義務

無報酬の受寄者の注意義務及び寄託物受取り前の解除に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 無報酬の受寄者は、自己の財産に対するのと同一の注意をもって、寄託物を保管する義務を負う。
  • 寄託者は、受寄者が寄託物を受け取るまでであっても、契約を解除することができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
659条のとおり → 正しい

民法第659条自己の財産に対するのと同一の注意をもって、寄託物を保管する義務を負うe-Gov原文

誤り
受け取るまで解除できる → 『解除することができない』は誤り

民法第657条の2寄託者は、受寄者が寄託物を受け取るまで、契約の解除をすることができるe-Gov原文

ひっかけ無報酬の受寄者は『自己の財産と同一の注意』で足りる(有償は善管注意)。寄託者は受寄者が受け取るまで『解除』可(659条・657条の2)。

解説無報酬の受寄者は、自己の財産に対するのと同一の注意をもって、寄託物を保管する義務を負う(659条)。無報酬の受寄者の注意義務を押さえる。

補足無償の受寄者は自己の財産と同一の注意で足りる(善管注意義務より軽い)。寄託者は引渡し前に解除できる。

5民法(寄託等)の受寄者の通知義務等

受寄者の通知義務等及び寄託者による損害賠償に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 寄託物について権利を主張する第三者が受寄者に対して訴えを提起し、又は差押え等をしたときは、受寄者は、遅滞なくその事実を寄託者に通知しなければならない。
  • 寄託者は、寄託物の性質又は瑕疵によって生じた損害を受寄者に賠償しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
660条1項のとおり → 正しい

民法第660条受寄者は、遅滞なくその事実を寄託者に通知しなければならないe-Gov原文

正しい
661条のとおり → 正しい

民法第661条寄託物の性質又は瑕疵によって生じた損害を受寄者に賠償しなければならないe-Gov原文

ひっかけ第三者が権利主張の訴え・差押え等をしたら受寄者は『遅滞なく通知』。寄託者は寄託物の性質・瑕疵による損害を『受寄者に賠償』(661条・660条)。

解説寄託者は、寄託物の性質又は瑕疵によって生じた損害を受寄者に賠償しなければならない。ただし、寄託者が過失なくその性質若しくは瑕疵を知らなかったとき、又は受寄者がこれを知っていたときは、この限りでない(661条)。受寄者の通知義務等を押さえる。

補足受寄者は第三者の権利主張を寄託者に通知する。寄託者は寄託物の性質・瑕疵による損害を賠償する(寄託者が無過失で知らなかった等の場合を除く)。

6民法(寄託等)の寄託者による損害賠償

寄託者による損害賠償及び受寄者の通知義務等に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 寄託者は、寄託物の性質又は瑕疵によって生じた損害を受寄者に賠償しなければならない。
  • 寄託物について権利を主張する第三者が受寄者に対して訴えを提起し、又は差押え等をしたときであっても、受寄者はその事実を寄託者に通知する必要はない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
661条のとおり → 正しい

民法第661条寄託物の性質又は瑕疵によって生じた損害を受寄者に賠償しなければならないe-Gov原文

誤り
遅滞なく寄託者に通知すべき → 『通知する必要はない』は誤り

民法第660条受寄者は、遅滞なくその事実を寄託者に通知しなければならないe-Gov原文

ひっかけ寄託者は寄託物の性質・瑕疵による損害を『受寄者に賠償』。第三者の訴え・差押え等は受寄者が『遅滞なく通知』(661条・660条)。

解説寄託者は、寄託物の性質又は瑕疵によって生じた損害を受寄者に賠償しなければならない(661条)。寄託者による損害賠償を押さえる。

補足寄託者は寄託物の性質・瑕疵による損害を賠償する(無過失で知らなかった等を除く)。受寄者は第三者の権利主張を通知する。

7民法(寄託等)の寄託者による返還請求等

寄託者による返還請求等及び寄託者による損害賠償に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 寄託者は、寄託物の性質又は瑕疵によって生じた損害を受寄者に賠償する義務を負うことはない。
  • 当事者が寄託物の返還の時期を定めたときであっても、寄託者は、いつでもその返還を請求することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
寄託物の性質瑕疵による損害を賠償すべき → 『賠償する義務を負うことはない』は誤り

民法第661条寄託物の性質又は瑕疵によって生じた損害を受寄者に賠償しなければならないe-Gov原文

正しい
662条1項のとおり → 正しい

民法第662条寄託者は、いつでもその返還を請求することができるe-Gov原文

ひっかけ寄託者は寄託物の性質・瑕疵による損害を『賠償』。寄託者は返還時期を定めても『いつでも返還請求』可(661条・662条)。

解説当事者が寄託物の返還の時期を定めたときであっても、寄託者は、いつでもその返還を請求することができる(662条1項)。寄託者による返還請求等を押さえる。

補足寄託者は返還時期を定めてもいつでも返還を請求できる(受寄者は期限前返還請求による損害を賠償請求できる)。寄託者は寄託物の性質・瑕疵による損害を賠償する。

8民法(寄託等)の寄託物の返還の時期

寄託物の返還の時期及び混合寄託に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 複数の者が寄託した物の種類及び品質が同一である場合には、受寄者は、各寄託者の承諾を得なくても、これらを混合して保管することができる。
  • 当事者が寄託物の返還の時期を定めなかったときは、受寄者は、いつでもその返還をすることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
各寄託者の承諾を得たときに限り混合保管できる → 『承諾を得なくても混合して保管できる』は誤り

民法第665条の2各寄託者の承諾を得たときに限り、これらを混合して保管することができるe-Gov原文

正しい
663条1項のとおり → 正しい

民法第663条当事者が寄託物の返還の時期を定めなかったときは、受寄者は、いつでもその返還をすることができるe-Gov原文

ひっかけ混合寄託は『各寄託者の承諾』が必要。返還時期を定めなければ受寄者は『いつでも返還』可(665条の2・663条)。

解説当事者が寄託物の返還の時期を定めなかったときは、受寄者は、いつでもその返還をすることができる(663条1項)。寄託物の返還の時期を押さえる。

補足返還時期を定めなければ受寄者はいつでも返還でき、定めがあるときはやむを得ない事由がなければ期限前に返還できない。混合寄託には各寄託者の承諾が必要である。

9民法(寄託等)の寄託物の返還の場所

寄託物の返還の場所及び寄託物の返還の時期に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 寄託物の返還の時期の定めがあるときであっても、受寄者は、その期限前にいつでも返還をすることができる。
  • 寄託物の返還は、その保管をすべき場所でしなければならない。ただし、受寄者が正当な事由によってその物を保管する場所を変更したときは、その現在の場所で返還をすることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
やむを得ない事由がなければ期限前に返還できない → 『期限前にいつでも返還できる』は誤り

民法第663条受寄者は、やむを得ない事由がなければ、その期限前に返還をすることができないe-Gov原文

正しい
664条のとおり → 正しい

民法第664条寄託物の返還は、その保管をすべき場所でしなければならないe-Gov原文

ひっかけ返還時期の定めがあれば受寄者はやむを得ない事由がなければ『期限前に返還できない』。返還は『保管をすべき場所』で(664条・663条)。

解説寄託物の返還は、その保管をすべき場所でしなければならない。ただし、受寄者が正当な事由によってその物を保管する場所を変更したときは、その現在の場所で返還をすることができる(664条)。寄託物の返還の場所を押さえる。

補足寄託物は保管をすべき場所で返還する(正当事由による保管場所変更時はその現在地)。返還時期の定めがあれば受寄者はやむを得ない事由がなければ期限前に返還できない。

10民法(寄託等)の寄託の損害賠償及び費用の償還の請求権についての期間の制限

寄託の損害賠償及び費用の償還の請求権の期間制限並びに寄託に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 寄託物の一部滅失又は損傷によって生じた損害の賠償及び受寄者が支出した費用の償還は、寄託者が返還を受けた時から一年以内に請求しなければならない。
  • 寄託は、当事者の一方がある物を保管することを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
664条の2第1項のとおり → 正しい

民法第664条の2寄託者が返還を受けた時から一年以内に請求しなければならないe-Gov原文

正しい
657条のとおり → 正しい

民法第657条相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずるe-Gov原文

ひっかけ寄託物の滅失損傷の損害賠償・費用償還は『返還を受けた時から一年以内』。寄託は『委託+承諾』で成立(664条の2・657条)。

解説寄託物の一部滅失又は損傷によって生じた損害の賠償及び受寄者が支出した費用の償還は、寄託者が返還を受けた時から一年以内に請求しなければならない(664条の2第1項)。寄託の損害賠償及び費用の償還の請求権についての期間の制限を押さえる。

補足寄託物の滅失損傷の損害賠償・費用償還は返還時から一年以内に請求する(損害賠償請求権は返還時から一年間は時効が完成しない)。寄託は諾成契約である。

11民法(寄託等)の寄託への委任の規定の準用

寄託への委任の規定の準用及び寄託者による返還請求に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 委任に関する第六百四十六条から第六百四十八条まで、第六百四十九条並びに第六百五十条第一項及び第二項の規定は、寄託について準用する。
  • 当事者が寄託物の返還の時期を定めたときは、寄託者は、その時期の前に返還を請求することができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
665条のとおり → 正しい

民法第665条第六百四十六条から第六百四十八条まで、第六百四十九条並びに第六百五十条第一項及び第二項の規定は、寄託について準用するe-Gov原文

誤り
寄託者はいつでも返還を請求できる → 『時期の前に返還を請求できない』は誤り

民法第662条寄託者は、いつでもその返還を請求することができるe-Gov原文

ひっかけ寄託には委任の『受取物引渡し・報酬・費用前払償還』等が準用される。寄託者は返還時期を定めても『いつでも返還請求』可(665条・662条)。

解説第六百四十六条から第六百四十八条まで、第六百四十九条並びに第六百五十条第一項及び第二項の規定は、寄託について準用する(665条)。寄託への委任の規定の準用を押さえる。

補足寄託には委任の受取物引渡義務・報酬・費用前払・費用償還等の規定が準用される。寄託者は返還時期を定めてもいつでも返還を請求できる。

12民法(寄託等)の混合寄託

混合寄託及び寄託の損害賠償等の期間制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 寄託物の一部滅失又は損傷によって生じた損害の賠償及び受寄者が支出した費用の償還は、寄託者が返還を受けた時から五年以内に請求すれば足りる。
  • 複数の者が寄託した物の種類及び品質が同一である場合には、受寄者は、各寄託者の承諾を得たときに限り、これらを混合して保管することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
返還を受けた時から一年以内に請求すべき → 『五年以内で足りる』は誤り

民法第664条の2寄託者が返還を受けた時から一年以内に請求しなければならないe-Gov原文

正しい
665条の2第1項のとおり → 正しい

民法第665条の2各寄託者の承諾を得たときに限り、これらを混合して保管することができるe-Gov原文

ひっかけ寄託物の滅失損傷の損害賠償等は『返還を受けた時から一年以内』(五年ではない)。混合寄託は『各寄託者の承諾』が必要(664条の2・665条の2)。

解説複数の者が寄託した物の種類及び品質が同一である場合には、受寄者は、各寄託者の承諾を得たときに限り、これらを混合して保管することができる(665条の2第1項)。混合寄託を押さえる。

補足混合寄託は各寄託者の承諾があれば同種同品質の物を混合保管でき、寄託者は寄託した数量と同じ数量の返還を請求できる。損害賠償等は返還時から一年以内に請求する。

13民法(寄託等)の消費寄託

消費寄託及び寄託に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 受寄者が契約により寄託物を消費することができる場合であっても、受寄者は、寄託された物と種類、品質及び数量の同じ物をもって返還する必要はない。
  • 寄託は、当事者の一方がある物を保管することを相手方に委託するだけで、相手方の承諾がなくてもその効力を生ずる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
同じ物をもって返還すべき → 『返還する必要はない』は誤り

民法第666条寄託された物と種類、品質及び数量の同じ物をもって返還しなければならないe-Gov原文

誤り
相手方の承諾によって効力を生ずる → 『承諾がなくても効力を生ずる』は誤り

民法第657条相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずるe-Gov原文

ひっかけ消費寄託は受寄者が寄託物を消費でき、『同種同品質同数量の物で返還』(預金等)。寄託は『承諾』で成立(666条・657条)。

解説受寄者が契約により寄託物を消費することができる場合には、受寄者は、寄託された物と種類、品質及び数量の同じ物をもって返還しなければならない(666条1項)。消費寄託を押さえる。

補足消費寄託(預金等)では受寄者が寄託物を消費でき、同種同品質同数量の物を返還する(金銭の消費寄託には消費貸借の一部規定が準用される)。寄託は諾成契約である。

14民法(寄託等)の履行地の異なる債務の相殺

履行地の異なる債務の相殺及び無報酬の受寄者の注意義務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 相殺は、双方の債務の履行地が異なるときは、することができない。
  • 無報酬の受寄者は、善良な管理者の注意をもって、寄託物を保管する義務を負う。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
履行地が異なってもできる → 『できない』は誤り

民法第507条相殺は、双方の債務の履行地が異なるときであっても、することができるe-Gov原文

誤り
無報酬の受寄者は自己の財産と同一の注意で足りる → 『善良な管理者の注意をもって保管する義務を負う』は誤り

民法第659条自己の財産に対するのと同一の注意をもって、寄託物を保管する義務を負うe-Gov原文

ひっかけ履行地が異なっても相殺は『できる』(損害賠償を要する)。無報酬の受寄者は『自己の財産と同一の注意』で足りる(善管注意ではない)(507条・659条)。

解説相殺は、双方の債務の履行地が異なるときであっても、することができる。この場合において、相殺をする当事者は、相手方に対し、これによって生じた損害を賠償しなければならない(507条)。履行地の異なる債務の相殺を押さえる。

補足履行地が異なる債務も相殺できる(損害賠償を要する)。無報酬の受寄者は自己の財産と同一の注意で足りる(有償は善管注意義務)。

15民法(寄託等)の時効により消滅した債権を自働債権とする相殺

時効により消滅した債権を自働債権とする相殺及び寄託物の使用に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 時効によって消滅した債権は、その消滅以前に相殺に適するようになっていた場合であっても、これを自働債権として相殺することはできない。
  • 受寄者は、寄託者の承諾を得なくても、寄託物を使用することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
消滅以前に相殺適状なら相殺できる → 『相殺することはできない』は誤り

民法第508条その債権者は、相殺をすることができるe-Gov原文

誤り
寄託者の承諾を得なければ寄託物を使用できない → 『承諾を得なくても使用できる』は誤り

民法第658条寄託者の承諾を得なければ、寄託物を使用することができないe-Gov原文

ひっかけ消滅前に相殺適状にあった時効消滅債権は『自働債権として相殺』可。受寄者は寄託者の『承諾なく寄託物を使用できない』(508条・658条)。

解説時効によって消滅した債権がその消滅以前に相殺に適するようになっていた場合には、その債権者は、相殺をすることができる(508条)。時効により消滅した債権を自働債権とする相殺を押さえる。

補足時効消滅前に相殺適状にあった債権は消滅後も自働債権として相殺できる(相殺への期待を保護)。受寄者は寄託者の承諾なく寄託物を使用できない。

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