ホームマンション管理士・管理業務主任者章別対策>第9
民法・第9

民法(物権変動・共有・所有権の取得⑤)の問題(15問)

この章を解く(15問)→

この章で確認する論点

9章では、民法上の物権の設定及び移転・不動産に関する物権の変動の対抗要件・民法上の動産に関する物権の譲渡の対抗要件・民法上の占有物について行使する権利の適法の推定・民法上の即時取得を中心に15問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

民法を他資格と横断して確認する場合は、民法を学べる資格と無料問題も使えます。

問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov逐語照合済み2026年7月時点の法令に準拠
1民法上の物権の設定及び移転

物権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 物権の設定及び移転は、当事者の意思表示のみによって、その効力を生ずる。
  • 共有に関する民法の規定は、法令に特別の定めがある場合を除き、数人で所有権以外の財産権を有する場合について準用する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
176条のとおり → 正しい

民法第176条物権の設定及び移転は、当事者の意思表示のみによって、その効力を生ずるe-Gov原文

正しい
264条のとおり → 正しい

民法第264条数人で所有権以外の財産権を有する場合について準用するe-Gov原文

ひっかけ物権変動は『意思表示のみ』で効力を生ずる(意思主義。登記・引渡しは対抗要件)。共有の規定は『準共有』にも準用(176条・264条)。

解説物権の設定及び移転は、当事者の意思表示のみによって、その効力を生ずる(176条、意思主義)。物権の設定及び移転を押さえる。

補足物権変動は当事者の意思表示のみで生じ(意思主義)、登記・引渡しはあくまで第三者への対抗要件である。マンションの敷地利用権・区分所有権の移転も意思表示で効力を生じる。

2不動産に関する物権の変動の対抗要件

不動産に関する物権の変動の対抗要件及び持分の放棄に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 不動産に関する物権の得喪及び変更は、登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。
  • 共有者の一人がその持分を放棄したとき、又は死亡して相続人がないときは、その持分は、国庫に帰属する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
177条のとおり → 正しい

民法第177条その登記をしなければ、第三者に対抗することができないe-Gov原文

誤り
他の共有者に帰属する → 『国庫に帰属する』は誤り

民法第255条その持分は、他の共有者に帰属するe-Gov原文

ひっかけ不動産物権変動は『登記』しなければ第三者に対抗できない。共有持分の放棄・相続人なき死亡では持分は『他の共有者』に帰属(国庫ではない)(177条・255条)。

解説不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない(177条)。不動産に関する物権の変動の対抗要件を押さえる。

補足不動産物権変動は登記が対抗要件である。共有持分の放棄・相続人なき死亡の場合、持分は国庫でなく他の共有者に帰属する点が特徴的である(単独所有の相続人なき死亡は国庫帰属と異なる)。

3民法上の動産に関する物権の譲渡の対抗要件

動産に関する物権の譲渡の対抗要件及び共有物に関する証書に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 動産に関する物権の譲渡は、その動産の引渡しがなければ、第三者に対抗することができない。
  • 共有物の分割が完了したときは、各分割者は、その取得した物に関する証書を保存しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
178条のとおり → 正しい

民法第178条その動産の引渡しがなければ、第三者に対抗することができないe-Gov原文

正しい
262条1項のとおり → 正しい

民法第262条各分割者は、その取得した物に関する証書を保存しなければならないe-Gov原文

ひっかけ動産物権の譲渡は『引渡し』が対抗要件(不動産は登記)。共有物分割完了後、各分割者は取得物の証書を『保存』(178条・262条)。

解説動産に関する物権の譲渡は、その動産の引渡しがなければ、第三者に対抗することができない(178条)。動産に関する物権の譲渡の対抗要件を押さえる。

補足動産物権変動の対抗要件は引渡し(占有移転)で、不動産の登記に対応する。引渡しには現実の引渡しのほか簡易の引渡し・占有改定・指図による占有移転がある。

4民法上の占有物について行使する権利の適法の推定

占有物について行使する権利の適法の推定及び準共有に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 占有者が占有物について行使する権利は、適法に有するものと推定する。
  • 数人で所有権以外の財産権を有する場合については、法令に特別の定めがあるときを除き、共有に関する民法の規定は準用されない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
188条のとおり → 正しい

民法第188条占有者が占有物について行使する権利は、適法に有するものと推定するe-Gov原文

誤り
共有の規定を準用する → 『準用されない』は誤り

民法第264条数人で所有権以外の財産権を有する場合について準用するe-Gov原文

ひっかけ占有者が占有物について行使する権利は『適法に有するものと推定』。所有権以外の財産権の共有(準共有)にも共有の規定を『準用』(188条・264条)。

解説占有者が占有物について行使する権利は、適法に有するものと推定する(188条)。占有物について行使する権利の適法の推定を押さえる。

補足占有には権利の適法性を推定する効力があり、占有者は本権を証明せずに保護される。敷地利用権等の所有権以外の財産権を数人で有する場合は準共有として共有の規定が準用される。

5民法上の即時取得

即時取得及び分割における共有者の担保責任に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得する。
  • 各共有者は、他の共有者が分割によって取得した物について、売主と同じく、その持分に応じて担保の責任を負う。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
192条のとおり → 正しい

民法第192条善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得するe-Gov原文

正しい
261条のとおり → 正しい

民法第261条売主と同じく、その持分に応じて担保の責任を負うe-Gov原文

ひっかけ即時取得は『取引行為・平穏公然・善意無過失』で動産の権利を即時取得。共有物分割では各共有者が『売主と同じ担保責任』(192条・261条)。

解説取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得する(192条、即時取得)。民法上の即時取得を押さえる。

補足即時取得(善意取得)は動産取引の安全を保護する制度で、無権利者からの取得でも所有権を取得しうる。不動産には即時取得は適用されない。

6民法上の無主物の帰属

無主物の帰属及び不動産の付合に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 所有者のない動産は、所有の意思をもって占有することによって、その所有権を取得することができ、所有者のない不動産は、国庫に帰属する。
  • 不動産の所有者は、その不動産に従として付合した物であつても、その所有権を取得することはない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
239条のとおり → 正しい

民法第239条所有者のない動産は、所有の意思をもって占有することによって、その所有権を取得するe-Gov原文

誤り
付合物の所有権を取得する → 『取得することはない』は誤り

民法第242条その不動産に従として付合した物の所有権を取得するe-Gov原文

ひっかけ無主の『動産』は先占で取得、無主の『不動産』は国庫帰属。不動産に従として付合した物は不動産の所有者が『取得』(239条・242条)。

解説所有者のない動産は、所有の意思をもって占有することによって、その所有権を取得する(無主物先占)。所有者のない不動産は、国庫に帰属する(239条)。民法上の無主物の帰属を押さえる。

補足無主物先占は動産のみで、無主の不動産は国庫に帰属する。付合により不動産の所有者は付合物の所有権を取得するが、権原により附属させた他人の権利は妨げられない。

7民法上の不動産の付合

不動産の付合に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 不動産の所有者は、その不動産に従として付合した物の所有権を取得することはなく、当該付合した物は付合させた者の所有にとどまる。
  • 不動産の所有者は、その不動産に従として付合した物の所有権を取得する。ただし、権原によってその物を附属させた他人の権利を妨げない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
不動産の所有者が付合物の所有権を取得する → 『付合させた者の所有にとどまる』は誤り

民法第242条その不動産に従として付合した物の所有権を取得するe-Gov原文

正しい
242条のとおり → 正しい

民法第242条その不動産に従として付合した物の所有権を取得するe-Gov原文

ひっかけ不動産に従として付合した物は、不動産の所有者が所有権を『取得』(ただし権原による附属者の権利は妨げない)(242条)。

解説不動産の所有者は、その不動産に従として付合した物の所有権を取得する。ただし、権原によってその物を附属させた他人の権利を妨げない(242条)。民法上の不動産の付合を押さえる。

補足建物への増改築部分等が付合すると建物所有者が所有権を取得する。ただし賃借人が権原に基づいて附属させた物(造作等)は付合せず賃借人の権利が残ることがある。

8民法上の動産の付合

動産の付合に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 所有者を異にする数個の動産が、付合により、損傷しなければ分離することができなくなつたときは、その合成物は各動産の所有者の共有となり、主たる動産の所有者に帰属することはない。
  • 所有者を異にする数個の動産が、付合により、損傷しなければ分離することができなくなつたときは、その合成物の所有権は、主たる動産の所有者に帰属する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
主たる動産の所有者に帰属する → 『共有となり帰属することはない』は誤り

民法第243条その合成物の所有権は、主たる動産の所有者に帰属するe-Gov原文

正しい
243条のとおり → 正しい

民法第243条その合成物の所有権は、主たる動産の所有者に帰属するe-Gov原文

ひっかけ分離困難な動産の付合は、主従があれば『主たる動産の所有者』に帰属(主従の区別ができないときは価格の割合で共有=244条)(243条)。

解説所有者を異にする数個の動産が、付合により、損傷しなければ分離することができなくなったときは、その合成物の所有権は、主たる動産の所有者に帰属する。分離するのに過分の費用を要するときも同様である(243条)。民法上の動産の付合を押さえる。

補足動産の付合は、主従の区別があれば主たる動産の所有者に帰属し、主従の区別ができないときは付合の時の価格の割合で共有となる(244条)。

9民法上の加工

加工に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 他人の動産に工作を加えた者があるときは、工作によって生じた価格の多寡にかかわらず、常に加工者がその加工物の所有権を取得する。
  • 他人の動産に工作を加えた者があるときは、その加工物の所有権は原則として材料の所有者に帰属するが、工作によって生じた価格が材料の価格を著しく超えるときは、加工者がその加工物の所有権を取得する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
原則材料の所有者に帰属 → 『常に加工者が取得する』は誤り

民法第246条その加工物の所有権は、材料の所有者に帰属するe-Gov原文

正しい
246条1項のとおり → 正しい

民法第246条その加工物の所有権は、材料の所有者に帰属するe-Gov原文

ひっかけ加工物の所有権は『原則材料の所有者』に帰属。工作による価格が材料の価格を『著しく超える』ときのみ加工者が取得(246条)。

解説他人の動産に工作を加えた者があるときは、その加工物の所有権は、材料の所有者に帰属する。ただし、工作によって生じた価格が材料の価格を著しく超えるときは、加工者がその加工物の所有権を取得する(246条1項)。民法上の加工を押さえる。

補足加工は原則として材料の所有者が加工物を取得し、工作の価値が材料を著しく上回る場合のみ加工者が取得する例外がある。付合・混和とともに添付として扱われる。

10共有物についての債権

共有物についての債権及び物権の設定移転に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 共有者の一人が共有物について他の共有者に対して有する債権は、その特定承継人に対しても行使することができる。
  • 物権の設定及び移転は、当事者の意思表示のみによって、その効力を生ずる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
254条のとおり → 正しい

民法第254条その特定承継人に対しても行使することができるe-Gov原文

正しい
176条のとおり → 正しい

民法第176条物権の設定及び移転は、当事者の意思表示のみによって、その効力を生ずるe-Gov原文

ひっかけ共有物について共有者の一人が他の共有者に対して有する債権は、持分の『特定承継人』にも行使できる(254条)。

解説共有者の一人が共有物について他の共有者に対して有する債権は、その特定承継人に対しても行使することができる(254条)。共有物についての債権を押さえる。

補足共有物の管理費用等の立替債権は、持分を譲り受けた特定承継人にも行使できる。マンションの管理費の承継(区分所有法8条)と類似の趣旨である。

11民法上の持分の放棄及び共有者の死亡

持分の放棄及び共有者の死亡並びに共有物についての債権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 共有者の一人が、その持分を放棄したとき、又は死亡して相続人がないときは、その持分は、他の共有者に帰属する。
  • 共有者の一人が共有物について他の共有者に対して有する債権は、その特定承継人に対しては行使することができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
255条のとおり → 正しい

民法第255条その持分は、他の共有者に帰属するe-Gov原文

誤り
特定承継人に対しても行使できる → 『行使することができない』は誤り

民法第254条その特定承継人に対しても行使することができるe-Gov原文

ひっかけ共有持分の放棄・相続人なき死亡では持分は『他の共有者』に帰属。共有物についての債権は特定承継人にも『行使可』(255条・254条)。

解説共有者の一人が、その持分を放棄したとき、又は死亡して相続人がないときは、その持分は、他の共有者に帰属する(255条)。持分の放棄及び共有者の死亡を押さえる。

補足共有持分は放棄・相続人なき死亡で他の共有者に帰属し、国庫には帰属しない(単独所有の相続人なき死亡は国庫帰属となるのと対照的である)。

12共有に関する債権の弁済

共有に関する債権の弁済に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 共有者の一人が他の共有者に対して共有に関する債権を有するときであつても、分割に際し、債務者に帰属すべき共有物の部分をもつてその弁済に充てることはできない。
  • 共有者の一人が他の共有者に対して共有に関する債権を有するときは、分割に際し、債務者に帰属すべき共有物の部分をもつて、その弁済に充てることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
弁済に充てることができる → 『充てることはできない』は誤り

民法第259条その弁済に充てることができるe-Gov原文

正しい
259条1項のとおり → 正しい

民法第259条その弁済に充てることができるe-Gov原文

ひっかけ共有に関する債権は、分割に際し『債務者に帰属すべき共有物の部分』をもってその弁済に充てられる(259条)。

解説共有者の一人が他の共有者に対して共有に関する債権を有するときは、分割に際し、債務者に帰属すべき共有物の部分をもって、その弁済に充てることができる(259条1項)。共有に関する債権の弁済を押さえる。

補足共有に関する債権(管理費用の立替え等)は、遺産分割ならぬ共有物分割の際に、債務者共有者に帰属すべき部分から回収できる。共有関係の清算を円滑にする規定である。

13民法上の分割における共有者の担保責任

分割における共有者の担保責任及び即時取得に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 各共有者は、他の共有者が分割によって取得した物について、担保の責任を一切負わない。
  • 取引行為によつて動産の占有を始めた者は、悪意又は過失があるときであつても、即時にその動産について行使する権利を取得する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
持分に応じて担保責任を負う → 『一切負わない』は誤り

民法第261条売主と同じく、その持分に応じて担保の責任を負うe-Gov原文

誤り
善意無過失を要する → 『悪意又は過失があっても取得する』は誤り

民法第192条善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得するe-Gov原文

ひっかけ各共有者は分割で他の共有者が取得した物について『売主と同じ担保責任』を負う。即時取得には『善意無過失』が必要(261条・192条)。

解説各共有者は、他の共有者が分割によって取得した物について、売主と同じく、その持分に応じて担保の責任を負う(261条)。分割における共有者の担保責任を押さえる。

補足共有物分割で取得した物に瑕疵があった場合、他の共有者は持分に応じて売主と同様の担保責任を負う。分割の公平を確保する規定である。

14共有物に関する証書

共有物に関する証書及び動産の対抗要件に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 共有物の分割が完了したときであつても、各分割者は、その取得した物に関する証書を保存する必要はない。
  • 動産に関する物権の譲渡は、その動産の引渡しがなくても、第三者に対抗することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
証書を保存しなければならない → 『保存する必要はない』は誤り

民法第262条各分割者は、その取得した物に関する証書を保存しなければならないe-Gov原文

誤り
引渡しがなければ対抗できない → 『引渡しがなくても対抗できる』は誤り

民法第178条その動産の引渡しがなければ、第三者に対抗することができないe-Gov原文

ひっかけ共有物分割完了後、各分割者は取得物の証書を『保存』。動産物権の譲渡は『引渡し』がなければ対抗できない(262条・178条)。

解説共有物の分割が完了したときは、各分割者は、その取得した物に関する証書を保存しなければならない。共有者の全員又は数人に分割した物に関する証書は、その物の最大の部分を取得した者が保存する(262条)。共有物に関する証書を押さえる。

補足共有物分割後の権利関係を明らかにするため、証書の保存義務が定められている。動産物権変動は引渡しが対抗要件である。

15民法上の準共有

準共有及び不動産の対抗要件に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 共有に関する民法の規定は、数人で所有権以外の財産権を有する場合には、法令に特別の定めがあるか否かにかかわらず、一切準用されない。
  • 不動産に関する物権の得喪及び変更は、その登記をしなくても、第三者に対抗することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
準共有に準用される → 『一切準用されない』は誤り

民法第264条数人で所有権以外の財産権を有する場合について準用するe-Gov原文

誤り
登記をしなければ対抗できない → 『登記をしなくても対抗できる』は誤り

民法第177条その登記をしなければ、第三者に対抗することができないe-Gov原文

ひっかけ所有権以外の財産権の共有(準共有)にも共有の規定が『準用』(特別の定めがある場合を除く)。不動産物権変動は『登記』が対抗要件(264条・177条)。

解説共有に関する民法の規定は、法令に特別の定めがある場合を除き、数人で所有権以外の財産権を有する場合について準用する(264条、準共有)。民法上の準共有を押さえる。

補足地上権・賃借権等の所有権以外の財産権を数人で有する場合が準共有で、共有の規定が準用される。マンションの敷地利用権を数人で有する場合等に関わる。