問1土地所有権の範囲
所有権に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.土地の所有権は、法令の制限内において、その土地の上下に及ぶ。
- イ.各共有者の持分は、相等しいものと推定する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 207条のとおり → 正しい
民法第207条「土地の所有権は、法令の制限内において、その土地の上下に及ぶ」e-Gov原文
- イ.正しい
- 250条のとおり → 正しい
民法第250条「各共有者の持分は、相等しいものと推定する」e-Gov原文
ひっかけ土地所有権は『法令の制限内で上下に及ぶ』。共有持分は『相等しいものと推定』(207条・250条)。
解説土地の所有権は、法令の制限内において、その土地の上下に及ぶ(207条)。また、各共有者の持分は相等しいものと推定する(250条)。土地所有権の範囲と共有持分の推定を押さえる。
補足土地所有権は上下(地上・地下)に及ぶが、大深度地下利用等の法令による制限を受ける。共有持分の割合が不明なときは相等しいものと推定される。
問2無主物の帰属
無主物の帰属及び土地所有権の範囲に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.所有者のない動産は、所有の意思をもって占有することによって、その所有権を取得する。
- イ.土地の所有権は、法令の制限の有無にかかわらず、その土地の地表のみに及び、上下には及ばない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 239条1項のとおり → 正しい
民法第239条「所有者のない動産は、所有の意思をもって占有することによって、その所有権を取得する」e-Gov原文
- イ.誤り
- 土地所有権は上下に及ぶ → 『上下には及ばない』は誤り
民法第207条「土地の所有権は、法令の制限内において、その土地の上下に及ぶ」e-Gov原文
ひっかけ無主の動産は所有の意思で占有すれば『所有権取得』(先占)。土地所有権は『上下に及ぶ』(239条・207条)。
解説所有者のない動産は、所有の意思をもって占有することによってその所有権を取得する(239条1項、無主物先占)。また、土地の所有権は法令の制限内において土地の上下に及ぶ(207条)。無主物先占と土地所有権の範囲を押さえる。
補足無主物先占は動産にのみ認められ、無主の不動産は国庫に帰属する(239条2項)。
問3無主の不動産の帰属
無主の不動産の帰属及び分割における担保責任に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.所有者のない不動産は、国庫に帰属する。
- イ.各共有者は、他の共有者が分割によって取得した物について、売主と同じく、その持分に応じて担保の責任を負う。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- イ.正しい
- 261条のとおり → 正しい
民法第261条「各共有者は、他の共有者が分割によって取得した物について、売主と同じく、その持分に応じて担保の責任を負う」e-Gov原文
ひっかけ無主の不動産は『国庫に帰属』。共有者は分割取得物について『持分に応じて担保責任』(239条2項・261条)。
解説所有者のない不動産は国庫に帰属する(239条2項。先占は認められない)。また、各共有者は他の共有者が分割によって取得した物について、売主と同じく持分に応じて担保の責任を負う(261条)。無主の不動産の帰属と分割の担保責任を押さえる。
補足無主の動産は先占で取得できる(239条1項)が、無主の不動産は国庫帰属である。共有物分割は売買に類するため担保責任が生じる。
問4遺失物の拾得
遺失物の拾得及び無主物の帰属に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.遺失物は、遺失物法の定めるところに従い公告をした後三箇月以内にその所有者が判明しないときは、これを拾得した者がその所有権を取得する。
- イ.所有者のない動産は、占有しても、その所有権を取得することはできない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 240条のとおり → 正しい
民法第240条「公告をした後三箇月以内にその所有者が判明しないときは、これを拾得した者がその所有権を取得する」e-Gov原文
- イ.誤り
- 無主の動産は占有により所有権を取得できる → 『取得することはできない』は誤り
民法第239条「所有の意思をもって占有することによって、その所有権を取得する」e-Gov原文
ひっかけ遺失物は公告後『3箇月以内』に所有者不明なら拾得者が取得。無主の動産は占有で『取得できる』(240条・239条)。
解説遺失物は、遺失物法に従い公告をした後3箇月以内にその所有者が判明しないときは、拾得者がその所有権を取得する(240条)。また、所有者のない動産は所有の意思をもって占有することにより所有権を取得する(239条1項)。遺失物の拾得と無主物先占を押さえる。
補足遺失物は所有者がいる物なので、一定期間(公告後3箇月)の保護を経てから拾得者が取得する。無主物(最初から所有者なし)の先占とは区別される。
問5埋蔵物の発見
埋蔵物の発見及び共有物の分割への参加に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.埋蔵物は、遺失物法の定めるところに従い公告をした後六箇月以内にその所有者が判明しないときは、これを発見した者がその所有権を取得する。
- イ.共有物について権利を有する者及び各共有者の債権者は、自己の費用で、共有物の分割に参加することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 241条のとおり → 正しい
民法第241条「公告をした後六箇月以内にその所有者が判明しないときは、これを発見した者がその所有権を取得する」e-Gov原文
- イ.正しい
- 260条1項のとおり → 正しい
民法第260条「共有物について権利を有する者及び各共有者の債権者は、自己の費用で、分割に参加することができる」e-Gov原文
ひっかけ埋蔵物は公告後『6箇月以内』に所有者不明なら発見者が取得。分割には権利者・債権者が『自己の費用で参加』できる(241条・260条)。
解説埋蔵物は、遺失物法に従い公告をした後6箇月以内にその所有者が判明しないときは、発見者がその所有権を取得する(241条。他人の物の中から発見されたときは発見者と所有者が等しい割合で取得)。また、共有物について権利を有する者及び各共有者の債権者は自己の費用で分割に参加できる(260条1項)。埋蔵物の発見と分割への参加を押さえる。
補足遺失物(3箇月)より埋蔵物(6箇月)の方が公告期間が長い。他人の物の中から発見された埋蔵物は発見者と所有者が折半する。
問6動産の付合
動産の付合及び遺失物の拾得に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.所有者を異にする数個の動産が、付合により、損傷しなければ分離することができなくなったときは、その合成物の所有権は、主たる動産の所有者に帰属する。
- イ.遺失物は、公告をすれば、期間の経過を要せず直ちに、これを拾得した者がその所有権を取得する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 243条のとおり → 正しい
民法第243条「その合成物の所有権は、主たる動産の所有者に帰属する」e-Gov原文
- イ.誤り
- 公告後3箇月以内に所有者不明のときに取得する → 『直ちに取得する』は誤り
民法第240条「公告をした後三箇月以内にその所有者が判明しないときは、これを拾得した者がその所有権を取得する」e-Gov原文
ひっかけ動産の付合で合成物は『主たる動産の所有者』に帰属。遺失物は公告後『3箇月』の経過が必要(243条・240条)。
解説所有者を異にする数個の動産が付合により損傷しなければ分離できなくなったときは、合成物の所有権は主たる動産の所有者に帰属する(243条。分離に過分の費用を要するときも同様)。また、遺失物は公告後3箇月以内に所有者が判明しないとき拾得者が取得する(240条)。動産の付合と遺失物の拾得を押さえる。
補足動産の付合では主従の区別があれば主たる動産の所有者が合成物を取得する。主従の区別ができないときは価格の割合に応じて共有となる(244条)。
問7付合した動産の主従
付合した動産の主従に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.付合した動産について主従の区別をすることができないときは、その合成物は、最初に占有した者の単独所有となる。
- イ.付合した動産について主従の区別をすることができないときは、各動産の所有者は、その付合の時における価格の割合に応じてその合成物を共有する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 主従の区別ができないときは価格の割合で共有する → 『最初に占有した者の単独所有』は誤り
民法第244条「各動産の所有者は、その付合の時における価格の割合に応じてその合成物を共有する」e-Gov原文
- イ.正しい
- 244条のとおり → 正しい
民法第244条「各動産の所有者は、その付合の時における価格の割合に応じてその合成物を共有する」e-Gov原文
ひっかけ付合した動産の主従の区別ができないときは『価格の割合に応じて共有』(244条)。
解説付合した動産について主従の区別をすることができないときは、各動産の所有者は、その付合の時における価格の割合に応じてその合成物を共有する(244条)。主従の区別の有無による帰属の違いを押さえる。
補足主従の区別ができる場合は主たる動産の所有者の単独所有(243条)、できない場合は価格割合による共有(244条)となる。
問8混和
混和に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.所有者を異にする物が混和して識別することができなくなった場合には、付合及び加工に関する規定は準用されない。
- イ.所有者を異にする物が混和して識別することができなくなった場合については、動産の付合に関する規定が準用される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 混和には付合の規定が準用される → 『準用されない』は誤り
民法第245条「所有者を異にする物が混和して識別することができなくなった場合について準用する」e-Gov原文
- イ.正しい
- 245条のとおり → 正しい
民法第245条「所有者を異にする物が混和して識別することができなくなった場合について準用する」e-Gov原文
ひっかけ混和には『動産の付合の規定(243条・244条)を準用』(245条)。
解説所有者を異にする物が混和して識別することができなくなった場合については、動産の付合に関する規定(243条・244条)を準用する(245条)。主従の区別があれば主たる物の所有者に帰属し、なければ価格割合で共有となる。混和の処理を押さえる。
補足混和(液体・穀物等が混ざる)は動産の付合と同様に処理される。物理的に結合する付合と区別できなくなる混和を区別する。
問9加工
加工に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.他人の動産に工作を加えた者があるときは、工作によって生じた価格が材料の価格を著しく超える場合であっても、その加工物の所有権は常に材料の所有者に帰属する。
- イ.他人の動産に工作を加えた者があるときは、その加工物の所有権は原則として材料の所有者に帰属するが、工作によって生じた価格が材料の価格を著しく超えるときは、加工者がその加工物の所有権を取得する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 価格が著しく超えるときは加工者が取得する → 『常に材料の所有者に帰属する』は誤り
民法第246条「工作によって生じた価格が材料の価格を著しく超えるときは、加工者がその加工物の所有権を取得する」e-Gov原文
- イ.正しい
- 246条1項のとおり → 正しい
民法第246条「その加工物の所有権は、材料の所有者に帰属する」e-Gov原文
ひっかけ加工物は『原則材料の所有者』に帰属、工作による価格が材料を『著しく超えるときは加工者』(246条1項)。
解説他人の動産に工作を加えた者があるときは、加工物の所有権は原則として材料の所有者に帰属する(246条1項本文)。ただし、工作によって生じた価格が材料の価格を著しく超えるときは、加工者がその加工物の所有権を取得する(同項ただし書)。加工の所有権帰属を押さえる。
補足付合・混和が原則材料(主物)所有者に帰属するのに対し、加工は工作の価値が著しく大きければ加工者が取得する点に特徴がある。
問10加工(加工者が材料の一部を供した場合)
加工者が材料の一部を供した場合及び添付の効果に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.加工者が材料の一部を供したときは、その価格に工作によって生じた価格を加えたものが他人の材料の価格を超えるときに限り、加工者がその加工物の所有権を取得する。
- イ.付合、混和又は加工により物の所有権が消滅したときは、その物について存する他の権利も、消滅する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 246条2項のとおり → 正しい
民法第246条「その価格に工作によって生じた価格を加えたものが他人の材料の価格を超えるときに限り、加工者がその加工物の所有権を取得する」e-Gov原文
- イ.正しい
- 247条1項のとおり → 正しい
民法第247条「物の所有権が消滅したときは、その物について存する他の権利も、消滅する」e-Gov原文
ひっかけ加工者が材料一部供与時は『合計価格が他人材料を超えれば加工者取得』。添付で所有権消滅なら『他の権利も消滅』(246条2項・247条1項)。
解説加工者が材料の一部を供したときは、その価格に工作によって生じた価格を加えたものが他人の材料の価格を超えるときに限り、加工者がその加工物の所有権を取得する(246条2項)。また、付合・混和・加工により物の所有権が消滅したときは、その物について存する他の権利も消滅する(247条1項)。加工の特則と添付の効果を押さえる。
補足加工者が自己の材料も供した場合は所有権取得が認められやすい。添付により所有権が消滅すると、その物に付いていた抵当権等の他の権利も消滅する。
問11付合・混和・加工の効果
添付の効果及び加工に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.付合、混和又は加工により物の所有権が消滅したときは、その物について存する他の権利も、消滅する。
- イ.他人の動産に工作を加えた者があるときは、その加工物の所有権は、常に加工者に帰属する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 247条1項のとおり → 正しい
民法第247条「物の所有権が消滅したときは、その物について存する他の権利も、消滅する」e-Gov原文
- イ.誤り
- 加工物は原則材料の所有者に帰属する → 『常に加工者に帰属する』は誤り
民法第246条「その加工物の所有権は、材料の所有者に帰属する」e-Gov原文
ひっかけ添付で所有権消滅なら『他の権利も消滅』。加工物は『原則材料の所有者』に帰属(247条1項・246条1項)。
解説付合・混和・加工により物の所有権が消滅したときは、その物について存する他の権利も消滅する(247条1項)。なお、所有者が合成物等の単独所有者となったときは他の権利は以後合成物等に存する(同条2項)。また、加工物の所有権は原則として材料の所有者に帰属する(246条1項)。添付の効果と加工の原則を押さえる。
補足添付により一方の物の所有権が消滅すると、その物に付いていた質権・抵当権等の権利も運命をともにして消滅する(または合成物等に移行する)。
問12付合・混和・加工に伴う償金の請求
添付に伴う償金の請求に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.付合、混和又は加工に関する規定の適用によって損失を受けた者であっても、その償金を請求することはできない。
- イ.付合、混和又は加工に関する規定の適用によって損失を受けた者は、不当利得の規定に従い、その償金を請求することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
解答・解説を見る
正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 損失を受けた者は償金を請求できる → 『請求することはできない』は誤り
民法第248条「損失を受けた者は、第七百三条及び第七百四条の規定に従い、その償金を請求することができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 248条のとおり → 正しい
民法第248条「損失を受けた者は、第七百三条及び第七百四条の規定に従い、その償金を請求することができる」e-Gov原文
ひっかけ添付で損失を受けた者は『不当利得の規定に従い償金を請求できる』(248条)。
解説付合・混和・加工に関する規定の適用によって損失を受けた者は、不当利得(703条・704条)の規定に従い、その償金を請求することができる(248条)。添付により所有権を失った者の救済を押さえる。
補足添付による所有権の帰属は物理的・経済的合理性のための処理であり、損失を受けた者には不当利得に基づく償金請求で経済的調整が図られる。
問13共有持分の割合の推定
共有持分の割合の推定及び土地所有権の範囲に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.各共有者の持分は、相等しいものとは推定されず、常に登記された割合によって定まる。
- イ.土地の所有権は、法令の制限内であっても、その土地の上下には及ばない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 持分は相等しいものと推定される → 『常に登記された割合による』は誤り
民法第250条「各共有者の持分は、相等しいものと推定する」e-Gov原文
- イ.誤り
- 土地所有権は上下に及ぶ → 『上下には及ばない』は誤り
民法第207条「土地の所有権は、法令の制限内において、その土地の上下に及ぶ」e-Gov原文
ひっかけ共有持分は『相等しいものと推定』。土地所有権は『上下に及ぶ』(250条・207条)。
解説各共有者の持分は、相等しいものと推定する(250条)。持分の割合は意思表示や法律の規定で定まるが、不明なときは均等と推定される。また、土地の所有権は法令の制限内において土地の上下に及ぶ(207条)。共有持分の推定と土地所有権の範囲を押さえる。
補足持分割合は当事者の合意や出資割合等で決まるが、不明な場合に均等と推定する補充規定である。
問14共有物の分割への参加
共有物の分割への参加及び埋蔵物の発見に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.共有物について権利を有する者及び各共有者の債権者は、自己の費用であっても、共有物の分割に参加することはできない。
- イ.埋蔵物は、公告をした後六箇月以内にその所有者が判明しないときであっても、これを発見した者はその所有権を取得しない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 自己の費用で分割に参加できる → 『参加することはできない』は誤り
民法第260条「自己の費用で、分割に参加することができる」e-Gov原文
- イ.誤り
- 公告後6箇月以内に所有者不明なら発見者が取得する → 『取得しない』は誤り
民法第241条「これを発見した者がその所有権を取得する」e-Gov原文
ひっかけ権利者・債権者は『自己の費用で分割に参加できる』。埋蔵物は公告後6箇月で『発見者が取得』(260条・241条)。
解説共有物について権利を有する者及び各共有者の債権者は、自己の費用で分割に参加することができる(260条1項。参加請求があったのに参加させずに分割しても、その者に対抗できない)。また、埋蔵物は公告後6箇月以内に所有者が判明しないとき発見者が取得する(241条)。分割への参加と埋蔵物の発見を押さえる。
補足分割への参加は、共有物に利害を持つ者(用益権者・抵当権者・債権者等)が分割に意見を反映させる機会である。請求を無視した分割はその者に対抗できない。
問15分割における共有者の担保責任
分割における共有者の担保責任及び混和に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.各共有者は、他の共有者が分割によって取得した物について、担保の責任を負わない。
- イ.所有者を異にする物が混和して識別することができなくなった場合には、動産の付合に関する規定は準用されない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 売主と同じく持分に応じて担保責任を負う → 『負わない』は誤り
民法第261条「売主と同じく、その持分に応じて担保の責任を負う」e-Gov原文
- イ.誤り
- 混和には付合の規定が準用される → 『準用されない』は誤り
民法第245条「所有者を異にする物が混和して識別することができなくなった場合について準用する」e-Gov原文
ひっかけ共有者は分割取得物について『売主と同じく持分に応じて担保責任』。混和には『付合の規定を準用』(261条・245条)。
解説各共有者は、他の共有者が分割によって取得した物について、売主と同じく持分に応じて担保の責任を負う(261条)。共有物分割は実質的に持分の交換・売買に類するためである。また、混和には動産の付合に関する規定が準用される(245条)。分割の担保責任と混和を押さえる。
補足共有物分割は持分の相互移転(交換・売買類似)の性質を持つため、取得物に不適合があれば他の共有者が担保責任を負う。