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民法・第13

民法(占有権の効果・物権変動⑥)の問題(15問)

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13章では、占有物について行使する権利の適法の推定・善意の占有者による果実の取得・善意の占有者が敗訴したときの擬制・悪意の占有者による果実の返還等・占有者による損害賠償を中心に15問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

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問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov逐語照合済み2026年6月時点の法令に準拠
1占有物について行使する権利の適法の推定

占有及び物権変動に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 占有者が占有物について行使する権利は、適法に有するものと推定する。
  • 物権の設定及び移転は、当事者の意思表示のみによって、その効力を生ずる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
188条のとおり → 正しい

民法第188条占有者が占有物について行使する権利は、適法に有するものと推定するe-Gov原文

正しい
176条のとおり → 正しい

民法第176条物権の設定及び移転は、当事者の意思表示のみによって、その効力を生ずるe-Gov原文

ひっかけ占有者の行使する権利は『適法に有するものと推定』。物権変動は『意思表示のみで効力を生ずる』(188条・176条)。

解説占有者が占有物について行使する権利は、適法に有するものと推定する(188条)。また、物権の設定及び移転は当事者の意思表示のみによって効力を生ずる(176条、意思主義)。占有の適法推定と物権変動の意思主義を押さえる。

補足占有の権利推定は本権を争う相手方が立証責任を負う構造を生む。物権変動は意思表示のみで生じ、対抗には登記(177条)・引渡し(178条)を要する。

2善意の占有者による果実の取得

善意の占有者による果実の取得及び占有の適法推定に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 善意の占有者は、占有物から生ずる果実を取得する。
  • 占有者が占有物について行使する権利は、適法に有するものとは推定されない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
189条1項のとおり → 正しい

民法第189条善意の占有者は、占有物から生ずる果実を取得するe-Gov原文

誤り
適法に有するものと推定する → 『推定されない』は誤り

民法第188条占有者が占有物について行使する権利は、適法に有するものと推定するe-Gov原文

ひっかけ善意の占有者は占有物の『果実を取得』。占有者の権利は『適法に有するものと推定』(189条・188条)。

解説善意の占有者は、占有物から生ずる果実を取得する(189条1項)。また、占有者が占有物について行使する権利は適法に有するものと推定する(188条)。善意の占有者の果実取得と占有の適法推定を押さえる。

補足善意占有者の果実取得は、自らに本権があると信じた者の保護である。悪意占有者は果実を返還する義務を負う(190条)。

3善意の占有者が敗訴したときの擬制

善意の占有者の敗訴の擬制及び動産対抗要件に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 善意の占有者が本権の訴えにおいて敗訴したときは、その訴えの提起の時から悪意の占有者とみなす。
  • 動産に関する物権の譲渡は、その動産の引渡しがなければ、第三者に対抗することができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
189条2項のとおり → 正しい

民法第189条善意の占有者が本権の訴えにおいて敗訴したときは、その訴えの提起の時から悪意の占有者とみなすe-Gov原文

正しい
178条のとおり → 正しい

民法第178条動産に関する物権の譲渡は、その動産の引渡しがなければ、第三者に対抗することができないe-Gov原文

ひっかけ善意占有者が本権の訴えで敗訴すると『訴え提起時から悪意とみなす』。動産物権の対抗要件は『引渡し』(189条2項・178条)。

解説善意の占有者が本権の訴えにおいて敗訴したときは、その訴えの提起の時から悪意の占有者とみなす(189条2項)。また、動産に関する物権の譲渡は引渡しがなければ第三者に対抗できない(178条)。敗訴の擬制と動産物権の対抗要件を押さえる。

補足敗訴時の擬制により、訴え提起後の果実は返還対象となる。不動産の対抗要件は登記(177条)、動産は引渡し(178条)である。

4悪意の占有者による果実の返還等

悪意の占有者による果実の返還及び善意の占有者による果実の取得に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 悪意の占有者は、果実を返還し、かつ、既に消費し、過失によって損傷し、又は収取を怠った果実の代価を償還する義務を負う。
  • 善意の占有者は、占有物から生ずる果実を取得することができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
190条1項のとおり → 正しい

民法第190条果実を返還し、かつ、既に消費し、過失によって損傷し、又は収取を怠った果実の代価を償還する義務を負うe-Gov原文

誤り
善意の占有者は果実を取得する → 『取得することができない』は誤り

民法第189条善意の占有者は、占有物から生ずる果実を取得するe-Gov原文

ひっかけ悪意の占有者は『果実の返還+代価の償還義務』。善意の占有者は果実を『取得』(190条・189条)。

解説悪意の占有者は、果実を返還し、かつ既に消費し、過失によって損傷し、又は収取を怠った果実の代価を償還する義務を負う(190条1項)。一方、善意の占有者は占有物から生ずる果実を取得する(189条1項)。善意・悪意で果実の扱いが分かれる点を押さえる。

補足善意か悪意かで果実の帰属が大きく異なる。本権の訴えで敗訴した善意占有者は訴え提起時から悪意とみなされる(189条2項)。

5占有者による損害賠償

占有者による損害賠償及び本権の訴えとの関係に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 占有物が占有者の責めに帰すべき事由によって滅失し、又は損傷したときは、その回復者に対し、悪意の占有者はその損害の全部の賠償をする義務を負い、善意の占有者はその滅失又は損傷によって現に利益を受けている限度において賠償をする義務を負う。
  • 占有の訴えは本権の訴えを妨げず、また、本権の訴えは占有の訴えを妨げない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
191条のとおり → 正しい

民法第191条悪意の占有者はその損害の全部の賠償をする義務を負い、善意の占有者はその滅失又は損傷によって現に利益を受けている限度において賠償をする義務を負うe-Gov原文

正しい
202条1項のとおり → 正しい

民法第202条占有の訴えは本権の訴えを妨げず、また、本権の訴えは占有の訴えを妨げないe-Gov原文

ひっかけ滅失損傷の賠償は『悪意は全部・善意は現存利益』。占有の訴えと本権の訴えは『互いに妨げない』(191条・202条1項)。

解説占有物が占有者の責めに帰すべき事由で滅失・損傷したときは、悪意の占有者は損害の全部、善意の占有者は現に利益を受けている限度で賠償義務を負う(191条本文。ただし所有の意思のない占有者は善意でも全部賠償)。また、占有の訴えと本権の訴えは互いに妨げない(202条1項)。占有者の損害賠償と訴えの関係を押さえる。

補足善意でも所有の意思のない占有者(他主占有者)は全部賠償する点に注意。占有の訴えと本権の訴えは別個に提起できる。

6占有者による必要費の償還請求

占有者による必要費の償還請求及び悪意の占有者による果実の返還に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 占有者が占有物を返還する場合には、その物の保存のために支出した金額その他の必要費を回復者から償還させることができる。ただし、占有者が果実を取得したときは、通常の必要費は、占有者の負担に帰する。
  • 悪意の占有者は、既に消費し、又は収取を怠った果実の代価を償還する義務を負わない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
196条1項のとおり → 正しい

民法第196条その物の保存のために支出した金額その他の必要費を回復者から償還させることができるe-Gov原文

誤り
代価を償還する義務を負う → 『義務を負わない』は誤り

民法第190条既に消費し、過失によって損傷し、又は収取を怠った果実の代価を償還する義務を負うe-Gov原文

ひっかけ占有者は『必要費を償還させられる』(果実取得時は通常必要費は自己負担)。悪意占有者は消費等した果実の『代価を償還』(196条・190条)。

解説占有者が占有物を返還する場合には、保存のために支出した必要費を回復者から償還させることができる(196条1項本文)。ただし、占有者が果実を取得したときは通常の必要費は占有者の負担となる(同項ただし書)。また、悪意の占有者は消費等した果実の代価を償還する義務を負う(190条1項)。必要費の償還と果実の代価償還を押さえる。

補足必要費は善意・悪意を問わず償還請求できるが、果実を取得した占有者は通常の必要費を自ら負担する。

7占有者による有益費の償還請求

占有者による有益費の償還請求に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 占有者が占有物の改良のために支出した有益費は、その価格の増加が現存しない場合であっても、常にその支出した金額の全額を回復者から償還させることができる。
  • 占有者が占有物の改良のために支出した有益費については、その価格の増加が現存する場合に限り、回復者の選択に従い、その支出した金額又は増価額を償還させることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
価格増加現存時に回復者の選択で償還 → 『常に全額償還させられる』は誤り

民法第196条その価格の増加が現存する場合に限り、回復者の選択に従い、その支出した金額又は増価額を償還させることができるe-Gov原文

正しい
196条2項のとおり → 正しい

民法第196条その価格の増加が現存する場合に限り、回復者の選択に従い、その支出した金額又は増価額を償還させることができるe-Gov原文

ひっかけ有益費は『価格の増加が現存する場合に限り、回復者の選択で支出額又は増価額』を償還(196条2項)。

解説占有者が占有物の改良のために支出した有益費については、その価格の増加が現存する場合に限り、回復者の選択に従い、支出した金額又は増価額を償還させることができる(196条2項)。必要費(同条1項)と異なり、価格増加の現存と回復者の選択という要件がある点を押さえる。

補足有益費は価値の増加が残っている場合に限り償還され、支出額か増価額かは回復者が選択する。悪意占有者には裁判所が相当の期限を許与できる。

8占有の訴え

占有の訴えに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 占有の訴えは、自己のために占有をする者に限り提起することができ、他人のために占有をする者は提起することができない。
  • 占有者は占有の訴えを提起することができ、他人のために占有をする者も、同様に占有の訴えを提起することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
他人のために占有をする者も提起できる → 『提起することができない』は誤り

民法第197条他人のために占有をする者も、同様とするe-Gov原文

正しい
197条のとおり → 正しい

民法第197条占有者は、次条から第二百二条までの規定に従い、占有の訴えを提起することができる。他人のために占有をする者も、同様とするe-Gov原文

ひっかけ占有の訴えは占有者のほか『他人のために占有をする者』も提起できる(197条)。

解説占有者は、占有保持の訴え・占有保全の訴え・占有回収の訴え等を提起することができ、他人のために占有をする者(占有代理人等)も同様である(197条)。占有の訴えの主体を押さえる。

補足賃借人・受寄者等の他主占有者も占有の訴えを提起できる。占有という事実状態の保護が目的だからである。

9占有保持の訴え

占有保持の訴えに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 占有者がその占有を妨害されたときは、占有保持の訴えにより、その妨害の停止を請求することができるが、損害の賠償を請求することはできない。
  • 占有者がその占有を妨害されたときは、占有保持の訴えにより、その妨害の停止及び損害の賠償を請求することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
妨害の停止及び損害賠償を請求できる → 『損害賠償を請求できない』は誤り

民法第198条占有保持の訴えにより、その妨害の停止及び損害の賠償を請求することができるe-Gov原文

正しい
198条のとおり → 正しい

民法第198条占有保持の訴えにより、その妨害の停止及び損害の賠償を請求することができるe-Gov原文

ひっかけ占有を妨害されたときは占有保持の訴えで『妨害の停止及び損害の賠償』を請求できる(198条)。

解説占有者がその占有を妨害されたときは、占有保持の訴えにより、その妨害の停止及び損害の賠償を請求することができる(198条)。占有保持の訴えの内容(停止+賠償)を押さえる。

補足占有保持の訴え(妨害されたとき)・占有保全の訴え(妨害のおそれ)・占有回収の訴え(奪われたとき)の3種を区別する。いずれも損害賠償を併せて請求できる。

10占有保持の訴えの提起期間

占有保持の訴えの提起期間及び本権に関する理由による裁判に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 占有保持の訴えは、妨害の存する間又はその消滅した後一年以内に提起しなければならない。
  • 占有の訴えについては、本権に関する理由に基づいて裁判をすることができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
201条1項のとおり → 正しい

民法第201条占有保持の訴えは、妨害の存する間又はその消滅した後一年以内に提起しなければならないe-Gov原文

正しい
202条2項のとおり → 正しい

民法第202条占有の訴えについては、本権に関する理由に基づいて裁判をすることができないe-Gov原文

ひっかけ占有保持の訴えは『妨害の存する間又は消滅後1年以内』に提起。占有の訴えは『本権に関する理由で裁判できない』(201条1項・202条2項)。

解説占有保持の訴えは、妨害の存する間又はその消滅した後1年以内に提起しなければならない(201条1項。工事による損害は工事着手から1年経過又は完成で提起不可)。また、占有の訴えについては本権に関する理由に基づいて裁判できない(202条2項)。提起期間と本権理由の裁判の禁止を押さえる。

補足占有の訴えは事実状態(占有)の保護であり、本権(所有権等)の有無は判断材料とされない。本権争いは本権の訴えで別途行う。

11占有回収の訴えの提起期間

占有回収の訴えの提起期間及び占有の適法推定に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 占有回収の訴えは、占有を奪われた時から一年以内に提起しなければならない。
  • 占有者が占有物について行使する権利は、適法に有するものとは推定されない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
201条3項のとおり → 正しい

民法第201条占有回収の訴えは、占有を奪われた時から一年以内に提起しなければe-Gov原文

誤り
適法に有するものと推定する → 『推定されない』は誤り

民法第188条占有者が占有物について行使する権利は、適法に有するものと推定するe-Gov原文

ひっかけ占有回収の訴えは『占有を奪われた時から1年以内』に提起。占有者の権利は『適法に有するものと推定』(201条3項・188条)。

解説占有回収の訴えは、占有を奪われた時から1年以内に提起しなければならない(201条3項)。また、占有者が占有物について行使する権利は適法に有するものと推定する(188条)。占有回収の訴えの提起期間と占有の適法推定を押さえる。

補足占有の訴えは原則1年の短期で提起期間が制限される。占有という事実状態の保護を速やかに確定させるためである。

12占有の訴えと本権の訴えとの関係

占有の訴えと本権の訴えとの関係に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 占有の訴えを提起したときは、これと別に本権の訴えを提起することができない。
  • 占有の訴えは本権の訴えを妨げず、また、本権の訴えは占有の訴えを妨げない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
占有の訴えは本権の訴えを妨げない → 『本権の訴えを提起できない』は誤り

民法第202条占有の訴えは本権の訴えを妨げず、また、本権の訴えは占有の訴えを妨げないe-Gov原文

正しい
202条1項のとおり → 正しい

民法第202条占有の訴えは本権の訴えを妨げず、また、本権の訴えは占有の訴えを妨げないe-Gov原文

ひっかけ占有の訴えと本権の訴えは『互いに妨げない』(別個に提起できる)(202条1項)。

解説占有の訴えは本権の訴えを妨げず、また本権の訴えは占有の訴えを妨げない(202条1項)。占有の訴えと本権の訴えは別個独立の訴えであり、いずれも提起できる。両訴えの関係を押さえる。

補足占有訴権は事実状態の保護、本権の訴えは権利そのものの主張で、目的が異なるため併存できる。占有の訴えでは本権に関する理由で裁判できない(202条2項)。

13物権の設定及び移転(意思主義)

物権変動の意思主義及び占有の適法推定に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 物権の設定及び移転は、当事者の意思表示のほか、登記又は引渡しがなければ、その効力を生じない。
  • 占有者が占有物について行使する権利は、適法に有するものとは推定されない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
意思表示のみで効力を生ずる → 『登記又は引渡しがなければ効力を生じない』は誤り

民法第176条物権の設定及び移転は、当事者の意思表示のみによって、その効力を生ずるe-Gov原文

誤り
適法に有するものと推定する → 『推定されない』は誤り

民法第188条占有者が占有物について行使する権利は、適法に有するものと推定するe-Gov原文

ひっかけ物権変動は『意思表示のみで効力を生ずる』(登記・引渡しは対抗要件)。占有者の権利は『適法に有するものと推定』(176条・188条)。

解説物権の設定及び移転は当事者の意思表示のみによって効力を生ずる(176条、意思主義)。登記(177条)・引渡し(178条)は効力要件ではなく対抗要件である。また、占有者の行使する権利は適法に有するものと推定する(188条)。意思主義と占有の適法推定を押さえる。

補足意思主義の下では、物権変動は契約等の意思表示で生じる。登記・引渡しは第三者対抗のための要件であり、効力発生要件ではない。

14動産に関する物権の譲渡の対抗要件

動産物権の対抗要件及び善意占有者の敗訴の擬制に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 動産に関する物権の譲渡は、その動産の引渡しがなくても、第三者に対抗することができる。
  • 善意の占有者が本権の訴えにおいて敗訴しても、その者が悪意の占有者とみなされることはない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
引渡しがなければ対抗できない → 『引渡しがなくても対抗できる』は誤り

民法第178条動産に関する物権の譲渡は、その動産の引渡しがなければ、第三者に対抗することができないe-Gov原文

誤り
敗訴すると訴え提起時から悪意とみなす → 『みなされることはない』は誤り

民法第189条その訴えの提起の時から悪意の占有者とみなすe-Gov原文

ひっかけ動産物権の譲渡は『引渡し』がなければ対抗できない。善意占有者が本権の訴えで敗訴すると『訴え提起時から悪意とみなす』(178条・189条2項)。

解説動産に関する物権の譲渡は、その動産の引渡しがなければ第三者に対抗できない(178条)。また、善意の占有者が本権の訴えにおいて敗訴したときは、訴え提起の時から悪意の占有者とみなされる(189条2項)。動産の対抗要件と敗訴の擬制を押さえる。

補足不動産は登記(177条)、動産は引渡し(178条)が対抗要件である。敗訴の擬制により、善意占有者も訴え提起後の果実返還義務を負う。

15占有の訴えと本権に関する理由による裁判

本権に関する理由による裁判及び占有保持の訴えの提起期間に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 占有の訴えについては、本権に関する理由に基づいて裁判をすることができる。
  • 占有保持の訴えは、妨害が消滅した後であれば、いつでも提起することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
本権に関する理由で裁判できない → 『裁判をすることができる』は誤り

民法第202条占有の訴えについては、本権に関する理由に基づいて裁判をすることができないe-Gov原文

誤り
妨害消滅後1年以内に提起すべき → 『いつでも提起できる』は誤り

民法第201条妨害の存する間又はその消滅した後一年以内に提起しなければならないe-Gov原文

ひっかけ占有の訴えは『本権に関する理由で裁判できない』。占有保持の訴えは妨害消滅後『1年以内』に提起(202条2項・201条1項)。

解説占有の訴えについては、本権に関する理由に基づいて裁判をすることができない(202条2項)。また、占有保持の訴えは妨害の存する間又はその消滅した後1年以内に提起しなければならない(201条1項)。本権理由の裁判の禁止と提起期間を押さえる。

補足占有の訴えは事実状態の保護であり本権の有無を判断しない。提起期間も短期(原則1年)に制限され、事実状態の早期確定を図る。