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土地家屋調査士法・第2

土地家屋調査士法の問題(14問)

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問題と解説を読む14問・答え付き

答え・解説つきで14問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov逐語照合済み2026年6月時点の法令に準拠
1土地家屋調査士の業務(調査・測量と登記申請手続の代理)

土地家屋調査士法上の土地家屋調査士の業務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 土地家屋調査士は、他人の依頼を受けて、不動産の表示に関する登記について必要な土地又は家屋に関する調査又は測量を行うことを業とする。
  • 土地家屋調査士は、不動産の表示に関する登記の申請手続について書類を作成することはできるが、その申請手続を代理することはできない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
調査・測量は調査士の中核業務

土地家屋調査士法第3条不動産の表示に関する登記について必要な土地又は家屋に関する調査又は測量e-Gov原文

誤り
「代理はできない」は誤り

土地家屋調査士法第3条不動産の表示に関する登記の申請手続又はこれに関する審査請求の手続についての代理e-Gov原文

ひっかけ「調査士は測量だけ」「代理は別資格」という思い込みが罠。3条1項は調査・測量と申請手続の代理を並べて掲げている。

解説調査士の業務は3条1項に列挙されている。表示登記のための調査・測量(1号)にとどまらず、その申請手続や審査請求手続の代理(2号)、提出書類・電磁的記録の作成(3号)、筆界特定手続の代理(4号)まで及ぶ。書類作成だけで代理は司法書士の仕事、という思い込みが誤りのもと。表示登記は調査士が調査・測量から申請代理まで一貫して担う点を押さえる。

補足権利に関する登記の申請代理は司法書士の業務であり、調査士の業務は『表示に関する登記』が対象である点も区別する。

2土地家屋調査士の業務(筆界特定手続の代理とADR代理の制限)

土地家屋調査士法上の土地家屋調査士の業務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 土地家屋調査士は、他人の依頼を受けて、筆界特定の手続についての代理を業として行うことができる。
  • 民間紛争解決手続についての代理に関する業務は、所定の研修を修了し法務大臣の認定を受け、かつ調査士会の会員である調査士に限り、行うことができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
筆界特定手続の代理は調査士の業務

土地家屋調査士法第3条筆界特定の手続e-Gov原文

正しい
認定等の要件を満たせば行える

土地家屋調査士法第3条次のいずれにも該当する調査士に限り、行うことができるe-Gov原文

ひっかけADR代理関係業務だけは『認定を受けた調査士に限り』という上乗せ要件がある。調査士なら全業務OK、という思い込みが罠。

解説筆界特定手続の代理(3条1項4号)は調査士であれば行えるが、土地の筆界に関する民事紛争の民間紛争解決手続(ADR)の代理関係業務(同項7号・8号)は別格である。3条2項は、所定の研修を修了し法務大臣の認定を受け、かつ調査士会の会員である調査士に限って行えると定める。さらにADR代理は、弁護士が同一の依頼者から受任している事件に限られる。資格があれば全業務を当然に行える、という発想を捨てる。

補足筆界特定の手続の代理(4号)には認定の上乗せ要件はなく、調査士の通常業務として行える。

3依頼に応ずる義務

土地家屋調査士法上の依頼に応ずる義務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 土地家屋調査士は、正当な事由がある場合であっても、いったん持ち込まれた依頼を拒むことは一切できない。
  • 土地家屋調査士は、正当な事由がない場合であっても、自己の都合により自由に依頼を拒むことができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
「正当な事由があっても拒めない」は誤り

土地家屋調査士法第22条正当な事由がある場合でなければe-Gov原文

誤り
「正当な事由がなくても自由に拒める」は誤り

土地家屋調査士法第22条拒んではならないe-Gov原文

ひっかけ『正当な事由がある場合でなければ拒んではならない』は、原則応諾・例外拒否。両極端(一切拒めない/自由に拒める)はどちらも誤り。

解説22条の依頼に応ずる義務は『正当な事由がある場合でなければ拒んではならない』という二重否定の構造を持つ。これは『正当な事由があるときに限り拒める』という意味であり、原則として依頼に応じる義務を課す一方、正当な事由があれば例外的に拒める、という両面を持つ。『一切拒めない』も『自由に拒める』もどちらも誤り。なお筆界特定手続の代理やADR代理関係業務に関する依頼は、この応諾義務の対象から除外されている。

補足筆界特定手続の代理(3条1項4号)やADR代理関係業務に関する依頼は、依頼に応ずる義務の対象から除かれている。

4業務を行い得ない事件

土地家屋調査士法上の業務を行い得ない事件に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 土地家屋調査士は、公務員として職務上取り扱った事件についても、その業務を行うことができる。
  • 土地家屋調査士は、仲裁手続により仲裁人として取り扱った事件については、その業務を行ってはならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
「行うことができる」は誤り

土地家屋調査士法第22条の2公務員として職務上取り扱つた事件e-Gov原文

正しい
公正性確保のため業務が禁止される

土地家屋調査士法第22条の2仲裁手続により仲裁人として取り扱つた事件e-Gov原文

ひっかけ公務員・仲裁人として扱った事件は『相手方の同意があれば可』ではなく、無条件に業務禁止(22条の2第1項)。

解説22条の2は、職務の公正と信頼を守るため、調査士が業務を行えない事件を定める。第1項は、公務員として職務上取り扱った事件と、仲裁手続で仲裁人として取り扱った事件を、例外なく業務禁止とする。第2項以下は、筆界特定手続代理関係業務やADR代理関係業務について、相手方から協議を受けて賛助した事件などを、依頼者の同意による例外を一部認めつつ禁止する。第1項の二類型は同意による解除がない絶対的禁止である点を押さえる。

補足筆界特定手続代理関係業務などの一部の事件は、依頼者が同意した場合には例外的に行えることがある(22条の2第2項ただし書等)。

5非調査士等の取締り(業務の制限・名称使用の制限)

土地家屋調査士法上の非調査士等の取締りに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 調査士会に入会している調査士又は調査士法人でない者は、原則として、不動産の表示に関する登記について必要な調査又は測量等に関する事務を行うことを業とすることができない。
  • 土地家屋調査士でない者であっても、土地家屋調査士に紛らわしい名称であれば、これを用いることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
業務独占の取締り規定

土地家屋調査士法第68条調査士会に入会している調査士又は調査士法人でない者e-Gov原文

誤り
「紛らわしい名称なら使える」は逆で誤り

土地家屋調査士法第68条土地家屋調査士又はこれに紛らわしい名称を用いてはならないe-Gov原文

ひっかけ名称制限は『紛らわしい名称こそ禁止』。似ている名称なら使ってよい、は逆。

解説68条は調査士制度の独占性を支える取締り規定である。1項は、調査士会に入会している調査士又は調査士法人でない者が、表示登記に必要な調査・測量とそれに関する申請手続等(3条1項1号〜5号の一定範囲)を業とすることを禁じる(弁護士・司法書士による一定の例外はある)。3項以下は名称使用制限で、調査士でない者は『土地家屋調査士』又はこれに紛らわしい名称を用いてはならない。『紛らわしい名称ならよい』は趣旨が真逆で、紛らわしいからこそ禁止される。

補足弁護士・弁護士法人や一定の司法書士・司法書士法人は、68条1項ただし書により所定の事務を行える例外がある。

6土地家屋調査士となる資格(4条)

土地家屋調査士となる資格に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 土地家屋調査士試験に合格した者は、土地家屋調査士となる資格を有する。
  • 法務局又は地方法務局において不動産の表示に関する登記の事務に従事した期間が通算して五年以上になる者は、当然に土地家屋調査士となる資格を有する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
試験合格は資格取得事由

土地家屋調査士法第4条土地家屋調査士試験に合格した者e-Gov原文

誤り
「五年以上で当然に資格」は誤り

土地家屋調査士法第4条通算して十年以上になる者e-Gov原文

ひっかけ資格取得は『試験合格』が原則。登記事務の経験ルートは年数(十年以上)と法務大臣の認定がそろって初めて資格となる。

解説4条は調査士となる資格を定める。1号が土地家屋調査士試験の合格、2号が法務局・地方法務局で不動産の表示に関する登記の事務に通算十年以上従事し、法務大臣が必要な知識・技能を有すると認めた者。経験ルートは『年数』だけでなく『法務大臣の認定』も要件である点に注意。年数を短く言い換える、認定を省く、という形のひっかけが頻出。なお『資格を有する』ことと、実際に調査士として業務を行うために必要な『登録』(8条)とは別の段階である。

補足経験ルートでも、必要な知識及び技能を有すると法務大臣が認めることが要件となる。

7土地家屋調査士名簿の登録(8条)

土地家屋調査士名簿の登録に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 調査士となる資格を有する者が調査士となるには、調査士会連合会に備える土地家屋調査士名簿に、所定の事項の登録を受けなければならない。
  • 土地家屋調査士名簿の登録は、調査士会連合会が行う。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
資格+登録で初めて調査士になれる

土地家屋調査士法第8条登録を受けなければならないe-Gov原文

正しい
登録を行うのは連合会

土地家屋調査士法第8条土地家屋調査士名簿の登録は、調査士会連合会が行うe-Gov原文

ひっかけ資格を持っているだけでは調査士として業務はできない。連合会の備える名簿に登録されて初めて調査士になる。

解説8条は登録の制度を定める。1項で、資格を有する者が調査士となるには、調査士会連合会に備える土地家屋調査士名簿に氏名・生年月日・事務所の所在地・所属調査士会その他法務省令で定める事項の登録を受けなければならないとする。2項で、その名簿の登録は調査士会連合会が行うとする。『資格の取得(4条)』と『登録(8条)』は段階が異なる点、登録の主体が法務局や調査士会ではなく連合会である点を押さえる。

補足登録を受けるべき事項には、所属する土地家屋調査士会も含まれる。

8登録の拒否(10条)

土地家屋調査士の登録の拒否に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 調査士会連合会は、登録の申請をした者が調査士となる資格を有しないと認めた場合であっても、その登録を拒否することはできない。
  • 調査士会連合会は、申請者が心身の故障により調査士の業務を行うことができないことを理由に登録を拒否しようとするときは、あらかじめ、当該申請者に弁明する機会を与えなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
「拒否できない」は誤り

土地家屋調査士法第10条その登録を拒否しなければならないe-Gov原文

正しい
心身故障等を理由とする拒否は弁明機会が必要

土地家屋調査士法第10条弁明する機会を与えなければならないe-Gov原文

ひっかけ資格がなければ登録は『拒否しなければならない』(義務)。一方、心身故障など実質判断を要する理由での拒否には、事前に弁明の機会という手続保障がかかる。

解説10条は登録の拒否を定める。1項で、申請者が資格を有しないとき、又は入会手続をとらない・心身の故障により業務を行えない・信用や品位を害するおそれがある等の適格性を欠くと認めるときは、連合会は登録を拒否しなければならないとする。2項で、心身の故障(2号)や適格性を欠く(3号)ことを理由に拒否しようとするときは、あらかじめ申請者に弁明する機会を与えなければならないとする。『拒否は義務』『実質判断を伴う理由には弁明の機会』の二点が要点。

補足2号・3号を理由とする拒否は、第62条の登録審査会の議決に基づいて行う必要がある。

9調査士の職責と秘密保持義務(2条・24条の2)

土地家屋調査士の義務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 調査士は、品位を保持する義務は負うが、その業務を誠実に行うことまでは法律上求められていない。
  • 調査士であった者は、調査士でなくなった後は、業務上取り扱った事件について知ることのできた秘密を自由に他に漏らすことができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
誠実義務がないとするのは誤り

土地家屋調査士法第2条公正かつ誠実にその業務を行わなければならないe-Gov原文

誤り
退職後に自由に漏らせるとするのは誤り

土地家屋調査士法第24条の2秘密を他に漏らしてはならないe-Gov原文

ひっかけ職責は『品位保持』だけでなく『公正・誠実』もセット。守秘義務は資格を失っても消えない。

解説2条(職責)は、調査士が常に品位を保持し、業務に関する法令及び実務に精通して、公正かつ誠実にその業務を行わなければならないと定める。品位保持と誠実義務を切り離すひっかけに注意。24条の2(秘密保持の義務)は、調査士又は調査士であった者は、正当な事由がある場合でなければ、業務上取り扱った事件について知ることのできた秘密を他に漏らしてはならないとする。主体に『調査士であった者』が含まれるため、退職・廃業後も義務が続く点が重要。

補足守秘義務は『正当な事由がある場合』には例外的に解除される。

10会則の遵守義務と研修(24条・25条)

土地家屋調査士の会則の遵守義務及び研修に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 調査士は、その所属する調査士会及び調査士会連合会の会則を守らなければならない。
  • 調査士は、その所属する調査士会及び調査士会連合会が実施する研修を受け、その資質の向上を図るように努めなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
会則の遵守は義務

土地家屋調査士法第24条会則を守らなければならないe-Gov原文

正しい
研修による資質向上は努力義務

土地家屋調査士法第25条その資質の向上を図るように努めなければならないe-Gov原文

ひっかけ会則の遵守は『守らなければならない』=義務。研修は『努めなければならない』=努力義務という語尾の違いに注目。

解説24条(会則の遵守義務)は、調査士が所属する調査士会及び調査士会連合会の会則を守らなければならないと定める。25条(研修)は、調査士が所属調査士会・連合会の実施する研修を受け、その資質の向上を図るように努めなければならないとする努力義務の規定で、さらに業務を行う地域の筆界に関する慣習その他の知識を深めるよう努めることも求める。会則遵守は確定的義務、研修は努力義務という義務の強さの違いを押さえる。

補足研修では、業務地域における土地の筆界を明らかにする方法に関する慣習等の知識を深めることも求められる。

11調査士に対する懲戒の種類と懲戒権者(42条)

土地家屋調査士法上の調査士に対する懲戒に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 調査士がこの法律又はこの法律に基づく命令に違反したときは、当該調査士に対する懲戒処分として、戒告、2年以内の業務の停止及び業務の禁止の3種類が定められている。
  • 調査士に対する懲戒処分は、当該調査士が所属する土地家屋調査士会連合会が行う。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
条文が3種類の処分を列挙 → 記述は正しい

土地家屋調査士法第42条二年以内の業務の停止e-Gov原文

誤り
「連合会が行う」は誤り(処分主体は法務大臣)

土地家屋調査士法第42条法務大臣は、当該調査士に対し、次に掲げる処分をすることができるe-Gov原文

ひっかけ調査士の懲戒は、戒告・2年以内の業務停止・業務禁止の3種類で、処分するのは法務大臣。

解説調査士個人に対する懲戒(42条)は『戒告/2年以内の業務の停止/業務の禁止』の3種類で、処分権者は法務大臣。これに対し調査士法人に対する懲戒(43条)は『戒告/2年以内の業務の全部又は一部の停止/解散』であり、第3号が『業務の禁止』ではなく『解散』である点が対比して問われる。懲戒権者を調査士会・調査士会連合会と取り違えさせる引っかけに注意する。

補足登録の取消し(廃業等)は懲戒処分そのものではなく、別の手続による点も区別して押さえる。

12懲戒の手続(聴聞の公開・違反事実の通知/44条)

土地家屋調査士法上の懲戒の手続に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 懲戒に係る聴聞の期日における審理は、当該調査士又は当該調査士法人からの請求の有無にかかわらず、常に公開により行わなければならない。
  • 何人も、調査士又は調査士法人にこの法律又はこの法律に基づく命令に違反する事実があると思料するときは、法務大臣に対し、当該事実を通知し、適当な措置をとることを求めることができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
「常に公開」は誤り(請求が要件)

土地家屋調査士法第44条当該調査士又は当該調査士法人から請求があつたときは、公開により行わなければならないe-Gov原文

正しい
条文どおり → 記述は正しい

土地家屋調査士法第44条何人も、調査士又は調査士法人にこの法律又はこの法律に基づく命令に違反する事実があると思料するときe-Gov原文

ひっかけ聴聞の審理の公開は『請求があったとき』。違反事実の通知は『何人も』できる。

解説懲戒手続では、(1) 何人も違反事実を法務大臣に通知できる(44条1項)、(2) 戒告又は業務停止をしようとするときは聴聞を行わなければならない(44条3項)、(3) 聴聞の通知は期日の1週間前までに発する(44条4項)、(4) 聴聞の審理は調査士等から請求があったときは公開する(44条5項)、という流れを押さえる。『常に公開』『請求があれば非公開』のような逆転に注意する。

補足戒告・業務停止の処分には聴聞が必要だが、業務禁止・解散の処分も聴聞の通知(1週間前まで)の対象である。

13土地家屋調査士法人の設立と社員の資格(26条・28条)

土地家屋調査士法人に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 調査士は、この章の定めるところにより、調査士の業務を行うことを目的とする土地家屋調査士法人を設立することができる。
  • 調査士法人の社員は、調査士でなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
条文どおり → 記述は正しい

土地家屋調査士法第26条調査士は、この章の定めるところにより、土地家屋調査士法人e-Gov原文

正しい
条文どおり → 記述は正しい

土地家屋調査士法第28条調査士法人の社員は、調査士でなければならないe-Gov原文

ひっかけ調査士法人は調査士が設立し、社員は調査士でなければならない。

解説土地家屋調査士法人は調査士が設立する法人で(26条)、社員は調査士に限られる(28条1項)。さらに、業務停止中の者や、調査士法人が解散・業務全部停止の処分を受けた際に処分日前30日内に社員であった者は一定期間社員になれず、調査士会の会員でない者も社員になれない(28条2項)。社員資格を『調査士でなくてもよい』とする引っかけに注意する。

補足調査士法人はその名称中に『土地家屋調査士法人』の文字を使用しなければならない(27条)。

14土地家屋調査士法人の代表と業務執行(35条の2)

土地家屋調査士法人の代表に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 第35条の2第1項により調査士法人を代表する社員は、その法人の業務に関して裁判外の行為をする権限を有するが、裁判上の行為をする権限は有しない。
  • 民間紛争解決手続代理関係業務を行うことを目的とする調査士法人においては、当該業務についても、すべての社員が各自その調査士法人を代表する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
「裁判上の権限は有しない」は誤り

土地家屋調査士法第35条の2一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有するe-Gov原文

誤り
「すべての社員が代表」は誤り

土地家屋調査士法第35条の2特定社員のみが、各自調査士法人を代表するe-Gov原文

ひっかけ代表社員は裁判上・裁判外の一切の行為ができ、ADR業務は特定社員のみが代表する。

解説調査士法人の社員は各自法人を代表するのが原則で(35条の2第1項)、代表社員は法人の業務に関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する(同条3項)。ただし民間紛争解決手続代理関係業務(ADR業務)については特定社員のみが各自法人を代表する(同条2項)。『裁判上の行為はできない』『ADR業務も全社員が代表する』という逆の誤りに注意する。なお社員は原則すべて業務を執行する権利を有し義務を負う(35条1項)。

補足代表権に加えた制限は善意の第三者に対抗できない(35条の2第4項)。

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