問1筆界特定の事務(管轄)
筆界特定の手続に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.筆界特定の事務は、対象土地の所在地を管轄する法務局又は地方法務局がつかさどる。
- イ.筆界特定は、登記官のうちから法務局又は地方法務局の長が指定する者である筆界特定登記官が行う。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 124条1項のとおり → 正しい
不動産登記法第124条「筆界特定の事務は、対象土地の所在地を管轄する法務局又は地方法務局がつかさどる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 125条のとおり → 正しい
不動産登記法第125条「筆界特定は、筆界特定登記官」e-Gov原文
不動産登記法第125条「登記官のうちから、法務局又は地方法務局の長が指定する者をいう」e-Gov原文
ひっかけ筆界特定の事務は『対象土地の所在地を管轄する法務局等』。筆界特定は『筆界特定登記官』が行う(124条・125条)。
解説筆界特定の事務は、対象土地の所在地を管轄する法務局又は地方法務局がつかさどる(124条1項)。筆界特定は、登記官のうちから法務局又は地方法務局の長が指定する筆界特定登記官が行う(125条)。筆界特定の事務の管轄と筆界特定登記官を押さえる。
補足筆界特定は土地の筆界(公法上の境界)を特定する行政手続で、土地家屋調査士はその代理を業務とできる。事務の管轄と担当官をまず押さえる。
問2筆界特定登記官
筆界特定登記官及び筆界特定の事務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.筆界特定は、登記官のうちから、法務局又は地方法務局の長が指定する者である筆界特定登記官が行う。
- イ.筆界特定の事務は、対象土地の所在地にかかわらず、すべて法務省(本省)がつかさどる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 125条のとおり → 正しい
不動産登記法第125条「登記官のうちから、法務局又は地方法務局の長が指定する者をいう」e-Gov原文
- イ.誤り
- 対象土地の所在地を管轄する法務局等がつかさどる → 『すべて本省がつかさどる』は誤り
不動産登記法第124条「筆界特定の事務は、対象土地の所在地を管轄する法務局又は地方法務局がつかさどる」e-Gov原文
ひっかけ筆界特定は『筆界特定登記官』が行う。事務は『対象土地の所在地を管轄する法務局等』(125条・124条)。
解説筆界特定は、登記官のうちから法務局又は地方法務局の長が指定する筆界特定登記官が行う(125条)。筆界特定の事務は対象土地の所在地を管轄する法務局又は地方法務局がつかさどる(124条1項)。筆界特定登記官と事務の管轄を押さえる。
補足筆界特定登記官は登記官の中から指定される専門の担当官である。事務の管轄は対象土地の所在地が基準となる。
問3筆界特定登記官の除斥
筆界特定登記官の除斥及び筆界調査委員の意見に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.筆界特定登記官が、対象土地又は関係土地のいずれかの土地の所有権の登記名義人である等、所定の者に該当するときは、当該対象土地について筆界特定を行うことができない。
- イ.筆界調査委員は、事実の調査を終了したときは、遅滞なく、筆界特定登記官に対し、対象土地の筆界特定についての意見を提出しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 126条のとおり → 正しい
不動産登記法第126条「当該筆界特定登記官は、対象土地について筆界特定を行うことができない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 142条のとおり → 正しい
不動産登記法第142条「遅滞なく、筆界特定登記官に対し、対象土地の筆界特定についての意見を提出しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ対象土地等の利害関係者である筆界特定登記官は筆界特定を『行えない』(除斥)。筆界調査委員は調査終了後に『意見を提出』(126条・142条)。
解説筆界特定登記官が、対象土地・関係土地の所有権登記名義人やその配偶者・四親等内の親族等の所定の者に該当するときは、当該対象土地について筆界特定を行うことができない(126条、除斥)。また、筆界調査委員は事実の調査を終了したときは遅滞なく筆界特定登記官に意見を提出しなければならない(142条)。除斥と筆界調査委員の意見を押さえる。
補足除斥は手続の公正を確保するため、利害関係のある登記官を職務から外す制度である。筆界調査委員の意見は筆界特定の重要な基礎資料となる。
問4標準処理期間
標準処理期間及び筆界特定登記官の除斥に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.法務局又は地方法務局の長は、筆界特定の申請がされてから筆界特定登記官が筆界特定をするまでに通常要すべき標準的な期間を定め、これを公にしておかなければならない。
- イ.筆界特定登記官は、対象土地の所有権の登記名義人である場合であっても、当該対象土地について筆界特定を行うことができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 130条のとおり → 正しい
不動産登記法第130条「筆界特定の申請がされてから筆界特定登記官が筆界特定をするまでに通常要すべき標準的な期間を定め」e-Gov原文
- イ.誤り
- 対象土地の所有権登記名義人である筆界特定登記官は除斥される → 『行うことができる』は誤り
不動産登記法第126条「当該筆界特定登記官は、対象土地について筆界特定を行うことができない」e-Gov原文
ひっかけ法務局等の長は『標準処理期間』を定め公にする。対象土地の所有権登記名義人である登記官は『除斥』(130条・126条)。
解説法務局又は地方法務局の長は、筆界特定の申請から筆界特定までに通常要すべき標準的な期間(標準処理期間)を定め、備付け等の適当な方法により公にしておかなければならない(130条)。また、筆界特定登記官が対象土地等の所有権登記名義人等であるときは除斥される(126条)。標準処理期間と除斥を押さえる。
補足標準処理期間の公表は手続の透明性・予測可能性を高める。除斥は利害関係のある登記官を職務から外し公正を確保する。
問5筆界特定の申請の通知及び公告
筆界特定の申請の通知公告及び手続記録の保管に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.筆界特定の申請があったときは、筆界特定登記官は、申請を却下すべき場合を除き、遅滞なく、その旨を公告し、かつ、その旨を関係人に通知しなければならない。
- イ.筆界特定手続記録は、対象土地の所在地を管轄する登記所において保管する。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 133条1項のとおり → 正しい
不動産登記法第133条「その旨を公告し、かつ、その旨を次に掲げる者」e-Gov原文
- イ.正しい
- 145条のとおり → 正しい
不動産登記法第145条「対象土地の所在地を管轄する登記所において保管する」e-Gov原文
ひっかけ申請があれば遅滞なく『公告し関係人に通知』。手続記録は『対象土地の所在地を管轄する登記所』で保管(133条・145条)。
解説筆界特定の申請があったときは、筆界特定登記官は、申請を却下すべき場合を除き、遅滞なくその旨を公告し、かつ対象土地・関係土地の所有権登記名義人等(関係人)に通知しなければならない(133条1項)。また、筆界特定手続記録は対象土地の所在地を管轄する登記所において保管する(145条)。申請の通知公告と記録保管を押さえる。
補足申請の公告・通知は関係人に手続への関与の機会を与える。筆界特定手続記録は対象土地の登記所で保管され、後日の閲覧等に供される。
問6筆界調査委員の指定
筆界調査委員の指定及び申請の通知公告に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.法務局又は地方法務局の長は、申請の公告及び通知がされたときは、対象土地の筆界特定のために必要な事実の調査を行うべき筆界調査委員を指定しなければならない。
- イ.筆界特定の申請があったときであっても、筆界特定登記官は、その旨を公告し、関係人に通知する必要はない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 134条1項のとおり → 正しい
不動産登記法第134条「対象土地の筆界特定のために必要な事実の調査を行うべき筆界調査委員を指定しなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 申請があれば公告し関係人に通知すべき → 『通知する必要はない』は誤り
不動産登記法第133条「その旨を公告し、かつ、その旨を次に掲げる者」e-Gov原文
ひっかけ公告通知後に『筆界調査委員』を指定。申請があれば『公告し関係人に通知』(134条・133条)。
解説法務局又は地方法務局の長は、申請の公告及び通知がされたときは、対象土地の筆界特定のために必要な事実の調査を行うべき筆界調査委員を指定しなければならない(134条1項)。また、筆界特定の申請があったときは筆界特定登記官は遅滞なく公告し関係人に通知しなければならない(133条1項)。筆界調査委員の指定と申請の通知公告を押さえる。
補足筆界調査委員は土地家屋調査士・弁護士等の専門家から指定され、現地調査・測量等の事実調査を担う。公告通知の後に指定される。
問7筆界調査委員の欠格事由
筆界調査委員の欠格事由に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.対象土地又は関係土地のいずれかの土地の所有権の登記名義人である者であっても、筆界調査委員に指定することができる。
- イ.対象土地又は関係土地の所有権の登記名義人等の所定の者は、筆界調査委員に指定することができない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 所定の利害関係者は筆界調査委員に指定できない → 『指定することができる』は誤り
不動産登記法第134条「前項の筆界調査委員に指定することができない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 134条2項のとおり → 正しい
不動産登記法第134条「前項の筆界調査委員に指定することができない」e-Gov原文
ひっかけ対象土地等の所有権登記名義人等は筆界調査委員に『指定できない』(134条2項)。
解説対象土地又は関係土地の所有権登記名義人等やその配偶者・四親等内の親族等の所定の者は、筆界調査委員に指定することができない(134条2項)。筆界調査委員の中立性を確保するための欠格事由である。筆界調査委員の欠格事由を押さえる。
補足筆界特定登記官の除斥(126条)と同様、筆界調査委員にも利害関係者を排除する欠格事由が定められ、調査の公正・中立を担保している。
問8意見又は資料の提出
意見又は資料の提出に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.筆界特定の申請があっても、筆界特定の申請人及び関係人は、対象土地の筆界について、意見又は資料を提出することはできない。
- イ.筆界特定の申請があったときは、筆界特定の申請人及び関係人は、筆界特定登記官に対し、対象土地の筆界について、意見又は資料を提出することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 申請人及び関係人は意見又は資料を提出できる → 『提出することはできない』は誤り
不動産登記法第139条「意見又は資料を提出することができる」e-Gov原文
- イ.正しい
- 139条1項のとおり → 正しい
不動産登記法第139条「意見又は資料を提出することができる」e-Gov原文
ひっかけ申請人及び関係人は、対象土地の筆界について『意見又は資料を提出できる』(139条1項)。
解説筆界特定の申請があったときは、筆界特定の申請人及び関係人は、筆界特定登記官に対し、対象土地の筆界について意見又は資料を提出することができる(139条1項。筆界特定登記官が相当の期間を定めたときはその期間内に提出する)。意見又は資料の提出を押さえる。
補足意見・資料の提出は、当事者が自らの主張を手続に反映させる機会である。電磁的方法による提出も認められる。
問9意見聴取等の期日
意見聴取等の期日に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.筆界特定登記官は、筆界特定をするまでの間に、申請人及び関係人に対し、対象土地の筆界について意見を述べ、又は資料を提出する機会を与える必要はない。
- イ.筆界特定登記官は、公告をした時から筆界特定をするまでの間に、申請人及び関係人に対し、あらかじめ期日及び場所を通知して、対象土地の筆界について、意見を述べ、又は資料を提出する機会を与えなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 意見陳述・資料提出の機会を与えるべき → 『機会を与える必要はない』は誤り
不動産登記法第140条「あらかじめ期日及び場所を通知して、対象土地の筆界について、意見を述べ」e-Gov原文
- イ.正しい
- 140条1項のとおり → 正しい
不動産登記法第140条「あらかじめ期日及び場所を通知して、対象土地の筆界について、意見を述べ」e-Gov原文
ひっかけ筆界特定登記官は、あらかじめ期日・場所を通知して『意見陳述・資料提出の機会』を与える(140条1項)。
解説筆界特定登記官は、公告をした時から筆界特定をするまでの間に、申請人及び関係人に対し、あらかじめ期日及び場所を通知して、対象土地の筆界について意見を述べ又は資料を提出する機会を与えなければならない(140条1項、意見聴取等の期日)。意見聴取等の期日を押さえる。
補足意見聴取等の期日は当事者の手続保障の中核である。筆界特定登記官は適当と認める者を参考人として事実を陳述させることもできる(140条2項)。
問10筆界調査委員の意見の提出
筆界調査委員の意見及び筆界確定訴訟の判決との関係に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.筆界調査委員は、意見聴取等の期日の後、対象土地の筆界特定のために必要な事実の調査を終了したときは、遅滞なく、筆界特定登記官に対し、対象土地の筆界特定についての意見を提出しなければならない。
- イ.筆界特定がされた場合において、当該筆界特定に係る筆界について筆界の確定を求める訴えに係る判決が確定したときは、当該筆界特定は、当該判決と抵触する範囲において、その効力を失う。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 142条のとおり → 正しい
不動産登記法第142条「遅滞なく、筆界特定登記官に対し、対象土地の筆界特定についての意見を提出しなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 148条のとおり → 正しい
不動産登記法第148条「当該筆界特定は、当該判決と抵触する範囲において、その効力を失う」e-Gov原文
ひっかけ筆界調査委員は調査終了後に『意見を提出』。筆界確定判決が確定すれば筆界特定は抵触範囲で『失効』(142条・148条)。
解説筆界調査委員は、意見聴取等の期日の後、必要な事実の調査を終了したときは、遅滞なく筆界特定登記官に対象土地の筆界特定についての意見を提出しなければならない(142条)。また、筆界特定後に筆界確定訴訟の判決が確定したときは、筆界特定は判決と抵触する範囲でその効力を失う(148条)。筆界調査委員の意見と判決との関係を押さえる。
補足筆界特定は行政手続であり、筆界の最終的な確定は民事訴訟(筆界確定訴訟)による。判決が確定すれば筆界特定は判決に道を譲る。
問11筆界特定及び筆界特定書の作成
筆界特定書の作成及び筆界調査委員の意見に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.筆界特定登記官は、筆界調査委員の意見が提出されたときは、その意見を踏まえ諸事情を総合的に考慮して対象土地の筆界特定をし、その結論及び理由の要旨を記載した筆界特定書を作成しなければならない。
- イ.筆界調査委員は、事実の調査を終了しても、筆界特定登記官に対し、対象土地の筆界特定についての意見を提出する必要はない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 143条1項のとおり → 正しい
不動産登記法第143条「その結論及び理由の要旨を記載した筆界特定書を作成しなければならない」e-Gov原文
- イ.誤り
- 筆界調査委員は意見を提出すべき → 『提出する必要はない』は誤り
不動産登記法第142条「対象土地の筆界特定についての意見を提出しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ筆界特定登記官は『結論及び理由の要旨を記載した筆界特定書』を作成。筆界調査委員は調査終了後に『意見を提出』(143条・142条)。
解説筆界特定登記官は、筆界調査委員の意見が提出されたときは、その意見を踏まえ、登記記録・地図・地形・地目・面積・形状・工作物・境界標の有無等の事情を総合的に考慮して筆界特定をし、結論及び理由の要旨を記載した筆界特定書を作成しなければならない(143条1項)。また、筆界調査委員は調査終了後に意見を提出する(142条)。筆界特定書の作成を押さえる。
補足筆界特定書には結論(特定した筆界の位置)と理由の要旨、図面・点の現地復元方法等が記載される。筆界調査委員の意見を踏まえて作成される。
問12筆界特定の通知及び公告
筆界特定の通知公告に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.筆界特定登記官は、筆界特定をしたときであっても、筆界特定の申請人に対し筆界特定書の内容を通知する必要はない。
- イ.筆界特定登記官は、筆界特定をしたときは、申請人に筆界特定書の内容を通知するとともに、筆界特定をした旨を公告し、かつ、関係人に通知しなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 申請人に筆界特定書の内容を通知すべき → 『通知する必要はない』は誤り
不動産登記法第144条「筆界特定をした旨を公告し、かつ、関係人に通知しなければならない」e-Gov原文
- イ.正しい
- 144条1項のとおり → 正しい
不動産登記法第144条「筆界特定をした旨を公告し、かつ、関係人に通知しなければならない」e-Gov原文
ひっかけ筆界特定をしたら申請人に『筆界特定書の内容を通知』し、公告し『関係人に通知』(144条1項)。
解説筆界特定登記官は、筆界特定をしたときは、遅滞なく申請人に筆界特定書の写しの交付等の方法により内容を通知するとともに、筆界特定をした旨を公告し、かつ関係人に通知しなければならない(144条1項)。筆界特定の通知公告を押さえる。
補足申請人への通知(筆界特定書の内容)と、公告・関係人への通知により、筆界特定の結果が周知される。関係人の所在不明時は公告で通知に代える。
問13筆界特定手続記録の保管
筆界特定手続記録の保管及び筆界特定の事務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.筆界特定手続記録は、法務局又は地方法務局の長が指定する筆界調査委員の事務所において保管する。
- イ.筆界特定の事務は、対象土地の所在地にかかわらず、筆界特定の申請人が指定する登記所がつかさどる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 記録は対象土地の所在地を管轄する登記所で保管する → 『筆界調査委員の事務所で保管』は誤り
不動産登記法第145条「対象土地の所在地を管轄する登記所において保管する」e-Gov原文
- イ.誤り
- 対象土地の所在地を管轄する法務局等がつかさどる → 『申請人が指定する登記所』は誤り
不動産登記法第124条「筆界特定の事務は、対象土地の所在地を管轄する法務局又は地方法務局がつかさどる」e-Gov原文
ひっかけ筆界特定手続記録は『対象土地の所在地を管轄する登記所』で保管。事務も『対象土地の所在地を管轄する法務局等』(145条・124条)。
解説筆界特定手続記録は、対象土地の所在地を管轄する登記所において保管する(145条)。また、筆界特定の事務は対象土地の所在地を管轄する法務局又は地方法務局がつかさどる(124条1項)。記録の保管も事務の管轄も、対象土地の所在地が基準である点を押さえる。
補足筆界特定手続記録は後日の閲覧・写しの交付に供される重要な記録である。対象土地の所在地の登記所が保管する。
問14手続費用の負担
筆界特定の手続費用及び意見資料の提出に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.筆界特定の手続における測量に要する費用その他の所定の費用は、国の負担とする。
- イ.筆界特定の申請があっても、筆界特定の申請人及び関係人は、対象土地の筆界について、意見又は資料を提出することはできない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 手続費用は申請人の負担とされる → 『国の負担』は誤り
不動産登記法第146条「筆界特定の手続における測量に要する費用」e-Gov原文
不動産登記法第146条「筆界特定の申請人の負担とする」e-Gov原文
- イ.誤り
- 申請人及び関係人は意見又は資料を提出できる → 『提出することはできない』は誤り
不動産登記法第139条「意見又は資料を提出することができる」e-Gov原文
ひっかけ筆界特定の手続費用(測量費等)は『申請人の負担』。申請人及び関係人は『意見又は資料を提出できる』(146条・139条)。
解説筆界特定の手続における測量に要する費用その他の所定の費用(手続費用)は、筆界特定の申請人の負担とする(146条1項。申請人が複数の場合は所定の割合で負担する)。また、筆界特定の申請人及び関係人は対象土地の筆界について意見又は資料を提出できる(139条1項)。手続費用の負担と意見資料の提出を押さえる。
補足筆界特定は申請人の利益のための手続であるため、測量費等の手続費用は申請人が負担する。申請人が複数のときは公平の観点から分担する。
問15筆界確定訴訟の判決との関係
筆界確定訴訟の判決との関係及び標準処理期間に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.筆界特定がされた後に、当該筆界について筆界の確定を求める訴えに係る判決が確定しても、当該筆界特定はその効力を失わない。
- イ.法務局又は地方法務局の長は、筆界特定について通常要すべき標準的な期間を定めて、これを公にしておく必要はない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)
- ア.誤り
- 筆界特定は判決と抵触する範囲で効力を失う → 『効力を失わない』は誤り
不動産登記法第148条「当該筆界特定は、当該判決と抵触する範囲において、その効力を失う」e-Gov原文
- イ.誤り
- 標準処理期間を定め公にしておくべき → 『公にしておく必要はない』は誤り
不動産登記法第130条「通常要すべき標準的な期間を定め」e-Gov原文
ひっかけ筆界確定判決が確定すれば筆界特定は抵触範囲で『失効』。長は『標準処理期間』を定め公にする(148条・130条)。
解説筆界特定がされた後に筆界確定訴訟の判決が確定したときは、筆界特定は判決と抵触する範囲でその効力を失う(148条)。また、法務局又は地方法務局の長は筆界特定の標準処理期間を定め公にしておかなければならない(130条)。判決との関係と標準処理期間を押さえる。
補足筆界の最終的確定は民事訴訟(筆界確定訴訟)の専権であり、判決確定後は筆界特定がこれに道を譲る。標準処理期間の公表は手続の予測可能性を高める。