問1利益相反取引の制限と株主代表訴訟e-Gov等の一次資料で確認済み
会社法上の利益相反取引の制限及び株主による責任追及等の訴えに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.取締役が自己又は第三者のために株式会社と取引をしようとするときは、株主総会において当該取引につき重要な事実を開示し、その承認を受けなければならない。
- イ.6箇月前から引き続き株式を有する株主は、株式会社に対し、取締役等の責任を追及する訴えの提起を請求することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 利益相反取引は承認を要する
会社法第356条「取締役が自己又は第三者のために株式会社と取引をしようとするとき」一次資料を確認
ひっかけ利益相反取引には会社の承認が必要。代表訴訟は6箇月保有株主が請求。
解説取締役が自己又は第三者のために株式会社と取引をしようとするとき(利益相反取引)は、株主総会(取締役会設置会社では取締役会)において重要な事実を開示し、その承認を受けなければならない(356条1項2号)。6箇月前から引き続き株式を有する株主は、会社に対し、取締役等の責任追及等の訴えの提起を請求することができる(株主代表訴訟。847条)。
補足株主代表訴訟は、会社が取締役の責任を追及しない場合に、株主が会社に代わって取締役等の責任を追及する制度である。
問2役員等の株式会社に対する損害賠償責任e-Gov等の一次資料で確認済み
会社法上の役員等の株式会社に対する損害賠償責任に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.取締役、会計参与、監査役、執行役又は会計監査人(役員等)は、その任務を怠ったときは、株式会社に対し、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
- イ.取締役が利益相反取引(356条1項の取引)をして会社に損害が生じた場合であっても、当該取締役の任務懈怠が推定されることはない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 423条1項が役員等の任務懈怠責任を定める
会社法第423条「その任務を怠ったときは、株式会社に対し、これによって生じた損害を賠償する責任を負う」一次資料を確認
- イ.誤り
- 423条3項が利益相反取引での任務懈怠を推定する
会社法第423条「次に掲げる取締役又は執行役は、その任務を怠ったものと推定する」一次資料を確認
ひっかけ役員等は任務懈怠で会社に賠償責任。利益相反取引は任務懈怠が『推定』される。
解説役員等(取締役・会計参与・監査役・執行役・会計監査人)は、任務を怠ったときは、会社に対し損害賠償責任を負う(423条1項)。利益相反取引で会社に損害が生じたときは、取引をした取締役等の任務懈怠が推定される(同条3項)。また、競業取引による会社の損害は、取締役等が得た利益の額と推定される(同条2項)。
補足役員等の責任は、総株主の同意で全部免除、又は株主総会の特別決議等で一部免除できる(424条・425条)。
問3取締役の競業取引・利益相反取引の制限と任務懈怠責任e-Gov等の一次資料で確認済み
取締役会設置会社であるA株式会社の取締役Bに関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.Bが自己のためにA社の事業の部類に属する取引(競業取引)をしようとする場合、Bは、その取引につき重要な事実を開示して取締役会の承認を受けなければならない。
- イ.Bが自己のためにA社と直接取引(利益相反取引)をした場合、その取引について取締役会の承認を受けていれば、その取引によってA社に損害が生じても、Bは任務を怠らなかったことを証明することで損害賠償責任を免れる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 事業の部類に属する取引 → 重要事実を開示 → 取締役会の承認
会社法第356条第1項第1号「取締役が自己又は第三者のために株式会社の事業の部類に属する取引をしようとするとき」一次資料を確認
会社法第365条第1項「取締役会設置会社における第三百五十六条の規定の適用については、同条第一項中「株主総会」とあるのは、「取締役会」とする」一次資料を確認
- イ.誤り
- 損害発生 → 任務懈怠が推定 → 自己のための直接取引は無過失でも免責されない
会社法第423条第3項「株式会社に損害が生じたときは、次に掲げる取締役又は執行役は、その任務を怠ったものと推定する」一次資料を確認
会社法第428条第1項「第四百二十三条第一項の責任は、任務を怠ったことが当該取締役又は執行役の責めに帰することができない事由によるものであることをもって免れることができない」一次資料を確認
ひっかけ承認は「取引してよい」というゴーサインにすぎず、損害が出たときの賠償責任まで消すものではない。
解説競業取引・利益相反取引には、取引前の手続と取引後の責任という二つの局面があり、アとイはそれぞれ別の局面を問うている。アは取引前。取締役が自己の事業の部類に属する取引(競業取引)をするには、重要な事実を開示して承認を受けなければならない(会社法356条1項1号)。取締役会設置会社では、この承認機関が株主総会から取締役会に読み替えられる(同法365条1項)から、Bは取締役会の承認を要する。アは正しい。イは取引後。利益相反取引によって会社に損害が生じたときは、その取引をした取締役などの任務懈怠が推定される(同法423条3項)。さらに、自己のためにした直接取引をした取締役の損害賠償責任は、自分に帰責事由がないこと(無過失)を理由としても免れることができない無過失責任とされる(同法428条1項)。承認を受けていようと、無過失を証明しようと、自己のための直接取引なら責任は残る。よってイは誤りで、組み合わせは『アー正、イー誤』。
補足無過失でも免責されない428条1項の重い扱いは、自己のためにした直接取引をした取締役に限られる。第三者のためにした取引や間接取引なら、423条3項の任務懈怠の推定にとどまり、無過失を立証して免責される余地が残る。
問4取締役の義務(忠実義務・善管注意義務)e-Gov等の一次資料で確認済み
取締役の義務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.取締役は、法令及び定款並びに株主総会の決議を遵守し、株式会社のため忠実にその職務を行わなければならない。
- イ.株式会社と取締役との関係は、委任に関する規定に従う。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 忠実義務
会社法第355条「取締役は、法令及び定款並びに株主総会の決議を遵守し、株式会社のため忠実にその職務を行わなければならない」一次資料を確認
- イ.正しい
- 委任関係
会社法第330条「株式会社と役員及び会計監査人との関係は、委任に関する規定に従う」一次資料を確認
ひっかけアの「忠実に」が355条、イの「委任に関する規定に従う」が330条。どちらも条文そのままの言い回しで、いずれも正しい。
解説株式会社と取締役・監査役・会計参与・会計監査人との関係は、委任に関する規定に従う(会社法330条)。委任である以上、取締役は受任者として善良な管理者の注意をもって職務を行う義務、すなわち善管注意義務を負う(民法644条)。これとは別に会社法が定めるのが忠実義務で、取締役は法令・定款・株主総会の決議を遵守し、株式会社のため忠実に職務を行わなければならない(会社法355条)。アは355条の文言、イは330条の委任関係を述べたもので、いずれも条文どおり正しい。
補足330条が委任に従うとする相手は取締役だけでなく、監査役・会計参与・会計監査人も含む。これらの役員等はみな善管注意義務を負う。
問5役員等の責任の一部免除e-Gov等の一次資料で確認済み
役員等の会社に対する責任の免除に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.役員等の会社に対する任務懈怠責任は、いかなる場合も総株主の同意がなければ一切免除することができない。
- イ.役員等が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、一定の限度を超える部分について株主総会の決議によって責任を免除することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 一部免除あり
会社法第425条第1項「当該役員等が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないとき」一次資料を確認
- イ.正しい
- 一部免除の要件
会社法第425条第1項「当該役員等が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないとき」一次資料を確認
ひっかけアの「いかなる場合も一切免除できない」が引っかけ。総株主の同意による全部免除のほかに、善意・無重過失なら株主総会の特別決議で一部免除する道がある。
解説役員等の会社に対する任務懈怠責任(会社法423条1項)は、原則として総株主の同意がなければ全部を免除できない(同424条)。ただし全部免除しか道がないわけではなく、当該役員等が職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときは、最低責任限度額を超える部分について、株主総会の特別決議等によって一部を免除できる(同425条1項)。アは一部免除の制度を否定する点で誤り。イは善意・無重過失を要件とする一部免除を述べたもので正しい。
補足一部免除で残る最低責任限度額は、報酬等の1年分に、代表取締役・代表執行役なら6、業務執行取締役等なら4、それ以外の取締役・監査役・会計参与・会計監査人なら2を乗じた額が基準となる(425条1項)。
問6競業取引の承認機関e-Gov等の一次資料で確認済み
取締役会非設置会社における取締役の競業取引の制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.取締役が第三者のために会社の事業の部類に属する取引をしようとする場合であっても、自己のためにする場合と異なり、株主総会の承認を受ける必要はない。
- イ.取締役が自己又は第三者のために株式会社の事業の部類に属する取引をしようとするときは、株主総会において、当該取引につき重要な事実を開示し、その承認を受けなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 自己/第三者の区別による誤解を突く
会社法第356条第1項第1号「取締役が自己又は第三者のために株式会社の事業の部類に属する取引をしようとするとき」一次資料を確認
- イ.正しい
- 承認機関と開示義務を正確に問う
会社法第356条第1項「株主総会において、当該取引につき重要な事実を開示し、その承認を受けなければならない」一次資料を確認
ひっかけ「第三者のためなら自由」と読ませにかかる肢。条文は自己でも第三者でも同じ扱い。
解説356条1項1号は競業取引の承認を求めるが、その射程は「自己又は第三者のために」する取引に及ぶ。取締役が自分名義で会社の事業の部類に属する取引をする場合だけでなく、他人の名義や計算で行う場合も承認の対象に入る。名義を第三者にすれば規制を逃れられる、という抜け道を塞ぐためである。だからアの「第三者のためなら承認不要」は誤り。イは1項柱書と1号の文言そのままで、株主総会での重要事実の開示と承認を要するとしており正しい。非設置会社では承認機関が株主総会になる点が、本問の前提である。
補足取締役会設置会社ではこの承認は取締役会で行い、取引をした取締役は取引後遅滞なくその重要な事実を取締役会に報告する義務を負う(365条)。
問7利益相反取引(間接取引)e-Gov等の一次資料で確認済み
取締役と会社の利益相反取引に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.取締役が自己のために会社と直接取引をしようとするときは、重要な事実の開示は不要であり、株主総会の承認のみを受ければよい。
- イ.株式会社が取締役の債務を保証する場合のように、会社と取締役以外の者との間において会社と当該取締役との利益が相反する取引をしようとするときも、株主総会の承認を受けなければならない。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 開示義務の省略可否を突く
会社法第356条第1項「当該取引につき重要な事実を開示し、その承認を受けなければならない」一次資料を確認
- イ.正しい
- 直接取引だけでなく間接取引も対象と問う
会社法第356条第1項第3号「株式会社が取締役の債務を保証することその他取締役以外の者との間において株式会社と当該取締役との利益が相反する取引をしようとするとき」一次資料を確認
ひっかけ「承認があれば開示は省ける」と思わせる肢。開示は承認判断の材料で、外せない。
解説間接取引、すなわち会社が取締役の債務を保証するように、形式上は取締役以外の者との取引でありながら実質的に会社と取締役の利益が衝突する取引は、356条1項3号で承認の対象とされている。会社の犠牲で取締役が利益を得る危険があるからで、直接取引(2号)と並んで規制される。よってイは正しい。アは、承認さえ得れば重要事実の開示は省けるとする点で誤り。356条1項柱書は「当該取引につき重要な事実を開示し、その承認を受けなければならない」と定め、開示は承認の前提だからである。開示なき承認では取締役会・株主総会が利益相反の中身を判断できない、という構造がアを誤りにしている。
補足債務保証のほか、会社が取締役の債務を引き受ける債務引受や、取締役の借入れに会社が物上保証する場合も、3号の間接取引として承認の対象になる。
問8役員等の対会社責任e-Gov等の一次資料で確認済み
役員等の株式会社に対する損害賠償責任に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.取締役、会計参与、監査役、執行役又は会計監査人は、その任務を怠ったときは、株式会社に対し、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
- イ.取締役が356条1項の規定に違反して競業取引をしたときは、当該取引によって取締役や第三者が得た利益の額が会社の損害の額と推定される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 責任の主体と発生要件を正確に問う
会社法第423条第1項「その任務を怠ったときは、株式会社に対し、これによって生じた損害を賠償する責任を負う」一次資料を確認
- イ.正しい
- 損害額の推定規定を問う
会社法第423条第2項「当該取引によって取締役、執行役又は第三者が得た利益の額は、前項の損害の額と推定する」一次資料を確認
ひっかけ両方とも正しい型。イの推定が引っかけに見えても、423条2項そのままである。
解説423条1項は、取締役・会計参与・監査役・執行役・会計監査人がその任務を怠ったとき、会社に対しこれによって生じた損害を賠償する責任を負うとする。アはこの主体と要件をそのまま述べており正しい。イは、356条1項違反の競業取引について、その取引で取締役や第三者が得た利益の額を会社の損害額と推定する423条2項を述べたもので正しい。会社が逸失利益を立証するのは難しいため、得た利益から逆算させて立証の負担を軽くする趣旨である。競業違反では「会社の損害」ではなく「相手が得た利益」が起点になる、という立証構造の転換がイの肝である。
補足利益相反取引で会社に損害が生じた場合は、取引をした取締役のほか、承認の取締役会決議に賛成した取締役も任務を怠ったものと推定される(423条3項)。
問9利益相反取引と取締役会決議e-Gov等の一次資料で確認済み
取締役の利益相反取引と取締役会の決議に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.取締役が自己又は第三者のために会社と取引をしようとするときは、当該取引につき重要な事実を開示し、その承認を受けなければならない。
- イ.会社と利益相反取引をしようとする取締役は、その承認に係る取締役会の決議において、特別の利害関係を有する取締役にあたらず議決に加わることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 直接取引の規律を正確に問う
会社法第356条第1項第2号「取締役が自己又は第三者のために株式会社と取引をしようとするとき」一次資料を確認
- イ.誤り
- 特別利害関係への該当を否定して突く
会社法第369条第2項「特別の利害関係を有する取締役は、議決に加わることができない」一次資料を確認
ひっかけ当事者でも承認決議には加われる、と読ませる肢。当事者だからこそ369条2項で議決を外される。
解説356条1項2号の直接取引、つまり取締役が自己又は第三者のために会社と取引する場合は、重要な事実を開示して承認を受けなければならない。アはこの規律のとおりで正しい。これに対しイは、利益相反取引の当事者である取締役が承認の取締役会決議で議決に加われるとする点で誤り。当該取締役は決議について特別の利害関係を有するため、369条2項により議決から排除される。自分が当事者の取引の可否を自分で決めさせない、という利益相反の趣旨が、356条の承認と369条の議決排除の両方を貫いている。承認を要することと、その承認決議で当事者が一票を持てないことは、別条文だが同じ目的でつながっている。
補足取締役会設置会社では承認は取締役会で行い、取引をした取締役は取引後遅滞なく重要な事実を取締役会に報告しなければならない(365条1項・2項)。
問10株主に対する剰余金の配当e-Gov等の一次資料で確認済み
剰余金の配当に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.株式会社は、その株主に対し、剰余金の配当をすることができる。ただし、当該株式会社自身は配当を受ける株主から除かれる。
- イ.株式会社は、当該株式会社自身が保有する自己株式に対しても、剰余金の配当をすることができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- イ.誤り
- 除外規定を無視させる
会社法第453条「株式会社は、その株主(当該株式会社を除く」一次資料を確認
ひっかけ配当の相手から「当該株式会社を除く」。自己株式には回らない。
解説453条は「株式会社は、その株主(当該株式会社を除く。)に対し、剰余金の配当をすることができる」と定める。アはこの括弧書まで正しく書いており、会社が保有する自己株式には配当しない。会社が自分自身に配当しても財産が動かず無意味だからで、この括弧書は読み落としやすい。イは逆に自己株式にも配当できるとするので誤り。よって組み合わせはアー○・イー×になる。
補足自己株式は議決権も持たない(308条2項)。配当も議決権も外される点で共通する。
問11役員等の責任の全部免除(総株主の同意)e-Gov等の一次資料で確認済み
取締役の任務懈怠責任の免除に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。設例: 非公開会社であるあすなろ製作所株式会社の取締役Aは、任務を怠ったことにより会社に1,000万円の損害を生じさせた。
- ア.あすなろ製作所株式会社は、取締役会の決議によって、Aの会社に対する任務懈怠責任の全部を免除することができる。
- イ.あすなろ製作所株式会社の株主全員の同意があれば、Aの会社に対する任務懈怠責任の全部を免除することができる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 全部免除の要件
会社法第424条「総株主の同意がなければ、免除することができない」一次資料を確認
- イ.正しい
- 全部免除の要件
会社法第424条「総株主の同意がなければ、免除することができない」一次資料を確認
ひっかけアの「取締役会の決議で全部免除できる」が引っかけ。全部免除には総株主の同意が要る。
解説役員等の会社に対する任務懈怠責任(423条1項)は、原則として総株主の同意がなければ全部を免除することができない(424条)。取締役会決議による免除は、定款の定めがある場合に限り一部免除の範囲でのみ可能(425条・426条、いずれも別問)。
問12取締役会決議による責任の一部免除(定款授権)e-Gov等の一次資料で確認済み
役員等の責任の一部免除に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。設例: 取締役会設置会社であるみらい商事株式会社は、定款に会社法426条に基づく一部免除の定めを置いている。
- ア.みらい商事株式会社は、定款の定めさえあれば、監査役の関与や株主への通知・公告なしに、取締役会の決議のみで役員等の責任の一部免除を完結させることができる。
- イ.会社法426条に基づく取締役会決議による一部免除の制度を利用するには、あらかじめ定款にその旨の定めを置く必要がある。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 一部免除の手続要件
会社法第426条「取締役は、遅滞なく、前条第二項各号に掲げる事項及び責任を免除することに異議がある場合には一定の期間内に当該異議を述べるべき旨を公告し、又は株主に通知しなければならない」一次資料を確認
- イ.正しい
- 一部免除制度の適用要件
会社法第426条「監査役設置会社(取締役が二人以上ある場合に限る。)、監査等委員会設置会社又は指名委員会等設置会社は」一次資料を確認
ひっかけアの「定款の定めさえあれば手続なしで完結する」が引っかけ。
解説会社法426条の取締役会決議による一部免除は、定款にその旨の定めがあることを前提に、監査役設置会社等であること、責任を負う取締役以外による決議、監査役の同意、株主への通知・公告と異議手続(425条3項相当の準用)など複数の要件を満たして初めて成立する制度である。
問13非業務執行取締役等との責任限定契約e-Gov等の一次資料で確認済み
責任限定契約に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。設例: グリーンテック株式会社は、社外取締役Bとの間で会社法427条に基づく責任限定契約の締結を検討している。
- ア.グリーンテック株式会社は、業務執行取締役であるCとの間でも、社外取締役Bと同様の責任限定契約を締結することができる。
- イ.責任限定契約を締結するには、あらかじめ定款にその旨の定めを置く必要がある。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 責任限定契約の対象範囲
会社法第427条「取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)」一次資料を確認
- イ.正しい
- 責任限定契約の適用要件
会社法第427条「契約を非業務執行取締役等と締結することができる旨を定款で定めることができる」一次資料を確認
ひっかけアの「業務執行取締役とも締結できる」が引っかけ。
解説会社法427条の責任限定契約は、監督・監査の役割を担う非業務執行取締役等の萎縮を防ぐための制度であり、業務執行取締役等(会社の経営執行を担う立場)は対象に含まれない。定款にその旨の定めを置くことも前提条件となる。
問14株主代表訴訟の原告適格と取締役の報酬の決定e-Gov等の一次資料で確認済み
会社法上の株主による責任追及等の訴え及び取締役の報酬に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.公開会社において責任追及等の訴えの提起を請求することができるのは、総株主の議決権の3分の1以上を有する株主に限られる。
- イ.取締役の報酬等についての事項は、定款にこれを定めていないときは、株主総会の決議によって定める。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- イ.正しい
- 報酬は株主総会の決議で定める
会社法第361条「定款に当該事項を定めていないときは、株主総会の決議によって定める」一次資料を確認
ひっかけ代表訴訟は持株割合要件のない単独株主権。報酬は株主総会で定める。
解説株主による責任追及等の訴え(株主代表訴訟)の提起を請求できるのは、6箇月前から引き続き株式を有する株主であり、持株割合の要件はない(単独株主権。847条)。取締役の報酬等についての事項は、定款に定めていないときは、株主総会の決議によって定める(361条)。
補足公開会社では6箇月の保有要件があるが、非公開会社ではこの保有要件は不要である。いずれも持株割合の要件はない。
問15取締役会の決議e-Gov等の一次資料で確認済み
会社法上の取締役会の決議に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.取締役会の決議について特別の利害関係を有する取締役も、その決議の議決に加わることができる。
- イ.取締役会の決議は、議決に加わることができる取締役の過半数が出席し、その過半数をもって行う。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 369条2項が特別利害関係取締役の議決参加を禁止する
会社法第369条「特別の利害関係を有する取締役は、議決に加わることができない」一次資料を確認
- イ.正しい
- 369条1項が取締役会の決議要件を定める
会社法第369条「議決に加わることができる取締役の過半数」一次資料を確認
ひっかけ取締役会は『議決権ある取締役の過半数出席・過半数』で決議。特別利害関係者は議決に加われない。
解説取締役会の決議は、議決に加わることができる取締役の過半数が出席し、その過半数をもって行う(369条1項。定款で要件を加重できる)。決議について特別の利害関係を有する取締役は議決に加わることができず(同条2項)、その者は定足数の計算からも除外される。議事録に異議をとどめない取締役は決議に賛成したものと推定される(同条5項)。
補足取締役は、株主総会の議決権の代理行使(310条)と異なり、取締役会では代理人による議決はできない。
問16取締役会の決議(特別利害関係・賛成の推定)e-Gov等の一次資料で確認済み
取締役会の決議に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.取締役会の決議について特別の利害関係を有する取締役は、その決議の議決に加わることができない。
- イ.取締役会の決議に参加した取締役であって、議事録に異議をとどめなかった者は、その決議に賛成したものと推定される。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)
- ア.正しい
- 利益相反の懸念 → 議決から排除
会社法第369条第2項「前項の決議について特別の利害関係を有する取締役は、議決に加わることができない」一次資料を確認
- イ.正しい
- 沈黙 → 賛成の推定(責任追及の前提)
会社法第369条第5項「取締役会の決議に参加した取締役であって第三項の議事録に異議をとどめないものは、その決議に賛成したものと推定する」一次資料を確認
ひっかけ決議に出席して黙っていた取締役は、反対していたつもりでも賛成と推定されてしまう。
解説アは決議の公正さに関わる。取締役会の決議について特別の利害関係を有する取締役は、その議決に加わることができない(会社法369条2項)。自分の利害が絡む決議で投票させれば判断がゆがむためで、アは正しい。イは決議後の責任追及に関わる。決議に参加した取締役で議事録に異議をとどめない者は、その決議に賛成したものと推定される(同条5項)。沈黙が賛成と扱われ、後に違法な決議の責任を問う足がかりになる。イも正しい。両方とも条文どおりで、『アー正、イー正』。
補足賛成の推定を覆すには議事録に異議を残すことが鍵だが、その議事録には出席した取締役だけでなく監査役も署名または記名押印しなければならない(369条3項)。
問17役員等の第三者に対する責任e-Gov等の一次資料で確認済み
取締役の第三者に対する損害賠償責任に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.取締役は、その職務を行うについて悪意または重大な過失があったときは、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。
- イ.取締役は、その職務を行うについて軽過失があったにすぎない場合でも、会社法上、当然に第三者に対して損害賠償責任を負う。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- 重い帰責 → 第三者保護
会社法第429条第1項「役員等がその職務を行うについて悪意又は重大な過失があったときは、当該役員等は、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う」一次資料を確認
- イ.誤り
- 要件は悪意・重過失 → 軽過失では不成立
会社法第429条第1項「役員等がその職務を行うについて悪意又は重大な過失があったときは、当該役員等は、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う」一次資料を確認
ひっかけ会社に対する責任と違い、第三者への責任が立ち上がるのは悪意または重大な過失があったとき。
解説会社法429条1項は、不法行為とは別に第三者を保護するための特別の責任を定める。役員等が職務を行うについて悪意または重大な過失があったときは、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う(会社法429条1項)。アはこの要件をそのままなぞっており正しい。イは『軽過失でも当然に第三者責任を負う』とするが、同項の要件は悪意または重大な過失であって、単なる軽過失では成立しない。イは誤り。会社に対する責任(同法423条)が過失でも生じるのと対照的に、第三者責任は帰責の程度が重く設定されている。よって『アー正、イー誤』。
補足同じ429条でも2項は構造が違い、計算書類等への虚偽記載があれば、役員側が注意を怠らなかったと証明しない限り責任を負う。立証責任が転換され、軽過失でも捕まえうる点で1項の悪意・重過失とは別物。
問18取締役の報酬等e-Gov等の一次資料で確認済み
取締役の報酬等に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.取締役の報酬等についての一定の事項は、定款にその事項を定めていないときは、株主総会の決議によって定める。
- イ.取締役の報酬等は、取締役会の決議のみで自由に定めることができ、株主総会の関与は不要である。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)
- ア.正しい
- お手盛り防止
会社法第361条第1項「定款に当該事項を定めていないときは、株主総会の決議によって定める」一次資料を確認
- イ.誤り
- 株主の関与
会社法第361条第1項「定款に当該事項を定めていないときは、株主総会の決議によって定める」一次資料を確認
ひっかけ報酬を受け取る側がその額を自分で決める、という構図を法は許していない。
解説取締役が自分たちの報酬を自由に決められるとすると、いわゆる『お手盛り』によって会社や株主の利益が損なわれるおそれがある。そこで、取締役の報酬・賞与その他の職務執行の対価として会社から受ける財産上の利益(報酬等)についての一定の事項は、定款にその事項を定めていないときは、株主総会の決議によって定めることとされている(会社法361条1項)。これがアの内容で、正しい。一方イのように、取締役会の決議のみで報酬等を自由に定めることはできず、株主の関与が必要となるから、イは誤り。定款か株主総会かという入口で、取締役だけの判断を遮断している点に意味がある。
補足株主総会で全取締役の報酬総額(上限)だけを定め、各取締役への具体的な配分は取締役会の決定に委ねる扱いは、お手盛り防止の趣旨を害しないものとして実務上認められている。
問19取締役の報酬の決定e-Gov等の一次資料で確認済み
取締役の報酬等に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.取締役の報酬等のうち額が確定していないものについては、その具体的な算定方法を定める必要はなく、取締役会に一任することができる。
- イ.取締役の報酬等のうち額が確定しているものについては、定款にその額を定めていないときは、株主総会の決議によってその額を定める。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 取締役会一任という誤解を突く
会社法第361条第1項第2号「報酬等のうち額が確定していないものについては、その具体的な算定方法」一次資料を確認
- イ.正しい
- 報酬決定の機関を正確に問う
会社法第361条第1項「定款に当該事項を定めていないときは、株主総会の決議によって定める」一次資料を確認
ひっかけ不確定額だから取締役会に任せてよい、という流れに乗せる肢。算定方法は株主の手元に残る。
解説報酬等のうち額が確定していないものについては、361条1項2号がその具体的な算定方法を定款又は株主総会の決議で定めるよう求めている。業績連動報酬のように金額が事前に決まらない場合でも、算定の枠組みまで取締役会に丸投げすることは認められない。お手盛りを防ぐためである。したがってアの「取締役会に一任できる」は誤り。イは、確定額については定款に定めがないときは株主総会の決議でその額を定めるとするもので、1項柱書と1号のとおり正しい。確定か不確定かで「額そのもの」を決めるか「算定方法」を決めるかが分かれる、というのが本問の分岐点である。
補足募集株式や新株予約権を報酬とする場合は、361条1項3号以下でその数の上限など定めるべき事項が別に法定されている。
問20取締役会の決議要件e-Gov等の一次資料で確認済み
取締役会の決議に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.定款の定めによっても、取締役会の決議要件を法定の過半数より加重することはできない。
- イ.取締役会の決議は、原則として議決に加わることができる取締役の過半数が出席し、その過半数をもって行う。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 定款による加重の可否を突く
会社法第369条第1項「これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上」一次資料を確認
- イ.正しい
- 取締役会の原則的決議要件を問う
会社法第369条第1項「議決に加わることができる取締役の過半数」一次資料を確認
ひっかけ法定の過半数は動かせない、と言い切る肢。条文は「上回る割合を定款で」と明言する。
解説369条1項は取締役会の決議を、議決に加わることができる取締役の過半数の出席と、その過半数の賛成で成立するとしたうえで、「これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上」と続ける。つまり定款で要件を法定より重くすることは条文上認められている。だからアの「定款でも加重できない」は誤り。イは同項の定足数と決議要件そのままで正しい。加重はできるが緩和はできない、という一方向の規律が本問の核心で、アはその「重くできる」側を否定して引っかけにきている。
補足逆に、定款で定めておけば、提案に議決権のある取締役全員が書面・電磁的記録で同意したとき決議があったものとみなせる(370条。監査役が異議を述べたときは不可)。
問21報酬等の意義と決定e-Gov等の一次資料で確認済み
取締役の報酬等の意義と決定に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。
- ア.報酬等のうち額が確定しているものについては、定款で定めていない場合であっても、株主総会の決議を経ることなく取締役会限りで定めることができる。
- イ.報酬や賞与その他の職務執行の対価として株式会社から受ける財産上の利益は、報酬等として361条の規律の対象となる。
- アー正、イー正
- アー正、イー誤
- アー誤、イー正
- アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)
- ア.誤り
- 決定機関を取締役会にすり替えて突く
会社法第361条第1項「定款に当該事項を定めていないときは、株主総会の決議によって定める」一次資料を確認
- イ.正しい
- 報酬等の範囲を正確に問う
会社法第361条第1項「職務執行の対価として株式会社から受ける財産上の利益」一次資料を確認
ひっかけ確定額なら取締役会で決められる、と思わせる肢。定款になければ株主総会に戻る。
解説361条1項柱書は報酬等を「職務執行の対価として株式会社から受ける財産上の利益」と定義する。名目が報酬か賞与かを問わず、実質的に職務の対価といえる利益はここに含まれる。よってイは正しい。アは、確定額の報酬を定款の定めなしに取締役会限りで決められるとする点で誤り。361条1項は定款に定めがないときは株主総会の決議で定めるとしており、決定権は取締役会にない。報酬を取締役自身の合議で決めればお手盛りになるため、決定機関を株主側に置いている。アは「対価の定義」ではなく「誰が決めるか」をすり替えてくる肢である。
補足退職慰労金も職務執行の対価としての性質を持つ限り報酬等にあたり、361条の規律に服する。