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弁理士法・第26

弁理士法(弁理士法人の設立・運営・弁理士会③)の問題(15問)

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この章で確認する論点

26章では、弁理士法人の設立の手続と定款の記載事項・弁理士法人の成立の時期・弁理士法人の定款の変更・弁理士法人の代表・弁理士法人の社員の連帯責任を中心に15問を収録しています。正解番号だけでなく、選択肢ごとの根拠と誤りの理由まで確認します。

弁理士法を他資格と横断して確認する場合は、弁理士法を学べる資格と無料問題も使えます。

  • 43条2項は定款の記載事項として目的・名称・事務所の所在地・社員の氏名及び住所・社員の出資に関する事項・業務の執行に関する事項の6号を掲げる総則規定。個々の号を入れ替えたり欠落させたりする肢に注意する。
  • 弁理士会の会則の制定・変更(57条2項)や個人の弁理士登録(19条)には経済産業大臣の認可・登録という手続が関わるため、弁理士法人の成立要件もこれと同様に認可を要すると誤認させる肢に注意。
  • 定款の変更は経済産業大臣の『認可』ではなく『届出』で足りる点に注意。57条2項の弁理士会の会則変更(重要事項は認可)と混同させる肢が作りやすい。

この章で扱う条文

収録問題の解説が根拠として引用している条文の一覧です。リンク先はe-Gov法令検索の原文(解説内では該当箇所を逐語引用しています)。

弁理士法43条44条47条47条の247条の448条49条53条54条56条57条58条75条76条77条

問題と解説を読む15問・答え付き

答え・解説つきで15問を読めます。自分で解いて試すには、上の「この章を解く」からどうぞ。

e-Gov逐語照合済み2026年8月時点の法令に準拠
1弁理士法人の設立の手続と定款の記載事項(43条)

弁理士法人の設立に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 弁理士法人を設立するには、その社員になろうとする弁理士が、定款を定めなければならない。
  • 弁理士法人の定款には、少なくとも社員の氏名及び住所を記載しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
43条1項が明文でその旨を定める → 記述は正しい

弁理士法第43条第1項弁理士法人を設立するには、その社員になろうとする弁理士が、定款を定めなければならないe-Gov原文

正しい
43条2項4号が明文で記載事項とする → 記述は正しい

弁理士法第43条第2項第4号社員の氏名及び住所e-Gov原文

ひっかけ43条2項は定款の記載事項として目的・名称・事務所の所在地・社員の氏名及び住所・社員の出資に関する事項・業務の執行に関する事項の6号を掲げる総則規定。個々の号を入れ替えたり欠落させたりする肢に注意する。

解説弁理士法人の設立は、社員になろうとする弁理士による定款作成(43条)→主たる事務所の所在地における設立の登記(44条)という2段階で完成する。株式会社等の会社法上の法人と類似する設立構造を持つ点を押さえる。

補足43条3項は会社法30条1項(定款の認証を要しない旨等)を準用する。弁理士法人の定款は公証人の認証を要しない点で、一般の会社の定款とは異なる。

2弁理士法人の成立の時期(44条)

弁理士法人の成立の時期に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 弁理士法人は、その主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによって成立する。
  • 弁理士法人は、定款を作成し経済産業大臣の認可を受けた時に成立する。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
44条が明文でその旨を定める → 記述は正しい

弁理士法第44条弁理士法人は、その主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによって成立するe-Gov原文

誤り
44条が成立要件を設立登記と明文で定める → 「認可を受けた時」は誤り

弁理士法第44条弁理士法人は、その主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによって成立するe-Gov原文

ひっかけ弁理士会の会則の制定・変更(57条2項)や個人の弁理士登録(19条)には経済産業大臣の認可・登録という手続が関わるため、弁理士法人の成立要件もこれと同様に認可を要すると誤認させる肢に注意。

解説弁理士法人の成立時期は「設立の登記」という単純明快な基準による。定款作成時点ではまだ法人格を取得していない点を、44条の「設立の登記をすることによって成立する」という文言で正確に押さえる。

補足弁理士法人が合併したときも、合併後存続する法人又は設立する法人が「その主たる事務所の所在地において登記することによって」効力を生ずる(53条2項)点で、成立・合併いずれも登記が効力発生要件となる点が共通する。

3弁理士法人の定款の変更(47条)

弁理士法人の定款の変更に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 弁理士法人は、定款に別段の定めがある場合であっても、必ず総社員の同意によって定款の変更をしなければならない。
  • 弁理士法人は、定款を変更したときは、変更の日から2週間以内に、変更に係る事項を経済産業大臣に届け出なければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:3(アー誤、イー正)

誤り
47条1項が『別段の定めがある場合を除き』と明文で例外を定める → 「必ず総社員の同意による」は誤り

弁理士法第47条第1項弁理士法人は、定款に別段の定めがある場合を除き、総社員の同意によって、定款の変更をすることができるe-Gov原文

正しい
47条2項が明文で届出義務を定める → 記述は正しい

弁理士法第47条第2項弁理士法人は、定款を変更したときは、変更の日から二週間以内に、変更に係る事項を経済産業大臣に届け出なければならないe-Gov原文

ひっかけ定款の変更は経済産業大臣の『認可』ではなく『届出』で足りる点に注意。57条2項の弁理士会の会則変更(重要事項は認可)と混同させる肢が作りやすい。

解説弁理士法人の定款変更は、①原則は総社員の同意によるが定款に別段の定めを置くことができる(1項)、②変更後は2週間以内に経済産業大臣へ届出が必要(2項)という2段階の規律である。認可制ではなく届出制である点で、会社法上の類似の届出規定と整合する。

補足『届出』と『認可』は効力発生の仕組みが異なる。届出は事後報告であり、届出をしなくても定款変更自体の効力には影響しない(届出義務違反の問題にとどまる)。

4弁理士法人の代表(47条の2)

弁理士法人の代表に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 弁理士法人の社員は、定款又は総社員の同意によって特に代表すべき社員を定めた場合を除き、単独では弁理士法人を代表することができない。
  • 弁理士法人を代表する社員の代表権に加えた制限は、善意の第三者に対しても常に対抗することができる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
47条の2第1項が各自代表を原則とする → 「単独では代表できない」は誤り

弁理士法第47条の2第1項弁理士法人の社員は、各自弁理士法人を代表するe-Gov原文

誤り
47条の2第4項が対抗不可と明文で定める → 「常に対抗できる」は誤り

弁理士法第47条の2第4項前項の権限に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができないe-Gov原文

ひっかけ『各自代表』が原則で、『特定の社員を代表者と定める』のは定款又は総社員の同意による例外(2項)という順序を逆にした肢に注意。

解説47条の2は、①各自代表の原則(1項)、②特定の代表社員を定めることも可能(2項)、③代表社員の包括的代表権限(3項)、④代表権への制限の善意の第三者への対抗不可(4項)、⑤特定行為の代理の委任可能性(5項)という5段階の規律を置く。会社法の株式会社における代表取締役の規律と類似の構造を持つ。

補足代表権に加えた制限が対抗できないのは『善意』の第三者に対してのみである。悪意の第三者(制限を知っていた者)に対しては対抗できる(反対解釈)。

5弁理士法人の社員の連帯責任(47条の4)

弁理士法人の社員の責任に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 弁理士法人の財産をもってその債務を完済することができないときは、各社員は、連帯してその弁済の責めに任ずる。
  • 弁理士法人の財産に対する強制執行がその効を奏しなかったときも、各社員が連帯して弁済の責めに任ずる。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:1(アー正、イー正)

正しい
47条の4第1項が明文でその旨を定める → 記述は正しい

弁理士法第47条の4第1項弁理士法人の財産をもってその債務を完済することができないときは、各社員は、連帯してその弁済の責めに任ずるe-Gov原文

正しい
47条の4第2項が『前項と同様』と明文で定める → 記述は正しい

弁理士法第47条の4第2項弁理士法人の財産に対する強制執行がその効を奏しなかったときも、前項と同様とするe-Gov原文

ひっかけ47条の4第3項は、社員が弁理士法人に資力があり執行が容易であることを証明したときは1項の責任を負わない旨の免責(検索の抗弁的な規律)を置く。無条件・無制限の連帯責任と誤認させる肢に注意する。

解説弁理士法人の社員は、法人財産による完済不能・強制執行不奏功のいずれの場合も連帯して弁済責任を負うのが原則(1・2項)。ただし、指定社員制度(特定の事件について責任を負う社員を指定する仕組み)が及ぶ場合には、指定事件について指定社員が責任を集中して負う特則がある(4〜6項)。

補足この連帯責任の構造は、弁護士法人・税理士法人など専門資格者法人に共通する無限連帯責任の考え方に基づく。有限責任の株式会社とは責任の重さが異なる点を押さえる。

6弁理士法人の特定の事件についての業務の制限(48条)

弁理士法人の特定の事件についての業務の制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 弁理士法人は、相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件については、その業務を行ってはならない。
  • 弁理士法人が受任している事件の相手方からの依頼による他の事件については、当該事件の依頼者の同意の有無にかかわらず、常に業務を行うことができない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
48条1項1号が明文で業務禁止の対象とする → 記述は正しい

弁理士法第48条第1項第1号相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件e-Gov原文

誤り
48条1項ただし書が同意による例外を明文で定める → 「常に業務を行うことができない」は誤り

弁理士法第48条第1項ただし書受任している事件の依頼者が同意した場合は、この限りでないe-Gov原文

ひっかけ48条1項は1〜4号の4類型を掲げるが、ただし書の例外(依頼者同意による解除)が及ぶのは3号の事件に限られる。1号・2号(相手方から直接協議・依頼を受けた事件)には同意による例外がない点を区別する。

解説48条は、利益相反防止のため弁理士法人が業務を行ってはならない事件の類型を定める。1項は法人自体の業務制限(相手方から協議を受けた事件等)、2項は社員等個人の業務制限、3項は社員等が法人業務へ関与することの制限(社員等となる前の経歴に基づく利益相反)という3段階の規律で構成される。

補足同意による例外があるのは『受任している事件の相手方からの依頼による他の事件』(3号)に限られ、利益相反性がより直接的な1号・2号の事件には及ばない。利益相反の強さに応じて例外の可否が区別されている。

7弁理士法人の業務の執行方法(49条)

弁理士法人の業務の執行方法に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 弁理士法人は、業務の一部に限り、弁理士でない者にこれを行わせることができる。
  • 弁理士法人は、いかなる場合であっても、弁理士でない者にその業務を行わせてはならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
49条が例外なく禁止する → 「業務の一部に限り可能」は誤り

弁理士法第49条弁理士法人は、弁理士でない者にその業務を行わせてはならないe-Gov原文

正しい
49条が例外なく禁止する → 記述は正しい

弁理士法第49条弁理士法人は、弁理士でない者にその業務を行わせてはならないe-Gov原文

ひっかけ48条の『特定の事件についての業務の制限』(利益相反による個別事件の制限)と49条の『業務の執行方法』(弁理士でない者への業務実施の一般的禁止)は、規律の趣旨が異なる別条文。両者を混同させる肢に注意する。

解説49条は極めて短い条文だが、弁理士制度の根幹(無資格者による業務代行の禁止=非弁理士行為の禁止)を弁理士法人にも及ぼす重要な規定である。50条は29条(依頼に応ずる義務)・31条の3(他人の権利取得等を目的とする特許出願等関与の禁止)を弁理士法人について準用する。

補足49条違反の効果は、業務の適正性を害する行為として54条の弁理士法人に対する処分(戒告・業務停止・解散命令)の対象となり得る。

8弁理士法人の合併(53条)

弁理士法人の合併に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 弁理士法人は、総社員の同意を得ることなく、社員の過半数の同意により他の弁理士法人と合併することができる。
  • 合併後存続する弁理士法人又は合併により設立する弁理士法人は、合併により消滅する弁理士法人の権利義務を承継しない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
53条1項が総社員の同意を要件とする → 「過半数の同意で足りる」は誤り

弁理士法第53条第1項弁理士法人は、総社員の同意があるときは、他の弁理士法人と合併することができるe-Gov原文

誤り
53条4項が承継すると明文で定める → 「承継しない」は誤り

弁理士法第53条第4項合併後存続する弁理士法人又は合併により設立する弁理士法人は、当該合併により消滅する弁理士法人の権利義務を承継するe-Gov原文

ひっかけ合併の効力発生要件(設立の登記により効力を生ずる・2項)と合併の意思決定要件(総社員の同意・1項)を混同し、どちらか一方だけを条文内容とする肢に注意する。

解説弁理士法人の合併は、①総社員の同意(1項)、②主たる事務所所在地における登記による効力発生(2項)、③合併の日から2週間以内の経済産業大臣への届出(3項)、④権利義務の包括承継(4項)という4段階で規律される。株式会社の吸収合併・新設合併の構造と対応させて理解するとよい。

補足合併に伴う債権者保護手続(異議申述・公告・催告等)は53条の2に別途定められており、53条自体は合併の要件・効果の基本枠組みを定める規定である。

9弁理士法人の違法行為等についての処分(54条)

弁理士法人に対する違法行為等についての処分に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 経済産業大臣は、弁理士法人がこの法律若しくはこの法律に基づく命令に違反し、又は運営が著しく不当と認められるときは、その弁理士法人に対し、戒告し、若しくは2年以内の期間を定めて業務の全部若しくは一部の停止を命じ、又は解散を命ずることができる。
  • 弁理士法人を処分する場合において、当該弁理士法人の社員等に懲戒事由に該当する事実があるときは、その社員等である弁理士に対し懲戒の処分を併せて行うことも妨げられない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
54条1項が明文でその旨を定める → 記述は正しい

弁理士法第54条第1項弁理士法人がこの法律若しくはこの法律に基づく命令に違反し、又は運営が著しく不当と認められるときは、その弁理士法人に対し、戒告し、若しくは二年以内の期間を定めて業務の全部若しくは一部の停止を命じ、又は解散を命ずることができるe-Gov原文

正しい
54条3項が併科を妨げないと明文で定める → 記述は正しい

弁理士法第54条第3項その社員等である弁理士に対し、懲戒の処分を併せて行うことを妨げるものと解してはならないe-Gov原文

ひっかけ弁理士個人への懲戒(32条以下)と弁理士法人への処分(54条)は別制度だが、法人の違法行為の背後に社員等個人の懲戒事由がある場合は両方が併存し得る点が問われやすい。『法人が処分されれば個人は処分されない(一事不再理的な発想)』とする誤った肢に注意。

解説54条2項は、33条(聴聞の特例)・34条(公告)・36条(懲戒の除斥期間)の規定を1項の処分について準用する。弁理士法人に対する処分も、個人に対する懲戒とパラレルな手続保障(聴聞・公告・除斥期間)の下で行われる。

補足処分の権限主体は『経済産業大臣』であり、日本弁理士会ではない。個人の懲戒(32条)も同様に経済産業大臣が行う点で、法人・個人いずれも監督権限は経済産業大臣に一元化されている。

10日本弁理士会の設立・目的・法人格(56条)

日本弁理士会に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 弁理士は、この法律の定めるところにより、全国を通じて一個の日本弁理士会を設立しなければならない。
  • 弁理士会は、法人格を持たない任意団体である。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:2(アー正、イー誤)

正しい
56条1項が明文でその旨を定める → 記述は正しい

弁理士法第56条第1項弁理士は、この法律の定めるところにより、全国を通じて一個の日本弁理士会e-Gov原文

誤り
56条3項が『法人とする』と明文で定める → 「法人格を持たない任意団体」は誤り

弁理士法第56条第3項弁理士会は、法人とするe-Gov原文

ひっかけ56条は『全国を通じて一個』という点が特徴。都道府県ごとに複数の弁理士会が存在する仕組み(弁護士会のような単位会制)と誤認させる肢に注意する。

解説56条は、①全国一個の日本弁理士会の設立義務(1項)、②会の目的(会員の指導・連絡・監督、弁理士の登録に関する事務・2項)、③法人格の付与(3項)という3段階を1条にまとめる。弁理士の登録事務を弁理士会自身が担う点も押さえておく。

補足56条2項の目的規定には『弁理士の登録に関する事務を行うこと』が含まれる。登録の実務窓口が日本弁理士会である点は、登録拒否の審査請求先(経済産業大臣)と対をなす制度理解として重要。

11弁理士会の会則の記載事項と認可(57条)

弁理士会の会則に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 弁理士会の会則の制定又は変更は、いかなる場合も経済産業大臣の認可を受ける必要はない。
  • 弁理士会の会則には、会員の品位保持に関する規定を記載しなければならない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
57条2項が認可を効力要件とする → 「いかなる場合も不要」は誤り

弁理士法第57条第2項会則の制定又は変更(政令で定める重要な事項に係る変更に限る。)は、経済産業大臣の認可を受けなければ、その効力を生じないe-Gov原文

正しい
57条1項9号が明文で記載事項とする → 記述は正しい

弁理士法第57条第1項第9号会員の品位保持に関する規定e-Gov原文

ひっかけ『会則の制定』と『重要な事項に係る変更』のいずれも認可を要するが、それ以外の軽微な変更まで認可を要するわけではない点に注意。57条2項の括弧書き『政令で定める重要な事項に係る変更に限る』を見落とすと誤答しやすい。

解説57条1項は会則の記載事項として、名称・事務所、入会・退会、会員の種別と権利義務、役員、会議、支部、弁理士の登録、登録審査会、品位保持、研修、実務修習、紛議の調停、情報提供、会費、会計・資産、事務局など17号にわたる包括的な事項を掲げる。弁理士会の運営の骨格を定める規定として、記載事項の網羅性を押さえておく。

補足登録審査会に関する規定(7号)や実務修習に関する規定(11号)も会則の必要的記載事項である。弁理士の登録・修習制度が会則レベルでも位置付けられている点を押さえる。

12弁理士会の支部(58条)

弁理士会の支部に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 弁理士会は、その目的を達成するため必要があっても、支部を設けることはできない。
  • 弁理士会の支部の設置は、経済産業大臣の認可を受けなければその効力を生じない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:4(アー誤、イー誤)

誤り
58条が明文で支部設置を認める → 「設けることができない」は誤り

弁理士法第58条弁理士会は、その目的を達成するため必要があるときは、支部を設けることができるe-Gov原文

誤り
58条の文言に認可要件が定められていない → 「認可を受けなければ効力を生じない」は誤り

弁理士法第58条弁理士会は、その目的を達成するため必要があるときは、支部を設けることができるe-Gov原文

ひっかけ57条2項の会則の重要事項変更が経済産業大臣の認可を要することと、58条の支部設置そのものが認可を要件としないことを混同させる肢に注意。支部を新設する際に会則変更を要する場合はあり得るが、それは57条の問題であり、58条自体は認可を要件としていない。

解説58条は極めて簡潔な条文で、弁理士会が目的達成のために支部を設けることができる旨のみを定める。支部の設置に関する具体的な手続や記載事項は、57条1項6号の『支部に関する規定』として会則で定められる。

補足支部の設置自体に大臣認可は不要だが、支部に関する規定を新たに会則に盛り込む変更が『政令で定める重要な事項』に該当する場合は、その会則変更について57条2項の認可を要することがあり得る。両条文の役割分担を区別して理解する。

13弁理士又は弁理士法人でない者の業務の制限(75条)

弁理士又は弁理士法人でない者の業務の制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 弁理士又は弁理士法人でない者は、他人の求めに応じ報酬を得て、特許に関する特許庁における手続についての代理を業とすることができない。
  • 75条の禁止の対象からは、特許料の納付手続についての代理など政令で定めるものが除かれている。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:1(アー正、イー正)

正しい
75条が明文で禁止する → 記述は正しい

弁理士法第75条弁理士又は弁理士法人でない者は、他人の求めに応じ報酬を得て、特許、実用新案、意匠若しくは商標若しくは国際出願、意匠に係る国際登録出願若しくは商標に係る国際登録出願に関する特許庁における手続e-Gov原文

正しい
75条括弧書きが明文で除外事項を定める → 記述は正しい

弁理士法第75条特許料の納付手続についての代理、特許原簿への登録の申請手続についての代理その他の政令で定めるものを除くe-Gov原文

ひっかけ75条は特許・実用新案・意匠・商標に加え、国際出願・意匠の国際登録出願・商標の国際登録出願に関する特許庁手続、行政不服審査法の審査請求・裁定に関する経済産業大臣への手続も対象とする広範な規定。『特許のみが対象』と限定させる肢に注意。

解説75条は非弁理士行為の禁止という弁理士制度の根幹規定であり、弁理士法人にも同様に及ぶ。対象は特許庁における手続の代理に加え、これらの手続に係る事項に関する鑑定、政令で定める書類・電磁的記録の作成も含む。ただし特許料納付・登録申請等の定型的手続は代理業の対象から除かれる(政令委任)。

補足この76条は79条3号により罰則(1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金)で担保されている。非弁理士行為の禁止は宣言的な規定ではなく、刑事罰による強制力を持つ規制である。

14弁理士・弁理士法人・日本弁理士会の名称の使用制限(76条)

名称の使用制限に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 弁理士法人でない者は、弁理士法人又はこれに類似する名称を用いてはならない。
  • 日本弁理士会でない団体であっても、日本弁理士会に類似する名称を用いることは禁止されていない。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
解答・解説を見る

正解:2(アー正、イー誤)

正しい
76条2項が明文で禁止する → 記述は正しい

弁理士法第76条第2項弁理士法人でない者は、弁理士法人又はこれに類似する名称を用いてはならないe-Gov原文

誤り
76条3項が明文で禁止する → 「禁止されていない」は誤り

弁理士法第76条第3項日本弁理士会でない団体は、日本弁理士会又はこれに類似する名称を用いてはならないe-Gov原文

ひっかけ76条は3項構成で、①個人(弁理士・特許事務所の名称。1項)、②法人(弁理士法人の名称。2項)、③団体(日本弁理士会の名称。3項)という3層の主体それぞれについて名称の使用制限を定める。1項のみを条文内容とし、2項・3項を欠落させる肢に注意。

解説76条1項は弁理士又は弁理士法人でない者が『弁理士』又は『特許事務所』若しくはこれらに類似する名称を用いることを禁止する。名称規制は、資格を持たない者が資格者であるかのように誤認させて業務を行う(非弁理士行為)ことを未然に防止する機能を持つ。

補足76条違反(1項・2項)は罰則の直接の対象条文としては明記が薄いが、3項(日本弁理士会の名称)違反は81条2号により100万円以下の罰金の対象となる。条文ごとの罰則の有無・程度を区別して押さえる。

15弁理士の使用人等の秘密を守る義務(77条)

弁理士の使用人等の秘密を守る義務に関する次のア・イの記述について、その正誤の組み合わせとして最も適切なものを1つ選びなさい。

  • 弁理士又は弁理士法人の使用人その他の従業者は、その職を退いた後は、業務を補助したことについて知り得た秘密を漏らしても差し支えない。
  • 弁理士若しくは弁理士法人の使用人その他の従業者又はこれらの者であった者が秘密を漏らす行為は、正当な理由がある場合を除き禁止される。
  1. アー正、イー正
  2. アー正、イー誤
  3. アー誤、イー正
  4. アー誤、イー誤
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正解:3(アー誤、イー正)

誤り
77条が『これらの者であった者』も対象に含める → 「退職後は差し支えない」は誤り

弁理士法第77条弁理士若しくは弁理士法人の使用人その他の従業者又はこれらの者であった者は、正当な理由がなく、第四条から第六条の二までの業務を補助したことについて知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならないe-Gov原文

正しい
77条が『正当な理由がなく』と要件付けて禁止する → 記述は正しい

弁理士法第77条弁理士若しくは弁理士法人の使用人その他の従業者又はこれらの者であった者は、正当な理由がなく、第四条から第六条の二までの業務を補助したことについて知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならないe-Gov原文

ひっかけ30条(弁理士本人の秘密保持義務)と77条(弁理士・弁理士法人の使用人その他の従業者の秘密保持義務)は義務主体が異なる別条文。両者を同一条文の内容と誤認させる肢に注意する。

解説30条が弁理士自身(弁理士であった者を含む)を義務主体とするのに対し、77条はその使用人その他の従業者(弁理士でないスタッフ等。かつて従業者であった者を含む)を義務主体とする。対象事務は4条から6条の2までの業務(弁理士の本来業務等)の補助である点も押さえる。

補足77条違反は80条1項により6月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金の対象となり、かつ同条2項により親告罪(告訴がなければ公訴を提起することができない)とされる。30条違反も同様に80条の対象である。

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