危険物取扱者乙種第4類の計算
乙4の計算問題の解き方(指定数量の倍数計算と物理・化学の熱量計算)
乙4の計算は、法令の指定数量の倍数計算と、物理学・化学の熱量や物質量の計算に分かれます。前者は暗記した数値を割り算して足すだけで、得点源にしやすい計算です。指定数量と法律の条文は公的資料に基づき、熱量の例題は本サイトが作った計算の練習例です(確認日:2026年10月27日)。
計算が出る場所:法令と物理学・化学
危険物に関する法令(15問):指定数量の倍数
複数の危険物を同じ場所に置いたとき、指定数量以上になるかを、数量÷指定数量の合計で判断します。
基礎的な物理学及び基礎的な化学(10問):熱量や物質量
温度を上げるのに必要な熱量や、質量と物質量の換算など、式に数値を入れる問題が出ます。
指定数量の倍数計算:第四類の数値
危険物の規制に関する政令の別表第三が定める第四類の指定数量は、次のとおりです。この数値は覚えておかないと計算を始められません。
特殊引火物:50リットル
第四類で最も小さい数値です。
第一石油類:非水溶性200リットル、水溶性400リットル
アルコール類は400リットルです。
第二石油類:非水溶性1,000リットル、水溶性2,000リットル
第三石油類は、非水溶性2,000リットル、水溶性4,000リットルです。
第四石油類:6,000リットル、動植物油類:10,000リットル
この2つには水溶性か非水溶性かの区分がありません。
例題で解き方を確かめる(本サイトの練習問題から)
ちょうど1になる例:第一石油類(非水溶性)100リットルとアルコール類200リットル
100÷200+200÷400=0.5+0.5=1です。1以上なので、指定数量以上とみなされます。本サイトの第2章の第1問が、この組合せです。
1未満になる例:特殊引火物20リットルと第四石油類2,000リットル
20÷50+2,000÷6,000=2/5+1/3=11/15で、1未満です。指定数量以上とはみなされません。第2章の第8問が、この組合せです。
3品目の例:特殊引火物15リットル、第一石油類(非水溶性)80リットル、第二石油類(水溶性)1,000リットル
15÷50+80÷200+1,000÷2,000=0.3+0.4+0.5=1.2で、1以上です。第2章の第10問が、この組合せです。第二石油類は水溶性なので2,000リットルで割ります。非水溶性なら1,000リットルで割るため、水溶性かどうかで答えが変わる点が間違えやすい場所です。
計算の手順は同じです。品名と水溶性かどうかを確かめ、別表第三の数値で数量を割り、商を足して1以上かを見ます。15問すべてを第2章 指定数量と混在計算で解けます。
物理学・化学の熱量計算:式と例題
温度を上げるのに必要な熱量は、質量×比熱×温度の変化で求めます。比熱の値は、問題文で与えられるのが一般的です。ここでの例題は、解き方を示すために本サイトが作ったもので、過去問の転載ではありません。
例題:水500gを20℃から60℃まで温める(比熱4.2J/(g・K)とする)
温度の変化は40Kです。500×4.2×40=84,000Jで、84kJになります。温度の差は℃で数えても、Kで数えても同じ値です。
つまずきやすい点:単位をそろえる
質量がkgなら比熱もkgあたりの値を使い、答えがJかkJかを最後に確かめます。1kJは1,000Jです。
よくある質問
- 乙4の計算問題はどの科目で出ますか?
消防試験研究センターの科目表では、乙種は「危険物に関する法令」15問、「基礎的な物理学及び基礎的な化学」10問、「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法」10問です。計算が必要になる代表は、法令の指定数量の倍数計算と、物理学・化学の熱量や物質量の計算です。 - 指定数量の倍数計算の基本の式は何ですか?
消防法第10条第2項は、指定数量を異にする二以上の危険物を同一の場所で貯蔵し、または取り扱う場合に、それぞれの数量を指定数量で除した商の和が一以上となるときは、指定数量以上の危険物を貯蔵し、または取り扱っているものとみなすと定めています。商の和が1以上かどうかで判断します。 - 水溶性か非水溶性かで指定数量は変わりますか?
変わります。危険物の規制に関する政令の別表第三では、第一石油類は非水溶性液体200リットル・水溶性液体400リットル、第二石油類は非水溶性液体1,000リットル・水溶性液体2,000リットル、第三石油類は非水溶性液体2,000リットル・水溶性液体4,000リットルです。アルコール類と第四石油類には、この区分がありません。 - 本サイトで物理学・化学の計算問題を練習できますか?
現時点で本サイトの乙4の練習問題は、法令分野の100問です。物理学・化学の章はありません。物理学・化学の練習には、消防試験研究センターが公開している過去に出題された問題を使ってください。
次に知りたいこと
出典
- 消防試験研究センター「試験科目及び問題数」(確認日:2026年10月27日)
- e-Gov法令検索「消防法」第10条第2項(確認日:2026年10月27日)
- 消防庁の資料に掲載された危険物の規制に関する政令 別表第三(確認日:2026年10月27日)
- 消防試験研究センター「過去に出題された問題」(確認日:2026年10月27日)