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工場で必要になる資格の受験順

公害防止管理者と第一種衛生管理者の違いと受験順(選任の対象・試験区分・受験手数料)

公害防止管理者は排ガスや排水、騒音などの公害防止の体制を工場に整えるための資格、第一種衛生管理者は労働者の健康障害を防ぐ衛生の管理を担う資格です。工場や環境部門の担当者は、この2つを並べて検討することがあります。選任される根拠の法律が違うため、公式情報をもとに判断材料を整理します(確認日:2026年10月16日)。

選任が必要になる場面の違い

公害防止管理者

特定工場における公害防止組織の整備に関する法律で、公害防止組織の設置(公害防止管理者の選任)が義務付けられている工場が対象です。対象は、製造業(物品の加工業を含む)、電気供給業、ガス供給業、熱供給業のいずれかで、ばい煙発生施設、粉じん発生施設、汚水等排出施設、騒音発生施設などを設置している工場です。設置している施設に応じて必要な区分が決まります。

第一種衛生管理者

労働安全衛生法にもとづき、常時50人以上の労働者を使用する事業場では、労働者数に応じて一定数以上の衛生管理者を選任します。第一種衛生管理者免許があれば、すべての業種の事業場で衛生管理者になれます。主な職務は、作業環境管理、作業管理、健康管理、労働衛生教育の実施などです(安全衛生技術試験協会)。

試験区分・受験資格・受験手数料の違い

公害防止管理者

実施は産業環境管理協会で、年1回、10月初旬ごろに全国主要9都市で行います。大気関係第1種から第4種、水質関係第1種から第4種、騒音・振動関係、粉じん関係、ダイオキシン類関係、公害防止主任管理者などの試験区分があり、区分ごとに受験します。五者択一式のマークシート方式で、受験資格は年齢・実務経験などの条件や制限がありません。受験手数料は区分により11,600円または12,300円(非課税)です。

第一種衛生管理者

実施は安全衛生技術試験協会で、受験する安全衛生技術センターの日程から選びます。労働衛生(有害業務に係るもの10問・それ以外7問)、関係法令(同10問・7問)、労働生理10問の3科目で、試験時間は3時間です。受験資格は、学歴と労働衛生の実務経験年数の組み合わせで区分があり、協会の受験資格アシストで自分が当てはまるか確かめられます。学科試験の手数料は8,800円です。

第一種衛生管理者の合格率

第一種衛生管理者の令和7年度は、受験者66,401人、合格者31,046人で、合格率は46.8%でした(安全衛生技術試験協会)。公害防止管理者は試験区分ごとに受験者数と合格率が異なるため、受験する区分の結果は産業環境管理協会の国家試験のページで確かめてください。

どちらを先に受けるかの目安

公害防止管理者を先に受ける人

自分の工場が特定工場にあたり、ばい煙発生施設や汚水等排出施設を設置していて、公害防止の担当に決まっている人。試験が年1回で、令和8年度の試験は10月4日に終わっているため、次回の受験案内を確かめて準備期間を長く取れます。

第一種衛生管理者を先に受ける人

常時50人以上の事業場で、総務・人事・安全衛生を担当する人、または担当になる見込みの人。受験する安全衛生技術センターの日程から選べるため、公害防止管理者の次の試験までの空き期間に合わせて入れやすい試験です。ただし受験資格の区分があるので、先に自分の経歴が当てはまるかを確かめてください。

出題範囲が重ならず、受験順による有利不利は大きくありません。迷うときは、受験機会が年1回の公害防止管理者の日程を軸にし、受験日を選べる第一種衛生管理者を空いた時期に入れる並べ方が組みやすい形です。第一種と第二種の違いは第一種と第二種の選び方の記事で整理しています。

よくある質問

  • 公害防止管理者の前に、第一種衛生管理者に合格している必要はありますか?
    必要ありません。産業環境管理協会の受験案内には、受験のための条件や制限(年齢、実務経験など)はないと書かれています。第一種衛生管理者は実務経験を含む受験資格の区分がありますが、公害防止管理者の合格は条件に入っていません。
  • 2つの試験は、出題範囲が重なりますか?
    ほとんど重なりません。公害防止管理者は、公害総論や大気・水質・騒音振動などの概論と特論を試験区分ごとに受けます。第一種衛生管理者は、労働衛生、関係法令、労働生理の3科目で、労働安全衛生法と関係する規則が中心です。前者は環境側、後者は労働者の健康側の試験で、学習の共通部分は大きくありません。
  • どちらも選任されるのは同じ工場ですか?
    同じ工場で両方が必要になることはありますが、選任の根拠が別です。公害防止管理者は特定工場における公害防止組織の整備に関する法律で、ばい煙発生施設や汚水等排出施設などを設置する特定工場が対象です。衛生管理者は労働安全衛生法で、常時50人以上の労働者を使用する事業場が対象です。自分の工場がどちらに当たるかは、勤務先の担当部署で確かめてください。

次に知りたいこと

出典